バント(野球・犠打)

登録日 :2009/12/26(土) 17:57:42
更新日 : 2017/04/11 Tue 14:18:00
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バント(犠打)は野球において打者が意図的に内野ゴロを転がすことにより、進塁や出塁、あるいは得点を狙う技術である。


◎主なバントの種類

○送りバント

その名の通り、1塁や2塁の走者を次の塁へ進めるためのバントである。
正確な名称は英語では「サクリファイス・バント」
日本語では「犠打」「犠牲バント」である。

日本での指名打者制を採用しない試合で無死、一死で投手の打順を迎えた場合はまずこれを使う。

米大リーグのナショナル・リーグでは、スモールボールを好む監督が率いるチーム(アストロズなど)では投手が打席に立った際に見られることもある一方、
指名打者制のアメリカン・リーグでは滅多に見られない。
これは海外の選手の身体能力の高さに依るところで、日本でも打力の高い外国人投手にはそのまま打たせることがある。
逆もまたしかりで、打力の低い打者に犠打をさせる場合もある。

◇主な犠牲バントの名手
  • 川相昌弘(元巨人→中日)= 現役通算533犠打の世界記録保持者
  • 宮本慎也(元ヤクルト)=シーズン最多犠打記録保持者
  • 関本健太郎(元阪神)
  • 桑田真澄(元巨人)←投手
  • 田中浩康(ヤクルト→DeNA)←現役最多犠打記録保持者
  • 山本昌(元中日)←投手の犠打数日本記録保持者
  • 菊池涼介(広島)←シーズン最多安打&最多犠打の同時達成(史上初)
  • 荒木雅博(中日)

晩年の川相はバント専門の代打として登場するだけで、球場を大歓声で包ませた。
※川相のバント職人としての伝説として はじめに1球ライン上にバント、次の球をバントして前の球に当てることができる 、といったものがある。



○セーフティ・バント

セーフティ・バントは「セーフ」すなわち出塁を狙ったバントであり、俊足の選手が使用する。
これは日米・アジア関係なく俊足の選手が使用し、学生野球でもたまに見られる。
オールスターでホームランを予告した後に行った歯の白い強者(宇宙人)も。

基本は走者のいない時に行う戦術だが、前記した送りバントと合わせて
走者を進めつつ、自らも塁に生きようとするパターンもある。

長打の打てる選手が内野手が下がっている時に奇襲をかけることもある。

◇主なセーフティ・バントの名手
  • イチロー(マリナーズ)
  • リッキー・ヘンダーソン(元アスレチックス、通算盗塁数世界記録保持者)
  • 波留敏夫(元横浜→中日→ロッテ)
  • 小坂誠(ロッテ→巨人→楽天)
  • ホアン・ピエール(ホワイトソックス)
  • エンディ・チャベス(マリナーズ)
  • ルイス・カスティーヨ(メッツ)




スクイズ・バントは走者が3塁に存在する際に行う戦術である。
何かの酒やガムのCMでも言っていたが「スクイズ(squeeze)」は「搾り出す」という意味があり、「得点を搾り出すバント」という意味である。

この戦術を行う際は、3塁走者に本塁への盗塁を行わせる必要があり、バットに当てられなかった場合ほぼ走者は挟殺プレーでアウトとなる。
そのため打者は身を挺してバットにボールを当てる必要があり、ベンチも的確なタイミングでの戦術の採用が必要となる。
打者がバントした後に3塁走者がスタートするスクイズも存在し、その場合は「セーフティースクイズ」と呼ばれる。

この戦術は主に高校野球で良く見られるが、日本プロ野球においてもたまに用いられる。
通常の送りバントと同じく投手などの打撃に期待できない選手の打席で点が欲しい場合に用いられる。プロ野球ではギャンブルスタート絡みのスクイズは余り見られず大抵セーフティースクイズになる。

また、非常に稀なケースだが2、3塁での「2ランスクイズ」というケースになる場合もある。

近年では2014年に広島の菊池涼介が決めたことがある。この際は菊池自身もセーフになっている。
相手のミス絡みではあるが2016年にDeNAの関根大気も2ランスクイズを決めた。
決めた相手はいずれもヤクルト。
「身を挺して」スクイズをする選手としては石原慶幸(広島)が有名。
その派手な飛び付きっぷりから「空飛ぶキャッチャー」と呼ばれることもある。




甲子園出場常連校の愛肛大冥殿…もとい愛工大名電が多用する事でも有名。

甲子園で送りバントやセーフティーバントが決まると『ナイスメイデン』と賞賛され、失敗すると『ダメイデン』とがっかりされる。
ワンアウトじゃない。0.5アウトだ。



高校野球では使用されることが多いが、プロ野球では監督によって使用量は大きく異なる。
2009年ペナント中、4点負けている8回にバントさせた某九州のチームの監督は某巨大掲示板で「勝つ気無いのか?」とかなり叩かれた。


堅実な作戦ではあるが、アウトを献上するので大量得点の機会は減る。
監督の能力や勝負勘が試されると言える。


人によりバントの価値観はかなり違うため度々、大型掲示板で議論が行われたりする。

理論上は損な作戦であり、野球が数字で語れないことの代表例である。
また、とある野球ゲームではバントでホームランが出来たりする。



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