狐笛のかなた

登録日 :2011/03/07(月) 12:07:29
更新日 : 2017/06/03 Sat 09:19:52
所要時間 :約 2 分で読めます




【概要】
 理論社より出版されている上橋菜穂子のファンタジー小説。2006年には新潮文庫からも刊行されている。

【あらすじ】
 12歳の少女、小夜は一匹の子狐、野火を助けるが、狐はこの世と彼の世の〈あわい〉に棲む霊狐だった。
 時がたち、自らの過去を知った小夜は、森影屋敷に閉じ込められていた少年、小春丸をめぐり、二つの守護の憎しみ合いに巻き込まれていく。

【登場人物】
  • 小夜
物語の主人公兼ヒロイン。人の思いを感じる〈聞き耳〉の力がある。
夜名ノ森のなかの家で、養母の綾野と二人で暮らしていたが、春名ノ国と湯来ノ国の呪い合いに巻き込まれていく。

小夜が助けた霊狐。詳細は項目参照。

  • 大朗
有路ノ一族党首、春望に仕える〈オギ〉の術の使い手。小夜の母の死にまつわる記憶を一部封印した。

大朗の妹。大朗と共に有路ノ春望に仕える。一太という息子がいる。

  • 花乃
小夜の母。春望に仕える呪者だったが、小夜が幼いときに湯来ノ国の間者に殺された。
どんなことがあっても使い魔を使うことはなかったという。

  • 小春丸
ある理由により死んだことにされ、森影屋敷に閉じ込められていた少年。有路ノ春望の第二子。
犬に追われ負傷した野火を抱えた小夜を助けた。

  • 有路ノ春望
春名ノ国の領主。父の雅望が戦の褒美として若桜野を手に入れ、それを受け継いだことで湯来ノ一族から憎まれることになり、妻を殺される。それが原因で、春望自身も湯来ノ盛惟を憎んでいる。

  • 安望
春望の第一子。武芸に優れていたらしいが、落馬したときの怪我が元で死亡した。

  • 湯来ノ盛惟
湯来ノ国の領主。父の芳惟は雅望の弟であり、春望とは従兄弟同士にあたるが、前述の理由から憎しみを抱いている。

  • 久那
湯来ノ盛惟に仕える呪者。野火、玉緒、影矢の三匹の霊狐を使い魔として使役する。

  • 玉緒
使い魔の一匹。
妖艶な女性の姿となり、春名ノ国で給仕として潜り込んでいた。
密かに使い魔として生きる運命を憎んでいる。

  • 影矢
使い魔の一匹。
春名ノ国に潜伏、時に重要な任務を任される。

  • 木縄坊
野火の親友。半人前の半天狗を名乗っている。
もともと猟師だったが、天狗にさらわれ諸国を巡ったのをきっかけに、自ら頼みこんで天狗になった。


【用語】
  • 聞き耳
前述の通り、人の〈思い〉を聞く力。小夜だけではなく、大朗や鈴も(小夜に比べると、劣るとはいえ)持っている。また、花乃も持っていたらしい。

  • 霊狐
霊狐現世と神の世の狭間にある「あわい」と呼ばれる空間で生まれた霊獣。
霊力を持ち、姿を人や狐火に変えることが出来る。

  • 狐笛
霊狐の毛を練りこんで作られた丸い笛。
使い魔の命を握ったことになるほか、招集にも使われる。

  • オギ
大朗や鈴が使う術。
元々は海の向こうの国(詳細不明、モデルは中国と思われる)に使えていた一族が、国を守るために使っていたが、国が滅びると共に使い手たちは、諸国に散っていった。

  • 呪者
使い魔を使役し、呪いをかける者の呼び名。様々な力があるが、力を使うたびにその命を縮めていく。

  • 若桜野
春名ノ国と湯来ノ国の境にある水源。毎年春には桜が美しく咲く。
雅望が戦の褒美としてこの土地を手に入れたことが、憎しみ合いの原因となった。

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