南部刑事(こち亀)

登録日:2012/04/07(土) 17:28:07
更新日:2023/09/08 Fri 18:45:51
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貴様だって刑事だろうが!?




南部刑事とは、『こち亀』のエピソードで単行本第41巻収録「両津刑事!の巻」に登場したキャラクター。

CV:郷田ほづみ

概要


両津が派出所から外している中、大原が両津が刑事だった過去があることを明かした際の回想上の人物として登場。
既に故人であり、物語冒頭で両津が派出所にいなかったのは南部の命日で墓参りにだったためで、20年前まで生きていた人物だとされる。
両津が短期間とは言えども刑事だったことに驚く一同だったが、その時代と南部の存在は両津の若かりし頃の悔恨の記憶でもあった…。

若き日の両津は派出所勤務に退屈していて刑事ドラマの真似事をしている中で刑事への憧れを語るが、大原の発言で奮起して成果を上げたことで刑事課に抜擢されることになった。
意気揚々と刑事課の初出勤の際に両津のコンビ及び指導役として任命された人物が南部刑事だった。
ぶっきらぼうで渋い雰囲気の男性だったが、聞き込みだらけの毎日になり不満が溜まる両津にも刑事としての仕事を諭していた。

両津にとっては若き日の大事な上司となっており、殉職して20年経過した現在でも墓参りを続けている。
刑事時代が短かったことから一緒に飲みに行く機会はなかったようだが、代わりと言うことで墓の前で酒を捧げている。
なお、年齢設定が曖昧なこち亀ではあるが、この話の時点で両津が南部の殉職した年齢と同年齢になったことが語られている。

劇中の活躍


両津と共に刑事としての日々を過ごす中、南部が追い続けていた賭博・殺人の容疑者である太田黒の部下を見つける。
ところが両津がミスをしたことで中学時代の知り合いと衝突しその隙に逃げられてしまった。
その後の再度の張り込みでついに大田黒を発見するが、逆上した部下によって銃で撃たれてしまう。

南部の心配をする両津だったが、瀕死の状態でありながらも両津に犯人逮捕を優先するように命じる。
怒りを爆発させた両津は犯人達を一網打尽に撃破し、たこ殴りにしながら必死に怒りをぶつける。
その姿を見た南部は今にも逝きそうな状態だったが、両津の様子を見て頼りになる奴だと笑みを浮かべる。

犯人は逮捕されたが、最終的に南部は銃撃の傷が原因で事件から2日後に殉職してしまった。
その後に両津が希望して外勤に戻ることとなったが、まだ10代の青年だった自分を導いてくれた南部刑事を失った事が両津の心に深い傷を残したであろうことが原因だった可能性は高い。
ただし、話を聞いた中川は両津の心境を察しているような様子はなく、大原は戻ってきたことを「投げた手榴弾が投げ返された気分」と評した。
更に墓参りを終えて出勤してくるもいきなり自転車を大破させながら新車を要求する騒がしい姿の両津を見て、「南部さんの代わりに両津が死んだ方が世のためになった」とまで呆れ返っている。

アニメ版


アニメ版では「新米刑事、両津!」として「両津刑事!の巻」をベースにしたエピソードが展開されており、そちらでも南部刑事は登場するが、一部設定に変更が見られる。
こちらでは太田黒に婚約者を殺害された過去があることになったために大田黒の逮捕に並々ならぬ思いがあり、両津が逃した際には殴り飛ばした。
先輩刑事に南部の事情を聴かされた両津は「南部の気持ちをまったく解っていなかった」と涙ながらに謝罪している(南部も殴った事を謝り、場は収まった)。

張り込みを行っている時には20歳の誕生日を控えた両津に南部は「犯人を逮捕して事件が解決したら朝まで飲もう」と約束を交わしていた。
程なくして、太田黒の姿が見えた際には南部に命じられて応援を呼ぼうと公衆電話に駆け込むが、小銭が無く通りかかった人に「金を出せ!」と詰め寄る両津の近くにパトロール中だった大原が現れる。
110番は金が無くても出来る事を初めて知った両津は、応援を大原に任せ、すぐに南部の元に駆け出した。

一方、南部は痺れを切らし犯人の前に出る。原作同様に部下を蹴散らすも銃で右胸を撃たれてしまう。そこに両津が駆けつけるが「早く犯人を追え」と命じる南部。
躊躇いかけた両津だが「ここで逃がすともうチャンスはない」「貴様だって刑事だろうが!?」と檄を飛ばされ、追跡にかかった。

そして太田黒の車に取りつき、太田黒と部下を撃破し南部が撃たれた現場に戻るが、大原は南部が殉職した事を告げた。
「応援が早ければ」と嘆く大原。両津は南部との日々を思い返し、その場に泣き崩れるしかなかった。
原作では南部が亡くなるまでに二日間経過しているが、アニメ版では銃撃されたその日に殉職が語られているため、即死に近いような設定に変更されている。

原作では両津が刑事から降りた原因は明言されていないが、アニメ版では南部刑事を死なせてしまった悔恨から「自分が未熟だった」として交番勤務に戻った。
短い間であったが、自分を導いてくれた彼の命日にはその墓参りを欠かさず行っている。
アニメ版では両津の心境を派出所の一同が察していることやオチが変わったので原作のように悪態を付くことはなくなっているが、南部の命日である事に大原が気が付いたのは思い出話の後になっている。

余談





追記・修正は警察官の意味を知る方にお願いします。

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最終更新:2023年09月08日 18:45