大地の騎士ガイアナイト

登録日:2009/06/07(日) 17:58:20
更新日:2023/11/08 Wed 08:38:07
所要時間:約 4 分で読めます






二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めたとさ。

一人は権力を見た。
一人はバウンスを見た。


シンクロモンスター
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

ATK/2600 DEF/800


STARTER-DECK(2008)で登場したシンクロモンスター。
登場した当時はレベル6の使い勝手のいいモンスターだったので良く採用されていた。

昔は…




そもそもシンクロモンスターはその召喚のしやすさとお釣りが返ってくる程の大きいモンスター効果があるものだ。
しかし、ガイアナイトには効果も専用カードさえも存在しないというまさにらしいカードであると言える。

それでも情報判明時は☆6最大打点の《フロストザウルス》に匹敵する攻撃力、それをエクストラデッキに入れておけば(チューナーとレベルが揃えば)いつでも出せるというお手軽さ&手札事故率の軽減と、「これが新時代のカードか」「2600がレベル6シンクロの基準値になるんだろうな」などと一定の高評価を得て迎えられた。



そして星6という最もシンクロ召喚しやすい部類であろうこのカードは、どのデッキにも投入出来るカードとしてその名を馳せようとしていた。
だが、『奴ら』はそれを許さなかった……。





それはまるで、ガイア一族の呪われた運命を嘲笑うかのように……。

KONAMIの赤き権力
ゴヨウ・ガーディアン!!
権力「打点28敵モンスター奪取オイシイです(^p^)」

ライフアド、ボードアド、テンポアド、ハンドアド、墓地アド、あの子のメアドetc
遊戯王におけるアドバンテージの大半を奪う事ができる。

同じく、青きバウンス
氷結界の龍 ブリューナク!!
バウンス「フッ……、私が出た瞬間に決闘は終わる……喰らえ!エターナルフォースブリz(ry」

ハンドを一枚捨てる事に厄介な相手のカードだろうと、迂闊に再利用できてしまうとゲームそのものを破壊する自分のパワーカードだろうと、
自分、相手、種類も回数制限も問わずにあらゆるボードのカードをハンドに返す。



大地騎士「ふん、貴様らなど所詮は能力に任せたかりそめの暴君よ! 我は星6のエース!
     我が一族の気高き血筋は貴様らとは……何、我と同じ星6……だとっ!? 強力なモンスター効果まで……!」



KONAMI……

この裏切り者ォォォーーー!!

よく考えても見よう、単純にスペックだけ比較してみても、

攻撃力2800
敵モンスターを戦闘破壊したときにそのモンスターを自分の場に守備表示で特殊召喚出来るゴヨウ

攻撃力2300
手札捨てた枚数と同じ数だけ場のカードをバウンスするブリュ


攻撃力2600
効果無しガイアナイト



全員同じ星
出せば有利になる状況

どれを出す?
少なくとも大地の騎士に出番はない。

もし…“もし”が許されるなら…星7なら幸せだったんじゃあないだろうか(それでも後に「スクラップ・デスデーモン」とか出るけど)

それどころかゴヨウ・ガーディアンとの比較では致命的な点が存在する。
何とゴヨウとガイアナイトさんは同じシンクロモンスターでありながら、全く同じレベル、同種族、同属性でありかつあんなに能力と攻撃力守備力が違うのだ。
オマケにモンスター奪取。そのオマケも異常に強い訳だが……

次に氷結界の龍ブリューナク。
同じシンクロ、同じレベル 攻撃力こそ上級の平均に満たないが、
それをものともしない圧倒的バウンス能力。
理想のループエンジンにして理想のフィニッシャーである。
こちらに関しては一応打点では勝っているので、「スキルドレイン」を喰らっている場合を想定しての保険採用枠なら・・・・・・それもゴヨウで事足りてしまうのが悲しい。


当時は、
「ゴヨウとブリュは出されるとすぐに奈落などにかかるが、
ガイアナイトはその無能っぷりから罠自体あまりかからないし、星7以上のモンスターを出す繋ぎにしても痛くも痒くも無いのが利点」
などという酷い言われようであった。
一応当時のゴヨウとブリューナクにない利点として「汎用罠としてそこそこ採用されていた《デモンズ・チェーン》に引っかからない」というものがあり、上級者がメタを読んだ上でガイアナイトを1枚忍ばせている構築は存在した。
ただそれもデモチェが登場してからの話であり、登場から1年半もの間このカードの明確な差別化点と言えば「《絶対魔法禁止区域》*1のサポートを受けられる」以外にはなかった。



しかしいくらなんでもやり過ぎと判断されたか、この双璧のバウンス権力はそのインチキ効果故に


禁 止 カ ー ド


にまで追い込まれた。
やはりガイアナイトが弱いのではなく、ゴヨウとブリューナクが壊れていたと見るべきであろう。




そしてなんと、アニメ65話にてガイアナイトの姿が確認された!

やったねガイア!

ヴォルカニックデビルと闘っていたようだが、勿論勝ったよね?

勝 っ た よ ね ! !



三枚目の星6シンクロ?その枠としても貫通持ちの「フレムベル・ウルキサス」が有力だったが

いいや、違うね!
彼は星6……
否、シンクロモンスターのエースに上り詰めるのだ!


シンクロ召喚!
駆け抜けろ!
大地の騎士ガイアナイト!!




ゾンキャリ「ちょっと通りますよ」



ギガンテック「呼んだ?」
スターダスト「呼んだ?」
レッド・デーモンズ「呼んだ?」
メンタルスフィア・デーモン「呼んだ?」
スクラップ「呼んだ?」

大地騎士「(゚Д゜)」


デデーン

ガイアナイト、アウトー


ガオドレイク「(´ω`)ライバル」

と思っていたらライバルのガオドレイクが遊戯王5D's本編で大活躍してしまった。
あのチームユニコーンのアンドレさんの『直感的♂カードプレイング♂センス』によってシンクロ召喚された。
次回予告最後で遊星の持つ来週のキーカードにすらなっていた。

「野性の血流交わりし時
大地を切り裂くパワーが目覚める!
咆哮せよ!シンクロ召喚!
大自然の力、ナチュル・ガオドレイク!!」


もうガイアにライバルはいない。孤高の存在となったのだ



その姿は正にコピーに居場所を奪われた王子のそれであった…

しかし…… 


まだだ……
まだ終わる訳にはいかない
我を信じてくれるなら連れて行け

「「この力は奴らを倒す為だけに」」




憎き効果モンスターを倒すために自らが効果モンスターになったガイアナイト・・・・・・その姿は正に天地を駆ける騎士である。
ゴヨウされない攻守だったりブリューナクの効果の対象にならなかったりと怨敵への対策は万全である。
これによりようやく「デモチェのメタ」以外でのゴヨーナクに対する利点が生まれたと言える。


一応フォローしておくと、曲がりなりにも単体の星6シンクロでは(現在)最高攻撃力であり、
星6帯のシンクロモンスターの層が薄いこともあって、シンクロ主体のデッキでは十分に採用候補である。
エースクラスのモンスターに攻撃力2500が多いのも大きい。
特に不死武士を用いるデッキではジャンク・シンクロン+不死武士で容易に出すことができ、戦士族であるため不死武士の蘇生も邪魔しない。
ちなみに上記のガオドレイクさんはアニメで活躍できたのは良いものの、ナチュルのサポートとはどうにも噛み合いが悪い・そもそもレベル9というやや出しにくい高レベルシンクロである事などでイマイチ活躍させづらく、立場は逆転していると言える。



……なのだが、2017年1月1日づけで有効となる新制限リストでは、ライバルだったゴヨウ&ブリューナクが揃って制限復帰。
チューナーに属性縛りがついて汎用性が落ちたゴヨウはともかく、弱体化したとはいえ能力がほぼそのままのブリューナクが立ちはだかっている。
というかかつてない程に広がったカードプールの現在では攻撃力2600がどうでもよくなる強力な星6シンクロが目白押しなので・・・・・・

というわけで現在上記の点を考えずに使うなら、もっぱら疑似バニラであることを生かすのがよい。
ゴヨーナク全盛期の「《絶対魔法禁止区域》を使うか《デモンズ・チェーン》を喰らわない程度しか差別化点が存在しなかった」時代とは違い、時代は流れて「効果のないモンスター」をサポートするカード、逆に《一回休み》の様に「効果モンスター」のみに効果を及ぼす妨害カードも増加しているためこの観点でのまともな差別化が可能となったのだ。
効果モンスターのレベル管理が重要なインフェルノイドの打点稼ぎや、
効果モンスター絶対殺すマンのクリアウィング&クリスタルウィング対策が主な役目になる。
更に融合素材に記されたモンスターを墓地・EXから出す《融合強兵》の登場で、ノーコストで呼び出せるシンクロモンスターと言う点で注目を浴び始めた。アタッカーにはなれないものの、レベル6・地属性・戦士族・シンクロモンスターと言う各種素材に使いやすいステータスを持っているため様々な利用法が考えられる。

ライバルは増えたがサポートも増え、時代の流れは悪い事ばかりではないと言える。


ガイアナイトを優先的にシンクロ召喚する人は追記修正を!

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最終更新:2023年11月08日 08:38

*1 これもそんなに使われていたわけでもない