チャージマン研!

登録日 :2009/09/10(木) 20:24:33
更新日 : 2017/08/13 Sun 11:51:36
所要時間 :約 7 分で読めます





チャージマン研!とは1974年4月~6月の約3ヶ月間、TBSで放送されたテレビアニメ。
製作会社は、『グロイザーX』や『まんが水戸黄門』を世に送り出したナック(現・ICHI)。
現在では珍しくなったが、昭和の頃にはしばしば見受けられた10分間の帯番組のスタイルをとっている。

どうでもいいが、 日本初の10分間の帯アニメ だったりする。

ストーリーは主人公の泉研が科学技術の力でチャージマンに“変装”して、地球征服を企むジュラル星人と戦うというよくある話である。


が、ナックによる謎の技術により凄まじいクォリティのアニメとなっている。


話の展開が凄まじく、しょっちゅう視聴者が置いてきぼりになる。
作画が酷い。フィルムの質も劣悪で、たまに陰毛のような物(フィルムの切れ端とする説が有力)が見える。
ジュラル星人がやられるシーン、爆発シーン、スカイロッドの飛行シーンなど、動画バンクの使い回しが時代を考えても異常に多すぎる。
レギュラー陣はともかく、ゲスト枠では演技力や滑舌に明らかに問題がありそうな声優が何人か紛れ込んでいる。
戦闘シーンに突入しても、なかなか効果音らしい効果音が流れない。SE仕事しろ。(これに関しては後半で改善されている)
サブタイトルの題字など、本編に文字が出てくるような機会があると、しばしば誤字脱字をやらかす。
短編アニメであるにも関わらず時間を持て余し、しょっちゅう尺が余る。


など……


本作の大元となったのは「スーパータロム」という作品。
当時は権利上の問題で「鉄腕アトム」の再放送やソフト化が不可能となっていた為、アトムの夢を継ぐアニメとして制作されていたものだったという。
しかし、あまりにもキチガイじみていたためか完成度に難があったためか買い手がつかず、パイロット版の段階で制作は打ち切り(現在ではDVDに収録されている)。
その後、「未来の生活を描く」というコンセプトにシフトして本作が作られたそうな。


本放送以来まったく顧みられることもなく、歴史の闇に埋もれていたアニメであったが、2000年代後半頃からネット上などでたまたま本作を目にした
若いアニメファンによって再評価され、これがきっかけで古い資料のサルベージに乗り出す有志も現れるようになり、
当時の関係者の証言なども少しずつ集まるようになった。
近年になってようやく発覚したような新事実や裏話も多い。

近年にはAT-Xやキッズステーションでの再放送がなされた(ただし、キッズステーションでは表現の問題で第16話や第23話などが未放送)。
DVDは2000年頃に4作品のみ収録したものが出ていたが、その後2007年に全話収録のDVD上下巻が発売された。
ただし、収録の順番が放映順ではない謎仕様。本来の第1話は5番目に、最終話(第65話)は61番目に入っている。

なお、冒頭では放映時期を「1974年4月~6月」と記したが、ICHI(ナックの現社名)の公式サイト上では「1973年7月~12月」、
『アニメージュ アニメポケットデータ2000』では「1973年7月~9月」と混乱が見られる。
新聞のテレビ欄、当時の雑誌や後述のコミカライズ版を考慮すると、1974年放映開始で間違いないものと推測される。


プロデューサー曰く、「一話あたりの予算が 50万 しかなかったから適当に作ったらこんな作品になった」とか *1 。
夏の時期なので スタッフが海へ泳ぎに行ってしまい 、しんどい目をしながら作ったらしい。ナックスタッフ仕事しろよ。
しかも、原作者としてクレジットされている鈴川鉄久という人物は、年齢、性別、 国籍 、その他の経歴なども一切不明だったりする。
八手三郎や矢立肇のような人物なのだろうか?


出演声優は「声の出演・劇団近代座」とクレジットされているのみで、その劇団の誰がどんな役を演じているのかは一切不明。
このアニメよりもマイナーな、映像が半ば封印状態になっている作品でさえも声優くらいは判明しているのに、
一体どういうことなのかと思う人もいるかもしれないが、当時は「声優は貧乏俳優のアルバイト」などと言われていた時代であり、声優の扱いは今より圧倒的に悪かった。

キャストとしてあてがわれたのが無名の劇団員ともなれば、こうなることもあり得たのかもしれない。
また、前述した通り本作は異常な低予算で作られていた為、毎話クレジットを書き直す余裕すら無かったのかもしれない。

一部資料では主人公・研の声が「沢田和子」(現・沢田和猫)とされているが、声が異なり、誤りである。
なお、ジュラル星人の魔王や星くん、ボルガ博士などの一部の脇役を演じたのが「佐藤昇」という劇団員であったことが、近年になって判明している。
また、「のざききいこ」氏は自身のオフィシャルサイトで「渚先生役」と記載している。
その他、『アニメージュ』1979年4月号では研の声優は「宮川節子」との記載があるが、声の比較が出来ないため真偽不明。
ママの声は「会田由来」(同時期のナック作品「ダメおやじ」で主人公の妻役、2012年死去)と似ている。


何気に子供向け雑誌『テレビランド』と『冒険王』にコミカライズ版が連載されていた。
テレラン版は相変わらずの超展開だが、これに関しては毎月1ページしか与えていなかった編集部に非がある。
一方、冒険王版はシリアス成分が増量され、多少展開が早いものの筋の通った作劇となっている。
また、制作環境やページ数に余裕があったこともあってキャラクターの掘り下げや心理描写も丁寧に行われている。


放送時間は10分だが、OP・EDも含めた時間であるため、本編は5分くらいしかない。
にも関わらず必ず1話完結しており、あげく尺伸ばしまでしている。
これが上記の点と合わさって濃いのか薄いのか分からない独特の世界を作っており、それにアテられた愛好家、通称「チャーケニスト」は後を絶たない。
また、このためか途中から見てもストーリーが分かる(一話から視聴者置いてけぼりなのはナイショ)ので、ある意味視聴者に優しいアニメでもある。




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未見の人にオススメなのは、「頭の中にダイナマイト」という話である。 少なくとも第1話から見るのはオススメできない


この他にも「恐怖!精神病院」や「殺人レコード 恐怖のメロディー」など、タイトルからしてすさまじい話が数多い。
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因みに、音楽を担当したのは宮内國郎氏。
「ウルトラマン」などで知られている氏が作っただけあり、OP「チャージマン研!」は勇ましい正統派ヒーローソング、
挿入歌(エンディングでは無い)「研とキャロンの歌」は心暖かなメロディに仕上がっており、本編の狂気からは想像もつかない名曲である。
というより、ナックアニメは基本的に「作品がどれだけキチガイでも主題歌は名曲」というジンクスがあったりする。

現在では日テレの番組『あのニュースで得する人損する人』にてオープニングのインストゥルメンタル版が使用されており、
一般の人にウル得マンとともに宮内國郎氏の音楽を提供 すると同時にチャーケニストの腹筋を破壊 している。


登場人物

泉 研
主人公。光の力でチャージマンに変装してジュラル星人と戦う。
清く正しく、いかにも主人公らしい性格……のはずなのだが、むしろ無機質であまり人間味が感じられず、
友人であろうと天才科学者であろうとジュラル星人を倒す為なら容赦なくSATSUGAIしてしまう外道な印象ばかりが目立つ鬼畜ヒーロー。
「チャージング、ゴー!!」

泉キャロン
研の妹。日本人のはずだが何故名前が外国風なのだろう。
兄のせいでジュラル星人に操られたり、強盗の人質にされたり、津波に巻き込まれたりとロクな目に遭わない。
それなりに可愛く、このキチガイアニメの中では数少ない癒やし。
しかし回によって童顔だったり顔だけやけに大人びていたりとはっきりしない。
スカートの丈がやたら短く、さらにどう見てもはいてない。
「悪い人間は殺してやる~!」
第21話「キャロンへの贈り物」のあるシーンで、キャロンの後ろに「正体不明の影」が映り込む。正体について様々な憶測が飛び交っているが……。

バリカン
泉家のロボット。まれにジュラル星人を倒したりなどして活躍する。
劇中ではお爺ちゃんロボットなんて呼ばれている。
キャラが安定しておらず、一人称がコロコロ変わり、時折「~でゲス」など変な語尾が付く。
とにかくウザいが、精神病院の話ではこのウザさが役に立つこととなった。
キチガイレコードを聞いてもただ一人(台?)狂わなかった。
「旅~行けば~♪」


パパ
研の父親。
一応医者なのだが医者らしいことは何もしない。
それどころか車で人を轢いたり、がん細胞を消滅させるという得体の知れない銃を作ったり、
精神病院を「こんなところ」呼ばわりする。本当に医者かお前。
本名は泉博。
因みに冒険王版において研の装備一式を開発したのは彼。
医者として命を救った宇宙人にジュラル星人の脅威を伝えられ、その宇宙人に貰った技術でチャージマンスーツを作ったという。
この設定はアニメ版では放置されている。
「うーん、野菜かぁ……」

ママ
研の母親。
泉家の中では常識人だが、研(の偽者)をいつもと違う事をしただけで何の躊躇もなく殺そうとしたり、
夫の職業を覚えていなかったりと、他の3人と同じくやはりどこかズレた一面が目立つ。
本名は泉さゆり。絵コンテではさおりとなっていたが如何に。
「20カロリーじゃしょうがないわねぇ」

吉阪博士
研の知り合いの偉い科学者。
何故かズボンを穿いていない(正確には肌色のズボンを穿いているが色の都合で分かりにくい)。
「けけけ、研に弱点などない!」

ジュラル星人
地球征服を企む悪の宇宙人。
周りくどい作戦とその解説、下準備に定評がある。
非常に弱く、チャージマン研との戦闘はもはや戦闘ではなく一方的な虐殺にしか見えない。
「よくも俺たちの計画の邪魔をする気だな!(←日本語になってない)」

魔王
ジュラル星人のボス。明らかに部下と外見が違う。いつもバカな作戦ばかり思いつく。
部下にチャージマン対策を求められても一蹴したり、地球の危機にはチャージマン研と共闘することもある漢らしいボス。
基地が爆発しそうな時も自分より部下の脱出を優先した。
しかし、最終話では……
「気にするな!」

なぎさ先生
グラマーでいつもミニスカートのエロい女教師。
何気に研にフラグを立てようともした。
「No.12!」

No.12
13話に登場した人型ロボット。
強靱なボディを持ち、ボクシング日本チャンピオンを撲殺したタイガーM・マッタクツヨシをフルボッコにした実績のある研の
体当たりを受けてもビクともしない。
「ふぁい!」

星くん
第4話「謎の美少年」に登場したゲストキャラクター。
アメフト中に「エ゛エ゛ーイ!」「ウェーイ!」と我々の耳に残る奇声をあげたり、どこかBLめいた台詞回しなどで高い人気を誇る。
正体は……お察し下さい!
「たなびたいことがあるんだ」
後に似たような奇声を発するヒーローが登場したが関係のほどは不明。

雄一少年
第25話に登場した非行少年。
両親がいがみ合う鬱憤を、幸せな家庭への放火で晴らしていたクズ。
放火の現場をジュラル星人に目撃されて弱みを握られ、これから毎日家を焼く羽目になる。
研に相談し、事件を解決してもらった後は両親と共に更正。
何気に放火についての罪に問われていないので、彼に反感を抱く視聴者も少なくない。
研がジュラル星人に罪をなすり付けたのかもしれない。
「これから毎日家を焼こうぜ(幻聴)」

バリカンの旧友
第61話に登場した自称バリカンの旧友。
研の授業中に突如現れて授業を妨害し、なぎさ先生の不興を買った。
研の好意もあって泉家に招かれるもバリカンの発言によってその関係を一蹴されタイトルの存在意義を打ち砕かれる。
やたら7時まで泉家をその場に留めたがることから察するにその正体は……。
「あたしゃ知りませんよぉ~」

西野君
第6話に登場した研のクラスメイト。
宇宙植物園に行くと聞き、誰よりも早く席を立ったせっかちな少年。
「そぉい!」

昆虫学者
第3話に登場した昆虫の専門家。本作ではまあイケメンの部類。
突如現れた謎の人食い蝶について記者たちの前で解説を行ったが、 模様も色も輪郭すらも違う 二匹の蝶を「随分と似ている」と評したり、
全然似ていないのに「鷹のような口」などと説明したりと、いくらなんでも適当すぎる。
とどめに、今後の蝶の出現について尋ねられると
「たぶんどこかにいるでしょう。しかしその他一切のことはわかりません!!」 。
と、やけに自信満々に言い切る始末。
確かに突然現れた謎の蝶なのだから専門家でも詳しいことがわからないのは理解できるが、それにしても適当すぎる。
おまけにこんな中身のない記者会見で放送時間の半数近くを消費した。

古山惣介
第32話に登場した元凄腕の金庫破り。
改心して拘置所(刑務所ではない)を出た直後にジュラル星人に拉致されてしまうのだが、その際
「アキオくん(息子)に(あんたを連れてきてくれと)頼まれたんでね」
という小学生を誘拐する犯人のテンプレみたいなセリフにあっさり騙されてしまう。
いい大人、それも金庫破りまでやった元悪人だというのに純真すぎである。
だがジュラル星人の科学力をもってしても開けられない金庫を手作業で開けるあたり、腕は本物。

J-7号
第43話に登場。地球人に化けて潜入していたジュラル星人でありながら、登場人物がことごとく色々ぶっ飛んでいる本作において屈指の良心的存在。
なにしろ彼をマークしていた あの研 をして、「けど、いい人に見えるけど……」と戸惑わせている。
(ちなみに他の話では、研はわずかな状況証拠しかなくても即座に「ジュラル星人の仕業」と断定し、一度断定したら容赦も躊躇もなく殺害している)
そして本作屈指のガチ名言を残すも、仲間たちに粛清された。
研は本当に彼には心を寄せていたようで、死後 あの研(二回目) に「お兄さんみたいだった」と追想されている。
研がその死を本心から悼んだと思われるのは彼とコロ(犬)くらいである。

タイガー・M
第63話に登場したボクサー。タイトルで「殺人ボクサー」とか言われているが、実際今までに試合で 13人を死なせ、20人以上を再起不能 にしたらしい。
……試合中のこととはいえ、流石に競技追放どころか立件されるレベルじゃないだろうか。
よくマッチング相手が見つかるものだ、というか関係者なにやってんだ。

ボルガ博士
ボルガ博士、お許しください!!



余談だが2010年5月5日の『今日は1日アニソン三昧』ではラジオネーム「ジュラルの魔王と可哀想なお友達」のリクエストで
チャージマン研の主題歌が流れた。

その後、ちょっとした放送事故が起きたり、我らがツヴァイが落ちたりした辺り、ジュラル星人の周りくどい作戦の可能性もある。


NHK、お許しください!


この度公式でコンプリートCDが発売した。特典で絵コンテが収録されたCD-ROMが着いている。
また、公式サイトで予約するとポスターも付いてくる。
おまけに、ニッチにも程がある電波ソング「ボルガダイナマイト」や最早ただの音MADな「ブラームス交響曲8番」まで収録される始末。 資料集とトリビュートアルバムとしての価値が高すぎてサントラの方は空気。
ただしこのサントラ、公式なのに同人グッズ扱いになっているので買う時は気をつけよう。


2012年8月8日には、テレビ朝日の「マツコ&有吉の怒り新党」にて 「新三大 チャージマン研の突飛な展開」 が取り上げられる。
番組で取り上げられたのは「蝶の大群が舞う」「殺人レコード 恐怖のメロディ」「頭の中にダイナマイト」。
今まで見たことも聞いたこともないようなアニメが突然のリクエストによって取り上げられるという異常事態に、番組MCのマツコ・デラックスは

「これ組織票でしょ!?」

といぶかしんだが、その強烈な作風を意図的な演出だと判断し、

「オシャレね」

と好意的な評価を下した。
が、徐々に明らかになるその未体験ゾーンに、困惑の色を強めていったのは言うまでもない。

「世の中、何がオシャレになるか分かったモンじゃないわね!」


後に「Zip!」の、「キテるね!」というネット上の急上昇ワードを紹介するコーナーでも取り扱われた。
内容は「無駄に長い間」、「宇宙人の作戦が回りくどい」、「主人公の斬新すぎる解決方法」の3部立てであり、
のっけから「ハイジャック犯をやっつけろ!」の 40秒に渡る尺稼ぎ を紹介した後にキチレコなどの回りくどい作戦群を取り扱い、
ラストはボルガ博士で締めくくった。


このように地上波でもお詳しいほど取り上げられるようになったチャー研だが、やはり知名度が高いのはまだまだネットだけの様子。
実際、「水曜日のダウンタウン」の 古今東西秒殺特集 でランクインしたときにはダウンタウンの 松本さん 松本人志から
「(チャージマン研とか俺は)知らんし!」「こんなの誰も知らない」
と、(一般的に見たら 当たり前だが )困惑したコメントを残していた。
しかし、その余りにも超展開な秒殺映像に出演者を爆笑させた。

浜田「こっちの絵を見せなあかんやろ!!」


またこれまた余談だが、色んな意味でえらい事になったロボットアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」は余りにもつっこみどころが多い脚本から
たまに「平成のチャー研」と呼ばれる。
しかし、チャー研とヴヴヴでは時代も作風もメーカーもスタッフも全く違うため、「チャー研にもヴヴヴにも失礼」としてこの呼び名を嫌う人もかなり多い。
実際、ニコニコではこれが原因で相当荒れたようだ。



専門的なことはともかくこれでこのアニメの概要は分かっただろう?
アニヲタWikiにいるかわいそうなお友達は、この項目をドゥンドゥン追記・修正して欲しいんDA!




ζ

追記、修正 好きかい?
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