ゴジュラスギガ

登録日:2012/09/18 Tue 02:52:02
更新日:2022/08/25 Thu 16:13:11
所要時間:約 5 分で読めます





ゴジュラスギガとは、トミー(現タカラトミー)より展開されたゾイドシリーズに登場する機体である。




【機体データ】
番号:RZ-064
所属:ヘリック共和国
分類:ギガノトサウルス
全長:格闘モード 29.5m
   追撃モード 34.9m
全高:格闘モード 17.0m
   追撃モード 14.4m
重量:200.0t
最高速度:格闘モード 95.0km/h
     追撃モード 180.0km/h
乗員人数:1名

装備
ギガクラッシャーファング
ハイパープレスマニピュレーター×2
ロケットブースター加速式クラッシャーテイル
テイルスタビライザー
クラッシャーテイル用脚部補助アンカー×2(後肢)
ハイパーEシールドジェネレーター(胸部)
封印武装「32門ゾイド核(コア)砲」


【機体】
ネオゼネバス帝国に制圧された共和国軍の反撃の象徴となった大型ゾイドであり、共和国首都が陥落した際に行方不明となったルイーズ大統領の残したデータから開発された。

大型の二足恐竜型をベースとしており、サイズや見た目が近く共和国軍の象徴であったゴジュラスの後継機といえる機体であり、名前もそこから命名されたと思われる。

本機の特徴として体形を直立に近くした格闘モードと前のめりにした追撃モードがあり、格闘モードではデスザウラー以上の格闘能力を備え、追撃モードではこのサイズとしては規格外のスピードを誇る。

また、デスザウラーの荷電粒子砲も3発なら耐えられるEシールドや、当時猛威を振るったダークスパイナーのジャミングウェーブを無効化出来る装甲を持ち、防御面でも万全である。

また射撃武装は無い物の、命と引き換えにして放つ32門ゾイド核砲は荷電粒子砲を容易に上回る破壊力を誇る最終兵器である。

また拡張性も高く、ゴジュラス用バスターキャノンやバスターイーグルのキャノンが接続出来るウェポンラックを背中に付けられる他、ブロックス用のラックもある。射撃武器が必要な時にはこれらを利用し装備する。


【キット概要】
ゾイドブロックスの展開が中心となっていく中、駆動系ゾイドの集大成としてリリースされたゾイドである。
正確には、新シリーズ開始時点で、デザインが考えられていた。キット付録の小冊子Ver.1に、ギガと思しきデザイン画が描かれている。
そのため、特にギミック面については非常に充実した機体となっている。

大きな特徴として、足の付け根を切り替えることで格闘モードと追撃モードの2種類の歩行ギミックが楽しめるというのがある。
格闘モードでは目は緑色に光り、足音と共に歩行。追撃モードでは目を赤く発光させながら首を回し口を開きつつ、吠えながら歩行する。

姿勢の切り替えによる動きの変化はダークスパイナーで実装されており、本機のギミックはその発展型といえる。

また、ライト&サウンドギミックはアイアンコング系、キングゴジュラスに続いて3系統目になる。
前述のように2種類のライトとサウンドを備えるという点では、これも発展型といえるかもしれない。

その他ギミックとして、足のアンカーの展開や尻尾の縦の可動も備えている。

その他にも最初からブロックスと連動を前提にした初めての機体であったり、箱裏での野生体のイラスト掲載、ファンブックEXの付属等以降の展開の出発点ともいえる。

電池ボックスの収納の関係で腹が大きく見えるスタイルや腕の付け根のせいで格闘モードが万歳してるように見えるといった欠点も存在しているが、ゾイドらしい動きやギミックの良さが光るキットである。


【作中での活躍】
初起動時にはデススティンガー改造機の襲撃を受けるが、アーバインゴジュラス・ジ・オーガに守られる。ジ・オーガが倒れた時に遂に起動し、デススティンガーをあっさりと撃破した。

……が、その後のアロザウラー付属のストーリーにてデスザウラーとの交戦中に地中から接近したグランチャー(キットではゼンマイすらない超小型ゾイド)に足をやられて擱座、アロザウラーの犠牲で何とか切り抜けるといういきなり情けない面を見せる。

その後、ネオゼネバスの最強クラスであったデスザウラーとダークスパイナーに有利であることもありクック要塞の攻略に貢献、その後は要塞を守護する要となった。
しかし、対ギガに特化したセイスモサウルスに撃破され、その後も苦戦が続く。だが、格闘戦に持ち込めばギガが勝てるため、対セイスモ用戦力である凱龍輝やディメトロプテラの投入後は逆襲に成功している。
セイスモは砲撃しかできず接近されると何もできないと言われがちだが、懐に入られた格闘戦でもレオマスターの駆るゼロフェニックス多数を瞬殺できる程度の格闘性能はある。そんなチートゾイドに「格闘戦に持ち込めば勝てる」のだからギガの化け物具合もよくわかるだろう。
アルティメットセイスモは格闘戦でもギガを軽く撃破する? コロコロの新商品宣伝記事を真に受けちゃあいけないよ。

またキットリリースと同時期に展開していた妄想戦記では、モルガに翻弄されて崖の下に落ちるというなんとも言えない醜態を晒した。
しかし他のエピソードでは、海上輸送中に襲撃してきたデススティンガーを粉砕する回での華々しい登場や、特に敵として搭乗するジェノブレイカージェットの回では極力機能を切って気付かれないように移動していたジェノブレイカーを恐らく野生の感覚で捕捉して追撃、直接の描写こそないものの瞬殺している。
この時のギガはジェノのパイロットの「この動き、本当に人が乗っているのか!?」という驚愕も相まってほとんど悪役怪獣である。
移動するジェノにガシンガシンと追いついて、深い霧の中まず目だけが目がギランと光るコマは実際コワイ。


鳴り物入りで登場した割にはすぐやられ役に成り下がり目立った活躍がないこと、下記のようにアニメでも微妙な扱いなどストーリー上の扱いは不遇なゾイドである。
グランチャーに一撃で足をやられたのは急造品で欠陥があったため、モルガにやられたのは崖に接した狭い道という明らかにギガに向かずモルガに向く地形だったため、セイスモの超長距離砲撃にはそもそもギガ以外にも対抗できるゾイドなど存在しなかった等、フォローできる理由はあるのだが……
わざわざ理由を探してフォローしなければならなかったというのが、ギガの扱いなのだろう。



【機体バリエーション】
◆武装バリエーション
主に上述のバスターキャノン装備型があるが、公式ファンブックにてバスターキャノン4門を後ろ向きに装備したバージョンも公開された。


◆ゴジュラスギガキャノン/バスターゴジュラス
上述のバスターイーグルのバスターキャノンを装備した一般的に有名なギガのバリエーションタイプ
バスターイーグルのバスターキャノンはブロックゾイドと多重合体したゾイドすら難なく破壊できる攻撃であり
ゴジュラスギガのネックであった遠距離火力不足を解消している。

バスターイーグル自体がこのバスターキャノンをギガへ運搬することを目的の一つとしての運用を想定されている。


◆プロトゴジュラスギガ
試作1号機であり、カラーリングはゴジュラスを意識した銀と黒となっている、キャップの色はオレンジ。
機体はカラーバリエーションのキットとして限定販売された。


◆BPS仕様(PBS仕様、治安局仕様とも)
ゾイドフューザーズ」にて登場。物語の舞台であるブルーシティ治安局所属の機体で、青とグレーのカラーで肩には青いパトライトが付いている。パイロットは局長であるガミー。

ブルーシティ最強クラスの機体で街の守護神的存在として慕われている。パワーは間違いなくトップクラスで、暴走した時は主人公とライバルの2機がかりでも抑えきれなかったほどである。

作中では準レギュラーではあったが、そのポジションのせいか活躍は少なく、ラスボスのかませにもなった。
しかし、アイアンコングやスティルアーマーをあっさり片付けたりと強さは本物である。

因みに口の中に設定にはない、謎のビーム砲を持っている。


◆マグネイズキャノン装備型
ゴジュラスギガの新装備として発表されたがキット化されなかった幻のバリエーション
初出は公式サイトZOIDS妄想戦記の1コーナー、『ゾイド妄想ファイル』から登場した公式オリジナルゾイドといったところ。

協力者となったガイロス帝国が提供したバーサークフューラーの「バスタークロー」のデータと
へリック共和国を代表するゾイドの一つのマッドサンダーの「マグネーサー」のデータを参考に開発されている。

射撃時には大口径エネルギーキャノンとなりゴジュラスギガが持ちえなかった恒常的な対遠距離性能を大幅に強化、大口径による砲撃はかなりの大火力と思われる。
接近戦時には元のギガの高い格闘能力に合わせ専用アームにより腕部に移動しマグネーサーとなりあらゆる敵ゾイドの装甲を貫き通し撃破する。
この形態では正確な射撃はできないのだが砲撃すること自体は可能であり、相手に突き刺し内部からエネルギーキャノンをぶっ放す荒業も理論的には可能。
バスタークローのようにEシールドを張ることはできないのだが遠近両面での戦闘力を上昇させた強力な武装といえよう。
大型ゾイドであるゴジュラスギガと比べても大型な武装でかなりの重装備に見るが、足に新造スラスターと背部にアタックブースターを取り付けることで機動力との両立を保っている。

ゴジュラスギガはもともと格闘戦ならばデスザウラーさえ撃破できるほどのゾイドである。
そんなギガにわざわざこの大型の新装備が開発される理由として考えられるのは、
恐らくギガの天敵であったセイスモサウルス、そして更に格闘性能を高め誇大表記の可能性もあるがギガをも格闘戦で圧倒するアルティメットセイスモに対抗ために開発されたと思われる。
実際問題相当なデカさを誇るマグネイズキャノンだがこんなもんを使用対象として考えられるのはギガと同等以上のサイズを誇る敵ぐらいじゃないと明らかに過剰な兵器であり、
当時そのギガに対抗できる大型ゾイドなんてそれこそセイスモサウルスかデスザウラーぐらいのもんである。

Eシールドは張れないのは恐らく荷電粒子砲は同時期に開発されていた凱龍輝に任せて武装としての頑丈さを追求したのであろう、
並大抵の砲撃は自前の装甲とEシールドで耐えるし
必勝パターンとしては通常時と同じく凱龍輝とのコンビネーションでギガをエネルギーキャノンを撃ちながら接近させ、
格闘戦にて長大なマグネイズでセイスモの装甲を貫通させゾイドコアを貫き沈黙させる。
格闘戦にも強いアルティメットセイスモにも有効な非常に理にかなっている装備と言えよう。

上記の通り実際にキット化はされてないのだが、ゲーム「ゾイドフルメタルクラッシュ」においてこの装備の再現が可能になっており、この改造パターンは公式サイトでも紹介されていた。
また検索してみると実際にキットとして自力再現しているファンの画像も見られる。 



【余談】
本機のデザイン、設計をしたのはキングゴジュラスを担当した人だという話がある。





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最終更新:2022年08月25日 16:13