女子高生コンクリート詰め殺人事件

登録日:2009/12/08 Tue 16:10:00
更新日:2024/03/27 Wed 03:25:14
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警告!!


※この項目は猟奇的・グロテスクな表現を多分に含んでおります。


耐性の無い方は閲覧をご遠慮下さい。



それでも閲覧するのであれば、自己責任でお願いいたします。




















事件概要

「女子高生コンクリート詰め殺人事件」とは、1988年11月25日から89年1月4日にかけて日本で実際に起きた猟奇殺人事件の通称。

男4人が女子高生を内1人の自宅の2階に姦淫目的で拉致監禁、その後41日間に渡って女子高生に悲惨なレイプ、暴力、拷問を繰り返し、被害者である女子高生は死亡。
死体の処理に困った男らは死体をコンクリート詰めにして空き地に遺棄した。

翌89年に男達の1人が別の婦女暴行事件を起こし、
その事件で行われた3月29日の取り調べの際に警察官が冗談混じりで放った「人を殺しちゃあ駄目じゃないか」という言葉を男達が真に受けて事件が発覚した。

+ 犯行の詳細 ※閲覧注意
足立区綾瀬女子高生誘拐監禁集団リンチ虐殺コンクリート詰め死体遺棄事件の詳細

◆アルバイト帰りの女子高生を誘拐して不良仲間4人で輪姦
◆不良仲間の家に監禁し暴走族仲間数十人で輪姦、関係者は100人に及ぶ
◆陰毛を剃り、陰部にマッチの軸木を挿入して火をつける
◆全裸にしてディスコの曲に合わせて踊らせる
◆自慰行為を強要
◆性器や肛門に鉄棒、瓶等を挿入
◆殴打された顔面が腫れ上がり変形したのを見て「でけえ顔になった」と笑う
◆20キロの鉄アレイを何度も体の上に落とす
◆真冬のベランダに裸で叩き出して放置し、踊れと強要
◆揮発性の油を太腿部等に注ぎ、ライターで火を点ける
◆顔面に蝋を垂らして顔一面を蝋で覆いつくし、両眼瞼に火のついたままの短くなった蝋燭を立てる
◆数日ぶりに与えられた食料を食べるが内臓が機能しておらず、吐き出してしまう。床を汚したことに怒った少年らは力任せに殴打し、前歯がすべて折れてしまう
◆衰弱して自力で階下の便所へ行くこともできず飲料パックにした尿をストローで飲ませる
◆鼻口部から出血し、崩れた火傷の傷から血膿が出、室内に飛び散る等凄惨な状況となった
◆素手では、血で手が汚れると考え、ビニール袋で拳を覆い、腹部、肩等を力まかせに数十回強打
◆1.74kgのキックボクシング練習器で、ゴルフスイングの要領で力まかせに多数回殴打
◆ある曲のリズムに合わせて飛び蹴りをして笑う
◆度重なる暴行に耐えかねて、被害者は「もう殺して」と哀願
◆賭け麻雀に負けてイライラしていたので不良仲間で2時間リンチし、死んだのでコンクリート詰めにして放置
◆遺体の性器には、オロナミンCの瓶が2本突き刺さっていた
◆性器と肛門と顔面は完全に破壊され原型をとどめていなかった
◆腕や足は、重度の火傷で体液が漏れ出していた
◆顔面は両親ですら判別できないほど「人の顔をしていない」状態だった
◆余りの苦痛に細胞が自死を始め、脳が萎縮して小さくなっていた
◆高度の栄養失調状態で、51キロあった体重は35キロまで落ちていた
◆コンクリのように凝り固まった判例主義により、犯人は絶対に死刑にならない
被害者のご冥福をお祈りします。

彼女は当時高校3年生。就職の内定も決まっていた上彼氏もおり、まさに人生これからという時期だったという。その矢先にこれとは……。
さらに彼女が拉致されたのは、家から自転車で5分ほどの距離であった。
被害者の母親はあまりのショックに倒れ、現在も精神科に通っているという。


しかもこの事件の犯人4人、なんと全員当時未成年であった。
また、被害者に凄惨な拷問が行われていたのは犯人の一人の実家の部屋だったのだが、その犯人の両親は犯行に半ば気付きつつ、家庭内暴力の恐ろしさからか気付かないふりをしていた。

その驚愕の事実とむごたらしい内容から当時の社会に大きな影響を与え、今日までの少年教育のあり方を再認識させる契機となった。
事件発覚の前年には未成年中心のグループによってカップルが殺害される事件が起きていて少年事件が大人顔負けの凶悪性を見せていたことは世間も周知していたが、さすがにここまで残忍なことが起きることなど想像もできず、発覚直後は不良少女だったのではないかと勘繰られ、マスコミもあろうことか不良少女として報道し、悲しみに耽る被害者遺族にしつこく通い詰めて心情を聞こうとした挙句、去った後にはタバコの吸い殻が散乱していたのだから呆れてしまう。

流石に裁判所も少年院送致などの少年法による対処はせず、通常の刑事裁判で裁かれた。
一審で主犯格の少年に言い渡された懲役は17年であったが、検察官があまりに軽いと考え控訴。無期懲役を求刑した。
東京高裁は一審判決を改め、少年4人らにはそれぞれ懲役20年、懲役5年以上10年以下、懲役5年以上9年以下、懲役5年以上7年以下の判決が下った。
高裁は少年でも厳罰にすることが社会正義に適うと量刑に理由をつけ、一審の判決を軽すぎるものと批判した。

これでも、「刑が軽すぎる」という意見が被害者遺族などの関係者に限らず未だ多数寄せられている。
とはいえ、被害者が一人であったことから、仮に犯人が大人であったとしても無期懲役や死刑にはならなかったのではないか…と言う意見が強い。事件が起きた当時は裁判員裁判も無かった。尤も導入された現在でも死刑を破棄されるケースが相次いでいるため、仮に今類似事件が起きて裁判員裁判になり死刑判決を出しても破棄されることは目に見えており、司法の杓子定規さが如実に現れた事件でもある。
同年に起きた同じく未成年による凶悪事件では被害者を殺害した主犯格に死刑と無期懲役がそれぞれ一審で言い渡されているが、司法専門家の解説によると、殺害被害者数の違いと明確な殺意か未必の故意かどうかの違いがあるとされた。
実のところ未成年で1人殺害した加害者に死刑が確定したのは本事件の10年前の1978年(事件発生は1969年)を最後に2022年現在まで0であり、その事件についても明確な殺意と非常に計画的な犯行が認められているため未必の故意認定の本事件に死刑適用は不可能に近かったのである。

賠償金については、主犯格の両親が自宅を売却し、5000万円を被害者遺族に支払っている。

当時はまだまだ性犯罪に対する社会の認識は大変軽いもので、「被害者にも隙があった」的な偏見を持つ人も多かった。
あまりの残虐さに、取材を担当したマスコミ各社の記者たちは軒並み怒りで拳を震わせて目を赤くし、報じるニュースキャスターは氷のような表情でニュースを読み上げていた。
犯人は未成年だったので実名は公開されないはずだったが、
一部メディアが「野獣に人権は無い」と断言して公表してしまった。
これは編集長の独断行為ではなく、編集会議での編集長の提案に満場一致で全員が頷いた為とのこと。

また、殺人事件で凄惨な死体など珍しくも無いはずの警察官達も
本件の他に類を見ない惨たらしさには激しい怒りを覚えたようで、
当時の捜査関係者曰く「捜査関係者や地元の署の警察官はみんな殺気立っていた」との事。

ちなみに出所した犯人の1人は、2004年に「俺は人を殺した事があるんだぞ?」とか言いながら再び別の監禁事件を起こし逮捕されている。
また、2013年に主犯格の男が東京・池袋で銀行からお金をおろす振り込め詐欺の「受け子(出し子)」として逮捕されている(こちらは実行犯、主犯など事件の解明ができずに1月31日に不起訴で釈放された)。
さらに、2018年には、自宅を提供していたメンバーが通行人の男性を警棒で殴り、ナイフで刺すという傷害事件を起こしている。
前述の一部メディアが実名公表を決定した際、会議に参加した記者たちは、「あいつらは絶対また(何か事件を)やりますよ」と言い合っていたというが、
それが見事に的中してしまった事になる。 的中しなかったらどれだけ良かった事か…

類似事件

同年、名古屋でも未成年を中心とする男女グループが見ず知らずのアベックを拉致して連れ回し、集団で鉄パイプ等で殴る蹴るの暴行を加えた上、
女性を集団レイプした末に2人ともいたぶりながら惨殺した事件が発生しており、日本中が残虐かつ凶悪化する少年犯罪に恐怖した。
(※ただし、統計的に見ればこうした凶悪事件自体は減っている)

こちらも主犯の少年が死刑から無期に、
20歳の暴力員が17年から13年に減刑されており、未成年に対する刑の軽さがうかがえる。

また日本ではないが、1999年の香港でポン引きの男がホステスの女性に違法な利子で借金を負わせ、妊娠中で払えないことを知ると手下2人と共謀して防音処置が施されたアパートに拉致し、本事件とよく似た悲惨なレイプ、暴力、拷問を繰り返し、被害者は死亡。死体を解体している途中に頭部が残り、処理に困った犯人らは頭部を鍋で煮て柔らかくしてぬいぐるみに詰め込んだ事件が起きている。さらに主犯はこの時、「落ち込まないで、君が着飾るのを手伝ってあげるからね」と言いながら彼女の髪の毛を抜き続けるという猟奇的な一面を見せている。そこからおよそ一ヵ月後、犯行グループの内の1人の交際相手である少女が被害者の霊を夢で見たという供述によって事件が発覚した。
こちらは全員が終身刑(無期懲役)判決を受けたのだが、主犯は被害者の死亡時に現場にいなかったことから5年後に懲役18年に減刑と、本事件と同じく軽すぎる判決となってしまった。
日本と同じく香港社会にも衝撃を与え、ショッキングな事件4位に選ばれている。
同様の猟奇事件は1997年4月の台湾や2018年6月-8月のモロッコ、同年9月の中国でも起きている。


被害者の御冥福をお祈りします……。


余談

この事件の主犯と同じ刑務所だった人が、刑期を終え、後に出版した本の記述によると、
普通この手の犯罪者は刑務所内で壮絶なリンチに合うのだが、上手く実力者に取り入って気に入られ、快適に刑務所ライフを過ごしていたようである。
また、犯人のその後をあるニュース番組が取材したが、4人のうち1人は刑務所でいじめにあい出所後ひきこもりとなったという。

2003年にはこの事件をモデルに作られたノンフィクションノベル「十七歳、悪の履歴書」が刊行され、
2004年には更にその映画「コンクリート」が放映された。

しかし、映画は公開前から大きな反感を買い、公開延期になった挙げ句一週間しか公開されなかった。
またほとんどのレンタルビデオショップ側がこの映画のビデオ、DVDの取り扱いを拒否しているというかなりのレア物である。
ただあまりお目にかかれないとはいえ、内容はタブーを扱う話題性と意外性を狙っただけの駄作で、わざわざ探してまで見る価値があるかは微妙なところ。
ちなみにR15指定。

「犯人グループの中の少年の一人が芸人になった」という曖昧なリーク情報から、事件とは無関係なある芸人が犯人と誤解され、
その情報を信じた一般人に謂れのない誹謗中傷を受けた芸人側の告訴によって、バッシングに加わった一部の人間が警察に検挙される事件が発生した。
未来ある善良な一少女を理不尽な理由で嬲りものにし、命まで奪った加害者たちを許せないと思う義憤を持つこと自体は間違いではない。
だが、義憤であることは犯罪行為を正当化しない。
義憤によって無関係な人間を悲しませるのは、悲しませてしまった人間も、そして被害者も望まないことだろう。
自分のしたことに責任を取らない者が犯人に責任をとれと声高に主張する資格などありえないのである。





この事件に関して少しでも義憤・知識のある方は追記・修正をお願いします。

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