黄金勇者ゴルドラン

登録日:2011/10/05 Wed 17:58:12
更新日:2024/04/10 Wed 18:34:29
所要時間:約 6 分で読めます






ワクワクが止まらない!



概要

黄金勇者ゴルドランとは、サンライズで製作されたロボットアニメ。
勇者シリーズの一つで、1995~96年の間に放送された。シリーズ第6作目にあたる。

監督は勇者特急マイトガイン勇者警察ジェイデッカーに引き続いて高松信司氏。本作3つを総称し「高松三部作」と呼ばれることもある。

今作は『冒険』がメインテーマになっているのが特徴。「悪い敵を倒す」というよりは「パワーストーンを探す」ことに重きが置かれており、コミカルな敵キャラであるワルターとドタバタした奪い合いを取り広げる。タクヤ達は世界のあちこちに飛び回り、後半では宇宙にまで冒険のスケールが広がった。

ストーリーも前作のジェイデッカーがシリアスに寄っていた反動か、勇者シリーズの中でも特にギャグシーンが多い。勢い重視でノリが軽く、ダジャレとなっている台詞が飛び交うなどかなり明るい作風になっている。同じく「宝」がキーワードの勇者エクスカイザーとはかなり趣が異なる。

これまでの視聴者からすると面食らうところはあるだろうが、特に気負わず娯楽作として素直に楽しめるのは本作ならではの長所と言えるだろう。
メインアニメーターの高谷浩利氏らが手掛けたOPやバンクシーンは他の勇者に負けず劣らず気合が入っており、然るべき場面では非常に格好良くキメてくれる。

勇者の名前と二つ名が一列になった黄金に輝く石文字のようなタイトルロゴも一つの特徴。
また、OPには勇者の名前(本作ならゴルドラン)が出ず、第1話ではOPをカットしてED曲に起用するという勇者シリーズでは珍しい演出も行われた。


ストーリー

ある日勇者が眠る石『パワーストーン』を手に入れたタクヤ、カズキ、ダイの3人は、パワーストーンから目覚めた勇者・ドランと共に、パワーストーンを集めレジェンドラを目指す冒険に繰り出す事になる。



登場人物


◇お子達◇

原島拓矢
CV:南央美
愛称はタクヤ
好奇心旺盛で元気いっぱいな少年。思ったことはストレートに言うタイプ。
勉強は大の苦手だが、嘘泣きが得意で巧みな話術で泣き落としを仕掛けることも。
悪知恵がよく働く悪ガキだが、根は素直で気配りもできる。

彼を含む3人はまだ小6ではあるが、4年前に埋めたタイムカプセルを掘り起こして感傷に浸るなど、少々マセたところがある。

南央美氏の演じた少年役でも特に威勢のいい性格であり、次回予告時の軽妙な喋りは聞きごたえがある。

監督が同じためか服装が『機動新世紀ガンダムX』の主人公であるガロード・ランと似ているが、高松監督曰く「僕の好みのスタイルだったんでしょう」とのこと(DVD-BOX同梱冊子のインタビューより)。

ちなみに勇者シリーズの主人公ないし主役キャラは決まって赤い上着を着ており、半ばお約束と化している。

時村和樹
CV:森田千明
愛称はカズキ。クールな性格だが、年上のお姉さん好きという純情な一面も。
作中では村田和美*1の写真集を所持しておりファンであることが判明している。

かの円谷光彦もかくやの明晰な頭脳を持ち、小学生とは到底思えないほどの雑学に通じる博識な少年。加えて記憶力もよく、タクヤがワルターが引き出した復活の呪文を瞬時に覚えたことでドランを奪われずに済んだ。

普段は冷めた口調だが、年齢相応に冒険に対して目を輝かせる面もあり、その情熱は他の2人にも負けない。

担当声優はエクスカイザーで金有タクミを演じた森田千明氏。

須賀沼大
CV:岡野浩介
愛称はダイ。優しく温厚な性格で3人の良心的存在。
第1話で先生に叱られた時にも3人の中で唯一心から反省の色を浮かべていた。
さらに、明らかに話が通じそうにない野生の猛獣に対しても和解を試みようとしたことがある。

その反面、芯の強い一面も持ち合わせている。
体格の割にスポーツが得意。腕力も優れており、2人を抱えたまま走ったこともある。


◇レジェンドラの勇者達◇

前作同様、全員が二つ名を持っている他、全員に合体形態がある。
全員がパワーストーンとなって封印されているが、復活の呪文を唱えることによって蘇り、復活させた者に忠誠を誓う。
復活直後は記憶が封印されておりおとなしいが、時間と共に記憶を取り戻し、感情豊かになって行く。
と言っても陽気な性格のスターシルバーやファイヤーシルバーは最初から非常にノリが良かったので、個人差は大きい。
一度倒されるとパワーストーンに戻るが、再度復活の呪文を唱えれば復活できる。
再度復活した場合、過去の記憶は失われるが、具体的な言葉を伴えば記憶を呼び覚ますことは可能。
ワルターは勇者を復活させた直後に「あのお子達を主として崇めよ。あのお子達との冒険の日々を思い出すのだ。」と命令し、勇者達の記憶を取り戻させ主としての権利を放棄した。

中破した描写は極端に少ないが、7人まとめて倒されたことが1回、9人まとめて倒されたことが1回ある。

◇黄金勇者◇

身体が金色の勇者達。
姿は侍や忍者といった和風モチーフになっている。
パワーストーンの色は赤。

黄金剣士ドラン
CV:成田剣
黄金のスポーツカー(マクラーレンF1)から変形する勇者。
支援メカの黄金竜ゴルゴンと黄金合体することでゴルドランになる。
色々エピソードがあるが、それについては該当項目にて。

黄金合体ゴルドラン
ドランが黄金竜ゴルゴンと合体した形態。
スーパー竜牙剣で相手を袈裟掛けに斬る「一刀両断斬り」が必殺技。
剣での戦闘がメインだが、ショルダーバルカン、レッグランチャー、アームシューターと飛び道具も多く、遠距離戦もこなせる器用な勇者。

黄金忍者空影
CV:巻島直樹
黄金の鳥型メカから変形する強化パーツ勇者。前作前々作の武器勇者ポジション。
色と言動が忍んでない忍者。ぶっちゃけた話、生きたジェットスクランダー。
中の人は勇者シリーズの常連・巻島さん。

大空合体スカイゴルドラン
ゴルドランと空影が合体した姿。
翼と共に肩ランチャーが追加で装備されている。
これによりゴルドランは空中戦が出来るようになった。
飛べるようになっただけでなく、戦闘力もアップしている。
空中を自在に動きながらスーパー竜牙剣で相手を斬る「疾風迅雷斬り」が必殺技。

黄金将軍レオン
CV:置鮎龍太郎
黄金のジェット機から変形する、かなり偉そうな態度をとる勇者。
武器はナギナタソードだが、必殺技「風車の太刀」は劇中でのお披露目なし。
支援メカの黄金獣カイザーと獣王合体し、レオンカイザーとなる。
一年前のコンバット刑事や二年前のレスキュー特急とは関係ない。
最初だけドラン不在の代役を務めたが、登場3話目で他の勇者と合流して以降は合体前のセリフが少ない。

獣王合体レオンカイザー
レオンがカイザーと合体した形態。ゴルドランと違い単体でも空中戦をこなせる。
必殺技はカイザージャベリンの穂先からエネルギーを放って相手を両断する「大成敗」。
そこそこ強いのだが、勇者シリーズ2号ロボの例に漏れず単独での活躍は少ない。

大空合体スカイレオンカイザー
空影とレオンカイザーの合体形態。これによりレオンカイザーは空中戦が可能に……と思いきや、レオンカイザーは元から飛べるのであまり意味はなかったりする。
玩具のみの形態で、本編未登場。公式サイトにも載ってない。

黄金獣合体グレートゴルドラン
ゴルドラン、空影、レオンカイザーが合体した姿。龍の顔、巨鳥の翼、獅子の胸と、かなりカッコイイ。そしてかなり派手
武器勇者ポジションの勇者が最初から合体している珍しいグレート合体。
合体コードも「黄金合体+獣王合体」と「3種の黄金獣による合体」のどちらにも取れるなかなか優れたネーミングである。
合体した流れから速攻必殺技グレートアーチェリーがテンプレの必勝勇者でいわゆるレオパルドンのソードビッカー投げと同様。ぶっちゃけコイツさえ出れば勝てる。他の武器を使うことは少なく41話のみ。
この回はシリアスメカとの戦闘の際、スカイゴルドランとレオンカイザーで攻撃の糸口を掴めなかったため、一旦合体してからスーパー竜牙剣でメカの触手を斬り払い、一斉掃射「グレートスターマイン」で怯ませ、グレートアーチェリーでとどめを刺した。
玩具では色調が統一されており、余剰パーツとなるレオンカイザーの上半身が丸ごと武器になっているため非常に見栄えが良い。


シルバーナイツ

身体が銀色の勇者達で、西洋騎士モチーフの姿をしている。
勇者シリーズでは珍しい、盾持ちの勇者である。
パワーストーンの色は緑。
当初は空の騎士・ジェットシルバー、星の騎士・スターシルバー、大地の騎士・ドリルシルバーの3人で構成されていたが、中盤にて炎の騎士・ファイヤーシルバーが参加して4人編成となった。
彼ら4人全員および合体形態は坂東尚樹氏が演じ分けている。
ビルドチームの反動か、合体の苦労を全く知らない連中。
詳細はこちらで。



◇鋼鉄武装アドベンジャー◇

CV:茶風林
SLから変形する黒鉄の勇者で、性格は頑固者。仲間になってからは勇者達全員を運ぶ役目も果たす。
単機で合体勇者並みの大きさとパワーを誇り、最初は徒手格闘戦を主体としていた。
途中から追加武装を全身に装備したフルアーマーモードが登場し、以降は重火器主体の戦闘スタイルに移行した。
2番目に復活したが、フルアーマーモードの登場が遅かったため、玩具はシルバリオンよりも後に出た。
ついでにフルアーマーモードが後から登場した関係上、変形バンクが武装ありとなしの2パターンある。
パワーストーンの色は
詳細はこちらへ。

◇海賊戦艦キャプテンシャーク◇

CV:山野井仁
パワーストーンが悪の手に渡った時の『保険』として封じられていた最後の勇者。鮫型の戦艦とバトルタンクに変形する。
パワーストーンの色は黄色
性格は豪快だが冷静。必殺武器はキャプテンソードとスパイラルランチャー。
保険の名は伊達でなく、サシで勝負すれば他の勇者全員を倒せるだけのスペックを持つ。
単機で合体勇者並みの大きさとパワーを誇るにもかかわらずパワーアップも可能で、アドベンジャーとの合体攻撃形態「ハイパーギャラクティカバスター」モードになれる。
キャプテンシャークのパワーをアドベンジャーに注ぎ込み、アドベンジャーの必殺技ギャラクティカバスターを強化するもの。
さらにハイパーギャラクティカバスターモードをベースに残りの勇者全員を加えてフォーメーションを組む「ミラクルギャラクティカバスター」は勇者達最強の必殺技。
中の人は翌年の緑になる。
詳細はこちらへ。


なお、彼らは本当のエナジーに目覚める事で、Gガンよろしく全身金色に変化する。
元々金色のグレートゴルドランは、目元等の色の付いてた部分も金色になる。
だが、アドベンジャーキャプテンシャークならまだしも、元々銀色のゴッドシルバリオンまで黄金になるのは……
それもはやシルバリオン違う!ゴルディオンや!


◇敵キャラ達◇

ワルター・ワルザック
CV:森川智之
パワーストーンを狙うワルザック共和帝国の第一王子。詳しくはこちらで。

一年前の騎士刑事や次の年の世紀末な世界変態兄弟の兄とは関係ない。

イーター・イーザック
CV:???
謎(笑)の宇宙海賊。とある人物に似ているが……?

シャランラ・シースルー
CV:麻見順子
ワルターの(自称)婚約者。
ワルザック共和帝国にある貴族の令嬢で、あの手この手で求婚するためワルターにとって最大の天敵。

シリアス・ワルザック
CV:定岡小百合
ワルターの弟。兄とは違い名前通りのシリアスな悪役。
ただし本質的には兄と同類。

トレジャー・ワルザック
CV:笹岡繁蔵
ワルザック共和帝国皇帝で、ワルターとシリアスの実の父親。
ワルターたちにパワーストーンを探すよう命じた張本人。
彼もまた本質は……

カーネル・サングロス
CV:茶風林
ワルターの執事。超絶過保護で命令には忠実。
彼のことは『若君』と呼び、ワルターからは『じい』と呼ばれている。

落ち着いた性格の人物ではあるが、一度素性を調べ上げたタクヤたち3人の殺害を進言するなど、現実的で冷徹な考えを持つ面もある。

担当声優はアドベンジャーと同じ茶風林氏。
両キャラとも演技はハマっており違和感はないが、敵味方かつ各話でそれなりに出番のある人物であるため、同じ声優が声を当てているのはかなりのツッコミどころ。

◇その他の人達◇

ミチル先生
CV:麻見順子
タクヤ達のクラスの担任。理想主義者で子供思いだが、ちょっと思い込みが激しく少々抜けている面がある。

マリア
CV:川村マリア
惑星ロボラルドに住む女性型ロボット。
ドランの嫁。

ソドラ王
CV:玄田哲章
レジェンドラへの道筋にあるソドラ星の王。埴輪顔。本名ホラフキーノ・ニマイジータ。
人に化けることも出来る。
戦闘能力を当社比22%増したニセ勇者ロボットを所有している。劇中ではオープニングの冒頭シーン(タクヤ達が乗った機関車形態のアドベンジャーが空の中を進んでいる)のセルフパロディを行っていた(音楽と歌詞テロップが付き、歌は玄田本人の歌唱)が、スカイゴルドランに「勝手に冒険を始めるな」と途中で中断された。
詳細はコチラを参照。
PS専用SLG『ブレイブサーガ2』では中の人のギャラの都合でソドラ王の代わりにソドラ女王が登場。歴代勇者シリーズの主役ロボの偽物を出してくる。
前作をプレイして勉強したらしく、『2』で初参戦のガオガイガーとオリジナル主人公機のヴァリオンシリーズはコピーできていない。

レディリカ・ド・レジェンドラ
CV:冬馬由美
レジェンドラの王。ぶっちゃけリカちゃん人形。



追記が始まる 修正が始まる

アニヲタのアイディアが 動き出している

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最終更新:2024年04月10日 18:34

*1 本作ED「気楽にいこう」の歌唱を務め、『仮面ライガークウガ』の沢渡桜子などの役で知られる。