劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4

登録日:2011/07/27 Wed 01:36:46
更新日:2023/11/04 Sat 11:16:34
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仮面ライダーシリーズ30周年記念作品



いよいよ戦闘開始!

敵か?味方か?

最強の新ライダー登場。


【概要】

『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』は2001年9月22日に公開された映画作品。
特撮TVドラマ『仮面ライダーアギト』の劇場用公開作品で「東映映画創立50周年」と「仮面ライダー生誕30周年」の両記念作品。
平成ライダーシリーズ」初の劇場用公開作品であり「劇場版用仮面ライダー」「最強フォームの先行登場」「多数の敵とのスケールの大きな戦い」と云った、以降の劇場版シリーズでも「お約束」となる宣伝要素は既に本作から登場している。

番組開始時からOP映像の中で存在が明かされていた、究極のG系ライダー=仮面ライダーG4の存在を主軸に、大群を成して「アギト」の因子を持つ者達を狙うアントロードとアギト(津上翔一)らの戦いを描く外伝的な物語となる。
今作の前日談として、『仮面ライダーアギト スペシャル 新たなる変身』がテレビ朝日系列で2001年10月1日(月)の夜7時に放送された。

タイトルこそ「仮面ライダーアギト」だが事実上、G3-X/氷川誠が主役扱いになっている。

現在はソフト化に当たりDC版も存在。
公開当時の同時上映は、今作と同じく「スーパー戦隊シリーズ25作目」の記念作『劇場版 百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼える』。
キャッチコピーは、『ガオレン』とセットで「地球を救うのは、神秘の戦士か、聖なる猛獣か。」



【物語】

―人を超えようとする人間たちの物語。  父を越えようとする息子たちの神話。―

別の世界の2001年夏。
自衛隊直轄の超能力開発研究所に、嘗て無い程の多数のアンノウンが出現し、研究所員と被検体の名目で集められていた多数の孤児達が殺害された……。
防御に当たった自衛隊部隊だったが、アントロード=フォルミカ・ペデスの前に成す術も無く蹂躙される。
唯一研究所から逃げ出す事が出来たのは加原紗綾香と本木レイと云う少女と少年の2人のみだった。

通報を受けて出動したG3ユニットだったが、時既に遅く、氷川(G3-X)はアンノウンにより廃墟と化した施設を目にするのだった……。

残っていたアンノウンを撃破するG3ーX。
しかし、氷川は気付いていなかった。
傷つき、失われゆく意識の中でその姿を見つめる男……水城史朗の存在に。


それから、約1ヶ月後。

ある目的を持ってG3ユニットに「研修」に訪れた陸自士官の深海理沙。

そして、更に2ヶ月後。

翔一と真魚が紗綾香と出会う時……。

新たなる伝説への扉が遂に開かれる!!



G4
※詳細は当該項目を参照。


●G4〈Generation 4〉

装着者:水城史朗
身長:198㎝
体重:187㎏
ジャンプ力:25m
パンチ力:約4t
キック力:約13t
専用武器:GMー01改 GIGANT

小沢澄子がG3ーXの更なる発展型として考え出していた「戦闘用強化外骨格及び強化外筋」。
深海の指揮の下、自衛隊が完成させた。
スーツのレベルその物はG3ーXと大差が無いとの記述があるが、装着者に最適な策を促す人工知能を備えたG3ーXに対して、装着者を完全に人工知能が支配下に置き、敵を殲滅させる為のパーツとみなす事により更なる力を発揮する。

更に、頓挫させられた自分達の計画を以前以上の勢いを以て復活させようと云う執念に取り憑かれた深海は、超能力者の力を利用した予知能力システムとリンクさせる事により、時間の概念をも越えた究極の兵器としての完成を目指すが……。

尚、水城以前の装着員は全員がシステムの負荷に耐えられず死亡。
劇中の小沢の言葉を信じれば、それ以前にも被害者が存在するようだ。



アントロード
※詳細は当該項目を参照。

劇場用に登場したオリジナルアンノウン。
蟻に似た超越生命体で、兵隊蟻に相当する大多数の同一個体と、更なる戦闘能力を持つ単一個体。
更に種族を支配するクイーンロードにより構成される。
モチーフは恐らく軍隊蟻。

【各個体の名称】

◇フォルミカ・レギア(クイーンアントロード)
※ギルスの腕を切断し、バーニングフォームすら圧倒する能力を持つ。


◆フォルミカ・エクエス(ナイトアントロード)
※単体での戦闘能力はアギトやギルスすら凌駕する。


◆フォルミカ・ペデス(ポーンアントロード)
※蟻酸を振り掛け、標的を地上に居ながらに溺死させる「不可能殺人」を行った。


基本的に行動するのはペデスのみだが、強敵相手にはエクエスが対処。
更に終盤にはレギア自身が指揮を執っていた。
本作ではラストの深海理沙を始め「アギト」の因子を持たない普通の人間までをも殺害しているが理由は不明である。



【各ライダーの活躍】

アギト
TVSP『新たなる変身』に先駆けて最強形態シャイニングフォームが登場する。
尚、本作の時系列はTVSPの続きとなるが、逆にTV本編とは重ならない為にパラレルワールドとの意見もある。


ギルス
アギト同様に、最強形態エクシードギルスは本作が初登場。
此方は完全に予告無しの登場であった。
本編では克服した筈の老化現象が登場しているのも、パラレルワールド故の描写と思われる。
腕を切断されるグロ描写がある。


G3ーX
本作の事実上の主役。
G系ユニットの完成型とされていたが……。
TVSPにて触れられた、G3ーXですら力不足とされる問題への「解答」が本作の終盤での展開なのだろう。
ラストの自らの呪われた兄弟とも呼ぶべきG4との戦いは屈指の名場面。



【登場人物】

「真魚ちゃんを助ける為に戦えるなら、そこが俺の居るべき場所なんだ!」
アギトとなった青年。
攫われた真魚を救うべく戦う。
レギアとの戦いで絶対絶命の窮地に陥るが、真魚の願いを受けてシャイニングフォーム(光輝の目覚め)へと進化する。

「だめ…!翔一くんが死んじゃう!!」
自らと似ている紗綾香を保護するも、それが契機で存在を深海に知られ予知システムのコアにされるべく誘拐されてしまう。
システムに繋がれた影響からか強力な予知能力に目覚め、翔一の「死」を予見するが……。

「僕は生きる為に戦う……生きる事を素晴らしいと思いたい」
本作の事実上の主人公。
G3ーXの装着員。
「死」を見据える事で、己の限界に挑もうとする水城との出会いに衝撃を受けるが……。
最終的には水城を否定し、生きる為に戦う事を決意……G4(水城)に挑む。

「G3ーXとしてG4と戦っては勝てないわ……氷川誠として戦いなさい!」
呪われたG4システムを生み出した天才。
システムか、人間か……全ての答えを氷川の戦いに見出す。

  • 尾室隆弘
基本的に空気だが、深海に唆され本作でも「やらかして」しまう。

ギルスとなる青年。
物語の本筋には絡まず少なめ。
ツンデレ少年を助けて最終決戦に参加。
切断された腕を再生させるついでに最強形態に進化する。

※他のレギュラーは、本作では余り出番が無い。強いて言うなら美杉太一の愛読書が講談社の「コミックボンボン」くらいか。



【ゲスト】

「今の俺は、死を背負って戦っている……」
本作の裏主人公。
研究所の防衛に当たった部隊の生き残りで、その際に人間の「力」の限界を痛感……。
「力」を求めて仲間達の生命を奪って来たG4の装着員に志願する。
自らの「死」を予感しつつも、その「死」を恐れず寧ろ願ってすらいる境地に到達するが……。

愛する国を守る為の意識が行き過ぎた結果、自らの道を見誤った陸上自衛隊の若き士官。
国防の為に孤児を超能力者に目覚めさせる計画を指揮していたがアンノウンの襲撃により頓挫……。
呪われたG4システムを奪取し、その力を使いアンノウンすら凌駕する究極の兵器を完成させようとする。
目的の為には凡る物を犠牲にする事も厭わない小沢澄子の暗黒面とも呼ぶべき人物。
最後はアントロードの大群により捕食された。

  • 加原紗綾香
交通事故で両親を失った後に研究所で暮らしていた少女。
すぐ先の未来に限定されるが予知能力を持ち、その力を深海に狙われていた。

  • 木原レイ
紗綾香と共に研究所を脱出したツンデレ少年。
強力なPK能力を持つ。
紗綾香とはぐれた後に出会った涼を自分達の復讐を果たして貰うべく助けていた。

「今の俺に出来ない事を、君達がやってくれ」
特別出演。
演じるのは初代『仮面ライダー』で本郷猛/仮面ライダー1号を演じた藤岡弘、その人。
雑誌インタビューにて「本郷と思って貰って構わない」とのサービス発言をしている。
偶然に顔を合わせた翔一と氷川に上記のエールを贈ると共に、小沢を激励する。



後日談にはGENERATION1も登場。



【主題歌】

●「事件だッ!」
作詞・作曲:トータス松本
歌:ウルフルズ

【挿入歌】

●「仮面ライダーAGITO~24.7version」
作詞:藤林聖子
作・編曲:三宅一徳
歌:石原慎一
※同曲は本作が初公開。


「もう良い……もう良いだろう!!」

目覚めよ、その項目!!

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最終更新:2023年11月04日 11:16