水城史朗/仮面ライダーG4

登録日: 2011/02/23(水) 17:40:03
更新日:2018/06/19 Tue 11:33:59
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劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』 に登場する人物。

演:唐渡亮

年齢:35歳
性別:男性

陸上自衛隊の三等陸尉。作中における仮面ライダーG4の変身者である。

彼はかつて自分たちが警護を担当していた自衛隊の超能力開発研究所*1において アントロードの襲撃に逢い、たった一人だけの生存者となった。
護衛対象の年端もいかない子供たち、それと接する教師達、自分の戦友……施設にいた人間達は皆殺しとなり、誰も守れず、自分の身さえも守れないままにアントロードからの攻撃を受けて気絶していた彼が起き上がって目の当たりにしたのは、遅れて駆けつけた仮面ライダーG3-Xが自分たちでは手も足も出なかった相手であるアントロードの一体と正面から戦い、これを撃破する姿だった。
それによって己の無力さを痛感した彼は、やがて「死を背負うからこそ、力を発揮できる」というライダー史上、かなり偏った考えを持った人間に変わってしまった。しかも誘拐同然に連れ去られた上でESPシステムに利用された真魚にもその考えを当て嵌めていた。

その後は自衛隊の超能力開発施設の責任者にして、その研究の失敗によって今度はG4システムを強く推進する存在となった深海理沙に賛同、自らG4ユニットの装着者となる。

大勢のG4装着者(同僚)の死を見届けており、そこから出た「結果」と「G4システム」が混ざり合い、今の彼が誕生したのは言うまでもない。

氷川が彼に投げかけた「貴方は死に近づきすぎて生きることの意味を忘れているんだ」という言葉を「甘ちゃんの戯言だ」と言い捨てるも、彼の語った津上翔一の生きるということはそれだけで素晴らしいという人生観、そして氷川自身の信念を聞き、心が揺らぐ。

そして……






仮面ライダーG4

スーツアクター:岡元次郎

身長:198cm
体重:187kg
パンチ力:4t
キック力:13t


▼武装
●M-01改四式
G3、G3-Xともに共通の装備であるが改良が加えられており、フルオート射撃が可能となっている。


●多目的巡航4連ミサイルランチャー「ギガント」
G4専用の装備。4基のミサイルが収納されており、ケーブルをベルトの右側に装着し、ベルト左側にあるスイッチを捻ることで発射される。
これでアントロードの大群を焼き払った

映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』の『仮面ライダーディケイド 完結編』にて、ディケイド激情態もこの装備を使用している。



▼開発された経緯

元々は小沢澄子がG3と共に開発・研究していたGシリーズの一体。機体そのものはG3と同時期に完成していたが、劇中に登場するのはG3トレーラーのコンピュータから深見理沙が盗み出した設計図*2を用い、自衛隊によって新造されたもの。要するにレプリカである。
基本性能はG3-Xと大差は無く、頭部と細部アーマーの形状に差異がある程度。

しかし、G3-Xとの違いは、装着者と機体の挙動に対して「AIによる制御」が行われるシステム、端的にいうならスーツの動きに合わせて装着者の体の方が動かされるという仕様になっていることで、これがG3、G3-Xとの大きな違いである。
またこちらは小沢の設計ではなく深見によって後付されたものだが、「ESPシステム」と呼ばれる「超能力者による未来予知」をAIと連動させることで相手の動きを完璧に予測した迎撃を行わせる、深見曰く科学すら超越した存在となる力を持たされている。
事実としてこれらのシステムの戦闘能力への貢献は尋常ならざるものであり、劇中でも他の仮面ライダーたちが手こずっていたアントロードの大群を鎧袖一触に叩き潰し、アギトとG3-Xのタッグを同時に相手取った際にもほぼ一方的に圧倒するほどの凄まじさを見せた。

……が、これらのシステムには、どちらも大きな問題点があった。
端的に言って、どちらもあまりに人間への負荷が強すぎたのである。

まずAIによる制御については、制御チップが導入される以前のG3-Xにも似たような部分はあったものの、その状態でも津上翔一は完全に使いこなしてみせたように人間の身体能力の限界までをも無視したものではなかった。
一方、このG4は何が敵を倒すのに一番効率がいいかのみを判断基準として、人間の身体能力など完全に無視して動く。そんなことを強要され続ければ、凄まじい負荷によって使用者は最終的に死に至る。
だが前述の通りG4はAIによって制御される。つまり、AIが無事ならば中の人間の心臓と脳が動きを止めていようが関係がない*3。そうであるが故に、装着者が死亡したとしてもAIの「人形」として再起動する呪われたシステムでもあった・・・。
即ち、G4システムとは人間が身に纏って戦うためのパワードスーツと言うよりも、人体を消耗品のモーターやフレームとして必要とする戦闘ロボットとでも言うべき存在だったのである。この様な非人道的としか言えない仕様を持った本システムは、開発者の小沢からは”存在してはならないシステム”、氷川からは”呪われたシステム”だと断じられている。

テスト段階における何らかの出来事*4でこの事に気づいた小沢は、完成した本機を警察庁の地下に封印した。
(深海がG4のデータを欲したのは警察庁にあったG4の奪取が難航し、新たに作成する必要があった為)

そしてESPシステムについても、超能力者への負荷までもが殺人的なものだという最悪の欠点を持つ。仮面ライダーアギト劇中では超能力者が怪人の襲撃対象となるため、毎話怪人とライダーが戦うのが基本である以上は登場する超能力者の人数が多くなるのも必然だが、だからといって超能力者など世界中にそうホイホイいるものではない。その上このシステムは予知能力の高さによって精度が決まっている。つまり、ただでさえ貴重な超能力者の中でも強い予知能力を備えた者でなければならず、そんな超レアな人材を文字通り使い捨てにするというシステムだということである*5
しかもこのシステム、当然の話だが超能力者に予知という超能力を発揮させることで稼働する。そして先述の通り、仮面ライダーアギトにおける怪人は超能力者の存在を察知することで襲撃を行う。
つまり、このシステムを使った場合、超能力者の存在を察知したアンノウンが襲ってくる。事実作中でも仮面ライダーアギト仮面ライダーG3-X相手にこのシステムを使った為にアントロードの襲撃を招いており、そのことが氷川によって指摘されている*6
オマケにシステムに接続された超能力者の力は予知能力以外封印される……などということもないので組み込まれた超能力者がなにかの切っ掛けで制御不能なレベルの超能力を発揮し、システムにエラーを起こす危険まで秘めている始末である。


深海はいずれこのG4を量産し、世界最強の軍団を作ろうと企てていたが……。


▼劇場版での活躍

アントロードの活動が活発化し、アントロードの大群を相手に苦戦していたアギトG3-Xの前にヘリで颯爽と登場、挨拶とばかりにギガントでアントロードの大群を一網打尽にした。

更にその後には自衛隊の基地にて、G4の入手経緯を深見理沙に詰問するための小沢澄子の来訪に同伴していた氷川へと、先述の理由からG4を装着したために死亡した同僚たちが氷漬けとなった姿を見せつけながら氷川があかつき号事件で成し遂げた働きについて触れ、彼がその時死の中に飛び込み、だからこそあれだけの働きが出来たと評する。その言葉に困惑する氷川へと、水城は

「死を背負うことこそ我々の使命だ」

という持論を説く。

更にその後は、深海に誘拐された真魚を救うべく軍の施設に侵入したアギトとG3-Xの2人を相手にESPシステムを用いて撃退。氷川を捕縛する。

しかしこの頃から水城は肉体の限界を悟っており、氷川の必死の説得……彼の

「僕は生きるために戦う、生きることを素晴らしいと思いたい」

という言葉が胸に突き刺さり、気持ちが揺らいでしまった。

そして嘗て彼以外が死に絶えた研究施設の時のように、或いは氷川誠の戦いを目に焼き付けた時のように、風谷真魚の超能力が行使されたことを感知したアントロードが自衛隊の基地へと襲撃。これを迎撃するべく出撃する。
当初は大量のアントロードを相手取りながらもESPシステムにより優勢を保っていたが、真魚が彼女を救出するべく再度侵入してきた翔一の存在を感知してそれまで奪われていた意識を半ば取り戻し、同時に予知能力を翔一がその後直面する危機に用いた結果、G4システムにはエラーが生じてしまう。そのためか、彼はこれまでただ黙々と戦っていたのが嘘であるかの様な苦悶の声を上げる。
そうして猛烈な激痛に襲われながらも戦いを続行、周りのアントロードを壊滅させた後、「生を背負った氷川」と「死を背負った自分」、どちらが正しいか決着を付けようとG3-Xに襲いかかる。

G3-Xの頭部、左肩を素手で破壊し追い詰めるが、氷川は自らマスクを脱ぎ捨て、「G3-X」ではなく人間「氷川誠」として根性で食い下がる。

そしてG4からの負荷が限界に達し、水城の命は尽きた。

が、AIが自動制御で再起動し、立ち上がろうとするが氷川の怒りの銃撃により完全に沈黙した・・・




「水城さん・・・」

ウィィィン、ガシャ、ウィィィン・・・

「もういい・・・っ・・・もういいだろお!!」

ドンッ!!

ガシャンッ!!!


このラストシーンは必見である

なお、「もういいだろお!!」という台詞は要潤が思わず発してしまったもので、台本には無いアドリブである。
逆に言うと、彼の存在がそこまで鬼気迫っていたということでもある。


「生の執着がある限り、十分な戦いはできない」

「だが、今の俺を死を背負って闘っている」

「俺の答えは解っているはずだ。どうする?俺は死を背負い、お前は生を背負っている。どちらが正しいか今この場で答えを出すか!」




後に公開された、超・電王トリロジーではディエンドのコンプリートフォームと共に登場した。

因みにPS版仮面ライダーアギトに隠しキャラとして登場してる。映画のネタバレを防ぐ為か終始無言。
だが、登場の際には空から舞い降りたり、勝利の際には、頭を抱え苦しむ描写があったりと設定を忠実に再現している。
ギガントは使わず、M-01改四式と肉弾戦を駆使して戦っている。

追記・修正お願いします






















その10年後、死んだはずの彼は酔った勢いで交番にライダーキックをかまし、器物破損の罪で逮捕されていたことと実年齢をサバ読みしていたこと、本名が発覚したのであった。まさに「もういいだろお!!」な話である

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