幼年期の終わり

登録日 :2012/03/14(水) 08:05:25
更新日 : 2017/06/01 Thu 22:33:34
所要時間 :約 3 分で読めます




『幼年期の終わり』はSF作家の巨匠であるアーサー・C・クラークの長編小説。
原題は『Childhood's End』。

1953年に発表され、クラークおじさんの代表作としてのみならず、SF小説の名作として広く愛読されている。
因みに『ゼノギアス』『新世紀エヴァンゲリオン』『劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-』の元ネタでもある。



~あらすじ~


アメリカとソ連が宇宙進出に躍起になっていた時代(新版では冷戦後平和になった世界)に、彼等は地球にやってきた。
宇宙船に搭乗する宇宙人の代表は、「カレルレン」と名乗り、今後地球は自分達の管理下に置かれることを宣言。

カレルレンは国際連合事務総長ストルムグレンを通じて地球を実質的に支配し、その指導の下、国家機構は解体していく。
地球人はこの宇宙人を「オーバーロード(上帝)」と呼んだ。

その後、世界各国の首都の上空に宇宙船を停泊させ、姿を見せることなく地球を統治し始めた……

宇宙船が来訪するプロローグ、カレルレンの姿を探ろうと頑張る第一部、ついに「上帝」が姿を見せてからの地球を描く第二部。
そしてカレルレンの目的とタイトルの意味が明かされる第三部で構成されている。


クラークの短編小説「守護天使」が原型……というか第一部についてはこの短編ほぼそのままである。
「守護天使」はカレルレンの姿を突き止めたところで終わるが、
「幼年期の終わり」はその先の世界と人類の 進化の結末 を描ききっている。



~主な登場人物~



  • ストルムグレン
国際連合事務総長。
彼のみカレルレンと会い、話ができる(ただし姿を見ることはできない)。
カレルレンとは友人のように接する。だがあまりに姿を見せないため、最後の対談時「姿を見よう」作戦を実行。
彼の温情もあって姿を確認できたものの、彼との友情(あるいは彼のペットに対する様な優しさ)と姿に対しての感覚から、生涯秘密を明かすことはなかった。


  • カレルレン
宇宙人代表。
ただし、あらゆる意味で絶対的権力は持たない総督の立場にいる。
地球に来て以来、姿を表わすことがない。
ストルムグレンが議題を投げかけても基本的に「好きにしていいよ」としか答えない。ストルムグレンも「人類のことを真面目に考えてないでしょ」と言っちゃった。
地球人が宇宙船にミサイルぶっぱなしたり(傷ひとつつけられなかったが)、徹底した秘密主義故に存在を疑問視したマスコミが「実はロボットやモンスターじゃね?」と騒いだり、統治反対デモがあっても我関せず。
ついでに、新聞紙に掲載されている自分をネタにした漫画の原画をもらおうとしたりとかなりのお茶目さん。
ここだけ読むとどんなフリーダム統治だよwwと思うだろうが、自分が出した動物虐待に関する条例を守らなかったスペインの闘牛ファンの集団に、
一時的に苦痛を与える という謎の技術でしっかり罰を与え、ストルムグレンが誘拐された時もギリギリまで観察して救助することで反対派の無力化を図った。

ストルムグレンを信用し、最後に友情の証を見せる。
そして彼の死後「オーバーロードが全人類に信頼されてから」その姿を全世界に公開し、堂々とした統治・観察・超技術の限定配布を開始した。
人類から見れば正に「超越者」とも言うべき存在だったが、その裏には…。
子供達の『変化』が始まった後、自種族の真の目的について全人類に語り、エンディングでは自身の心境等について独白した。


  • ジェフリーとジェニファ
オーバーロードが人前に姿を見せて二十年後
(地球を訪れてから五十五年ほど経過)に、人類で最初に『変化』が訪れた子ども。


  • ジャン
天文学者の青年。
後にジェフリー達の親になった人々とのパーティで「こっくりさん」的現象に遭遇し、そこで「オーバーロードの母星座標」を入手。
オーバーロードの母星に行くため、鯨の模型の中に潜んだら浦島太郎になった(ちなみに密航時点ですぐにばれ、カレルレンが会見を行った)。
そして帰還した後、オーバーロードへと「幼年期の終わり」を実況生中継する役目を引き受けることに…。



以下若干のネタバレ。









「あと二十年後な!」

「我々はこの先どこへ行くのだろうか?」

「あれはアンコウです」

「わたくしは、ますます人間たちが気の毒になってきました」

「撮影禁止。イラストで残すならいいよ。つうか描け」

「さよなら、あなた」

「俺青二才すぎワロス…」

「実況初めてなんでうまくやれないかもしれないけど、よろしくです><」

「地球人ウラヤマシス」









オーバーロードが地球人をどこに導こうとしているのか……その結末は是非読んで確かめてほしい。




ストルムグレン
「カレルレン、この項目の追記修正についてなんだが」

カレルレン
「君の好きなようにやっていいよ、リッキィ。そうだ、萌えについて私の見解を語りたいんだけど」



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