KINGDOM HEARTSⅡ(キングダム ハーツⅡ)

登録日:2010/01/12(火) 02:46:12
更新日:2023/11/28 Tue 00:01:37
所要時間:約 8 分で読めます





心は怒りや憎しみだけじゃない
いろんなものが詰まってるんだ


KINGDOM HEARTSⅡ(キングダムハーツⅡ)とは、2005年に発売されたPS2用のアクションRPG。


概要

題名はⅡだが、前作にCoMがあり、本作はKINGDOM HEARTSシリーズの3作目にあたる。
2007年には様々な要素を追加したファイナルミックス+が発売された。
2014年には日本語版になったBbSFM・映像作品になったRe:codedとセットでHDリマスター版が発売された。

シナリオに関してはディズニーキャラが冷遇気味であり、新規参戦キャラの扱いにも難があり、今なお賛否両論が激しい。

システムは基本的にはKH1と同じだが、新システムが多く導入された。
全作での問題点や不満点が多く改善されており、簡単操作で派手なアクションや多彩なコンボが気軽に楽しめるようになっている。
そのため、ゲームシステムの評価は概ね高かったが、敵が弱く全体的にヌルゲー気味であり発売当初は評価が低かった。
後にファイナルミックス版でさらに調整されたゲームバランスはシリーズ最高レベルの完成度と評されることが多い。

リアクションコマンド

敵がある行動をしたり、プレイヤーによって隙を生み出した場合、タイミングよく△ボタンを押せばある特殊なアクションを行い、攻撃または回避を行えるシステム。
多くの敵に存在し、特にボスキャラのものは派手で格好いいものが多い。
これにより更にアクションの幅が広がったが、ぶっちゃけ△連打でなんとかなるため「難易度が下がった」との批判的な意見も多い。
(ただしタイミング良く押すと効果が上がったりするものや、押した後「ジ・エンド」に変わったコマンドを素早く選ばないと逆に大ダメージを受けるものなど、連打ではいけないものは多少存在する)
また、全体的にスタイリッシュなアクションの多さも「KHの野村色が強くなった原因」という意見も見られていた。

MPチャージ

今作はMPを使い切ると、ゆっくりMPがチャージされ一定時間で満タンになるようになっている。
これにより前作以上に気軽に魔法を使えるようになったが、HPを回復するケアルの魔法や連携はMPを全て使ってしまう。
逆に言うと少しでもMPが残ってさえいれば発動できるため、戦闘の配分を前作以上に考える必要が出てきた。
これにより回復アイテムの価値も相対的に上がっている。
また、MPチャージ中は後述のDRIVEゲージがたまりやすくなり、その際に発動するアビリティも存在するためデメリットばかりでもない。

フォームチェンジ(ドライヴ)

「DRIVEゲージ」というゲージを消費してソラの能力を上げ、戦闘スタイルを変えるシステム。
代わりにパーティメンバーが一人もしくは二人いなくなる。
変身中はドライブゲージを少しずつ消費しゼロになると元に戻る。
フォームごとに設定された条件を満たすとレベルを上げることができ、能力と発動時間を伸ばすことができるほか、グロウアビリティというアビリティをノーマル状態でも使う事が出来るようになる。
さらにフォームチェンジを行うと全回復するため、ピンチをチャンスに変えることも可能。
仲間と合体して発動するため、該当のメンバーが気絶していると使えないのが難点。


しょうかん

前作に引き続き登場
今作ではドライヴゲージを消費して発動。
仲間がいなくなってしまうがどれも個性的で下記のれんけいも発動可能。

れんけい

MPを全て消費して味方キャラと連携技を繰り出す。
味方キャラ一人一人に個別の物が存在しており、演出も非常にそのキャラクターらしいものになっている。
さらに威力も高く、発動中は無敵になるためここぞという時に出したい。

グミシップ

世界と世界の間を進む船。
前作よりグミの効果は大きく変わったが、敵の数が大幅に増え3D演出を生かしたものになっているなどさらにシューティングゲームらしくなっており、好評。
弾が中央狙いなので外枠だけの薄い正方形にすると殆どの攻撃を完封できてしまうのは内緒。


あらすじ

黄昏の街「トワイライトタウン」に住む少年ロクサスは残り少ない夏休みを友達のハイネ、ピンツ、オレットと共に楽しく過ごしていた。
しかし最近になって知らない少年の夢を見たり、正体不明の敵と遭遇するなど身の回りにおかしな事が起こり始めるようになる。
やがて昔の自分のことを思い出し、屋敷の地下で眠っていたソラと出会った時、彼の夏休みは終わりを告げた……。

目覚めたソラは見知らぬ街トワイライトタウンで眠っていたことやジミニーメモに残された謎の言葉「ナミネにお礼を言う」に困惑しつつも出会った王様の導きで「不思議な塔」にいる魔法使いイェン・シッドと出会う。
そこで彼から新たな敵「ノーバディ」と強力なノーバディたちの集団「ⅩⅢ機関」が世界を脅かしていることを聞き、彼らの討伐といなくなった親友リクの行方を探るため、再び世界を巡る旅に出ることとなる。

主な登場人物


ソラ
お馴染み主人公。
紆余曲折あり忘却の城での出来事を覚えていない。
KHで別れたリクを探すため、再び数多の世界の冒険へと赴く。

ドナルドダック
紙装甲の魔法使い。
王様を探すためにソラ達と再び旅に出る。
グーフィーもそうだが、ソラと同じく忘却の城での出来事を忘れている。

グーフィー
盾を構えた戦士。
ドナルドやソラとは親友であり、今作でも冒険に同行する。
のんびり屋に見えて意外とカンが鋭いのは今作でも同様。

★ジミニー・クリケット
旅の記録係としてソラ達に同行しているコオロギ。
ソラと共に屋敷の地下で眠っており、なぜ眠っていたのかジミニーメモで確認しようとしたが、メモには「ナミネにお礼を言う」としか書かれていなかった。
序盤しか出番がなく歴代で最も地味なポジション。

ロクサス
もう一人の主人公。
トワイライトタウンに住む明るい少年で、残り少ない夏休みを友達と一緒に楽しく過ごしていたが、最近起こり始めた奇妙な事件に不安を募らせていく。

リク
ソラの親友。
王様と共に行動していたはずだが、今は別行動をとっており、王様ですら居場所を知らない。
冒険の途中、度々ソウルイータ―を携えた黒コートがソラたちを陰ながら助けていたが…?

カイリ
ヒロイン。
島でソラとリクの帰りを待つ少女。
カメラアングルを弄ってはいけません。

ナミネ
トワイライトタウンの屋敷に住む少女。
ロクサスに度々接触する。

王様
ディズニーキャッスルの王様。なぜか黒コートを着ている。
ソラ達の前にたびたび現れ、ソラ達の力になる。
リクとは忘却の城を出た後は一緒に行動していたが、はぐれてしまったらしい。

★ディズ
赤い包帯で顔を覆った人物。
トワイライトタウンの屋敷でアンセムと共に暗躍する。

アンセム
一年前にソラ達に倒されたはずだが、なぜか生きている。
今作ではⅩⅢ機関と同じ黒コートを着ている。
ディズと共にトワイライトタウンで暗躍する。

★ピート
ディズニーキャッスルの荒らくれ者。
復活したマレフィセントに協力し、ソラ達の邪魔をする。

★ハイネ
トワイライトタウンに住むロクサスの友達。
明るく強気で行動力に溢れる少年。
サイファーのグループとは仲が悪い。

★ピンツ
ロクサスの友達。ポッチャリ系の少年。
ポラロイドカメラを持ち歩いており、よく皆で写真を撮る。

★オレット
ロクサスの友達。
明るくしっかり者の少女。

★イェン・シッド
魔法使いであり、王様の師匠。
ソラ達にノーバディとⅩⅢ機関の事を告げ、旅の準備をした。

ⅩⅢ機関
詳しくは項目を参照(ネタバレ注意)。

FFからのゲストキャラ


★サイファー(FFⅧ)
トワイライトタウンに住む少年で、街の風紀委員を自称している。
ロクサス達とは仲が悪い。

★フウ(FFⅧ)
サイファーの取り巻きの少女。
風神。

★ライ(FFⅧ)
サイファーの取り巻きの少年。
雷神。

★ビビ(FFⅨ)
サイファーの取り巻きの少年。
ホラー要員。

★セッツァー(FFⅥ)
ストラグルバトル(子供のチャンバラ大会)のチャンピオン。
大人気なく、名言も間違った使い方をしているなど、キャラが原作と全く異なり黒歴史気味。

★ユウナ・リュック・パイン(FFⅩ-Ⅱ)
共にお宝を探して旅をしている妖精三人組。
キャラは立っているが、出番が少なく地味。

★アーロン(FFⅩ)
オリンポスコロシアムにて登場。
FFキャラの中で唯一パーティメンバーとなる。
本編と同じ設定を持っていることが示唆されるなど優遇枠。

★ティファ(FFⅦ)
クラウドを探している女性。ちょっと暴力的。
クラウドの光らしい。

★レオン(FFⅧ)
故郷のホロウバスティオンに戻り、再建に尽力している。
ソラの兄貴分のような役割。

★ユフィ(FFⅦ)
ホロウバスティオンに戻り、再建に尽力している。
衣装がAC版になった。

★エアリス(FFⅦ)
同じくホロウバスティオン再建に尽力している。
衣装はBC版に。

★シド(FFⅦ)
同じく街の再建に尽力している。初めて声がついた。
街のガードシステムの管理をしている。

★クラウド(FFⅦ)
街の再建そっちのけでセフィロスを探す問題児。
衣装はAC版に。

★セフィロス(FFⅦ)
クラウドが探す男。
本編の流れをぶった切って、クラウド、ティファと共にFFⅦACを始める。
初代KHに引き続き、本作の裏ボス。初見殺しが多く相当な強敵だが、今作ではソラが強く、対処法も多いためIよりは苦戦しない。誤解してもらっては困るがセフィロスの行動自体はKHより多彩で凶悪。
FM版でも裏ボスなのには代わりないが、こいつが可愛く見えるほどの裏ボスが追加されているので相対的には弱くなっている。 

登場ワールド


★トワイライトタウン
オリジナルの世界。
同ワールド内に「魔法使いの弟子」をモチーフにした、不思議な塔がある。

★ホロウバスティオン
オリジナルの世界。
マレフィセントの支配から解放され、前作におけるトラヴァースタウンのような位置付けに。
後に本当の名前がレイディアントガーデンということが判明し、その後はワールドマップでもそう表記される。
レイディアントガーデンだった頃がどんなワールドだったのかはBbSで明かされる。

★ザ・ランド・オブ・ドラゴン
「ムーラン」を舞台にした世界。
古代の中国。

★ビーストキャッスル
美女と野獣」を舞台にした世界。
野獣とベルは1から登場しているが、世界の登場は初。

★オリンポスコロシアム
ヘラクレス」を舞台にした世界。
今作は冥界での冒険がメインに。

★ディズニーキャッスル
オリジナルの世界。
王様やドナルド、グーフィー達の故郷。

★タイムレス・リバー
「蒸気船ウィリー」を舞台にした、ディズニーキャッスルの過去に当たる世界。
白黒のレトロ感溢れる雰囲気が楽しめる。
この世界ではソラたちもなんだか懐かしいカートゥーン風に。

★アトランティカ
リトル・マーメイド」を舞台にした世界。
今作では戦闘はなく、ミュージカル風の進行となる。
前作と同様にこの世界ではソラたちも人魚風に。

★ポートロイヤル
実写作品「パイレーツ・オブ・カリビアン」を舞台にした世界。
実写キャラとソラ達アニメ的キャラが共演する非常にカオスな画が見られる。

★アグラバー
アラジン」を舞台にした世界。
今作では続編『ジャファーの逆襲』がモチーフ。
魔法の洞窟のマップが変更されている。

★ハロウィンタウン
ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」を舞台にした世界。
前作同様にこの世界ではソラたちも怪物の姿に。
クリスマスタウンが追加され、FM版ではクリスマスタウンに専用曲と専用コスチュームも追加された。

★プライド・ランド
ライオン・キング」を舞台にした世界。
前作の召喚や今作のEP1では堂々たる貫禄を見せていたシンバだったが…
この世界ではソラたちも動物の姿になる。

★スペース・パラノイド
実写作品「トロン」を舞台にした世界。
オリジナル要素が強く、ホロウバスティオンのコンピューター内に存在している。
この世界ではソラたちもサイバーな感じに。

★100エーカーの森
くまのプーさん」を舞台にした世界。
前作に引き続き、ミニゲームによって進行する。

★存在しなかった世界
ⅩⅢ機関の本拠地にして、今作のラストダンジョン。
本拠地だけあって他のワールドより格段にノーバディの数が多い。

また召喚キャラとして前作に登場したピーター・パンと本作限定のチキン・リトルが登場しているが、ピーター・パンの声は1での初代映画版担当の岩田光央から、BbSに先駆けて『ピーター・パン2』版担当の林勇に変更されていたり。



用語解説

ノーバディ
強い心を持つ者がハートレスになった時に生まれる存在。
ハートレスよりも数は少ないが、その分強い。
特に強い心を持っていた者は、人の姿を留めている。


ファイナルミックス版との主な差異

  • 音声が英語で日本語字幕。HDリマスター版なら日本語音声で遊べる。
  • リミットフォームの追加。
  • クリスマスタウンでの音楽、衣装の追加。
  • アビリティ、アクセサリ、装備品の追加。
  • 無印版では使うたびに威力が上がる連携技「トリニティリミット」から威力が上がる効果が削除され弱くなった。
  • イベントシーンの追加。これによりシナリオの分かりにくかった部分が補完され、新たなる伏線も追加された。
  • シークレットムービーの追加。
  • 更なる難易度「クリティカル」の追加。敵から受けるダメージが2倍に、敵に与えるダメージが1.25倍になり、勝利ボーナスによる最大HPや最大MPの上昇量が半分になるが最初から高いAPと有用なアビリティをいくつも初期習得している。
  • それに加えて文字通り経験値が0になるアビリティ「EXP0」の追加。

追記、修正は夏休みが終わる前にお願いします。


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最終更新:2023年11月28日 00:01