新米刑事、両津!(アニメ版こち亀)

登録日 :2012/04/07(土) 17:28:07
更新日 : 2017/06/26 Mon 07:13:05
所要時間 :約 4 分で読めます




アニメ版『こち亀』のエピソードのひとつ。
単行本第41巻収録「両津刑事!の巻」が原作。第122話として1999年4月4日に放送された。

[ストーリー]
ある日、大原が派出所に来ると皆が大掃除をしていた。だが両津はどこかに行ってしまったという。
いつものように両津への不満を口にしながらも掃除をするが、そこに派出所の歴史を収めたアルバムが出てきた。そこには私服姿の両津も写っている。
昔両津が短期間だったが刑事だったことに驚く一同。そして大原は刑事時代の事を語りだす。それは両津の若かりし頃の悔恨の記憶でもあった。



当時、両津は派出所勤務に退屈していた。
刑事ドラマの真似事をしている中刑事への憧れを語り「指名手配犯を10人以上捕まえれば刑事になれる」と大原が発言した瞬間、奮起。
何人もの犯人を捕まえ刑事課に抜擢されることになった。
配属初日、「ジーンズ刑事」と名乗って刑事課に来たが笑われて流される。
そして両津の指導役に南部刑事が任命され、パトロールに出動。交番勤務の重要性を教わる中、そこで連続空き巣を逮捕するという大手柄を挙げた。


だがその後事件もなく聞き込みだらけの毎日になり不満が溜まる両津。
そんな中南部が追い続けていた賭博・殺人の容疑者である太田黒の張り込みをし、逮捕せんと両津が追跡するが、中学時代の知り合いと衝突しその隙に逃げられてしまった。


犯人を逃がしたことで南部に殴り飛ばされる両津。先輩刑事によると、南部は婚約者を太田黒に殺されており、逮捕に並々ならぬ思いを懸けているという。
南部の気持ちをまったく解っていなかったと両津は涙ながらに謝罪。南部も殴った事を謝り、場は収まった。
後日、再び張り込みを行う2人。犯人を逮捕して事件が解決したら朝まで飲もうと約束を交わす。
そこに太田黒の姿が。南部に命じられて応援を呼ぼうと公衆電話に駆け込むが、小銭が無く通りかかった人に「金を出せ!」と詰め寄る両津の近くに大原が現れる。
110番は金が無くても出来る事を初めて知った 両津は、応援を大原に任せ、すぐに南部の元に駆け出した。


一方、南部は痺れを切らし犯人の前に出る。部下を蹴散らすも銃で右胸を撃たれてしまう。そこに両津が駆けつけるが「早く犯人を追え」と命じる南部。
躊躇いかけた両津だが「ここで逃がすともうチャンスはない」「貴様とて刑事だろうが⁉︎」
と檄を飛ばされ、追跡にかかった。
そして太田黒の車に取りつき、太田黒と部下を撃破し南部が撃たれた現場に戻るが、大原は南部が殉職した事を告げた。
「応援が早ければ」と嘆く大原。両津は南部との思い出を思い返し、その場に泣き崩れるしかなかった。


後日、大原が派出所に出勤すると両津の姿があった。南部の死後、自分が警官として何も分かっていなかった事に気付き、一からやり直すとして派出所勤務を申し出たのだ。
「もう一度働かせてください‼︎」と頭を下げて頼み込む両津を、大原と前任の部長は快く受け入れたのだった。

両津の意外かつ悲しい過去に言葉を失くす一同。その時、今日両津がいない理由に思い当たる中川と大原。そう、今日は南部の命日だったのだ。
南部の墓に酒をかけ、「まだ自分は南部さんには及ばない」と語りかける両津。今日は自分の奢りとして、弔いの酒宴を挙げる両津だった。

このエピソードは原作・アニメともに両津の若かりし頃の悔恨の回想で過去の経緯が語られる。
まだ10代の青年だった自分を導いてくれた南部刑事を失った事が両津の心に深い傷を残したのは間違いなく、交番勤務に戻ったのは南部刑事を死なせてしまった悔恨によるものである事が示唆されている。短い間であったが、自分を導いてくれた彼の命日にはその墓参りを欠かさず行っている。
序盤で自らが南部刑事の亡くなった時の年齢に追いついてしまったと、事件からの年月の経過を実感している姿が描かれている。
両津によれば、事件時に10代だったとのことで、20年前の悲しくも懐かしい思い出話となっている。
エピローグはアニメオリジナルで、原作でのエピローグは過去語りを終えた直後に派出所に現れた両津に対し、大原が両津に悪態を付くものだった。






[余談]
  • この話のゲストキャラである南部刑事を担当したのは『装甲騎兵ボトムズ』のキリコ・キュービィー役で有名な郷田ほづみ氏。
    氏はお笑い芸人「怪物ランド」時代に単行本にコメントを寄せていたことがあった。
    また当時相方の一人だった赤星昇一郎氏はドルフィン刑事役でおなじみ。
    2人とも刑事役で出演するとは何かの因縁か…。
  • 両さんが犯人の追跡中にぶつかってしまった2人の中学時代の女子同級生の1人を演じていたのは無名時代の田中理恵女史である。
    氏はこの他にもモブで何度か出演していた。
  • このエピソードでは、両津が卒配時に派出所をまとめていた先代の部長の存在が語られており、若かりし頃の大原が目標とするほどの出来た人物だったとの事。両津の能力を見込んでおり、大原はその評に懐疑的であった。
  • また同エピソードにおいて、両津のトレードマークでもあるあのサンダルは、実は「靴は履き慣れない」と言う両津のために大原が買ってくれたものであることが明かされている。






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