特捜戦隊デカレンジャー

登録日 :2009/08/11(火) 23:26:48
更新日 : 2017/08/23 Wed 08:24:12 NEW!
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画像出典:特捜戦隊デカレンジャー©東映,テレビ朝日,バンダイビジュアル



S.P.D.


S PECIAL. P OLICE. D EKARANGER.


燃えるハートでクールに戦う5人の刑事達。


彼らの任務は、

地球に侵入した宇宙の犯罪者達と戦い、

人々の平和と安全を守ることである!

スーパー戦隊シリーズ第28作目。2004年放映。


【概要】

21世紀初の職業戦隊であり、刑事もののドラマにSF要素をプラスし、子供から大人まで楽しめる作品となった。
そのため敵(犯人)は宇宙から地球にやってきた宇宙人。

また、レギュラーキャラの個性溢れるキャラクターも好評で、それぞれが主役を務める回ごとに熱血刑事モノ、ハードボイルド、人情派刑事…などなど、幅広い作風がウリとなる。
特にヒロイン二人は専用のエンディングテーマまで作られた。
スーパー戦隊シリーズでは珍しく、他社とのコラボレーションを実現させた。デカレンジャーの場合は牛角。

また、アメリカのリメイク作『パワーレンジャーS.P.D.』に登場したレッド専用強化装備『バトライザー』は、Vシネマ『魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー』に逆輸入された事で話題を呼んだ。

2011年には、『パワーレンジャーS.P.D.』が日本の東映チャンネルでも原作キャストによる吹き替えで放送された。
そして2015年10月11日、Vシネマ『特捜戦隊デカレンジャー 10YEARS AFTER』がリリース。スーパー戦隊35作記念作品『海賊戦隊ゴーカイジャー』とは異なるバンたちの未来が描かれている。

更に、2017年6月には宇宙刑事ギャバンとのクロスオーバー作品「スペース・スクワッド」が公開、7月にはVシネマとしてリリース予定。
その一環として、スーパー戦隊シリーズ第41作「宇宙戦隊キュウレンジャー」とのクロスオーバー回も2017年6月11日に放送される。
デカレンジャーの人気はまだまだ衰えるところを見せない…!


【ストーリー】

地球に様々な星の宇宙人が移民するようになった時代、宇宙人による犯罪も多くなった。犯罪を起こす宇宙人を通称「アリエナイザー」と呼ぶ。
……間違っても、某あかべえの「ヤルセナイザー」と「コレジャナイザー」は関係ない。

アリエナイザーに対抗するために結成されたS.P.Dの地球署に配属された青年・赤座伴番(バン)はデカレンジャーの一員となってアリエナイザーの事件に立ち向かう。




【登場人物】


●地球署

「一つ!非道な悪事を憎み!」
赤座伴番/デカレッド 通称「バン」
明るい熱血漢だが、突っ走りすぎて周りが見えなくなることもしばしば。
また女性に弱く、かなり惚れっぽい性格。反面、女性からの気持ちにはかなり鈍い。
それでも、いざと言うときには頼りになる「ファイヤーボール」。
会話に四字熟語を頻繁に使い、それを報告書にも使っているらしい。
二丁拳銃による戦闘術「ジュウクンドー」の名手であるが、
実は直感型の天才でもあり、彼の発した何気ない一言や行動が事件解決の糸口になっていることも少なくない。
名前の由来はイギリスの推理作家「アガサ・クリスティ」と「番茶」。
Vシネマ「マジレンジャーVSデカレンジャー」ではレスリー星のS.P.D.である マリー・ゴールド/デカゴールド にぞっこん中で嫁候補としてるのが判明している。

「二つ!不思議な事件を追って!」  
戸増宝児/デカブルー 通称「ホージー」
一見クールで無愛想だが、バンに負けず劣らず熱い性格。
デカレンジャーのリーダーであり、常に的確な指示を出す完璧超人だが、逆境にやや弱く、ハードボイルド回はもっぱら彼が主役となる。
射撃・狙撃が得意。
基本的には努力型の天才であり、上記の実力も絶え間ない努力によって培われたものである。
常に英語混じりな話し方をする。
妹がおり、彼女も和製英語をよく使う。
後に無駄に熱い野球をするハメに。
名前の由来はアメリカの推理作家「トマス・ハリス」と「焙じ茶」。

「三つ!未来の科学で捜査!」
江成仙一/デカグリーン 通称「センちゃん」
穏和でおっとりした性格で、メンバー間の緩衝材的存在。だが怒ると怖い。ミステリー回および人情噺回は彼が主役を務める。
逆立ちをする独特のシンキングポーズで、様々な謎を解明する切れ者。
その性格からか、同性のみならず異性にも好かれやすい。ウメコとフラグを立てた。
後に護星界に招かれ天使になった。
彼のキャラソンは一聴の価値あり。
名前の由来はアメリカの推理作家「エラリー・クイーン」と「煎茶」。

「四つ!良からぬ宇宙の悪を!」
礼紋茉莉花/デカイエロー 通称「ジャスミン」
クールビューティに見えるが、根はさっぱりしたお姉さん。頻繁に死語を使う。
超能力者。普段は手袋をしているが、素手で人や物に触ると対象物の思念を読みとることが出来る。そのため、彼女が主役の回は過去絡みのサスペンスタッチなものとなる。
アリエナイザーに襲われた所をボスに助けられ、S.P.Dに入る。異星人の男性に好かれやすい。
最近ではドーパントと化して超常犯罪事件を起こし街を震撼させたりDホイールに乗ったり、無駄にサドい キョーダインブートレグの妹の方 や、 オヤジギャグが得意な鎧の勇者にもなっている。
名前の由来は「レイモンド・チャンドラー」と「ジャスミン茶」。

「五つ!一気にスピード退治!」
胡堂小梅/デカピンク 通称「ウメコ」
底抜けに明るくて子供っぽい甘えん坊だが根気のある性格。自称リーダーで、よくホージーに「お前が仕切るな」と突っ込まれる。そのキャラのためか、彼女が主役回はコメディータッチなものになる。
お風呂大好きで、仕事のあとはアヒルやマーフィーと一緒に必ずお風呂に入る。
奇想天外な発想で事件を解決する。また変装が得意。
よくコンビを組むジャスミンやセンちゃんと仲がいい。終盤、センちゃんとフラグを立てた。
それからドギー声の忍者剣士に「白黒まんじゅう」と例えられるマスコットになったりオトメになったりし、レッドレーサー夫人にもなられたがレジェンド大戦後に別れてしまった。
名前の由来は「野村胡堂」と「梅昆布茶」。

「六つ!無敵がなんかいい!」
姶良鉄幹/デカブレイク 通称「テツ」
宇宙警察本部特別指定凶悪犯罪対策捜査官・通称『特キョウ』から配属されたエリート刑事。最初はバン達を下に見ていたが、ヘルズ兄弟との戦いを経て見直す。そしてボスでも適わなかった相手に打ち勝つ。
エリートであるものの、マイペースで心優しい性格。意外と年上好み。「ナンセンス」が口癖。
特にバンを「先輩」と呼び、慕っている。
特キョウ秘伝の技術体系「正拳アクセルブロー」の使い手。
Vシネマ『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』では、『特攻(ぶっこみ)のテツ』を名乗りアリエナイザーのヤクザ内に潜入捜査していたところをボウケンシルバー/高丘映士にスカウトされ、危うく正体がバレかける事態に陥った。
名前の由来は「アイラ・レヴィン」と「鉄観音茶」。
単独での名乗りは 「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!夜明けの刑事・デカブレイク!!」

「百鬼夜行をぶった斬る!地獄の番犬・デカマスター!!」
ドギー・クルーガー/デカマスター 通称「ボス」
※リンク先参照。

「青白き癒しのエトワール!デカスワン!!」
白鳥スワン/デカスワン 通称「スワンさん」
デカマシンの設計、開発、メンテナンスまでこなす女性。
明るくお茶目な性格で、場を和ませる。ドギーとは古い付き合い。
緊急時はデカスワンに変身するが、本人曰く「4年に1回しか変身しない」。


なお、地球署のメンバー6人の名字は著名な作家、名前はそれぞれお茶の名前から来ている。


●その他のS.P.D.

「並み居る悪を、白日の下さらけ出す!光の刑事・デカブライト!!」
リサ・ティーゲル/デカブライト
Episode.40に登場したリュミエル星人で、テツの上司にして特キョウチーフ。
「感情は往々にして計算を狂わせる。だから戦いにおいては気持ちを出すな」 とテツを鍛え上げた師匠的存在であり、彼女も正拳アクセルブローの使い手。
一見、冷徹そうに見えるがこの理念は血気にはやり殉職したスペシャルポリスを幾度も目の当たりにしてきたためであり、
愛弟子たるテツに同じ過ちを繰り返してほしくないという親心の裏返しでもある。
パイロウ星人コラチェクを捜査する中、地球署に感化されたテツに失望するが、自身が窮地に陥った際にテツに救われた後、コラチェクをデリートする地球署のデカレンジャーを見てその態度を改める。
ちなみに怒らせるとかなり怖い……らしい。

「ハートは熱く持て!しかし頭は常に冷静沈着に保てと教えたのを忘れたのか!!」
ギョク・ロウ 通称「ギョクさん」(スワンさんからは「ギョクちゃん」)
Episode.47にて登場。
バンとウメコが配属する前の地球署の刑事であり、デカレッド候補として赴任していたレオン星人。
ダイナモ星人テリーXによる殺人事件を捜査中、囚われたホージーとジャスミンを救うために左足を負傷、引退を余儀なくされる。
シリーズ終盤、バンを 「二代目レッド」 として認め、彼を『 赤い特キョウ 』こと新たな特殊チーム「 ファイヤースクワッド 」のメンバー候補に選ぶ。
一見すると非常に生真面目そうだが、昔を懐かしんで話しかけてきたセンちゃんに 「誰だっけ、お前?」 ととぼけてみせるなど茶目っ気のある一面も。
ちなみにこの一件でセンちゃんをマジヘコみさせてしまったことでウメコから愛の肘鉄を受けた。
名前の由来は「玉露」。


●デカレンジャーの装備

SPライセンス
警察手帳型のアイテム…というか作中では宇宙警察としての身分証として使うシーンがちょいちょいあるため、多分警察手帳。通信やデカスーツ装着に使う、要するに変身アイテム。後述のジャッジメントにも使用する。
前述のように変身どうこう関係なしに無いと困るためか、レジェンド大戦で戦う力を失った後もなぜかジャスミン達の手元に残っている。予備かも?

マスターライセンス
ボスがデカベース指令室の机に置いている専用のライセンス。
普段はメンバー間の通信・連絡に使われるが、緊急時にはデカマスターのスーツ装着に使用される。

ブレスロットル
特キョウ専用のブレスレットで、劇中ではテツとリサが装備している。
SPライセンスの機能やデカベースを介しないデカスーツ変身機能を持ち合わせており、
折りたたまれたハンドルグリップを引き起こすことで正拳アクセルブロー発動のカギとなる。

SWATモード
S pecial W eapons A nd T actics(特殊火器戦術部隊)の略。
全く同名の組織がパワーレンジャーの国の警察にあるため、多分元ネタはそれ。
デカスーツ用の強化装備でいわゆる強化変身である。
「特殊火器」であるところのディーリボルバーを使用することができるが、このスーツの真価はそこではなく、カメラと多機能センサーの増設により通信機能を強化した点にある。つまり、特キョウやFSの装備とは違い、5人が連携して戦うことを前提としている。レッド以外の変身が解除されていた前作とは大違いである。使用するには特殊な訓練が必要であり、初期5人は実際に訓練を受けに行った。


アリエナイザー

本作の敵であるが、組織名ではなく超常的な凶悪犯罪を起こす異星人の総称。
中には たった一人で天体を消滅させる という、これまでの戦隊の敵が為し得なかった暴挙を成し遂げている者も。

逆に犯罪を起こさない宇宙人は「エイリアン」と総称され、普通に地球上で共存している。
平穏に暮らすエイリアンもまたアリエナイザーの被害者であり、彼らを守るのもS.P.D.の大事な仕事である。
バンが第1話で結婚式を挙げていたリア充を爆破したのはこの際置いておこう

  • エージェント・アブレラ
宇宙の武器商人で、他のアリエナイザーに武器やメカ人間ドロイド、怪重機を提供する。
宇宙で最も優れた頭脳を持つレイン星人であるが、生まれながらにして悪の心と金銭欲に秀でるほどの冷酷さをも併せ持つ危険人物である。
が、京都弁を使いだしたり、EDを乗っ取って深夜に放送されるテレビショッピングのように強化装甲・マッスルギアを宣伝したり、トリノイドの特徴を知って愕然としたりお茶目な一面も持つ。
本編におけるラスボス……なのだが、アブレラ本人はあまり強くない。デカレンジャーに商売の邪魔をされ、損失が兆単位になった。
彼は他戦隊のボスと異なり何らかの組織を率いているわけではなく、あくまで宇宙にいくらでも存在する一犯罪者にすぎない。
したがって、彼が倒されてもS.P.Dの戦いが終わることは無いのである。
海外版では上司がいる。



●ジャッジメント



Judgement Time

「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により…はるか銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される!」

スペシャルポリスがアリエナイザーにトドメを刺す行為。
そしてある意味、 この作品で一番物議を醸した点 である。

たとえヒーローといえども、 S.P.Dの面々はあくまで「警察官」に過ぎない。
したがって、デカレンジャーは自らの判断でアリエナイザーを 殺害(デリート) することはできず、まずは無力化して確保するのが仕事となる。


しかし、こっからが問題なのである。
確保した後、S.P.D.はSPライセンスをジャッジモードに変形させ、アリエナイザーの名前と罪状を読み上げる。
例: 「レイン星人アブレラ。銀河消滅及び惑星間戦争における大量殺人の罪で…ジャッジメント!」

そして、 「宇宙最高裁判所」 なる組織にアリエナイザーを 起訴 し、即決を求めるのである。
訴状を受け取った最高裁は その場で裁判を開廷 し、速やかに判決を下す。
その ジャッジメント・タイム は地球時間でわずか 1分
最近裁判の迅速化が要請されているとはいえちょっとやり過ぎである。どっかの逆転裁判(3日)よりもはやーい。

なおジャッジメント・タイムの1分間は、どんな凶悪なアリエナイザーも大人しく判決を待つ。シュールな画である。

判決は×と○の二通りである。
×→ デリート許可 。すなわち 死刑判決 である。この判決が出た瞬間、各種必殺技によりアリエナイザーは即座に抹殺される。作中殆どのアリエナイザーはこれによって葬られている。

○→デリート不許可。ただし無罪放免ではなく「死刑を免れただけ」の扱いであり、そのままS.P.Dに連行される。デカワッパー?あれは非公認だけです。

本作と同じく「職業戦隊が犯罪者を逮捕する」というシナリオの未来戦隊タイムレンジャーが「圧縮冷凍」というガジェットで直接命を奪うことを避けていたのに対し、
デカレンジャーは自分たちで死刑執行をやってしまうのである。
あの悪名高い対バイオロン法(『機動刑事ジバン』参照)を彷彿とさせるような 厳罰化 っぷりは本作品の独特の雰囲気を作り出しているが、
視聴者に「理不尽」「警察官が死刑執行するのはおかしい」「アリエナイザーに弁護士を付ける権利は無いのか」「冤罪が起こったらどうするんだ」「ウメコは俺の嫁」とツッコまれることも多々ある。

最も、裁判を受ける権利を認めているだけジバンよりマシである。さらに言うと、軽犯罪者も多かったタイムレンジャーのロンダー囚人に対し、
アリエナイザーはそのほとんどが大量虐殺をやらかした重犯罪人である。
劇中最初に出てきた敵の罪状が 「スペシャルポリス7名殺害の罪及び危険運転致死罪(逃走中子供を轢いた)」 というとんでもないものであることからも、その凶悪ぶりが分かるというものである(当然デリート許可)。

更に 自分と相手の体を入れ替える事が出来る他人に憑依して体を乗っ取る といった素でやばい能力を持っている連中も多いため、
そんな連中に悠長に時間を与えていたら 何をしでかすかわからない といった事情もあると思われる。(ちなみにどちらも デカレンジャーのメンバー が被害に会っている)

そもそも作中には普通の警察組織も存在するため、死人が出ている・もしくは死人が出る恐れのある事件ぐらいでないとS.P.D.が出動する事態にはならないというのもある。

ただ子供向け番組の放送倫理が日本より遥かに厳しいアメリカの『パワーレンジャーS.P.D』では、デリートはせずに「犯人をカード状の牢獄に封印する」という圧縮冷凍ないし同期のライダーに近い形に変更されている。相手が宇宙人犯罪者ということで、人種差別と解釈されないための意味もあるのだろう。また人的被害も少ない。
現場で犯人撃ち殺したり、人種が理由でマトモな裁判を受けられないとかがリアルな出来事の国なので。

しかし、放送終了の10年後に続編である『10 years after』でこの疑問を解決する説明がなされた。
宇宙最高裁判所はゴワンチョル星に存在し、この星周辺の時間の流れは、シオン・モールス(シオン・モウ・ロス)現象により、
時間の流れの速さが通常の 200万分の1 となっている。つまり、地球での10秒は、この星ではおよそ 8ヶ月 にあたる。
1分間であっさり判決を下しているように見えたのが、実際は長い期間で判決を決めていたことが判明した。
それだけあれば検事も弁護士もゆっくり話したり相手に突っ込んだりできる(ストーリー上、弁護士はほとんどの場合成果を挙げられていないが)だろうし、裁判官もかなり余裕を持って証拠やらなんやらを見ながら考えられる。
どう見ても捜査技術が凄いことになってる事を考えれば、これなら冤罪などの心配もないだろう。
実に10年の時を経て謎が解明されることになった。



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