ヤミノリウスⅢ世

登録日:2009/06/26(金) 15:26:41
更新日:2024/02/15 Thu 00:05:43
所要時間:約 5 分で読めます





ヤミノリウスⅢ世とは、『元気爆発ガンバルガー』に登場する悪役である。
大魔王ゴクアークに忠誠を誓う大魔界一の魔道士で、人間界を大魔会に作り変えるべく遣わされた。
ゴクアークに与えられた魔界獣図鑑で強力な魔法を使う魔界獣を召還し、作中ではゴクアークに次ぐチート魔法と狡猾な策略で人間界を恐怖と混乱に陥れる。
声優双子座のサガを始めとする美形悪役で有名な故・曽我部和恭氏。

ガンバーチームと霧隠藤兵衛に正体がばれるとになる魔法『リーザ・カービック』をかけた張本人であり、エルドランシリーズ全3作中唯一ひとりで幹部を任されたシリーズ屈指の強敵である。





「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ
暗く湿った魔界の森より今こそ出でよ我が前に…
ハズラムサライヤ~!」




   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *


身長:225cm(気分で変化する)
体重:21kg
好物:魔界名物・針の山(魔界の針が無数に刺さっている饅頭らしき物)、魔界獣のステーキ、魔界鍋。





その能力は本当に優秀なのだが、ドジっ子属性が全てを台無しにしており、ガンバーチームに連戦連敗を重ねている。
ゴクアーク曰く「魔界獣が負け続けるのは貴様の使い方がなっていないからだ」
前作のベルゼブタイダーを足して割ったようなキャラクター。ファンからの愛称は「ヤミノさん」。

担当声優は双子座のサガなどの正統派二枚目役で知られていた曽我部氏だが、往年のヤットデタマンや同年に演じた美しい魔闘家鈴木に近い演技である。
初期はわりと美形悪役の路線だったが、3話ぐらいからギャグ要素が入り、段々と面白キャラになっていった。

普段は青空小学校の人体模型に憑依しており、活動時は理科室のカーテンや薬品などを拝借して実体化する。
人間界の正常な大気が苦手で、大魔界の大気の成分を満たした三角フラスコを頭にかぶっている。
理科室の部品を依代にするゆえか、コンセント型の魔法の杖と空飛ぶ箒代わりのモップを使う。
すっぴんの幽霊形態では長い爪を武器としていた。

大魔界の住人はみんな魔界獣(正確には魔人であるらしい)であり、彼自身も魔界獣の一種である。幼生体の魔界獣を呼び出すたびに、真っ先に被害を喰らっては漫才じみた会話を繰り広げた。
作戦中は本来の姿で町内を平然と出歩き、町民には迷惑おじさんのような認識をされている。
特に霧隠虎太郎には指をさされて笑われたり、魔界獣とのコントじみたやりとりを「いっそw侵略やめちゃってwwww大道芸でもやったらいかがww?」とまで言われた(キャラソン『そんないつもの青空city』)。
結城千夏の学校新聞では「自分の武器でやられたまぬけなワルです。笑ってやってください」と写真付きでこき下ろされてしまう。


意外にも切れ者で、「ロボットの基地は青空町のどこかに隠されている」という前作なら一発アウトな作戦立案をしたかと思えば、「番号を書いた青空町民を一人ずつ数えてガンバーチームの番号を探す」というまわりくどい作戦を展開した。(町民の番号を確かめた際に「宝くじなら前後賞」と言ったが、そもそも大魔界に宝くじはあるのだろうか?)
人間界の空気以外は食べ物も苦手らしく、カレーを不味がっていたが、お屠蘇のあまりの美味さに機嫌をよくして帰って寝ようとしたことも。
(ただし流崎力哉の実家の『逆転ラーメン』では味噌ラーメンを頼んでいたので、単に不味いカレーを食べただけの可能性もある)。

女子供は丁重に扱う紳士的な一面があり、びっくりすると敬語で喋るなど、要所要所で育ちの良さもうかがえる。
基本的に人間を見下してはいるが、「人間は大魔界のしもべにする」という理由で危害は加えていない。
EDの『ガンバー体操』ではガンバーチームやゴンこと藤兵衛と一緒に歌っており、「たまにはいい事したいけど 魔界の法律やぶれない」「だけどヒーローやりたいよ 頑張るパワーで大勝利!ってね」という歌詞があったり、
巨大ゲキリュウガーに土星まで飛ばされた虫眼鏡魔界獣レンズドンに「負けるもんか!元気爆発!」と声をかけたりなど、とても悪の幹部とは思えない台詞を言っていた

人間態はジャーナリストの青年『闇野響史』。(第3話でレーナ・ニンゲンニの呪文で変身し、以降は呪文を唱えずに変身している)
この闇野さん形態は緑髪赤目に紫スーツ+赤ネクタイという歌舞伎町に居そうな姿である。
なお、名前と職業は初っ端から正体をバラしかけた発言「私は邪悪なりしヤミノ…」「ジャーナリストの闇野さん」と勘違いした千夏に決定された。

バスガイドの『闇野りう子』に変身した際には普通に美人(というか女装した闇野響史)で、妙に美脚で脚を強調する場面が多い。ガンバー体操6番のカラオケも女声で披露した。
(ちなみに曽我部氏が在籍したバンド・スラップスティックの『愛の逃亡者』に、「バスガイドさんごっこ」という歌詞があったりする)






22話では、ゴクアークを援護攻撃する。しかし、劣勢を強いられるガンバーチームに気を良くして出力アップしたのがマズかった。

「ぐあああああっ!やめんかヤミノリウスゥゥッ!」
うっかりゴクアークまで攻撃してしまい、叱られてしょぼくれる。

今度は太陽光線を巨大レンズに集め、ガンバルガー内のイエローガンバーをピンポイントでじりじり攻撃するという、実にセコい方法を取る。
だが、ガンバーソードに太陽光線が反射、攻撃力を増大させた形でゴクアークを直撃。
これがゴクアーク逆転敗北の原因となってしまった。

宿敵・ゴンの口癖を言いながら反省するが、電柱に引っかかったゴクアークの魂を発見。
命を懸けて魂を取り込んでみせると劇画調の顔で苦しみながら吸収し、黒い竜の首と尻尾を身に着けてパワーアップする。魔法のランプと人間界の物質を使って「超魔界獣」を生み出す能力を手に入れた。
シリアスな悪役化を視聴者に危惧されたようだが、何も変わらないどころか間抜け度は上がった。
(しかし、GB版ではこのままラスボス化している)。

以降は人間界の大魔界化に加え、ゴクアーク復活を目標とする。
魔界獣のネタ切れを悩む姿も散見され、超魔界獣の材料探しの途中で、泥酔したサラリーマンのごとく公園のベンチで新聞を被って寝てしまった事もあった。
ちなみに竜の首と尻尾はゴクアークそのものなのだが、マヌケな性格がゴクアークにも伝染してしまっていた。

かといって使命感が強いかと思えば、
「腹減った」→「魔界料理が食べたい!」と料理人魔界獣ビック・ナベーダを作って魔界鍋を作らせようとしたり、
自分がつまづいた道端の石ころを材料にしたり、
一人ぼっちが寂しくてお嫁さんを欲しがった末にいちゃつくバカップルへの憂さ晴らしにカメラ魔界獣デカメラーを作る、
バカップルを増殖して困らそうとしたら逆に喜ばれてカウンターを喰らい、逆ギレして魔界獣を強化させるなど、
完全に私的な理由で超魔界獣を生み出した事もある。





38話では記憶喪失になり、闇野響史の姿で彷徨っていた所でガンバーチームの担任教師・立花亜衣子に助けられる。
このときは普通の人間の価値観に変わっており、ファッションセンスを嫌がって人間態に変身し、自分の魔法の力を不気味に思っていた(この時の声色はヤミノリウスの雰囲気を残しつつ二枚目寄りになっている)。
亜衣子に好意を寄せるようになるが、記憶が戻った後はこの事を忘れてしまい、亜衣子先生の手元には千夏に撮られたツーショット写真だけが残された。

41話では掃除機魔界獣スイトッターに人間の一番大事なものを吸い取らせ、件の写真を奪われた亜衣子先生の合気道技で背負い投げられた。
状況を理解した彼は、作中随一の悪人顔をしながら最大の悪事を働く
(戦利品の中から鷹介と力哉のガンバーブレス・ガンバーコマンダーを見つけていたのだが、「子供のおもちゃ」と投げ捨てた。本末転倒である

「この男に会わせてやろうか?お前が愛したこの男に今すぐここで会わせてやろうか。見るがいい…じゃ~ん」
「あじゃば〜」

彼女の目の前で闇野さんの姿に変身し、嘲笑を浮かべながら写真を破り捨ててしまう。
(ちなみに「あじゃぱー」とは聖闘士星矢蟹座のデスマスクで有名な台詞だが、ヤミノリウス役の曽我部氏は双子座のサガ役だった)

しかしその後、絶望とショックのあまり泣き崩れた亜衣子先生にすぐ動揺して
「おいちょっと!嫌だなあ…そんなに泣いちゃったりして!おーい、泣くなってば!…うわーっ!うるさいもう知らーん!…ふーんだ」
と声をかける辺りがヤミノさんらしいというか。


こうして亜衣子先生を再起不能にまで傷つけたはずだったのだが、
「私は決心しました!今日から私、あなたを説得します!ミミズだってオケラだってアメンボだって(ry」

以降ガンバルガーに敗れたヤミノリウスが捨て台詞を吐こうとすると、24時間体制で追いかけて来た亜衣子先生に「あなたは本当はいい人です!」とメガホンで絶叫され、
何を言い返しても「私の話を聞きなさい!」と返してくる彼女に堪らず退散するのがお約束になっていた。


あげく大魔王復活の呪文を唱えている最中も

ヤミノリウス「~マカイヤゾイゴス、今こそここに……」

亜衣子先生「闇野さん!!」

ヤミノ「はいぃぃ!」(直立不動)
と、緊張感の欠片もない。





なお、魔界獣召還の呪文は以下の通り。

▽昆虫魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く湿った魔界の森より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽水中魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く冷たい魔界の海より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽動物魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く果てない魔界の地より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽超魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 悪の心を呼び覚まし魔界の姿を作り出せ!ハズラムサライヤ~!」

▽魔界獣強化呪文
「魔界獣よ、今こそ闇の力を解き放て!ハズラムサライヤ~!」

▽大魔王復活呪文
「ゾイワコヨスマデ ゾイワコノスマデ、サーラサラサラ マカイヤゾイゴス、今こそここに甦れ!」




DVDBOX特典のドラマCD『絶対爆発!ライジンオー対ガンバルガー』では「エルドランのロボットならば、我々の敵だ!」と発言しており、ライジンオーを知っていたようだ。
地球防衛組は『ガンバルガー』の時期にも戦っていたという設定があったからこその共演だろう。
ちなみにこの時に使役していたのはキツネ魔界獣ヨメコーン。


『サンライズ英雄譚2』では曽我部和恭氏が声優業を引退していたため関口英司氏が代役を務めたが、プレイヤーにはぶっちゃけ不評だった。

DVD発売の際、前述のドラマCDとDVD各巻の視聴前注意の新録のために曽我部氏が一旦復帰して声を当てている。


スーパーロボット大戦NEO』では曽我部和恭氏が既に他界しており、非戦闘員なのもあって声無しで登場。
(NEOには曽我部氏が銀河旋風ブライガーで演じていたかみそりアイザックの代役で置鮎龍太郎氏が出演しており、当時は兼役も予想された)
ジャーク帝国と手を結び、ベルゼブ・タイダーを巻き込んでジャーナリストとして人間界に潜入した。

味方を巻き込む事なくガンバーチーム達だけを攻撃したり、ジャーク帝国壊滅・ベルゼブ離反後は防衛隊が回収したアークダーマを強奪したりなど
やる気が空回りしてゴクアークの足を引っ張りまくっていた原作とは違って、ドジを踏まないどころか普通に味方に貢献しており、
原作を知るユーザーは「まともに悪役をしている」と驚きを隠せなかった。
また、亜衣子先生にストーカーされる流れも再現されており、改心後のEDでは正義のジャーナリストとして今までの戦いを本当に記事にしようとしていた。

原作終了後設定の『スーパーロボット大戦Operation Extend』では亜衣子先生と共にガンバーチームの見送りに登場するが、何故か闇野さんではなくヤミノリウスの姿だった。




ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ、wiki篭りの心を呼び覚まし追記・修正を行え、ハズラムサライヤー!


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最終更新:2024年02月15日 00:05