始末屋ジャック

登録日:2011/06/07(火) 22:20:39
更新日:2020/10/25 Sun 19:44:24
所要時間:約 3 分で読めます




始末屋ジャックとは、F・ポール・ウィルソンの小説に登場するヒーロー。依頼を受け、殺人も含む非合法な手段でトラブルや事件を解決する。
ただし、女性や子供、社会的弱者が理不尽な暴力に晒されるのを好まず、法は破るが自ら定めたルールは守り、古いホラー映画を好み、同じく古いアニメーションのキャラクターグッズ(時計やルームランプ)を集める一面もある。
外見は三十代半ば、髪も目も茶色。中肉、中背で目立たない服装をし、どこにでもいる男性。
だが、様々な武器の扱いに長け、殺人としての格闘術を身につけている。
初出は[マンハッタンの戦慄](扶桑社ミステリー文庫)。老婆に頼まれ、奪われたネックレスを探す内に、マンハッタンの闇の中に人々を襲う怪物達がいる事を知り、怪物とそれらを操る黒幕から古い因縁により狙われる一組の母娘を助ける為に立ち向かう。

終盤、ジャックは捕まった少女を助ける為に怪物達の群の中に飛び込み、死闘の果て重傷を負い、死亡を暗示させるラストを迎える。



だが、同作者の闇の化身の復活と、それに対する光の対決を描く[アドヴァーサリ・サイクル]というシリーズの最終巻、[ナイトワールド](扶桑社ミステリー文庫)で、触れるだけで病を治せる医者([触手〜タッチ ハヤカワ文庫]に登場)、第二次大戦中、トランシルヴァニアの古城にてドイツ軍を襲う吸血鬼と戦った老人([ザ・キープ 扶桑社ミステリー文庫]に登場)といったそれぞれ別の作品の主人公と共に光の手勢として登場する。


その後、[神と悪魔の遺産](扶桑社ミステリー文庫)という作品で単独シリーズとして復活。
この作品では、遺産を相続した事で何者かに襲われる女性を助ける、という[普通の]冒険小説であったが、以後の
[異界の扉]
[悪夢の秘薬]
[見えない敵]
[幽霊屋敷の秘密]
[深淵からの脅威]
[凶悪の交錯]
(皆、扶桑社ミステリー文庫)
といった作中では失踪人探し、新種の麻薬の謎、父親に重傷を負わせた犯人探し、世界的なカルト集団の教祖を破滅させる、といった事件、トラブルを解決しながら、見え隠れする[闇]と戦う。


シリーズ中でジャックは光の側に選ばれ、闇と対決する運命を背負わされている事が暗示されているが、まだ定かではない。

作中の時系列としては[マンハッタンの戦慄]から各シリーズ、最後が[ナイトワールド]へと並び、[始末屋ジャック]は[アドヴァーサリ・サイクル]に接続される事になる。


アメリカではファンも多く、順調に書き続けられているシリーズだが、日本では出版社の扶桑社が、[売れないから]と出版が滞りがち。

作者は[メタルギア]シリーズで有名な小島秀夫と友人で、未翻訳の作品中では[ヒデオ]なる日本人も登場するとか。


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最終更新:2020年10月25日 19:44