本宮大輔

登録日:2012/03/04 Sun 17:25:27
更新日:2023/12/24 Sun 14:32:30
所要時間:約 6 分で読めます





俺って情けねええええ!!!!!!



本宮大輔(もとみや だいすけ)は『デジモンアドベンチャー02』の主人公。



◎概要

お台場小学校に通う小学五年生。

サッカーチームに所属しており、八神太一や武之内空泉光子郎とは先輩後輩の関係だった。

ただし、将来の夢はサッカー選手ではなくラーメン屋。


クラスメイトの八神ヒカリのことが好きで、ヒカリと仲が良い高石タケルにライバル心を抱いているが本心では仲間として大切にしている。
とはいえ、後に賢が仲間になった後は殆どその点を見せないことから、あくまでもクラスのかわいい女の子に夢中、ぐらいである。

明るく快活なムードメーカーであり、良くも悪くも全力で今を生きている。
太一の様なリーダーシップや意志の強さはなく、自分の考えを主張してもタケルや伊織にあっさり却下されたり、ツッコミを入れられたりする。
しかし頭が悪いわけではなく、物事の本質を見極める力は確か。また極端な結論を出していながらも行動そのものは慎重な回もある。

また英会話ができるようで、英語圏では身振り手振りも駆使して問題なくコミュニケーションが取れている。ちなみに光子郎は話せない。

しかし8/1を「八分の一」と読んでしまう辺り、算数は得意では無さそう。本人曰く「分数は苦手」。

放送当初は上記のリーダーシップの無さなどもあり「劣化太一」「主人公(笑)」と蔑まれることもあったが、
中盤以降は一乗寺賢との絡みや終盤の展開もあって評価は上がって行った。


キャラクター造形としては先述の通りムードメーカーの典型例みたいな形であり、
前作との差別化も兼ねてか主人公としてはかなり珍しいタイプと言える。
ぶっちゃけ、他の作品ならギャグ要員のサブキャラとして居そうなキャラ造形と言われることもある。
シリーズでいえば純平あたりが主役をやっていると思えば彼が主人公をやっているのが如何に珍しいか分かるだろう。
その点が彼の最大の魅力でもあるのだが、前作から直後に続けて視聴すると絶対的なヒーローでありリーダータイプの主役からこうの落差なので、面食らうこともあると言われやすい。

総じて、代名詞が「勇気を受け継ぐ者」でこそありながら太一とは全然キャラ造形が異なるという、
「続編の主人公」としても「単純な主人公」としても恐らくシリーズ一の異端児的なキャラである。


◎選ばれし子供として…


D-3を手に入れた大輔はデジタルワールドでブイモンを目覚めさせる。

勇気を受け継ぐ者となり、勇気のデジメンタルでブイモンはフレイドラモンへアーマー進化。
デジモンカイザーのイービルリングで操られていたモノクロモンを解放させることに成功。

太一からゴーグルを譲り受けた大輔はデジモンカイザーの野望阻止するためにイービルリングやダークタワーの破壊活動を始める。


しかし、太一のアグモンがデジモンカイザーに捕まり、新たにデジモンカイザーが開発したイービルスパイラルで操られ、
暗黒デジヴァイスによってメタルグレイモン(ウイルス種)に暗黒進化してしまう。

他の子供たちが戦っている中、大輔は攻撃を躊躇ってしまうも、
メタルグレイモンに必死に語りかけ、立ち向かうヤマトやガルルモン、そしてタケルを見て友情の意味を知る。

自分のいたらなさ、不甲斐なさに絶叫したとき、友情のデジメンタルが大輔の心に応えて現れ、ブイモンがライドラモンにアーマー進化した。

また、元デジモンカイザーの賢を仲間に誘うと提案したのも大輔。

また、仲間と認めた賢の優しく真面目な一面をデジモンカイザー時代の彼と比べて、
他の子供たちは「賢が変わった」と称していたが、大輔だけは「そうか?俺にはあんまりわかんねえ」と答えていた。

これは大輔が鈍感というわけではなく、デジモンカイザー時代の賢と初めて会った時から賢の内面の優しさを見抜いていた大輔にとっては、
賢は変わったのではなく、ただ素直になっただけにしか見えなかったのだろう。

ブイモンが暗黒進化しなかったのも、奇跡のデジメンタルを使いこなしたのも、
ある意味精神的に弱い周りの環境とバランスを取る為に、大輔がしっかりせざるを得なかったからだろう。
まあ、そもそも大輔が未熟だった序盤はアーマー進化しかできなかったというのもあるかもしれないが*1

しかしその精神の強さは本物。
終盤にかけて顕著となっていくが、デーモン襲来による今までの「デジモンを救うべく戦う」「ダークタワーデジモンを倒す」といったあくまでも生命のやり取りではなかった中、
「敵を殺害して倒さなければならない」に関しても他のメンバーが忌避してしまう中でも覚悟をもって望み、
ベリアルヴァンデモンの部下殺害による恐怖を見せつけられ、意思が現実化する世界においての戦いの恐怖で動けなくなった仲間たちの中、
唯一彼のみが戦う意思を奪われずに独り戦いに望んだ(さすがにエクスブイモンだけで挑むことに関しては不安に思っていたが)。

そして、他のメンバーが自分にとって都合のいい夢に囚われてしまった中でも、確固たる将来像を持っていた彼だけがそのまやかしに囚われることがなかった。
闇堕ちした子供たちが「選ばれし子供たち=特別な存在」と嫉妬を向ける中で「将来の夢はラーメン屋」と、素朴な夢を心から楽しそうに語る姿は、
親から押し付けられたエリート的なモノではなく彼ら自身の本当の夢を思い起こさせることに成功し、それが勝利へとつながった。

前述のとおり暗黒進化させていない主人公だが、その代わりではどうか定かではないが、ドラマCDではギャグ全開とはいえ、自分が暗黒進化した。


◎人間関係


サッカーでもデジモンでも大輔の憧れの先輩。勇気の紋章の本来の持ち主。
ドラマCDによると、ヴァンデモンに捕まっていた時にグレイモンに乗った太一を見かけた。それが太一との最初の出会いであった。
無印、02の世界だけでなくVテイマー01やXWの世界でも遭遇したりと大輔にとって何かと縁深い存在。


友情の紋章の本来の持ち主。大輔の姉が彼の熱狂的(迷惑レベル)なファン。
当初は姉の悪口を漏らす大輔にキツくあたっていたが、当のジュンに翻弄されたこともあってかすぐに良き先輩に。
太一ほど大輔とは関わりは無かったが、大輔が「友情」を理解するうえで大きな役割を果たした。
後の賢との友情やライドラモンの方が強いことを考えると、もしかしたら大輔は太一よりヤマトに近い精神性の持ち主なのかもしれない。
…というか、項目冒頭のセリフはライドラモンの回のセリフなのだが、これはヤマトがワーガルルモン進化の際に自分の不甲斐なさを叫んだのと非常に似た構図……というか、そのまんまである。
そこらへんを考えると、やはり彼はヤマトに似ているのだろう。


太一の妹で大輔の好きな女の子。
ヒカリの言うことなら何でも聞くので上手く利用されたことがある。
物語中盤以降は大輔が賢ばかり見ていたため、そういったシーンも減少していった。


  • 井ノ上京
新選ばれし子供たちでは最年長で一応リーダー的存在。
タケルや伊織の意見は取り入れるが大輔の意見は基本無視(しかし、大輔からの指摘は口では反論しつつも、心では受け止めている)。


  • 火田伊織
新選ばれし子供たちでは最年少。最初は賢を仲間に入れるのに否定的だった。
父親が黒幕(と思われていた)及川と親友で、デジモンの第一発見者と設定だけは大輔以上に主人公っぽい。


大輔の恋のライバル。
しかし、最終回を見る限りではどちらもヒカリをゲットできなかった模様。
まあ小学校時代の恋などそんなものか。


大輔「ブイモン!だったらお前はウルトラエンジェモンになれ!」


ブイモン「えぇー!無茶言うなよぉ」


元デジモンカイザーの天才少年。彼もまた、大輔の憧れの存在であった。
仲間になった賢を一番最初に名前で呼び、選ばれし子供たちの中で彼の最初の理解者となった。
賢からは『本宮(君)』と呼ばれているが、時折名前で呼ばれる。
サッカーでは(一応)ライバル。彼から未だにボールを取ったことがないらしい。
最終回間際のやり取りはもはや主人公とヒロインみたいな構図である。いや、マジで。


  • 本宮ジュン
もみじヘアーの大輔の姉。
お互い遠慮が全く無くあまり仲が良いとはいえないが、八神兄妹やヤマトとタケルが仲良しすぎるだけで割とリアルともとれる。
ちなみに大輔があまり悪く彼女のことを言わなくなったのは脚本の都合と言われることも多いが、
大輔の性格を考えるとヒカリちゃんに言われたからやめたが成り立ってしまったりする。
しかし、ヒカリとヤマトが自分達の前で姉に対し辛辣な態度を取る大輔に反応を示さなかったことを考慮すると
やはり脚本の都合が一番有力と言える。
石田ヤマトに惚れていて山中湖までヒッチハイクで追いかけるほどのストーカーっぷりを発揮するが、
彼女持ち(?)だと知るとあっさり丈の兄のシュウに切り替えた。


  • ウォレス
夏の劇場版に登場したアメリカの選ばれし子供。当初は険悪な関係だったが、次第に絆を育んでいく。
チョコモンとの関係を知った時には自身のブイモンと重ねて泣き崩れた。その優しさは、後の賢との和解に繋がったともいえよう。
後にドラマCDで大輔の傷心旅行に付き合ってくれてるあたり、深い友情を築いているのは間違いなさそうである。

「俺にだってできないよ…!」
「もし、ブイモンが今のブイモンじゃなくなって……とてつもなく凶暴になったとしても……、あいつを…、ブイモンを倒すなんて、絶対できない!」
「だけど、太一さん達を救うには、お前のチョコモンを倒さなきゃならない…!こんなのって、どうしたらいいんだ……!!」

  • なっちゃん
ドラマCD『夏への扉』に登場した少女。
彼女の声を最初に聴くことが出来たのが大輔だったため、好意を抱かれる。
彼女にまつわる話は彼の本質を描いていると言っても過言ではないため、02への理解を深めるためにも必聴。




◎最終回(ネタバレ注意)








25年後にはなんと英会話能力を活かして海外でブイモンと本当に屋台のラーメン屋を始め、世界中にチェーン店を持つ実業家となるなど大成功を収めていた。

大人になった選ばれし子供たちが集合したラストシーンでは、小学生時代の自分にそっくりな息子とチビモンの旅立ちを見送った。






お前、そのゴーグルの意味がわかってんのか!タイキがお前に託したその意味がっ!


◎デジモンクロスウォーズ

78話にて太一達と共に登場。
まさかのマグナモンでヴェノムヴァンデモンの攻撃をぶっ飛ばした。

その後、駆け付けた賢と共にブイモンとスティングモンをインペリアルドラモンにジョグレス進化させ、
更にファイターモードのギガデスでヴェノムヴァンデモンの群に致命的な損害を与えた。


最終決戦ではタイキからゴーグルを受け継いだタギルを太一と共に鼓舞した。

大輔にはタギルが、太一からゴーグルを譲り受けた時の自分と重なって見えていたのかもしれない…





パラレルモンによってブイモンと共にパラレルワールド(Vテイマーの世界)に飛ばされてしまう

クロスウォーズとは違い、事情を知らない他、02の物語途中の大輔であるため、パニック気味。
パラレルモンに襲われているところを太一に助けられる。

しかし、自分のよく知る太一とは違い、同い年にも関わらず、先輩気取りで生意気な太一に対して大輔は「ニセタイチ」と言ってしまう。

大輔とブイモンは元の世界に戻るため、パラレルモンに挑むが、またしてもピンチに陥り、太一に救われる。

太一は自分と同じゴーグルを付けた大輔に、ゴーグルの意味を伝え、大輔の世界の太一(02)がゴーグルを託す程、大輔を信頼していることを理解する。
この時大輔にはVテイマー版太一の後ろに02版の太一が映っていた。

二人は協力してパラレルモンを倒すことを決意。
太一と大輔…ダブルテイマーの連携でパラレルモンを追い込む。

最後はパラレルモンに捕われていた、テイマー達の声が大輔に届き、奇跡のデジメンタルが誕生。
マグナモンがパラレルモンを倒し、大輔とブイモンは元の世界に無事に帰還した。



「デジメンタルアップ!」


「ブイモン、アーマー進化ー!」





「燃え上がる追記、フレイドラモン!」


「轟く修正、ライドラモン!」


「奇跡の項目、マグナモン!」

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最終更新:2023年12月24日 14:32

*1 アーマー進化は設定上アイテムを使った疑似進化であり、アドベンチャーシリーズのデジヴァイスによる進化の「心の特質」を使った進化と大きく異なる進化系統という設定があるため