お絵描きロジック/ピクロス

登録日:2011/04/06(水) 22:19:04
更新日:2023/09/09 Sat 22:19:50
所要時間:約 10 分で読めます




ピクロス(ピクチャークロスワード)とは縦横の数字をヒントにマスを塗りつぶし、絵や文字を完成させるパズルゲーム。
お絵描きロジック、ののぐらむ、イラストロジックとも呼ばれている。


基本ルール

  • 縦、横の数字の数だけ連続してマスを塗り潰す。
+ 具体例
例:横の数字が『3』の行を塗る場合
横幅が5マスであるなら、下の3パターンのいずれかが正解になる。



  • 数字が2つ以上ある場合は、その数字の順に塗り潰し、間を1マス以上空けなければならない。
+ 具体例
例:横の数字が『1-2』の行を塗る場合
横幅が5マスであるなら、下の3パターンのいずれかが正解になる。
2つの数字『1』『2』で合計3マス塗る必要があるが、『1』と『2』で塗ったそれぞれのマスがくっついてはならない。
12

12

12

基本ルールは以上で、縦と横の数字を見比べながら「論理的に絶対に塗られるマス」あるいは「絶対に塗られないマス」を特定していき、縦・横の数字と矛盾しないように全てのマスを塗り終えればクリア。
なお、問題によっては最初から塗られないことが確定しているマスに×が入っていることがある。*1

例題を解く

ここでは以下の例題を実際に解いてみる。
問題を解いていくと、ある1文字が浮かび上がる。

▼例題



×


〇大きな数字に注目する

ピクロスは基本的に大きな数字ほどヒントになりやすい
例えば例題は5×5マスなので、数字の中に4や5があればかなり重要なヒントになる。
例題の数字を見ていくと、一番上の行の横にある数字が『』、つまり一番上の行は1行(5マス分)全て塗ることができるので塗り潰す。




×


〇塗ったマスをヒントにする

一番右の列の数字は『』、つまりこの列は2マス塗らなければならない。
既に一番上の1マスが塗られているので、その下の1マスを塗り潰して2マスにする以外の選択肢がないため、塗るべきマスが確定する。





×


〇白マスが確定した箇所に×印をいれる

縦や横の数字を見て、もう塗られることがないと分かっているマスには×印を入れていく。
例題の場合、縦列の数字を左から順に見ていくと、

  • 左から1列目の数字は『』、つまり1マスしか塗られない。
  • そして既に1マス塗られているので、他は全て塗られることはない。したがって×が入る。



×
×
×
× ×


  • 左から2~4列目は数字が2つ並んでいる。
  • ここで重要なのは、数字が2つ並んでいる場合は、1マス以上空けてそれぞれの数字の数だけマスが塗られるルール。(基本ルール参照)
  • 2~4列目の最初の数字はどれも『』であり、そして2~4列目の一番上のマスは既に1マス塗られている。
    既に塗られたこの1マスが、各列の最初の数字『』に該当するマスであり、『数字が2つ並んでいる場合は、1マス以上空けて~』のルールから、この1マスの下が塗られることはないため、×が入る。
    • ちなみに↑の例では縦列で見て考えているが、横列で考えても同じように×を入れられる。
      上から2行目の数字が『1』であり、既に右端が1マス塗られているため、他は全て×と分かる。




× × × ×
×
×
× ×


  • 左から5列目の数字は『』。
    既に2マス塗られているので、これ以外のマスが塗られることはない。したがって残りは全て×。




× × × ×
× ×
× ×
× × ×


〇パターンを考える

上から3行目の数字は『』、そして未確定の白マスは3マス。
この時、次の2つのパターンが考えられ、他のパターンはありえないので、どちらかが正解である。

パターンA:左から2マス塗る
パターンB:右から2マス塗る


A:左から2マス塗るパターンの場合



× × × ×
× ×
× ×
× × ×


B:右から2マス塗るパターンの場合



× × × ×
× ×
× ×
× × ×

ここで、AでもBでも★のマスは必ず塗られていることがわかる。
現状でAとBのどちらが正解かは分からないが、少なくとも★のマスは確実に塗られることが分かったため、このマスを塗りつぶす。




× × × ×
× ×
× ×
× × ×


すると、今度は左から3番目の列『1-』の塗る箇所が確定する。
最初の『1』が確定している以上、次に塗るべきは『』なので2マス塗る必要があるが、既に1マス分は塗られている。
その塗られているマスの上側が×で塗れないため、必然的に下側の1マスが正解と分かる。
これで『』が塗れたので、一番下のマスは×で確定。




× × × ×
× ×
× ×
× × × ×


これを繰り返し、確実に塗れると分かったマスを塗り、絶対に塗られないと分かったマスに×を入れていく。

▼上から4行目の数字は『』、既に1マス塗られているので空いているマスは全て×。



× × × ×
× ×
× × × ×
× × × ×


▼左から4列目の数字は『1-』、最初の『1』は確定済みで、二つ目の『』が塗れていない。
しかし、空いているマスが1マスしかないため、二つ目の『』が確定する。



× × × ×
× ×
× × × ×
× × × ×


▼上から2行目の数字は『』、既に2マス塗られているので空いているマスは全て×。



× × × ×
× × ×
× × × ×
× × × ×


▼上から5行目(一番下の行)の数字は『』、空いているマスは1つしかないので、確定で塗れる。
(あるいは、左から2列目の『1-1』に注目しても良い。)



× × × ×
× × ×
× × × ×
× × × ×


最終的に完成。正解はカタカナの「」。



例題は5×5マスだが、当然もっと大きいものもある。
15マス×15マスや25×25、なかには50×100くらい巨大なものも。
また、アプリやゲームによっては、数字に色が指定されていて数字の間が1マス空くとは限らないものや、2列を跨ぐ数字が存在する『メガピクロス』などの特殊ルールも存在する。

いずれにしても「論理的に絶対塗られるマスを特定し塗り潰す」「絶対に塗られないマスを特定し×を入れる」というやり方自体は変わらない。


実際にやってみよう

問題を4問掲載。正解の文字は…?
なお、最初の問題は先ほどまでの例題と同じ。

▼問1(例題と同じ)



×


+ 問1の正解はこちら



×


▼問2




+ 問2の正解はこちら





▼問3






+ 問3の正解はこちら







▼問4




11
111
×

+ 問4の正解はこちら




11
111
×

答えは「アニヲタ」。


余談

ピクロスはスマホやゲーム機などでも遊ぶことができる。
ちなみに『ピクロス』の名称は任天堂が商標登録している。
(ただし任天堂ハードで発売されるピクロス系ソフトの問題制作や開発は、ピクロスの老舗であるジュピター社が行っている)

Nintendo Switchのオンラインパックに加入している人は、スーパーファミコンの人気作が自由にプレイできるサービス『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』にて『マリオのスーパーピクロス』が遊べるので、プレイしてみると良いだろう。
300問ほどあるのでやりごたえ抜群。

さらに難しい問題に挑みたい人は、ジュピター社がSwitch向けに『ピクロスS』シリーズなどのソフトを低価格で販売しているので、そちらに挑戦してみよう。

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最終更新:2023年09月09日 22:19

*1 ピクロスは、問題によっては答えが複数通り考えられる場合がある。それを防ぐため、出題者は不正解のマスに予め×を入れておくことで、答えを一つに限定する。