ハーメルンのバイオリン弾き

登録日 :2010/03/11(木) 06:15:46
更新日 : 2016/11/09 Wed 04:51:56
所要時間 :約 7 分で読めます




月刊少年ガンガンにて1991年~2001年まで連載された渡辺道明の漫画。
単行本は全37巻。
本作の二十数年後を描いた続編「ハーメルンのバイオリン弾き~シェルクンチク~」がヤングガンガンにて連載していたが、人気不振により盛り上がりかかったところで打ち切りの憂き目に合う。
現在は、作者の渡辺道明のが運営するサイトの電子書籍形式で「続・ハーメルンのバイオリン弾き」が自費出版されている。



魔王を倒すため魔族の支配する「北の都」を目指し旅を続ける仲間達

「旅の勇者ハーメル」
「心優しい少女フルート」
「愛の勇者ライエル」
「亡国の王子トロン・ボーン」
彼らの姿を熱く描いた、ファンタジー作品。


【~ストーリー~ 】
北の都を目指し、旅を続ける勇者ハーメルは、立ち寄ったスタカット村で身よりの無い少女フルートと出会う。

それはハーメルと仲間達の過酷な冒険の旅の始まりだった。

旅の中で愛の勇者ライエル、亡国の王子トロン・ボーン等の心強い仲間を加えていくハーメル一行。

そして明かされるハーメル、フルートの出生の秘密。

様々な困難を乗り越え仲間達は旅を続けていく……



【~用語~】

○魔曲○
曲を演奏することで作曲家達の想いを力に変える能力。
他人を操ったり、強力な魔獣を呼び出したりと様々な効果がある。
作中で多くのクラシックの名曲が登場し、その蘊蓄が披露された。

○パンドラの箱○
邪悪な魔族が封じられた箱。
ハーメルの母パンドラが開けてしまう。

○スフォルツェンド公国○
魔法兵団を率いて、魔族に対抗する女王の治める国家。
その王族は強力な魔力を持ち、人類の希望となっている。
ハーメル一行も序盤に訪れており、彼等の旅を様々な点で支援した。

○北の都○
ハーメル一行の最終目的地、大魔王ケストラーが治める魔族の都。

○魔界軍王○
魔族の四つの軍団「冥法軍」「幻竜軍」「妖鳳軍」「超獣軍」の指揮官。
「冥法王ベース」「幻竜王ドラム」
「妖鳳王サイザー」「超獣王ギータ」
で結成されている。
それぞれ絶大な力を持ち、ハーメル一行の前に立ちはだかる。












この様に設定だけ書き出すと真面目なファンタジーマンガに見えますが。
実際は ぶっ飛んだ思考のキャラクターが暴れ回るギャグ重視 のファンタジーです。


この先の登場人物紹介は ネタバレ が含まれています。
御注意下さい。








【~登場人物~】

【勇者一行】

◎ハーメル CV:矢尾一樹(ドラマCD・劇場版)
本作の主人公。
巨大なバイオリンを担いだ美青年。
大魔王ケストラーと人間と天使の血をひく女性パンドラの息子。
大魔王の血の暴走による魔族化を恐れていたが、本人の成長や仲間達の協力により克服していき、その力を逆に利用して戦う場面も増えていった。
卑怯で金に汚い外道勇者。バイオリンの音色で呼び寄せた鳩を撲殺して丸焼きにしたり、村人に法外な報酬を要求するほか、
ヒロインに着ぐるみを着せて金儲けに利用したり、仲間に肉体・精神両方の面で大ダメージを与えるイジメをしたりと暴れまわる。
しかし、ファーストキスからセカンドキス、サードキスまで男に奪われるなど、それまでの悪行のしっぺ返しのごとき被害も喰らいトラウマになっている。
鍋とコタツを愛し、ポセイドン(海の守り神)や仲間を鍋の具にしようとしたり、北風が吹き荒ぶ中でコタツの素晴らしさを語って仲間達を行動不能にしたりした。
最終的にフルートと結婚する。

◎フルート CV:横山智佐(ドラマCD・劇場版)
本作のヒロイン。
スタカット村に住む身寄りのない少女、なのだが実はスフォルツェンド公国女王ホルンの娘。
かなり頑丈な体をしており、死んでもおかしくないような状況下でも生き残る。
そんな彼女を一言で表すと「不憫」。問題児だらけのパーティを一身に支える苦労人。まな板の為ヒロイン失格と言われる。
一応ヒロインなのだが、キグルミを着て大道芸をさせられたり、操られた者の寿命を削る魔曲をガンガン使われて魔族と戦わされたりとかなり不幸。
体の限界を超えて操られ続けたせいか、素で石柱ぶん回して戦ったりするようになってしまった。
彼女の家系が能力の関係で極めて長寿なことが救いである。
最終的にハーメルと結婚し、沢山の子宝に恵まれる。
スーパーファミコン版のゲームでも、ハーメルに魔曲で操られたりぶん投げられて武器にされたり、乗り物にされたりなどととかなりひどい扱いであった。

◎オーボウ CV:佐藤正治(ドラマCD・劇場版)
ハーメルと旅をする喋るカラス。
ハーメルの最大級の被害者。
かしこいカラス君として芸をさせたり、バニーガールのコスプレさせたりとか父親と思っている相手にやる事ではないぞハーメル…
その正体は元妖鳳王(ホーク・キング)オーボウ。魔族の中で殺戮を嫌う変わり者だった。
魔族時代は序列2位の実力者だが実際は序列1位の冥法王ベースすら超える力の持ち主。
真の実力はあのケストラーにして「お前がいれば魔族は半分といらなかった」と言わしめるほど。

ライエル CV:関俊彦(ドラマCD・劇場版)
ハーメルの幼なじみで親友にして最大級の被害者。
愛の勇者を自称し博愛主義。フルートよりライエルの方がかわいいと読者からお便りが来た事も…
黄金のピアノを担ぎ、精霊の火の鳥くんを呼び出す姿はなかなかイケメンだが、五百キロ近くあるピアノに潰されたりしてよく行動不能に陥っている。
女性に免疫がなく鼻血を出して倒れることが多い。その出血量は作中で一二を争い、何度も失血多量で死にかける。
サイザーが仲間になってからは気絶しながら鼻血を出し、妄想の世界に旅立つことが何度かあった。
最終的にサイザーとバカップル化を経て結婚する。そんな体質のせいで一人娘が生まれるまでサイザーは相当苦労したらしい…

◎トロン・ボーン 声:坂本千夏(ドラマCD)
魔族に亡ぼされた騎士の国ダル・ セーニョの王子。
なかなかませた子供で、その行動はハーメルに近いものがある。
そんな彼だが剣士としての才能はあり、旅の中でスクスクと成長していく。
最終的にはまさかのコルネットと結婚。それまでフラグらしいものは一切(厳密にはある事はあったのだが
無かったため、ファンを驚かせた。一年に一回の発作はあるものの、まあなんだかんだで幸せらしい。

サイザー 声:佐久間レイ
(ドラマCD・劇場版)
魔界軍王No.3、妖鳳王サイザー。
九人のワルキューレを呼び出し華麗に戦う。
ハーメルの双子の妹だが、赤ん坊の頃に魔族に連れ去られ、魔族に都合の良い嘘を教えられて育った。
魔界軍に身を置いているが、彼女の本当の目的は魔族を封印することだった。
しかし計画は失敗に終わり、なんやかんやでハーメルの仲間になる。
仲間になってからは、素直で世間知らずな性格をダメな兄に利用され、コスプレ衣装を着せられてライエルを死の淵に追い込んだ。
また、ワルキューレ達もキャピキャピした女子高生軍団のように変貌してしまった。
最終的にライエルと結婚した。


【勇者一行の関係者】

◎オカリナ
サイザーが連れている白いカラスで、サイザーの副官。
正体はオーボウの娘でムチムチセクシーなお姉さん。
サイザーの育て親と言うべき存在で、幼いサイザーのたった一人の友達だった。
サイザーが母親に愛されていたのを知っていたが脅迫されて言えず、サイザーに積年の孤独を抱えさせてしまった事に罪悪感を抱えていた。

◎ホルン CV:島本須美(ドラマCD)
スフォルツェンド公国の女王。
フルートの母親で、ハーメル一行の旅を支援する。
癒しの魔力を持つが、その力を酷使し続けてきたせいでその寿命は幾ばくかもない。
なんだかんだ親バカ。暴れフルート牛祭りやフルートなまはげなどの祭りを考案する。

リュート
フルートの兄でスフォルツェンドの王子。故人。
人間からは「スフォルツェンドの守護神」と讃えられ、
魔族から「スフォルツェンドの魔人」と畏怖されるほどのチート級の戦闘能力を持っていた。

◎クラーリィ・ネッド CV:子安武人(ドラマCD)
スフォルツェンドの魔法兵団を束ねる兵団隊長。
金髪垂れ目の外見を初対面のハーメルにホモ呼ばわりされて以来、顔を合わせばけなし合う犬猿の仲に。
初登場はシリアスキャラだったが、妹のコルネット登場後はシスコンぶりを遺憾なく発揮。

◎コル・ネッド
クラーリィ・ネッドの妹にして作中トップレベルのネタキャラ。あだ名は「コルネット」。
フルートに魔法を指導するために一時的に仲間になる。
素晴らしい性格の持ち主。ハーメルに一目惚れし、邪魔な(自分の国の王女である)フルートの抹殺を企む(モチロン失敗に終わる)。
その後、フルートの教育が終わりクラーリィに祖国へと連れ戻される。
しかし彼女の活躍は終わらない、ハーメルを諦めきれず、黒魔術に手を出し邪悪な儀式を失敗してしまう。
結果、作中最高レベルの戦闘能力を持った邪神として爆誕してしまう。
その力は魔族の幹部すら一蹴する。
必殺技は「聖母殺人伝説(ジェノサイド・エクストリーム)」
まさかのトロンと結婚。一国の王女になった。

◎パンドラ
ハーメルとサイザーの母親。北の都で水晶の中に閉じ込められている。
ハーメルの音楽家の腕は彼女の手ほどきによるもの。
彼女も作中最高レベルのネタキャラ。
被害妄想→情緒不安定に暴れまわるその姿はいっそ清々しくもある。
自分をだましたケストラーを心の中ではまだ愛している…らしい。

◎ヴァイ・オリン
パンドラの箱を作り出した世紀の発明家にしてマッドサイエンティスト。
ある意味全ての元凶。
ハーメルのバイオリンにミサイルやレーザー、ジェット飛行等の余計な機能を追加した。
実はハーメルとサイザーのお爺ちゃん(=パンドラの父)。
ついでに天使。


【魔族】

この作品における敵。異形の怪物「魔族」達が集まって結成された軍勢。
主である大魔王復活を目的に、全世界で破壊と殺戮の嵐を繰り広げている人類最大の怨敵。
構成員が軒並み屑やド外道しかいない残虐非道、冷酷無比の軍団 として描かれている。
基本的に殺人を快楽として捉え、人間の苦しみを糧や娯楽としている。
故に遊び半分で人間を嬲り殺したり殺戮する者が殆どであり、人間に対する認識は「餌」でしかない。
魔族において、人殺しを忌諱するような思想は異端中の異端である。
加えて命が長命なため、生物が持つ子孫を増やすといった概念も極めて希薄。
戦車や戦闘機などの兵器を保有しているが、基本的に兵器よりも自分の力に絶対的な比重を置いている。

強大な戦闘力を持ち合わせているが、最大の欠点として魔族にとって 魔力=生命力 であり、
自身の魔力を使い果たしたら最後、肉体がヒビ割れ粉々になった末に塵に還ってしまう。
そのため魔力の供給源たるケストラーのいない現在、軍王クラスの強大な魔族は基本的に魔力を著しく消費する真の姿になることはできず、力を抑えた姿で活動することを強いられている。

大魔王ケストラー CV:上田祐司
「人間どもめ、苦しめ…悲しめ!!もがき絶望に堕ちるのだ!このケストラーが恐怖を与えてやる!苦痛を…怨みを、狂じる憎悪を、闇を、混沌を!!死をな、ハハハ!」
本作のラスボス。
ハーメルとサイザーの父親。
少年漫画史上トップクラスの下衆。

◎ベース CV:緒方賢一(ドラマCD・劇場版)
「まさに…“想い”という死の道を逝く…巡礼者たち…だな……」
魔界軍王No.1、冥法王(ヘル・キング)ベース。
隻眼のオッサンの首を手に持ったイケメン。
本体はオッサンの首。
首を持ったイケメンはフルートの兄リュートの抜け殻みたいなモノ。
「冥王」「ケストラーの右腕」などの異名を持つ冷酷非情な策謀家。
大魔王不在の魔族を北の都から指揮する最高指揮官として君臨する。
強大な魔法の使い手でもあり、ケストラーに対する忠誠心は厚い。

◎ドラム CV:郷里大輔(ドラマCD)
「この幻竜王ドラム様は…強エェのよ」
魔界軍王No.2、幻竜王(ドラゴン・キング)ドラム。
非常に荒々しく粗暴で頭が悪い脳筋な反面、パワーは凄まじい双頭の竜人。
軍王の中でもタフさとパワーは随一。
魔族の中でも一際大きな巨体と巨大なメイスを振り回し暴れ回るが、体内に30体もの竜を飼っており、両腕から体内の竜たちを解放して戦う戦法も取る。
真の姿は48本の首を持つ巨大竜ヒドラ。
スフォルツェンド公国で大暴れする。
魔界軍王最初の犠牲者。

◎ギータ CV:二又一成(ドラマCD)
「私に対しての素晴らしい口答え…反抗…、イイですねェ。もちろん簡単には殺しません。しつこく殺させていただきますよぉー」
魔界軍王No.4、超獣王(ウォーリア・キング)ギータ。
みんなにチ○ポと呼ばれる
蹄を備えた狼の背中から騎士のような上半身が生えた異形の犬の獣人。
魔王軍一の剣客であり、普段は卓越した剣技とコレクションとして集めた魔剣の特殊効果を使って戦う。
相手を問わず丁寧語で喋る慇懃無礼な性格。
魔王軍の中ではコミカルな態度や言動、強者に媚びる平身低頭な場面が多いコメディリリーフポジションだが、
その本性は異様に執念深い魔王軍でも屈指の下衆。同時に野心家としての一面もある。
そもそも剣に拘る理由が 「自身の純粋な魔力は他よりも劣るものの、剣を使えばどんなに強い相手でも嬲れ、もがき苦しむ様を眺められる」 という、最低最悪の剣士。
普段は強者に媚びへつらいながら、いざ自身を見下していた相手が弱れば嬉々として剣で斬り殺そうとする陰湿な性格。
他人の血を舐めるとその者の能力を得ることができ、ドラムの竜やサイザーの翼をコピったこともある。
最終決戦ではギリギリで生き残り、魔王の血を舐め最強に…といういい所で「聖母殺人伝説」の犠牲となった。
真の姿は双頭の地獄の番犬ケルベロス。

◎オル・ゴール
「“苦しみ”を笑顔に…、楽しくゆかいな…狂気の世界へ!!どウダイ…!!これがボク…地獄の道化師オル・ゴールの…大サーカスだよ!!」
「死のオル・ゴール」「死神(ジョーカー)」「道化師」 といった異名を持つベースの副官。
道化師のような格好をし、上官のベースにもふざけた態度で対応する陽気な性格。
オーボゥいわく 「魔族の中でも最低最悪の糞野郎」
幻術や深い未練や怨念を持つ死者の魂を操って相手を動揺させトラウマを抉り心を弄ぶなど、まさに最低最悪のいやらしい戦い方をする死霊使い。
自分自身も不死身を誇り、その不死性を生かして高みから死者やトラウマに翻弄され苦しむ他者の姿を 「あー楽しィ」 と嘯いて嘲笑う陰湿な性格。
実はピエロの仮面が本体。身体は過去にサイザーが滅ぼした国の王子の死体。
一時期だけ暴走したハーメルが壊滅した町の住人の男になったりと、ターゲットをとことん精神的にいたぶるチョイスをする。
ちなみに(口癖の)モデルは職業・殺し屋。でおなじみ西川秀明。

◎ピック
「どーせもーすぐおっちんじまうんだ…」
「ぶっ殺してやるのが法律心(リーガルマインド)というもの」
「そーだね。“裁き”は“死刑”です。死になさい」
15年前の第一次スフォルツェンド大戦にてスフォルツェンドを襲った魔族の一人。
「法皇」「悪魔王(エビルマスター)」の異名を持つ魔族。
軍王の名を冠してはいないが、格としては軍王クラス。
悪魔型の魔族のリーダーを務め、ベースを尊敬している。
見た目は左肩に「弁護」、右肩に「告発」という2つの顔を持ったヤギの角を生やした美青年。
普段は両肩の顔と常に会話している。
魔族の犠牲になった人間の魂を本の中に閉じ込めた上で「陪審員」と嘯いて、両肩の顔と共に人類にとって理不尽な裁判を行うのを好む。
……が、陪審員といっても発言の自由は当然ながら皆無で、ピックの意にそぐわない発言をすれば即座に殺されてしまう。
真の姿は三つの首を持つサバトの黒山羊。

◎ヴォーカル
「お前らバッカじゃねぇーかぁ!!人間って奴ぁよ!ぶっ殺すもんじゃねェかよぉ!!」
500年前に大魔王ケストラーに反抗し幽閉された魔族の罪人。
見た目はパンクロッカー風の服装を纏ったイケメン。
人間も魔族も気に入らなければ見境なくいたぶり破壊し尽くす残虐非道な快楽殺人鬼。
魔族の中でも破格の強さを誇り、人間を只管イビリ抜いて殺す趣向から 「魔族の中の魔族」 と恐れられる。
ハーメルへの当て馬として解放され暴れまわり、ハーメル一行を追い詰めた。


【その他】

チャイコフスキー
花売りの少女を守る最強の作曲家。
並の魔族相手なら無双出来るほどの力を持ち、北の都での最終決戦にも参戦。
正体はハーメルに魔曲で呼び出された謎の存在。
最後は彼なりのハッピーエンドを迎える。



また、アニメ化もされたが、基本的に原作通りの劇場版(グルグルロト紋と同時上映)はともかくTV版はキャラといいストーリーといい全く違う上、持ち味だったギャグが皆無なため、視聴には覚悟が必要。


追記、修正お願いします。

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