トール(とある魔術の禁書目録)

登録日:2013/07/16 Tue 13:32:54
更新日:2024/03/19 Tue 19:40:18
所要時間:約 4 分で読めます




つーか、なんだか小さくなっちまったなあ、俺の敵ってやつは


とある魔術の禁書目録』の登場人物。
初登場は新約5巻。

CV:斉藤壮馬

グレムリンにおける直接戦闘を担当する魔術師であり、『トール』の名を冠する少年。
その実力はオティヌスに次いでグレムリンのNo.2に位置する。

グレムリンに所属してはいるが、基本的に助けられる人間は助けるというスタンスをとっており、無駄な暴力は振るわない。
しかしそれと同時に何よりも力を求めるという行動原理も持っており、そのためなら無益な戦いも辞さない。
本人も力があったから人を助けようとしたのか、人を助けるのに力が必要だったのかは分からなくなっているらしい。

そのために常に「経験値」を得て成長することを望んでおり、強者との戦いを求めているのだが、強くなりすぎた結果その実力は戦争レベルにまで発展してしまっており、それに拮抗するほどの相手と戦おうものなら確実に周囲に甚大な被害をもたらしてしまうことになる。
それに対して「後味が悪い」と感じる程度の良識も持ち合わせているため、中々望ましい戦いの機会がないことに悩んでいる。

使用する術式は『トール』の能力を再現したもの。
両手両足にはめたグローブ『ヤールングレイブル』から雷光の溶断ブレードの噴出を可能とし、これを用いた戦闘を主体とする。自分一人での射程は5m程度だが、『投擲の槌』のブーストを受けることで最大2kmまで伸長が可能。その切れ味は凄まじく、一振りで周囲を平らにすることもできる。
また霊装『メギンギョルズ』の効果で怪力も発揮でき、『聖人』と同規模の力を発揮する。
トールの女装の伝承を再現した女性限定の変装術も持っており、作中では美琴に変装して上条に接触した。

以上のように強大な力を持っているが、彼自身は『聖人』でもなければ『魔神』でもない普通の魔術師である。
そのためあまり強力な力を使いすぎると体に凄まじい負担がかかる。が、本人は強くなれればそれでいいらしく、全く気にする様子もない。


ネタバレ
+ ...
「…悪い、上条ちゃん」

「トールってのはさ、たかが雷神ごときで収まる器じゃねえんだわ」


実は今まで彼が振るってきた力はトールの『雷神』としての力に限定したものに過ぎなかった。
元々トール神というのは、農耕・製造・気象・季節・天候・災害などあらゆる全てを司った『全能』の神であり、それが長い歴史のうちに「雷を司る軍神」としての一面が強調され、『雷神』となったのである。

そのため彼の力の本質は『雷神』としてではなく『全能の神』としての側にこそある。

その『全能』の力とは「必ず勝てる位置に移動する術式」であり、あらゆる攻撃を自動的に回避する位置に自動的に瞬間移動するため、敵が瞬間移動を先読みして予想地点を攻撃しても、必ずそれが外れる位置に現れる。
これは攻撃にも応用可能で、手足を適当に降っているだけでも敵に手足が命中する位置に瞬間移動するため、体を動かしているだけで瞬間移動パンチやキックが命中しまくって勝ててしまう。
正しくはトール以外の「世界全て」を動かし、トールが瞬間移動しているかのような現象を引き起こすもので、オティヌスの『骨船』と同じ原理である。
トールが戦闘で「経験値」を求めるのは、この術式があまりにもチートな能力である故に、この術式を使って勝利を重ねても学べる事が何も無いためである。
だが、敵との戦闘に関係ないものは対象にできないため、戦闘中に横から無関係な自動車や列車が突っ込んできた場合等は、それらを瞬間移動では避けられない。


劇中の活躍

グレムリンによるフロイライン=クロイトゥーネ捕獲の任務のために学園都市を訪れるが、それを巡るオティヌスとオッレルスの陣営による被害をよしとせず、上条に接触して彼女を救出しようとする。

しかしこの時の上条さんはバードウェイに騙されてバゲージシティの争乱を招いてしまったと若干ネガティブになっており、中々了承しないことに業を煮やして殴り合いの大喧嘩に発展。結果的に上条を再起させることに成功する。

その後、『窓のないビル』の外壁を破壊しようとするが、自力で壁をぶち破ってきたフロイライン=クロイトゥーネに一蹴される。

さらにその後、上条を餌にして美琴を引き込み、フロイライン=クロイトゥーネを狙う『聖人』シルビアと戦うことに。
互角の戦いを繰り広げるが、バードウェイが上条に無力化されたため、決着はつかずに終わった。

そしてフロイライン=クロイトゥーネの『機能』が停止し、グレムリンからもオッレルスからも狙われる心配がなくなった後、自分の目的は上条と戦うことだったことを明かす。
幻想殺しならば自分の全力とぶつかっても周囲に被害をもたらす心配はない。そのため彼は上条に目をつけており、グレムリンやらオッレルスやら余計なしがらみを解消した上で全力で戦いたいと思っていたのである。
そして事件の過程で腹に銃撃を受けていた上条と対等に戦うために自分の腹を撃ち抜き、戦いを始める。

その溶断ブレードは幻想殺しでも打ち消しきれない規模であり、上条の右手に負担をかけていくが、同時に溶断ブレードを殴り飛ばされるたびに自分の腕にも負担がかかっており、上条の右手の関節が外れると同時に自分の両手首もへし折れてしまった。
戦いは互角かと思われたが、ここでトールが『全能』の力を解放。
その力で上条を一蹴したトールは、学園都市から去っていった。

その後は次の経験値としてオティヌスかオッレルスを狙っており、このままグレムリンを裏切ってオティヌスと戦うか、オッレルスを裏切って彼と戦うか悩んでいたが、結局はオティヌスを殺すために世界中から集まったグレムリンのメンバー達を『全能』の力で全滅させ、ミミルの泉で上条と再戦する。
上条を圧倒するも、線路の上に誘い出され、列車の激突を受けて敗北した。
そして上条に、最後の敵が誰なのかを伝え、その決着を見守るのであった。


あとがきで彼は「道を踏み外さなかった一方通行」と語られている。
つまり、一方さんが実験に参加せず、順当に成長していったとしたらトールの様になっていた。
もっとも、別の見方をすれば、「大切なものを見つけられなかった一方通行」とも言える。
ある意味で対照的な二人がもし会えば、どのような会話をするのか興味深い。


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最終更新:2024年03月19日 19:40