間桐雁夜

登録日 :2010/05/12(水) 19:18:20
更新日 : 2017/08/07 Mon 23:10:29
所要時間 :約 12 分で読めます




あぁ、きっと会える…

それは…おじさんが約束してあげる…


間桐(まとう) 雁夜(かりや)

Fate/Zeroの登場人物。

CV.新垣樽助


誕生日:3月22日
血液型:AB型
年齢:27歳
身長:173cm
体重:55kg
イメージカラー:青緑
特技:文書作成
好きなもの:小旅行、写真撮影
苦手なもの:豪奢なもの
天敵:間桐臓硯遠坂時臣
CV:新垣樽助

バーサーカー(Zero)のマスターで、ワカメの叔父。

かつては兄・間桐鶴野を超える魔術師の才能を持っていたことから間桐の後継者と目されていたが、間桐の魔術を嫌って出奔した。
その為、魔術師の素養はあるものの一般人だった。

家を出てから11年後に聖杯戦争のとある事実を知った彼は、ある目的の為に間桐家に戻って聖杯戦争に挑む。
魔術師としての実力は無きに等しく、魔術回路を補う刻印虫を用いた無理矢理修業を1年行うことでマスターの資格を得た。
しかし、その影響で半死半生の状態になり、魔術を駆使したりバーサーカーが大量に魔力を消費すると文字通り「死んだ方がマシ」と思える程の激痛が襲いかかる。
終盤に至っては殆どの行動を虫に頼っていた。

正に文字通り「死の危険と隣り合わせ」の状態。 

遠坂時臣の妻・遠坂葵の幼なじみで彼女を密かに想っていたが、遠坂時臣こそが彼女を幸せにできると確信し、身を引いた。
その為、時臣と葵が結婚した時には祝福している。
とはいえ、第4次聖杯戦争中の言動を見るに心の奥底では葵への気持ちは捨てきれていなかったのは確かなようである。

だが、時臣と葵の娘である間桐桜が(表向きは)後継者として間桐家に引き取られ、そこで拷問の様な魔術の修業をされているのを知ると、
自責の念と時臣への長年の憎悪から桜の解放の為と時臣への復讐の為に聖杯戦争への参加を誓う。
しかし、時臣殺害と葵の幸せが両立しない事に気付いていない辺りが実に間桐スピリッツ。

中盤に時臣と交戦するが、むしパなのにほのおタイプの時臣にしょうぶをしかけてタイプ一致のおにびを食らい、めのまえがまっくらになってしまった。
しかし、ひんしの重傷を負ったところを彼に興味を持ったチート麻婆に救われる。
なお、ドラマCD、漫画版ではちゃんとほのお対策をとってきたが、高速で飛び回る蟲を弱い関節部を狙うという離れ業によって破られてしまう。
時臣のLvが高すぎた。

なお、何故大量の魔力を消費するバーサーカーを召喚したのかと言うと、間桐臓硯からの指示だった為。
臓硯からしたら雁夜の素質は確かに兄の鶴野を上回るが、わざわざ洗脳したり手間を掛けてまで魔術師にするほどの素質ではなかった為、
家を継がずに出奔してもこそこそ隠れて暮らす分には危害を加える気はなかった。
そもそも彼自身、この聖杯戦争には適した手駒がないことから様子見を決め込んでおり、(本来なら)桜の子供か孫の代となる第5次聖杯戦争を本命とする予定でいた。
しかし、雁夜の「桜を助けるために命をかける」という間桐らしからぬ英雄的思考が気に入らなかった為に、
聖杯戦争で負けることも承知の上で魔力消費が著しい(=死期が早まる、体内の刻印虫が活発化して苦しむ)バーサーカーのマスターとしたのである。
簡単に言えば嫌がらせ。

急造魔術師としてはマスター適性は大したもので、魔力を大量に消費するバーサーカーをサーヴァントにして終盤まで持ち堪えたのは賞賛に値し、
もしもバーサーカー以外のクラスで召喚していたら耐え切る事が出来ていたらしい。

しかし、ランスロットがギルガメッシュ相手に善戦できたのは狂化によって能力が上昇されていたからこそで、
雁夜もまた時臣に対する復讐心を捨て去る事が出来なければどのみち敗退するのは目に見えているとの事。
例えば本編の初戦でギルにバーサーカーを突っ込ませた時も、能力が奇跡的にギルに対して相性が良かったから脱落を免れたようなもので、本来ならあの時点で聖杯戦争敗退である。
前述の時臣戦も完全に私怨で挑み死にかけているし(何もしなくても危険なのに…)、やはり時臣への私怨は危険。

また、狂化したランスロットの維持やパラメータも十分に高く保ってはいるものの、あくまでも急造魔術師にしてはの話。
重要なのは最高値より持久力であり、魔力供給が不足していて継戦すればより不利になるのは変わらない模様。

また、理性の無いバーサーカーをサーヴァントにする以上は敵の魔術師の結界に突進して自滅しないように強く制止したり、魔術で強化してやる等、
魔術師及び指揮官として相応の能力を求められる。
元々あらゆる面で素人だった雁夜にはいずれも欠けている上に肉体の負担の所為もあり、戦闘の際には物陰に隠れて敵に見つからないようにするぐらいしか出来ない。
ランスロットの維持だけならまだしも、勝負を仕掛けて勝ち残れる見込みは無い。
オマケにランスロットがひとたび暴走すると、苦痛から令呪を発動する事すらできなくなる始末である。


彼が時臣へ桜が臓硯に魔術師として教育などされておらず、胎盤扱いされている事を伝えれば時臣も桜の救出を考える可能性もあるのではないか、という見方もある。
実際、時臣はあくまで「桜は間桐の次期当主として魔術の訓練を受けさせて貰っている」つもりで居たので、そこを反故にされたとなれば動きもまた違ったと思われる。
尚、花札では時臣は間桐が桜に好ましくない影響を与えていると感じた際には別の家に養子にしようとしている。
(まあ養子に出すのは変わらないので葵に桜を返したい雁夜にとってはどちらにせよ不服なのか、彼はそれを受け入れなかったが)

魔術師を嫌っている雁夜はそういった知識について疎く、はっきり言えば蟲による損耗もあってそこまで頭が回っていない。
また実際時臣本人に「何故桜を間桐に預けた」と問いただしても、
時臣は「桜やその子供が根源を目指せるなら、姉妹で殺し合いになっても幸せ」という典型的な魔術師の理念を語るだけで詳しく話さなかったため、
お互い相手を理解できず結局ただの殺し合いになってしまった。
雁夜自身、時臣への憎悪が強くまともな説得に臨めるかという点でかなり疑問が残るし、
仮に雁夜が冷静だったとしても、時臣が魔術に背を向けた負け犬(時臣視点)である雁夜の話をまともに受け取ったかどうか微妙と言う問題もある。
要するにああいう状況で相対してしまった時点でかなり詰んでいる。

とまあそんな死亡フラグ全開の彼をあの虚淵が救うわけもなく、終盤まで生き延びるものの、結局は鬱展開ばかりのZeroの中でも1、2を争うほど救われない最期を迎える。

ちなみに、そんなバッドエンドも一応はまだマイルドになったらしい。
マイルドになった理由は『原案そのままだと桜の印象が悪くなるから』だとか。
なお、アニメ版では最期のシーンの桜の描写が小説版とはやや異なるため、
アニメ版こそ桜の印象が悪くなるからと、きのこによって却下された虚淵の原案である、と言われることがあるが、
公式でそのような事を言ったことは一度もない ので注意。


桜を悪夢から救い出して葵や凛と再会し約束した通り皆で遊ぶ。
「お父さんへ」と姉妹から花冠をプレゼントされて、お揃いの花冠を送られた葵に微笑みを向けられ手を握られる。
愛しい者たちに囲まれて、命を懸けた甲斐はあった、痛みや苦しみも報われた。欲しかったものすべて手に入れた――と
満ち足りた笑顔で死んでいったのは、はたから見たら痛々しく報われないことこの上ない最期だが、本人的にはまだ幸せな最期なのかもしれない。

葵を殺した(実際は生きているが)ことは自己防衛のためか、絶え間なく続く激痛のせいか忘れている。
「桜に逢いたい。けど凛には二度と顔向け出来ない」と思うその理由を考えようとするだけで痛みに襲われていた。
大事な事柄が壊れていると理解しても、その思考も苦痛の渦に呑み込まれていた。


原作者曰く主役補正抜きの孔濤羅

菌糸類「ああ!僕らのタオロー兄さんがただのダメ人間に!?」
虚淵「いいえ、女心が解らない男はすべからくダメ人間です!」

また、アニメ初回放送後、2ちゃんねる勢いランキング *1 でトップの常連だった『魔法少女まどか☆マギカ』の巴マミ暁美ほむら美樹さやか
俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の高坂桐乃を抜いて彼の個別スレが1位と2位を独占したと言うことで、ネット上でちょっとした騒ぎになった。

公式も雁夜の人気に気付いたのか、公式ホームページにnewtypeのバーサーカー陣営のイラストを表示。
因みに画像名はganbare_kariya。
アニメイトの店舗でも雁夜がドヤ顔で桜に令呪を見せているシーンの画像を使って応援メッセージを募るなんてコーナーもあった。
先々の展開がわかっている人たちからすればネタ以外の何物でもなかったのは語るまでも無い。
最強なんだ!はネタ扱いで、アインツベルン相談室でランスロットも同じポーズをしたり、「最強のカリヤーン」名義でネコ二十七キャットに数えられてたりもする。
また、ufo公式で夏コミに配布されたうちわに Fate/Zero のキャラクターがデフォルメされたイラストが描かれているのだが、
そのうちわに描かれていたのはロップイヤー(垂れたウサ耳)の雁夜で、こちらも一時期ブームになった。
他にもpixiv等での二次創作ネタでもしも雁夜が間桐家を継いだらというifのネタ「当主雁夜」や、サーヴァント化した「鯖雁」等の二次ネタが豊富なのも特徴。 
Mobageにて展開中のNextEncounterでは仕様上カードが合致さえすれば他のサーヴァントとの契約も可能となっているが、
セイバーから心配されたり、ライダーと休日の買い物に繰り出していたりと「どうしてこうならなかった」の嵐となっている。
(2014年正月解禁のカードでは桜と二人で初詣の準備をしていたり、バーサーカーに破魔矢を差し出されているが明らかに呪われていたりしており、
手にしている絵馬には「健康第一」と書かれている)

ある時期に解禁されたカードは 黒化した桜がよりにもよって4次バーサーカーと契約していた。


ちなみによく「嫉妬に狂った迷惑なだけの奴」「悪化させただけ」「無駄死に乙」等と言われたりしている。
時臣への憎悪で暴走している以上、雁夜というキャラの一側面としては間違っていないのは確かだが、
私怨に狂ったのはそれまで努めて意識しないようにしてきた時臣への憎悪が今回の一件で表面化してしまったのと、
蟲の苦痛に耐えるために時臣と臓硯への憎しみで乗り切ったのがより憎悪を深くしてしまったという理由もある。
また、どんな理由があれ「桜を救おうとしたこと」は確かであり、その点も評価すべきである。

その一方で「紛れなく桜を助けようとした正義の味方」かと言うと、それも一側面しか見ていない訳だが。
結局の所、葵への執着や時臣への私怨も強く、彼も「間桐の悪性」からは逃れられなかったと言える。
結果、最終的に桜からは臓硯に逆らった人間の末路として写り、より殻に閉じこもってしまう原因になってしまった。

なお、この一連の酷い扱いへのフォローなのかは不明だが、中盤では友人を救わんとして街に飛び出た凛をキャスターの海魔から救うという展開を見せた。
(小説だとわかりにくい描写だったが、アニメでははっきりと描かれた)
第4次聖杯戦争中における彼の数少ない功績といえる。

桜を助けたいという気持ちも、未練がましく葵に対して点数稼ぎをしたいという気持ちも、そしてそれらを上回る時臣への憎しみ、そのどれもが彼の本質、本心であり、
その全てが綯い交ぜになってしまって何をするべきが最善かを見出せなくなり、
傍目で見れば不可解な行動ばかり取ってしまっているとも暴走しているとも言える状態になってしまっているのが雁夜と言えるかもしれない。
だが、FGOのコラボイベント「Fate/Accel Zero Order」では、とある人物に諭された結果、自分のするべき行動を見出し、最善といえる行動をとった。
彼にとっての不幸は、彼へ生き方を教える、本当の意味での師といえる存在がいなかったことではなかろうか。
上記を鑑みるに的確な助言であれば、耳を貸さず意固地になることも無い様だし。

以上の点から見ると、単純な正義とはいえないし、単純な悪とも言えない、混然とした心境を持つ存在といえるだろう。


そんな感じで人によって受け止め方が大きく変わるキャラには違いないので、叩くにしても評価するにしてもその場と空気を考えて行動するのが吉であろう。
特に、アニメ版では「悪性」の部分が大幅に削られているので、アニメのみの視聴者と原作既読者の間でも空気感がかなり違う。

ちなみに雁夜は葵と自身が結ばれるのを望んでいたが、葵自身は彼に恋愛感情は無い。また彼に恋愛感情を向けられていることに葵は気付いていなかった。
また作者曰わく葵と仮に結ばれたとしても葵も時臣と同様にある種の歪みを抱えた人物なので上手くいかなかったのではないか、とのこと。



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…待ってろよ、桜

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