サタンクロス

登録日:2010/12/28 Tue 11:03:41
更新日:2024/04/14 Sun 06:43:05
所要時間:約 6 分で読めます






まだお分かりになりませぬか。ぼっちゃま


サタンクロスとは『キン肉マン』に登場した超人。




◆プロフィール

本名:サムソン・ティーチャー
所属:悪魔超人知性チーム(完璧超人)→正義超人(改心後)
出身:魔界
身長:235cm
体重:250kg
超人強度:4100万パワー
必殺技:“翔技”トライアングルドリーマー
CV:中村秀利


【対戦成績】



◆概要

『キン肉星王位争奪編』にて初登場……ではなく、前シリーズ『夢の超人タッグ編』にてアシュラマンの回想シーンでサムソン・ティーチャーの姿で登場している。
アシュラマンの家庭教師であった彼は、その辺でのたれ死んでいる見ず知らずの超人のために涙を流す心優しい男であり、幼いアシュラマンの中にある温かさを見抜いていた。
そんなある日、濁流となった川に転落したアシュラマンを助けるが、流された岩にぶつかり、身代わりとなってしまう。

その際、今際の際に


「あなたを一目見た時から分かっていました…!!
あなたの中にある温かさを!
それを大切にしてください!!」

と、アシュラマンに告げる。


「悪魔であるぼくにそんなものある筈ないよー!!」

「あ…あなたが大人になった時、いつかきっと、わかる時が来ますよー…!!」

そう言い残して、サムソンは滝壺に消えていった…


「い…いやだ…」

先生死んじゃやだー!!

彼のこの行動は「人は憎むもの」という魔界の教えを徹底的に叩き込まれたアシュラマンに

優しさ+愛情+思いやり=友情

をインプットした。

同時にアシュラマンにとって大きな心の傷となり、彼が三面を仮面で覆ったのは、サムソンを失ってから以降である。

だが、後に悩んだ末裏切る事にもなるのは内緒


◆作中の活躍

『キン肉星王位争奪編』でのサタンクロス

そんなサムソンティーチャーだが濁流に呑まれ傷つき、流れ着いた川岸で意識を取り戻した時には両足はズタボロになり使い物にならなくなってしまっていた。
変わり果てた自分の姿に己の優しさを後悔していたサムソンだったが、そこに現れた知性の神がつけこみ、寄生虫サタンクロスを寄生させる事で両足を再生。
以来、サタンクロスに名を変え、オーバーボディを纏い銀河中で賞金稼ぎをとして活動していた。
その後、彼は知性の神の要請を受け知性〈フェニックス〉チームの一員として王位争奪戦に参戦するのであった。

王位争奪トーナメントでは、二回戦において対残虐〈ソルジャー〉チーム(超人血盟軍)戦の先峰として初参戦。
残虐チームのザ・ニンジャと東西忍者合戦を繰り広げる。
忍法の技術ではサタンクロスは少しかじった程度だったが、最終的にザ・ニンジャを倒した。

その際ザ・ニンジャに放ったフェイバリットホールド「トライアングルドリーマー」は絵面からして衝撃的な技であり、
シングルマッチなのにツープラトン技を受ける事になるという一種のチート技である。


続く残虐チーム次鋒のアシュラマンとの戦いでは、かつての教え子であるアシュラマンの手の内を読んで精神的揺さぶりをかけ、試合を有利に進める。
しかし、アシュラマンの「阿修羅稲綱落とし」をキン肉バスター返しと同じ理屈で破ろうとしたところ、
アシュラマンが土壇場でアレンジ技「阿修羅∞落とし」を編み出したため、なんとか衝撃を半減させながらも大きなダメージを受け、引き分けとなる。

ちなみにアニメではこの試合はカットされました(´・ω・`)*1
※理由としては、6本腕のヤツ4本腕のケンタウロスの戦いをアニメで表現すると労力がハンパではないからと思われる


その後、決勝戦にてキン肉マンと魔法陣デスマッチで激突。
先のアシュラマン戦の影響で優しさや情、残虐さ・非情さの狭間で悩み苦しむようになっていたサムソン・ティーチャー。
その迷いは今まで完璧だった寄生虫サタンクロスとのチームワークをも狂わせるものであった。

ディフェンド・スーツ装着対決では、キン肉マンよりも先に完成させたが、
アシュラマンの助けによりキン肉マンもディフェンド・スーツを完成させたために、五分五分のファイトとなる。
あくまでも武人としてフェアな試合がしたいと思っていたサムソンだったが、寄生虫サタンクロスはそれを許さず、
彼の心を乗っ取ってムリヤリトライアングルドリーマーの体勢に掛けてしまう。
そのあまりの卑劣ぶりに激怒したミートは反則負け覚悟でキン肉マンを助けようとしたが、
寄生虫サタンクロスはミラクルシーツで出現させた魔界の沼に彼を沈めてしまう。

が、その光景は洗脳されたサムソンの脳裏に、幼い頃のアシュラマンが重なり…



(キャアー! 先生助けてー!!)

(ぼっちゃまー!!)



(お…同じだ!! あの時と…!!)


「これでジ・エンドだな!」

抵抗むなしく沈みゆくミートを、寄生虫サタンクロスが下衆な表情を浮かべて嘲笑った瞬間―…




わ… わたしは…



わたしは非情の鬼にはなれん!!



なんとサムソンは洗脳が解け、トライアングルドリーマーを強制解除。ミートくんを助け出した。
その瞳の輝きは、もはや鬼畜超人・サタンクロスなどではなかった。

高潔なる超人格闘家『サムソン・ティーチャー』が今ここに復活したのである。

その仲間割れの隙を突いたキン肉マンは、アタルの遺灰の助力もあって、今度こそ完璧マッスルスパークを成功。
「サタンクロス」は敗北する。

だが、キン肉マンはかつての優しさを取り戻したサムソンを殺さず、寄生虫サタンクロスにのみ技をかけていたため、「サムソン・ティーチャー」は生き残るのだった。


「とどめは刺したさ。サムソンという真の格闘家の精神を蝕む悪い虫にな…


「キ…キン肉マン… お前というやつはなんと気高い超人なんだ…!!」

その気高くも優しき、偉大なる若き「王」の姿を見た、文字通り憑き物が落ちたサムソンは、
正義超人の心を完全に取り戻した証とも言える大粒の涙を流すのだった…。


しかし、サムソンに対しては手加減したとは言え、マッスル・スパークの威力は絶大で、サムソンはその場から動けずしばしの療養を余儀なくされる。
(「地」の部分は手加減されたとは言え、「天」の部分はモロに喰らった訳だから当たり前とも言える)
そしてこの直後、大きな犠牲を払う結果になる……


『超神編(仮題)』でのサタンクロス

新シリーズではフェニックスの呼びかけに応え、超神との闘いに参加。
ザ・ナチュラルとの一戦に挑むが、安寧の精神とチートなギミックアームを誇る彼には通じず、弟子のアシュラマンに後を託して力尽きた。
なお寄生虫の方はロクなセリフがないままサムソン本体より先にKOされたので今回の闘いに対するモチベーションなどは不明だった。
というか寄生虫が先に倒された状態でも腕4本・足2本を維持してそれまでと同等かそれ以上に善戦できていたので立場が危ぶまれる結果に。


◆寄生虫超人サタンクロス


超人教師サムソン・ティーチャーの肉体に巣食う寄生虫超人サタンクロスよ!
今こそ、おまえの出番だーーーーーっ!!

いつお呼びがかかるかと待っていたところだぜーーっ!

CV:掛川裕彦

アシュラマンを助けた代償に半身不随と化したサムソン・ティーチャーに、知性の神が寄生させた寄生虫の超人。
装飾華美な感のあるサムソンのコスチュームとは対照的に、比較的簡素でシンプルなコスチュームに身を包んでいる。
サムソンに与えられた当初は幼虫だったのだが、その姿は現在と同じ兜姿の頭が生えた小さなウジ虫という衝撃的なビジュアル。
精神的にも肉体的にも限界だったとはいえ、サムソンもよくこれを取り込む気になったものである。

元々は高潔な性格だったサムソンとは対照的に、他の知性チームの面々同様性格は卑劣にして悪辣。
基本的にサムソンと共に技を仕掛けたりする他、巧みな言葉でサムソンや対戦相手の精神的動揺を誘うのが主な役目であった。
一方で勝利への執着と執念は凄まじく息絶える最後まで戦闘意欲に満ちている。

下半身を失ったサムソンと一体化しており、普段は彼の下半身を構成。試合中に彼の肉体から分離し、主に試合のサポートを行う。
再合体は腹の穴を基点に行っているが、サムソンの身体に傷口さえあればそこから侵入して合体が可能。
サタンクロスの四本の腕と四本の脚の内、半分は寄生虫側のサタンクロスの手足である。
サムソンは元々四本腕の超人なので、アシュラマンが腕を奪う要領で逆に分離の際に寄生虫サタンクロスに二本の腕を貸し与えていると思われる。
アニメではフェアプレイ精神に目覚めてサムソンの精神を支配して無理矢理トライアングル・ドリーマーを仕掛けさせる洗脳能力も披露しており、悪役度がより増している。

掛け声は「ギュアー」「キョカーッ」
なお彼はサムソンの相棒ではなくあくまで知性の神の配下であるため、知性の神の命令とあらばサムソンの意志とは無関係に分離する。


【戦闘スタイル】

悪魔超人でありながら4100万パワーという極めて高い超人強度を誇る。
試合では「サタンクロスはサムソンの肉体の一部である」という特性を利用して「自身の衣服や装着物を変形させての攻撃はルール上OK」という超人レスリングのルールの穴を突き、シングルマッチでありながら合法的に2vs1に持ち込むという凶悪極まりない外道戦術を駆使する。
つまり扱い的にはザ・ホークマンのヘル・バードと同じタイプに属する。
他にもミラクルシーツを駆使して様々な技を仕掛ける変幻自在の搦手「ミラクルシーツ殺法」を得意とする


◆道具

  • ミラクルシーツ
サタンクロスの操る西洋忍法の要となるアイテム。
リングに敷くことでリング環境を底なし沼・砂地・海などに変化させたり、霧を噴出させてリングを濃霧で覆ったり、バリヤーに変化させる事も可能な万能アイテム。


◆使用技

  • 忍法エスケープ・ウォーター
ミラクルシーツから噴出させた大量の霧に紛れて自身は姿を消し、相手の目をくらます技。
更に蜃気楼現象を利用し、相手に幻を見せ幻惑させることもできる。

  • 忍法魔界沼
ミラクルシーツでリングを覆い、リングをドス黒い底なし沼に変える技。

  • 忍法サンド・クッション
ミラクルシーツでリングを覆い、リングを砂地に変化。敵の攻撃の衝撃を吸収し無力化する。

  • バリヤーボール
透明のミラクルシーツで対象を覆うことで、相手を巨大な球体の中に閉じ込める。
強度は高いが、使用の際に術者に乱れがあると完全に閉じ込められないという欠点を抱える。

  • 忍法・超人浮き袋
「忍法ミッドナイト・オーシャン」によりミラクルシーツでフィールドを海に変えて使用する。
相手を逆さまにした状態で上半身だけを海面に押し込み、下半身は使い手のサタンクロスが上から両足でロックすることで、自身は浮き袋のごとく海面に浮かびながら相手を溺れさせる術。

  • 忍法伸縮自在腕
自身の四本ある腕のうち二本を取り外し、そのまま取り外してない二本にくっ付けることで腕のリーチを伸ばす技。

  • 忍法人馬紙切り
ミラクルシーツを魔法陣リングで手に入れたハサミで切ることで無数の分身を作る分身の術。
残った魔法陣リングのマスすべてに衝撃を与えて未開放の魔法陣を開くために用いた。

  • ダブル・フェイス・ヘッド・バット
サムソンの首の傷口から寄生合体することで、普段のケンタウロスめいた四足形態から二足双頭の形態に変形したサタンクロスが使用した技。
空中から落下し双頭による全体重を乗せたヘッドバットを繰り出す。

  • “昇技”トライアングルドリーマー
ケンタウルス殺法ナンバーワン。サタンクロスの誇るフェイバリット。
使用時には宿主であるサムソン・ティーチャーの体から寄生虫超人サタンクロスが分離。
そして空中に浮かせた相手の手足を2人がかりでそれぞれ左右一方ずつ固定し、さながらロメロスペシャルをかけたような状態で落下。
技を仕掛けられた相手を胸から真っ二つに引き裂く残虐技。
シングルマッチでありながらツープラトンを仕掛けるという反則レベルのチート技でもある。

  • 魔界稲綱落とし
ザ・ナチュラル戦で使用。
アシュラマンも使った相手の膝をロックして相手の頭をリングに叩きつける大技。

  • 波羅蜜多ラリアット竜巻地獄
ザ・ナチュラル戦で使用。
弟子のアシュラマンも愛用する技の数々。

  • ケンタウルスブリーカー
ザ・ナチュラル戦で初使用。
両手で相手の手首をそれぞれとらえて背中に回し肩を極め、
前足で首を三角絞めにし、後ろ足で相手の両脚を固めつつ左膝を相手の背中にあてがい背骨まで極める。
ようやく出たケンタウロス体型をフルに活用した技。

ザ・ナチュラル戦で寄生虫が倒された後で使用。
4本の腕を活かし、相手の四肢をロックした状態で決める劣化阿修羅バスター。
しかしギミックアームでぶっ刺されて技を解除されてしまった。


追記・修正はトライアングルドリーマーを食らって生き残った人のみお願いします


サンタクロースじゃぁ、 ねーかんなァー!!



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • キン肉マン
  • 王位争奪編
  • 超人
  • フェニックスチーム
  • 知性チーム
  • 悪魔超人
  • オーバーボディ
  • 忍者
  • 師匠
  • 先生
  • サンタクロース
  • 寄生虫
  • 四腕四足
  • 二対一は卑怯だろ
  • サタンクロス
  • サムソンティーチャー
  • 魔方陣
  • 超人レスラー
  • 中村秀利
  • 掛川裕彦
  • 家庭教師
  • 寄生虫サタンクロス
  • サムソン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月14日 06:43

*1 第21話冒頭の中野さんによる前回のあらすじ内でさらっと語られたのみだった。