言峰綺礼

登録日 :2009/07/31 (金) 23:59:54
更新日 : 2017/08/14 Mon 14:20:40
所要時間 :約 10 分で読めます




―――喜べ少年。君の願いはようやく叶う


Fate/stay nightFate/Zeroの登場キャラ。
声:中田譲治

1967年12月28日生まれ
※変更可能性有り
年齢:28歳(四次)→38歳(五次)
※初期設定では24歳(四次)
左から四次、五次
身長:185cm→193cm
特技:鍛錬→特になし
好きなもの:鍛錬→悲運
苦手なもの:独り酒→信頼
天敵:衛宮切嗣

冬木の言峰教会の神父、第五次聖杯戦争の監督役。
遠坂時臣の弟子にしての兄弟子。
通称:麻婆
他人の心の傷を炙り出し、いたぶる事が好き。

父、璃正の元で十代から代行者見習いになり、22歳に時に神学校へ。
が、妻と結婚を期に自己退学。
正式な司祭職を断念するが、28歳の時に父を失い非公式だが司祭職を手に入れる。

魔術師にして八極拳の達人だが、魔術はどれも平凡。
だが、「傷を開く」という魔術特性から治癒に関しては時臣を凌ぐ。

戦闘能力は人間の中では高く、作中では真アサシンに一矢報いるシーンも。

だが第四次聖杯戦争時の全盛期の彼は更に強く、預託令呪や魔術無しの純粋な肉弾戦及び総合でもバゼットを上回るとされる。
更に作者曰くSNの頃なら勝負にもならない程に差があるというシエルすら、
「異常な数の預託令呪と切嗣への異常な妄念によって勝利し得る」
とも述べられている。

あだ名の「マーボー」は大好物である超激辛麻婆豆腐を食べていた姿が由来。

PS2版だと中田譲治さんがさらにハフハフ言いながら
「―――食うか?」
と言ってくれる為、さらに破壊力絶大。

Unlimited Codeのミニゲームでは激辛麻婆豆腐早食いゲームがある。



ネタバレ











第五次聖杯戦争におけるランサーのマスター。

ただし彼自身が召喚した訳ではなく、本来のマスターであるバゼットを騙し討ち、令呪を奪って自身のサーヴァントとした。
前回の聖杯戦争で現界した黄金のサーヴァントのマスターでもある。


生まれつき善よりも悪を好み、万人が美しいと感じる物よりも醜いものを「幸福」と感じる異常欠陥者。

曰く、士郎を後天的異常者とするならば、彼は先天的異常者。
若い時はその事実を受け入れられず、苦悩するも後に吹っ切る。
神父でありながら、人の不幸に至福を感じる外道だが信仰心については本物。

士郎とは似た者同士で、アーチャーとは違った意味で士郎の歪みを暴く。
そして、知らず知らずの内に彼の憧れていた存在。
例えるなら、士郎を会わせ鏡に写した時に真正面にいるのがアーチャー、真後ろにいるのが綺礼。


第四次聖杯戦争ではアサシンのマスターとして参戦。
自らが何をしても満たされない空虚な人間である事に悩んでいる。
切嗣の経歴から彼も自らと同じ異常者と見なし、自身の空虚さを埋める為に必要な何かを知る為に彼と接触を行い続ける。
余談だがこの必死さからストーカーとしてよくネタにされる。

師匠の遠坂時臣と組んでいたが、途中で彼のサーヴァント・ギルガメッシュに唆され、時臣と決別を決意。
騙し討ち同然に殺害し、そのサーヴァントたるギルガメッシュを従える。

その後、アイリとの問答で切嗣が自分とは間逆の人物と悟り、彼の願いを叩き潰すのを決意する。

最終決戦で切嗣との激闘の末に心臓を撃ち抜かれたが、
聖杯から溢れた「この世全ての悪(アンリマユ)」を飲み干したギルガメッシュと契約していた為に聖杯の泥がマスターである綺礼に逆流、
心臓の代替をする事で蘇生し、第四次聖杯戦争を生き残る。
切嗣との戦闘では「相手が2倍速で動くならそれに合わせて動けばいい」という理論で死闘を繰り広げ、固有時制御を維持しながらナイフファイトを仕掛けた彼を聴勁で完封し足払いを掛けるなど十分人外じみていた。
また令呪を黒鍵に通す為の魔力供給源とすることで起源弾の特性をも封じるなど、完全に切嗣の天敵と化していた。


第五次聖杯戦争では監督役の立場だが裏でランサーを使い、暗躍。
Fateルートではラスボスとして立ち塞がるも、全て遠き理想郷で聖杯の泥を振り払われ、アゾット剣を刺されて倒された。

UBWルートではランサーを令呪で自害させるも、即死には至らなかったランサーに反撃され脱落。

HFルートでは自分や聖杯では出せない答え「生まれつき悪だったものが有りの侭生きる事に罪があるのかどうか」の解答を、
「この世全ての悪(アンリマユ)」を誕生させて解答を得ようとしている。
そして士郎との両者死にかけの状態で対峙し、命を賭けたラストバトル。
間違いなく桜ルート最高の燃えシーンで「Fate」を締めくくるに相応しい最終決戦である。


人間として欠陥を抱えた男だが、第四次聖杯戦争の途中まで自らの異常性に苦悩していた。
一般的な常識と倫理観を持ち合わせていたからであり、自らがどれほどの異端者なのかを理解していた為である。

コレを直す為、鍛錬や転属など様々な行いをするも悉く無意味に終わり、矯正の一環として余命幾ばくもない女性クラウディアと結婚。
そういう女だから選んだのか、そういう女しか選べなかったのかは言峰にも分からない。
妻は言峰の歪みを理解した上で彼を愛し、言峰も彼女の愛に答えようと努力をし、子供にも恵まれる。
だが言峰にとって女の苦しみ、我が子の絶望だけが幸福だった。愛そうとすればするほど愛する者の苦しみだけが救いであり、そんな自分を女が癒そうとすればするほどその女の嘆きが見たいと思うだけ。家庭を持っても歪みを直す事が出来なかった。
そんな自らに絶望した彼は自分は間違って生まれた、間違いは正さなければならないと決断、自らの死を決意した。

最期に

私にはおまえを愛せなかった 」と妻に告げるが
―――いいえ。貴方はわたしを愛しています
ほら。貴方、泣いているもの

と妻は微笑みながら言い残し、自害されてしまった。
彼女は言峰が妻の死に涙を流す、つまり人を愛せる人で生きる価値がある人と証明する為に自らの命を絶ったのである。
しかし、妻の死を目の前にした時に言峰の内にあった感情は『自らの手で殺したかった』という後悔の念だったという。
この瞬間、彼は自らの宗教の道と決別したという。
上記のやり取りからか、言峰は妻に対しては特別な情があり、
自らの為に死を選んだ妻の行為は無意味な物であったと断じつつも無価値な物ではあって欲しくないと思っている一面がある。
自殺を止めたのも妻の死を無駄にはしたくないが故だという。
言峰は自分の事をこれほど理解し、癒やそうとした女性は生涯現れないだろうと思っており、
同時にこの女性でも最後まで自らの歪みを直せなかった事に深く絶望した。

また後に言峰は妻の死を目の前にした時に『自らの手で殺したかった』と思ってしまったのを、
コレは『他人の苦しむ姿が見たい』という自身の本質からなのか、それとも本当に『妻を愛していた』からこそ、自らの手で幕を引きたいと思ったのか、
どちらかなのか未だに考えているが答えは出ず、気になっているのだが妻の死を無価値な物にしない為にも答えを出すのは敢えて止めているという。

尊敬する父親も自ら殺したかったと語っており、歪んだ形だが彼なりの愛情表現なのかもしれない。
これらを前提とすると、彼なりの歪な愛情表現の方法は「自らの手で殺す(壊す)」ことであると解釈することもできる。

尚、自害した時の妻の「泣いているもの」という言葉にSNの言峰は「涙など流していない。女にはそう見えるだけだ」と否定しているが、
Zeroの時は涙を流していたり(また父親の時も涙を流している)妻は自分の事を理解してなかったとSNの描写と矛盾が出来ている。
コレは「Zero当時の言峰は自分の本質に気付かないようにしていて過去の記憶や事実関係を歪めて語っている、妻に関する記憶などその最たるもの」
「stay night」の言峰には「悟りと余裕」があるのに対して「Zero」ではその要素を無く「迷いと葛藤」があるキャラ付けであるため、SNの達観している彼の語っている事の方が正しいと「Zero material」にて解説されている。
(この件に関しては、目を背けたくても背けられず、自分の本質と向き合わざるを得なかったから綺礼のような人間になったのではないか、
という点でSNとの明らかな矛盾ないし改悪だ。という指摘もある。)


HFルートでは「助けた者が女なら殺すな。目の前で死なれるのは、中々に応えるぞ」と発言しており内心では妻を愛していたとも思える発言をしている。

また心の何処かで普通の幸福を得たかったらしく、私はお前達を羨んでいると語っていた。

切嗣に対して執着、嫌悪したのも言峰がどんなに望んでも、手にはいらなかった普通の幸福を彼は自分から切り捨てたのもある模様。
言峰からしたら、自身がどんなに手に入れたくても手には入らない幸福を踏みにじるような蛮行に怒りを感じずにはいられなかったらしい。

Fate/EXTRAでは彼の人格を模したAIが聖杯戦争の進行役として登場。
言峰同様に他人を弄んで愉しんでいる節があるが、最後の最後で「このAIの元になった人物も根は聖職者だったようだ」と話した。
人並みの倫理観を皮に倒錯した趣向を持ちながら、その更に根に至る部分では聖職者だったという事だろうか。


Fate/EXTRA CCCでは、BBの魔の手によって購買の店員と化した。
当人はBBと「みかじめ交渉」を行い、「むしろ以前より出番は増えた」とどこか喜んでおり、自身曰く「最強の店員」を目指している。
店員としての心配りは、ロールケーキや礼装等を買っても「温めますか?」と声をかけてくれることからも窺える。きっと嫌がらせではない。
EXTRACCCのマテ本では主人公(男)の苦手なものが『温められた商品』となっているが、嫌がらせでは…ないんじゃないかな。
なお、制作サイドから『言峰を売店の店員にしてもいいですか?』と言われた時、きのこは『あなた、疲れているのよ…』とスタッフの正気を疑ったらしい。

今作では隠しボスの一体の一体としてランサー(Fate)と登場。
どうやら月の聖杯戦争とは無関係にどこぞの異次元から出てきたようだが、本編と違って仲はそこまで悪くない。
黒鍵投擲や八極拳をコードキャストと称して使用したり、ランサーに褒美と称して麻婆豆腐を英雄王が怯える程食わせる為に令呪を用いたり、
気の向くままに好き放題やっていた。
「毎度毎度お前の槍はなぜ当たらないのかね」


プリズマ☆イリヤではなぜかラーメン屋の店主として登場。
美遊が元々いた世界の人間であり、行き倒れた田中とイリヤに麻婆ラーメンをご馳走する。
が、この麻婆ラーメン、わずかな麺の上に大量の麻婆豆腐が乗っかっているというもはやラーメンとは呼べない代物。
そして当然地獄のように辛く、カロリーは一日分に匹敵する。しかも金を取る。どこの世界でも外道麻婆は健在だった…
裏の顔もありそうだが、今のところ詳細不明。

カレン・オルテンシアの父親。
たいコロあっぱーにて白状した。
また、カレンの事を外見以外は妻にはまるで似てないなと評した。
たいコロでは基本的にネタ担当だが、無印のEDはシリアス。

ドラマCD『アーネンエルベの一日』では、Zero時代の言峰が切嗣ストーキングで忙しいのにペンフレンドのネコアルク・カオスに呼び出された。
の影に動きを封じ込められ、凛のガンド20発ほどを撃たれるも平気だった(Zeroの言峰なので強すぎる)。

「ラスボスはあの位じゃ、死ぃなぁなぁいぃよ~」

「ヤング綺礼の肉体は無敵☆」

打つ手はないかに思われたが、カレンの差し入れた毒入りドクダミ茶で死亡した。
しかしこのジョージ…じゃない、この言峰、ノリノリである。



わたしは太陽の下に起こることをすべて見極めたが、見よ、どれもみな空しく、風を追うようなことであった。
ゆがみは直らず 欠けていれば、数えられない。
わたしはこうつぶやいた。「快楽を追ってみよう、愉悦に浸ってみよう。」見よ、それすらも空しかった。
笑いに対しては、狂気だと言い 快楽に対しては、何になろうと言った。
わたしの心は何事も知恵に聞こうとする。しかしなお、この天の下に生きる短い一生の間、
何をすれば人の子らは幸福になるのかを見極めるまで、酒で肉体を刺激し、愚行に身を任せてみようと心に定めた。
旧約聖書 コヘレトの言葉第1章14~5節,第2章1~3節より



◆洗礼詠唱

「私が殺す。私が生かす。私が傷付け私が癒す。我が手を逃れうる者は一人もいない。我が眼の届かぬ者は一人もいない」
「打ち砕かれよ。
 敗れた者、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え」
「休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる」
「装うなかれ。
 許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を」
「休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ、印を記そう。
 永遠の命は死の中でこそ与えられる」
「──――許しは此処に。受肉した私が誓う」
「――――“この魂に憐れみを“(キリエ・エレイソン)」



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