土井津仁

登録日 :2010/08/07(土) 22:16:16
更新日 : 2017/04/28 Fri 20:02:50
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土井津仁

CV:坂本千夏(ドラマCD)・石井康嗣(旧アニメ)・一条和矢(新アニメ)

土井津仁(どいつじん)は浜岡賢次の漫画作品「浦安鉄筋家族シリーズ」の登場人物。ドイツ人ではない。

初登場は無印第5話。
主人公・小鉄の無二の親友として、連載初期から現在まで存在感が薄れる事なく登場し続けている。

無印時代の登場人物紹介では「無口で超貧乏で変なヤツ」と記述されていた。
説明文通り無口であり、現在でもあまり自分から何かを語る事はないが、それだけに発せられる言葉には重みがある。
現在では中田ちゃん共々、騒動の最中にいい動きをして事態を(面白い方向に)悪化させるキャラクターとして定着している。

【人物】

父親が自殺し、浦安にやってきた転校生。
偶然出会った小鉄に何故か目をつけ、最初は気持ち悪がられたものの、タイガー軍団リーダー・中村タケシを撃退した(脱糞を投げ付けた)事により親交を結び、現在まで続く交流を築くに至る。
無印初期の頃は家にも多少の家財道具が残っていたが、現在ではちゃぶ台を残し完全に消えてしまった。

特徴は前頭部の星印と、小学生とは思えない不気味な面構え。ヤクザ者から「人を殺したような目」「見込みがある」と褒められるほどのものであった。
しかし、作風が安定して以降は子供らしい表情を見せるようになり、それらの特徴が敢えて取り上げられる機会はなくなった。

父親がいない上に唯一の肉親である仁ママも基本的に働く気がないため、超がつくほどの貧乏であり、初期には「食べるものがないと石や土を食べて飢えをしのぐ」「着ている一張羅は無理心中で死んだ子供の服を仁ママが奪ったもの」など、ヤバめの設定が多かった。
靴も履いておらず、母親共々一年を通して裸足で過ごしているが、そのお陰で如何に危険な道を通っても平気であり、ガラスや釘を踏んでも無傷で済む。

貧乏であるが故に生きるためのスキルに恵まれ、(実質的な)犯罪行為にも手を染めている。特にピッキングと自販機のお釣り返却口への細工が得意で、大沢木家や菊池家に入り込むのは定番的なシチュエーション。
しかし、小鉄を始め、仁を知る人間は仁がどんな環境に居るかを知っているために寛容で、作中、大きなトラブルに発展した事はない。

仁ママは変人と評される人物だが、仁自身は非常に良識的な人間である(上記の犯罪行為は除く)。
暴走した仁ママを止めるのは仁の役目であり、スリーパーやバックドロップなどの体術で仁ママを攻撃するも、共倒れや返り討ちに終わるケースも少なくない。

仁はささやかな幸せに喜びを感じる人間なのに対し、仁ママはよりエゲつない人格をしているのが齟齬の原因とも言える。
以前に大沢木家の留守に侵入し快適な一時を過ごしていたのに、仁ママと同タイプの春巻が侵入して自分の生活スペースを乱した事に怒り、これを撃退した事からもそれが窺える。

暗算が得意。さらに手先も器用らしく、ダンボールで壊滅した我が家をトイレから食器に至るまで手作りしている。
そのため、あかねが通信簿を書いた際は算数と図工を共に「5」判定された。

酒屋のビール瓶の回収(これはのり子もやる)、車の水拭き、犬の散歩、マッサージ、そして自販機のつり銭集めなど、様々な手段で小金を稼いでおり、あかねや老人クラブの年寄り相手に神の手と評されるマッサージの腕を振るっている。
自分だけ料金が割高なのをあかねに責められた事もあったが、実は仁が小金を溜めているのは家の家賃を払うためで、その事実を知ったあかね、のり子、涙は大号泣した。

このように健気でよく気がつく良い子だが、やはり金にガメつく、したたかな面もある。
小鉄に「スイカを浦安フジの頂上に置いてこい」と命令された時は半分自分で食べ、半分は自宅に持ち帰った。他にも落ちてた一万円札を奪うためにフグオの腕を折りかけたりなど、金への執着は母譲りな様子である。

貧しいながらもファッションに興味がある様子が窺え、作中では特にジーンズやデニムに強い拘りを持っているようだ。
仁はランドセルを背中ではなく身体の前面に回しているのだが、これも本人にとっては何かの意味があるのかもしれない。

仁が主役を務めるエピソードは、最下層で生きる人間のしたたかさと悲哀を感じさせる内容が多い。
小鉄らとつるみながらも、何処か遠い所を見つめている……それが、土井津仁という男なのかもしれない。

無印では小鉄らとは別のクラスだったのだが、「元祖」からは念願の同クラスとなり、学校での描写も増えた。

【交遊関係】

相棒と呼ばれるだけあって、小鉄と最も付き合いが多いのは仁である。
家庭の事情もあってか、早朝から深夜まで遊ぶ事もあり、そのままお互いの家に泊まる機会も多いようだ。

小鉄とはプロレスごっこの好敵手であり、付き合いで嫌々やっているわけではなく、知識も豊富な様子が窺える。
ゴロ寝しながら小鉄の足を蹴りつける大鉄の姿から、アントニオ猪木対モハメド・アリの伝説の異種格闘技戦を連想したり、自己暗示の話題が出た時には同じくモハメド・アリのパフォーマンスを例に出したりしている。

作者にとっても動かし易いキャラクターなのか、小鉄以外のメンバーとも多く絡む。
主役回では個人に焦点が当てられる事が多いのだが、他のキャラクターの主役回でもフグオや涙、あかね、のり子らと一緒にいる事が多い。
小鉄軍団の中で直接的な絡みが少ないのはノブくらいのものである。

無印時代はフグオとのコンビ(この2人は作者の好きな海外のコメディアンが元ネタらしい)が多かったが、最近では涙とのコンビが多い。

仁犬と云う飼い犬がいる。

【土井津邸】

土井津邸は夏は猛暑、冬は酷寒に見舞われ、基本的に住宅としての役割を果たしていない。
台風が来れば屋根が吹き飛び、洪水が起きれば浸水する前に家が流されていく。爆発・倒壊も数多い。
中でも冬場のエピソードは枚挙に暇がなく、
  • 家の天井にツララができる
  • 家の中でかまくらを作って吹雪をしのぐ
  • 冬場、眠ったら確実に死ぬため、立って寝なければいけない
  • 朝起きて、まずするのは身体に張り付いた氷を割る事
など、凄まじいネタが続出。
近年では、仁曰く「心の寒さがさらなる冷たさを呼ぶ」との事で、仁親子を中心に雪が降る設定も生まれた。

隣の寺&墓地に生活を大きく頼っており、盗電はするわお供え物は盗むわとやりたい放題やっている。
仁ママによると、熱帯夜の時は墓石にしがみついて寝ているようだ。

また、あまりのボロさゆえ、廃墟の写真集に「浦安墓地裏の廃屋」として掲載された事も。

【余談】

  • 旧アニメ版では小学生なのに石井康嗣氏が声を担当。元々は声優が決まっていなかったのだが(どうせ喋らないし)、別の役の声優だった氏に、大地丙太郎監督がついでに振ったのだと云う。アテレコ後にはスタジオが爆笑に包まれたらしい。
  • 上記の侵入ネタは昨今の世相を考えるとかなりヤバめな表現な気もするのだが、現在でも変わらず使われている所を見るとチャンピオン読者、及び編集部はまともではないのだろう。漫画はあくまで漫画である。


「追記、修正……お願い……」

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