登録日：2009/09/24(木) 04:51:38
更新日：2023/02/11 Sat 15:52:43
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音声魔術(おんせいまじゅつ)は、秋田禎信のファンタジー小説、
「
魔術士オーフェン」において、人間の魔術士が扱う魔術の総称である。
その他の魔術には沈黙魔術、暗黒魔術、獣化魔術、大気魔術、精霊魔術、破壊魔術があるが、人間には音声魔術しか使えない。
(ただし、沈黙魔術は文字を媒体とするため、使い方さえ理解すれば、作り出すことはできないまでも一応扱える)
音声魔術には「黒魔術」と「白魔術」が含まれるが、
白魔術士は黒魔術士よりも圧倒的に少ないため、一般的に音声魔術と言えば黒魔術を指す。
黒魔術は熱や波動、重力や物質、肉体そのものといった物質世界に作用する力であるのに対し、
白魔術は時間や空間、精神といった、いわば非物質世界を支配する非常に高等かつ強大な力である。
目に見えない事象を扱うため、白魔術士、ないし白魔術の素質のある人間は希少で、危険視すらされている。
また、扱う領域がまったく異なるため、黒魔術と白魔術両方を使える魔術士はほぼ皆無である。
その意味で、大陸最高クラスの黒魔術士でありながら白魔術も扱えるオーフェンの義姉アザリーは、極めて稀有の存在であると言えるだろう。
【魔術の行使】
いくつか種類のある魔術も、全て同じ手順でその力を発現する。
そのプロセスとは、
@.まず構成を編む
A.次にその構成に魔力を込める
B.最後にそれを媒体にのせて発動
ねっ？ 簡単でしょ？
というのは冗談として、これをアニメに例えてもう少しわかりやすく説明してみましょう。
@.構成を編む
術者はまず「こういう現象を起こそう」と思考を働かせます。
アニメで言うと企画段階にあたります。
どんなアニメも、企画がしっかりしていなければ良いものにはなりません。
綿密な構成を編まないと、効果の大きい魔術は生まれないのです。
A.魔力を込める
言わずもがな、MPを使います。
もう少し詳しく言うと、魔力によって起こす事象に存在感や説得力を与えます。
これはアニメで言えば制作過程。
絵を描いたり塗ったり、声を入れたりして、作品に命を吹き込みます。
ここまでくると、ほぼアニメ、もとい魔術としては完成したも同然です。
ただ、最後にもう一つだけ大事な工程が残ってますね？
B.媒体にのせる
はい出ました、媒体です。言い換えればメディア。
アニメならテレビの電波にのせて放送したり、映画館で上映したり、
DVDに焼いて売り出したりしなければ、作品を発表したことにはならないですよね？
同じように、"音声"魔術だけに声にのせることで、魔術を発動するわけです。
ご理解頂けただろうか。
頂けないわよそんなもん、とか言わない。
…但し、これら工程を自らの手で制御するためには訓練が必要であり、専門家に保護されてもなお魔法制御に失敗して自滅死亡する魔術素養持ち子供が偶に出てきてしまうという。
ちなみに、沈黙魔術は文字、暗黒魔術は視線、など魔術の種類によって媒体も様々。
ひどいのは血肉、匂いなどを媒体とするものもあるので、人間は声を選んで本当に良かったと思う。
【特徴】
音声魔術と他作品の魔法で特に異なる点は二つ。
一つは、「声の届く範囲にしか効果が及ばない」という点。
「媒体にのせる」という概念がある以上、その媒体が届かないと効果がないのはある意味当然。
逆に言えば、声が届く範囲ならばどこまででも効果が及ぶのである。
しかも、距離に反比例して魔術の効果が薄れていく、ということはない。
これは、音波自体ではなく、そこに載せた構成に魔術の効果があるためである。
遠距離での会話を想像するとわかりやすいかもしれない。
多少聞き取りづらくても、声が届く限りは話している内容が伝わる、というのと原理は同じである。
ちなみに、声が出せない状況では、もちろん魔術を使うことはできない。
もう一つは、「
決まった名称や定型句がない」という点。
つまり火炎魔法なら
メラやアギ、というような共通の名称、
「黄昏よりも昏きもの……」といった発動に必要な呪文、というものが存在しないのである。
実際、作中で最も有名な、衝撃を伴った光熱波を生む魔術「我は放つ 光の白刃」と同じ効果の魔術だけでも、
- 光よ
- プアヌークの魔剣よ
- 剣よ
- 赤の刺激
- 撃て
- 轟け
- 惨劇を見た
- お猿のキャンドルサービス
- 滅びろ
が存在する。
要は、術者がわかってて言いやすければ何でもいいのだ。
なんと自由度の高いことか。
頑張ればこんな魔術バトルが実現するかもしれない。
「長門なら俺の隣で寝てるよ」
チュドドドドォン！！←爆裂
「あれ？ 長門だったら今俺の家でシャワー浴びてるんだが……」
バリバリピシャァァン！！←電撃
「お前ら何言ってんだ……？ 長門は今俺の上で腰振ってるぜ？」
ゴォォォォォォォ←突風
「「「うわぁそれはないわ……」」」
シュン！ シュン！ シュン！←転移
皆も自分だけのオリジナル魔術を作ろう！
いや、やっぱいいや。
- おそらくよりメタな説明だと「ESP（超能力）によって世界そのものに錯覚を起こさせる」 -- 名無しさん (2014-05-14 17:55:51)
- 「長門ならイタチ兄さんに封印されたよ」 -- 名無しさん (2014-10-16 00:37:40)
- オーフェン世界の設定は今なお褪せない魅力があると思うよ -- 名無しさん (2016-06-29 16:44:53)
最終更新：2023年02月11日 15:52
