獣王(パチスロ)

登録日:2011/10/24 Mon 14:49:05
更新日:2020/07/19 Sun 07:07:42
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獣王とは4号機全盛期時代、サミーから出た元祖爆裂AT機であり、現在のパチスロ機にも多大な影響を残した名機である。


基本スペック

  • ボーナス成立確率
    BIG    REG
設定1 1/439  1/819
設定2  〃   1/809
設定3  〃   1/799
設定4  〃   1/789
設定5  〃   1/780
設定6 1/348  1/720



この台は上記のようにボーナス確率が恐ろしいほど低い。そして、BIG・REGでの獲得枚数もジャグラー等のノーマルA-タイプと同じぐらい(BIG約400枚、REG127枚)なのでボーナスだけでコインを増やす…という事はまず無い。

…ならばどうやって出すのかというと、この台はサバンナチャンスと呼ばれる“第3のボーナス”が出玉の鍵を握っているのである。



~サバンナチャンス(SC)とは~


この台は通常時、超高確率で毎ゲーム15枚役が成立している。
これだけ聞けば聞こえは良いが、これには大きなカラクリがある。

…実はこの15枚役、左リールには7(ライオン)・ゾウ・ダチョウ図柄の三種類、中と右リールには7付近の赤チェリー・ゾウ付近の青チェリーのそれぞれ二種類…計3×2×2の全12通りの組み合わせに分かれており、フラグも一つ一つ単独で存在するのだ。
そしてそれらは同時に成立する事はなく、リール配列上同時に引き込むこともない。

…つまり、簡単に言えば15枚役を獲得するには12択を当てないと絶対に獲得出来ない仕組みになっているのだ。

…なので通常時は基本的にまぐれで獲得出来るぐらいでその殆どは取りこぼしてしまうようになっているのだ。

だが、この台にはなんとその12択を規定ゲーム間完全にナビゲートしてくれる機能がある。それがサバンナチャンス(SC)と呼ばれるAT(アシストタイム)である。

サバンナチャンスは発動すると、そこから10or30ゲームの間リール横にあるドットとランプに動物の図柄がナビされるようになる。
それを上から順に左・中・右リール枠内に狙うと自動的に成立している15枚役をリール内に引き込み停止する。これにより、成立した15枚役を全てに揃える事が出来るのだ。


10や30ゲームって少なくね?…と思う人も多いと思うがこれはARTではないので小役出現率は通常時と全く変わらない。
なので10ゲームであれば平均8回、30ゲームであれば平均24回ぐらい15枚役が成立するのである。
それにより1ゲームあたりの純増は約10枚。つまり10ゲームなら約100枚、30ゲームなら約300枚と、普通のBIG・REGに匹敵するコインを獲得出来るのである。

…正にこれがサバンナチャンスが第3のボーナスと呼ばれる所以である。


サバンナチャンスはボーナスを引いても規定ゲーム数が残っていれば終わる事はない。ボーナス終了後に残っていた規定ゲーム数分が即発動する。
そして当然一度の抽選で複数セット(MAXで29セット)のサバンナチャンス当選もある。
なので、ボーナスとサバンナチャンスが絡んだ時の出玉速度は凄まじく、一時間で約3000枚の勢いでコインが次々溢れ出て来るのだ。

その様は爆裂4号機時代の象徴と言えよう。

ちなみにサバンナチャンスは基本的に通常時の純粋なハズレフラグ成立で抽選をしている。
このハズレで抽選というシステムは、それまでになかった画期的なシステムで、後の主要AT機は殆どこの抽選方法を採用している。
そして現在もこの抽選方法の名残がある。払い出しのないチャンス目がその一例である。


~演出~

この台は基本的に演出はなかなか起きない。
というのも、この台には演出が55パターンしかなく、その上15枚役成立時は基本的に演出が出ない。
なのでリプレイ以上の小役が成立しないと、基本的に演出は出ないのだ。
逆に言えば演出が出ただけで少し期待が持てるのだ。
それでは簡単に紹介する。

  • ハゲワシ演出
レバーオンで画面奥から飛来。第1停止でボヨンと消えればハズレ、残れば第2停止で違う動物に変わる。
カバはリプレイ、ダチョウは15枚役かハズレ示唆。
ライオンやゾウ出現で獣王ルーレット(後述)へ発展。
キリン登場はプレミア。カバからライオンやゾウに変化するプレミアも。

基本的にハゲワシ演出と変わらない。
だがシマウマ出現→ライオン登場→ダチョウに変化というシマウマ限定のプレミアがある。

  • マングース演出
ハイチャンス演出。上記二つと同じだが、期待度が段違い。ハズレ以上の可能性大。キリン登場も期待できる。
そしてマングースのみ、第1停止で消えたにもかかわらずリプレイが揃う事があるが、これはサバンナチャンス潜伏確定演出である。

  • 勢揃い演出
超ハイチャンス演出。「ポッパッパッパ~ポパッパ、ポパ♪」…という軽快なメロディーに合わせて登場する動物達が勢揃いする演出。期待度は約80%超。
ここから基本的にライオン、ゾウ登場で各種獣王ルーレット発展かキリン登場へ。
他の動物停止はダチョウ以外全てプレミア。


  • 獣王ルーレット演出
告知演出。最終的にはキリン登場以外この演出を経て各種ボーナス当否を告知する。
発展パターンは各種動物からの他、第2・第3停止に突然発展するチャンスアップパターンも。

ライオンとゾウの二種類あり、ライオンはBIG、ゾウはREGとサバンナチャンスの告知期待が高い。
基本的に当たり三つ・ハズレ三つだが、途中でハズレ(ライオンは肉、ゾウはチェリーがハズレ図柄)を食べたりぶっ飛ばしたりするチャンスアップが存在。
ライオンは三つ全部食べるとBIGかサバンナチャンス、ゾウはサバンナチャンス確定である。

  • キリン演出
最強にして確定演出。
BIGか2セット以上のサバンナチャンスが確定する。
今やサミーの激熱の代名詞であるキリン柄はこれがモチーフ。
え、確定?激熱(笑)じゃ…?とは言わないこと。獣王では今でもプレミアです。

  • その他の演出

遅れは発生してチェリー否定でボーナスかサバンナチャンス確定。
ナビは外れればボーナス確定かサバンナチャンス当選。そして発動にも選ばれやすい演出である。
無音は勿論BIG確定。



~その他~

…この台の残した影響力は非常に大きく、それまではアルゼや山佐の高度技術介入機が主流だったのが、この台の登場を境に今のように誰にでも打ちやすい低技術介入台へと市場が変化していったのである。
更にこの台のお陰でサミーは業界トップだったアルゼを抜き、業界のトップ企業になった。つまり、この台のお陰でサミーは現在の地位を確立出来たのである。

そのため、この台は自社製品とのコラボが一番多い。
まずはキリン柄に始まり15枚役のナビである「ダナゾ」、果てはハズレ演出であるはずの「肉」までもが他の機種ではプレミアとして登場する。
正にサミーを代表する機種である。

そして…






現在、獣王は検定という壁を乗り越え、新たな地へと…。

我々の前にまたあの獣達が姿を現す日は近いかもしれない。


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最終更新:2020年07月19日 07:07