タイプチェンジ(ウルトラシリーズ)

登録日:2012/09/09 Sun 03:02:36
更新日:2024/04/06 Sat 16:03:17
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タイプチェンジとは、一部のウルトラマン達が目的や戦局に応じて適切な力を持つ別の姿に変身する能力のことである。


◎概要

平成ウルトラシリーズ一作目『ウルトラマンティガ』で行われて以降、ほとんどの平成ウルトラマンはタイプチェンジを使っている。
ティガ、ギンガ等のように他人の力を受け継いだタイプチェンジやダイナ、コスモス等のような自力型。
はたまたメビウスやゼロのようにその両方の要素を持っていたり、外部アイテムによる変身や適能者によって変わるネクサスなど、その力の出所も様々。

タイプチェンジにも種類があり、使うウルトラマンによって異なる。

今のところ、『ウルトラマンオーブ』および『ウルトラファイトオーブ』に登場するオーブの8形態がシリーズ最多を誇る。
しかも一時的なパワーアップ形態はなく、8形態全てを自由に使い分けながら戦うことができる。
もっとも、形態が多ければ多いほど尺の都合で各形態の見せ場を作るのが難しくなるため、タイプチェンジのバリエーションが多いことは必ずしも良いことばかりではない。
そう考えると、ウルトラマンティガの3形態使い分けは非常にバランスが良く、各形態の見せ場も作りやすい。
やはり元祖タイプチェンジウルトラマンは伊達じゃないのだ。



☆タイプチェンジするウルトラマン

ウルトラマンティガ

タイプチェンジの元祖。使い分け型。
バランスの良いマルチタイプ
鈍重だがその名の通り怪力のパワータイプ
力は弱いが素早い飛行形態スカイタイプの3つを使い分ける。
活動限界を迎えない限り何度でもタイプチェンジできるため、不利なタイプにチェンジしてしまっても挽回が可能。

さらに、タイプチェンジとは毛色が異なるが、希望の光で強化されたグリッターティガや、闇のティガダーク
そこからマルチに至る過程のティガトルネードティガブラストも存在。
大決戦!超ウルトラ8兄弟』ではダイナ、ガイア、メビウス、
そして昭和のウルトラ4兄弟と共に全身に黄金の光をまとったグリッターバージョンにも変身した。


ウルトラマンダイナ

ちょっと癖のある使い分け型。
バランス型のフラシュ、超能力のミラクル、怪力のストロングにチェンジ。
ティガの同系統のタイプと比べるとどのタイプもティガのそれを上回る能力を持つが、
一度タイプチェンジをしてしまうとフラッシュに戻ることはできても違うタイプにチェンジすることはできなくなる。
このため、不利なタイプチェンジをしてしまった場合はフラッシュでしか対応できず、苦戦することもあった。

ちなみに現在、タイプチェンジするとパーツが減る*1唯一のウルトラ戦士である。


ウルトラマンガイア

パワーアップ型。
中盤でアグルの力を授かり、ガイアV2にヴァージョンアップ。
さらに、ガイアアグルの光を完全解放した無敵のスプリーム・ヴァージョンにもパワーアップ可能になった。
能力を尖らせた使い分け型ではなく、全能力をまんべんなく強化したパワーアップ型の元祖であり、
スプリームヴァージョンにパワーアップして負けたことは一度もない。


ウルトラマンアグル

変身者である藤宮博也が地球からもう一度アグルの力を授かり、アグルV2となった。
一応ここに羅列したが基本形態が強化されただけでそれ以上チェンジするわけではないので、タイプチェンジとするには微妙。
また映像作品ではないが、『ウルトラヒーローズEXPO2021サマーフェスティバル』では、高山我夢からエスプレンダーの光を与えられてスプリームヴァージョンになった。


ウルトラマンコスモス

正式名称はモードチェンジ。特殊な使い分け型、そしてパワーアップ型。
相手を倒すことではなく、大人しくさせるのが目的の慈愛の形態・ルナモード(普通に戦えるのがまた罪作り)、
邪悪な敵を倒す強さの形態・コロナモード(いろいろな意味で不遇)に加え、
中盤からはルナとコロナの力を併せ持ち、特撮界最強のチート光線を持つ勇気の強化形態エクリプスモードに。

色はともかく顔も模様も戦い方まで変わるので、一見「誰だお前」となる。そして声変わり。モードごとどころか映画ごとに変わる。
最終回ではミラクルナに、映画ではスペースコロナ(宇宙戦仕様のコロナ)や希望の形態・フューチャー(コスモス最強形態)にも変身。
スケルトンコロナ? あれは……。


ウルトラマンジャスティス

パワーアップ型。
普段のスタンダードモードから、超戦闘形態のクラッシャーモードに。
しかし、相手が悪くて大苦戦。


ウルトラマン・ザ・ネクスト

パワーアップ型。
不完全なアンファンスから完全態のジュネッスになるが、タイプチェンジと言うよりポケモンなどでいうところの進化。
後述のネクサスの設定も合わせると元の姿に近づいているだけなので厳密にはそれも正しくないが。
アンファンスでは空は飛べず、光線技もそこまで威力の高くないものしか使えなかったが、
ジュネッスになった後は空が飛べるようになり、相手を消滅させる必殺光線も撃てるように。あと大きくなった。


ウルトラマンネクサス

正式名称はスタイルチェンジ。分類不能。
基本形態のアンファンスから本来の力を発揮するためにジュネッスになるのだが、一体化している適能者によってその姿が変わる(最終回は例外)。
前半は姫矢の赤いジュネッスが、後半はジュネッスブルーが活躍。見た目だけでなく得意とする戦い方や必殺技まで変わる。
このため映像作品でネクサスのジュネッスが登場した場合で適能者が違うと明言されている場合は基本的に、
見た目や戦い方が似ていても以前出たジュネッスに似ている"別のジュネッス"ということになる。大人の都合というものがありまして

また、最終決戦ではそれまでの適能者と絆を育んだ孤門が変身したためか、本来ならば適能者が違えばチェンジできないジュネッスとジュネッスブルーに立て続けにチェンジした後、
真の姿であるウルトラマンノアになったが、ぶっちゃけ本来の姿に戻っただけなのでこれがタイプチェンジに含まれるかどうかは微妙なところである。

チェンジしてようやく他のウルトラマンと対等となるのはネクサスだけという非常に珍しいタイプ。
また、厳密にはネクストから幾分力を取り戻した状態がネクサスであり、つまりパワーバランス的には、
「ネクスト アンファンス<ネクスト ジュネッス<ネクサス アンファンス<ネクサス ジュネッス=ネクサスジュネッスブルー<(超えられない壁)<ノア」となる。


ウルトラマンメビウス

パワーアップ型。
ヒカリから貰った武器でブレイブ(身体に黄金のラインが走り、剣出しっぱなしに)、
仲間との絆でバーニングブレイブ(身体に炎をモチーフにしたマーク)、
ヒカリや仲間達との一体化でフェニックスブレイブ(赤と青のボディカラーになり頭部なども派手に)に、それぞれパワーアップする。
特殊な条件下でしか変身できないフェニックスブレイブは客演時ではあまり登場しないが、メビウス個人で変身できるバーニングブレイブは割と活躍する。
メビウスブレイブ?……お察しください。

さらに映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』ではウルトラ六兄弟の力を全て託されたメビウスが、
メビウスインフィニティー(銀主体のカラーリングが赤主体に、カラータイマーも二分割)へとパワーアップ。
光の国出身では初めてのタイプチェンジである。


ウルトラマンヒカリ

タイプチェンジと言うにはやや微妙。言うなれば装着型。
アーブギアという鎧を纏うことで、ハンターナイトツルギになる。
アーブギアには復讐の鎧と勇者の鎧の2種類があるが、外見的には変わらない。


ウルトラの父

パワーアップ型。
実は昔から出ている姿は強化形態であり、チェンジ前は角が短くヒゲ状の部分もない…という設定が『ウルトラ銀河伝説』で後付けされた。
ウルトラ大戦争におけるエンペラ星人との一騎討ちで覚醒、辛うじて引き分けに持ち込み戦争の勝利に大きく貢献した。
しかし後のベリアルの乱ではかつての友との戦いに躊躇していたことからチェンジ前の姿で戦ったが、結果ウルトラの星がまたもや滅亡の危機に陥ってしまう。
そのことを深く悔い、以後は常に強化形態の姿を取り以前の姿に戻ることはなくなった…という設定で、過去作における出番や回想シーンとの整合性が取られている。
そんなんだから肝心なところでエネルギー切れ起こすんだ、とか言ってはいけない。


ウルトラマンゼロ

色々なシリーズで何度かタイプチェンジが追加されており、装着型、使い分け型、パワーアップ型と種類は多彩。
運用形態自体は使い分け型で、先発の形態も状態に応じて使用される。
訓練用の拘束具を着けたテクターギアウルトラマンノア(とアナザースペースの人々の光)の力・ウルティメイトイージスを装備したウルティメイトゼロの他、
ダイナとコスモスから貰った力でタイプチェンジしたストロングコロナゼロルナミラクルゼロが存在。

さらにウルティメイトブレスレットと一体化したパワーアップ形態シャイニングウルトラマンゼロにも変身する。
シャイニングはブレスレットと一体化こそしたが、その登場過程に加えて、
能力も自身の技の強化版やノア・ダイナ・コスモスの何れも所持していない時間操作能力を持つなど自立型としての側面が強い。
(演出にもエクリプスモードに近いものがある)

その後更にフュージョンライズによって他のウルトラマンの力を融合した更なるパワーアップ形態ウルトラマンゼロ ビヨンドも登場した。
ただし、ゼロビヨンド以外はウルティメイトブレスレット由来なので、
ブレスレットが破損して使えなかった『ウルトラマンジード』本編登場時はゼロビヨンドのみをタイプチェンジ形態として使用した。

戦闘では基本的に通常形態とストロングコロナとルナミラクルを使い分け、特殊能力が必要なときに限りシャイニングが使用される。
ウルティメイトゼロは時空移動でよく使われるが、戦闘時はあまり使用されない。
また、ゼロビヨンドへのチェンジにはウルトラカプセルを用意する等の必要条件があり、普段は使用できない。

『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズでは、ゼロビヨンドの更なる強化形態ギャラクシーグリッター
シャイニングウルトラマンゼロにウルティメイトイージスを装着したウルティメイトシャイニングゼロ
ウルトラマンジョーニアスとセブン&レオとの特訓で眠れる野性を引き出したワイルドバーストといった新フォームも登場している。


ウルトラマンギンガ

パワーアップ型。『ウルトラマンギンガS』から登場。
タロウが変化したストリウムブレスでギンガストリウムにパワーアップしていた。


ウルトラマンビクトリー

パワーアップ型か特殊な使い分け型?
『ウルトラファイトビクトリー』にて、ヒカリから託されたナイトティンバーでビクトリウムエネルギーを最大限発揮したウルトラマンビクトリーナイトに変身するようになった。


ウルトラマンエックス

特殊な使い分け型? (パワーアップ形態ではあるが、本編での扱いが現状特殊なため)
虹の光の力を受けてエクシードXへとチェンジした。コスモスの様にチェンジ後は声が野太くなる。
変身アイテムでもある「エクスラッガー」は変身後は額に納められ、新たな武器となる。

能力自体は大地とエックスのユナイトがさらに高まっているため高いが、
スパークドールズにする能力をもっておらず浄化に特化しているため、スパークドールズ化する場合は通常形態に戻ってザナディウム光線を使用する必要がある。
このほかピュリファイウェーブ使用時にも通常形態に戻って使用している。

一応、単純な破壊光線である必殺技のエクスラッガーショットがあるため、スパークドールズ化の必要のない敵であれば戻る必要はない。


ウルトラマンオーブ

使い分け型。
かつて魔王獣を封印したウルトラマンの力をカードにした「ウルトラフュージョンカード」を2枚用いて、
2人のウルトラマンの力を合わせた形態にフュージョンアップする。

豊富な光線技を扱うスタンダードな形態スペシウムゼペリオン
炎を用いた必殺技や格闘戦を得意とするパワー形態バーンマイト
軽快な動きと専用武器で戦うスピード形態ハリケーンスラッシュ
凄まじい格闘能力と光線技を持つが、暴走するリスクもある危険な形態サンダーブレスターが存在する。
この内サンダーブレスターはフュージョンアップ形態においては他の3つより上位に描写されており、実質パワーアップ形態扱いである。

かつてはオーブ自身の姿であるオーブオリジンで戦っていたのだが、
親しくしていた少女を戦闘に巻き込んでしまったことで自らを信じる心を失い、それが要因となってオーブオリジンに変身する能力そのものも失われてしまったため、
当初は歴代ウルトラ戦士の力を借りなければ変身すらできなかった…というやや特殊なタイプでもある。

そのため中盤まではマガゼットンを倒したことで変身できるようになり、
汎用性の高いスペシウムゼペリオンが事実上の基本形態となっていた(なお、オリジン含む他の形態へも直接変身はできる)。

また本来の基本形態というか真の姿であるオーブオリジンが最強タイプポジションというのもシリーズでは珍しい展開である。
他者のシリーズに登場する仮面ライダーキバ・エンペラーフォームの方に近い(ウルトラシリーズだと強いて言うならネクサス→ノアが近い)。
そのため初期の3フュージョンアップでも他のウルトラマンに相当する戦力を持つ。

ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』ではオーブ最初期の形態オリジン・ザ・ファーストが登場した。
赤を基調としたカラーになっている以外はオーブオリジンと外見上の違いはないが、オーブカリバーを武器として用いずに徒手空拳で戦い、必殺技もオリジウム光線を使う他、
ガイがウルトラマンとして戦うことに慣れるまでは敵の必殺技を一度受けただけで変身が解けてしまうなど未熟な面が強調されており、
ファーストミッションをクリアした時点でオーブオリジンと同じ姿に変身できるようになったことを踏まえると、ネクサスのアンファンスのような形態と言えるかもしれない。

後に、三人のウルトラマンの力を借りる形態オーブが映画『絆の力、おかりします!』に、
フルメタルボディが光る形態ライトニングアタッカーと親子の力を借りた形態エメリウムスラッガーが『ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!』に登場している。

また、『データカードダス ウルトラマンフュージョンファイト!』では、『オーブ』本編に登場しないフュージョンアップ形態も何体か登場している。


ウルトラマンジード

パワーアップ型に近い使い分け型。
ウルトラマンヒカリが開発した、歴代ウルトラマンの力が込められた「ウルトラカプセル」を2つ使用して、フュージョンライズする。

野性的な戦闘スタイルが特徴の基本形態プリミティブ
メカニカルな装甲とパワフルな戦闘スタイルが特徴のソリッドバーニング
軽やかな動きとヒーリング能力を持つアクロスマッシャー
「偉大なる力を秘めた崇高な戦士」とも呼ばれる防御形態マグニフィセント
キングの力を持ち、その上で更に様々な戦士の力を借りて戦える最強クラスのフュージョンライズであるロイヤルメガマスターがある。
オーブと同じくこちらもマグニフィセントとロイヤルメガマスターは基本3形態より上位に置かれており、パワーアップ形態でもある。

やり方こそ似ているが、前作のオーブとの違いは、その出生ゆえにアーリーベリアルに酷似した「ジードオリジン」とでもいうべきジードの初期形態に(本編では)直接変身できないということ。
関連して、ウルトラカプセルは本来ならゼロがゼロビヨンドへとチェンジする時のように、変身アイテムではなくウルトラマンのパワーアップ用アイテムなのだが、
ジードは上述のように本来の姿である「ジードオリジン」には直接変身できないため、2つのウルトラカプセルの力を借りないとタイプチェンジ以前に変身すら不可能なのである。
更に、ウルトラカプセルの力で無理矢理変身しているような状態のため、一度変身してしまうと、敵を倒しきれなくとも再変身には20時間のインターバルが必要という欠点も存在する。
なお、「ジードオリジン」の設定そのものはあるようで、フュージョンライズ時に一瞬その顔が映る他、ロイヤルメガマスターの場合はやはり光に包まれていて詳細は分からないものの一瞬全体像が映り、
本編最終回では、フュージョンライズ発動→光に包まれたジードオリジンに変身→ウルトラマンとベリアルのビジョンが歩くジードに合体→プリミティブに変身完了という演出がされた。

映画『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』ではジード本来の力を極限まで引き出した究極形態ウルティメイトファイナルが登場する。
上記のジードオリジンとは違う姿のようだが、ウルトラマン本人の力のみで変身するという意味ではオーブオリジンのような形態であり、
この形態の登場で、変身アイテムさえあればジードは再変身へのインターバルを気にせず、ウルトラカプセルを用いずとも戦えるようになった。
ただ、ウルティメイトファイナルは活動時間以外の面でも非常に強力な形態のためか、『ウルトラマンZ』でジードが客演した際には変身アイテムが破損していてチェンジ不可になっていた。大人の都合というものが(ry
そのため、『Z』本編ではゼットライザーとウルトラメダルで変身できる新形態ギャラクシーライジングが登場した。
プリミティブをベースに全体的な能力を伸ばしたバランス型の戦闘形態となる。

また、『データカードダス ウルトラマンフュージョンファイト!』では、オーブ同様『ジード』本編に登場しないフュージョンライズ形態も何体か登場している。


ウルトラマンロッソウルトラマンブル

使い分け型。
ウルトラクリスタルに秘められた歴代戦士の力の「属性」を借りて変身する。
「クリスタルチェンジ」と呼ばれる能力で、クリスタルを交換すると扱う「属性」とプロテクターの色が変わる。
ウルトラマンとしての活動中はどれか1つのクリスタルを使い続けることになるため、2人で同じ属性を同時に使うことはできない。
オーブやジードと違って「属性」のみを借りているため、全体的なフォルムも殆ど変わらない。
しかし変化がシンプルな分、尺の都合や演出次第ではバンクを省略して一瞬で姿を変えていることもある。
全体的なフォルムはそのままに色が変わる、全身発光で誤魔化さずに一瞬で変わることもあるといった演出はティガやダイナの頃に近く、原点回帰に近いタイプチェンジと言えるかもしれない。

炎を操るフレイム、水を操るアクア、風を操るウインド、大地を操るグランドの4形態になれる。
ロッソはフレイム、ブルはアクアが基本形態だが、特に制約はなく、状況に応じて最初から別の形態に変身することもある。
また、同じ属性でもロッソとブルでは使える技が変わるため、お互いのクリスタルを交換し合うだけでも十分な効果が期待できる。
更にクリスタルチェンジ能力の派生で2人が同時にのクリスタルを使うと、光、闇、炎、水、風、土の力を融合させたの力を持つキワミクリスタルが発動して合体形態ウルトラマンルーブに、
映画『セレクト!絆のクリスタル』ではウルトラウーマングリージョと共にの力を持つマコトクリスタルを使うことで更にパワーアップした合体変身形態ウルトラマングルーブになった。
このうち、単純な能力を比較するならグルーブの方が強力だが、『ギャラクシーファイト』シリーズではロッソ・ブルとグリージョが基本的に別行動しているためか、
グリージョが合流する必要がなく、ロッソとブルだけでなれるルーブに変身する場面も見られた。
なお、能動的/受動的を問わず合体状態が解除された場合、分離後は基本形態が強制的に選択される。


ウルトラマンタイガ

パワーアップ型として使われる装着型。
地球と太陽のエネルギーを秘めた黄金の鎧を纏うフォトンアースになることで、素早さは下がるが全体的な能力は引き上げられる。
なお、タイガに変身する際には「タイガキーホルダー」を握ってリードすることで変身するが、
この形態になる際には「タイガキーホルダー」が「フォトンアースキーホルダー」へと変化し、それを握ってダブルリードすることで変身する。

「トライスクワッドレット」をリードして召喚した「タイガトライブレード」を使って変身するトライストリウムも本編では一種のタイプチェンジと言える扱いだったが、
こちらはタイガ、タイタスフーマ、そして彼らと絆を結んだ変身者・工藤ヒロユキたち「トライスクワッド」の力が結集して生まれた形態であるため、内容的にはスーパーウルトラマンと言える。

映画『ニュージェネクライマックス』では、トライストリウムをベースに新世代ヒーローズウルトラマンが融合合体したウルトラマンレイガが登場。邪神魔獣グリムドとの最後の決戦に挑んだ。


ウルトラマンゼット

ジードのような、パワーアップ型に近い使い分け型。
ウルトラマンヒカリが開発した歴代ウルトラ戦士の力が込められた「ウルトラメダル」3枚をウルトラゼットライザーで読み込んだ「ウルトラフュージョン」を使って戦っている。
ジードと違ってメダルを使用しない形態オリジナルになることもできるが、ゼロが「三分の一人前」と評するような腕前なので、ウルトラフュージョンで腕不足を補っている。
そのため、本編ではオリジナルではなくスピード重視の格闘形態アルファエッジを実質的な基本形態としつつ、
パワー重視の怪力形態ベータスマッシュ、多彩な技を駆使する超能力形態ガンマフューチャー
そして、全能力をバランスよく強化した形態デルタライズクローを状況に応じて使用している。

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』の客演回ではジードと同様にゼットライザーが破損しているため、GUTS-SELECTのヒジリ アキトがそのデータをGUTSハイパーキーに抽出・移植。
ナツカワ ハルキがこれらとGUTSスパークレンスを使用し変身が可能となった。

ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』ではゼット本人が幻界魔剣ベリアロクに持ち主として認められた事でベリアロクの持つ闇の力でデルタライズクローが強化された新形態デスシウムライズクローが登場した。


ウルトラマントリガー

使い分け型。
シズマ財団が古代文明からの遺物を研究し開発したGUTSスパークレンスに「GUTSハイパーキー」をセットすることで各タイプに変身。
インナースペース内でマナカ ケンゴがハイパーキーを交換することでタイプチェンジする。
パワーとスピードのバランスが良く、陸・海・空問わず戦える基本形態のマルチタイプ
水中でも動きを阻害されない剛力重視形態のパワータイプ
空中戦にも長ける俊敏特化形態のスカイタイプと、ティガのものと同じ名称・似た能力の三つの形態を使い分ける。
トリガー独自の特徴としては、専用武器であるサークルアームズがトリガー本人のタイプチェンジに伴い、
基本形態である長剣形態のマルチソード、鉤爪形態のパワークロー、形態のスカイアローへと変形させて使うのが特徴。
ただし、例えばマルチソード形態であればトリガーがマルチタイプの時しか使えない・変形させられないといった制約はないため、
マルチタイプでパワークロー形態を用いたり、スカイタイプでマルチソード形態を用いたりということも可能である。

さらに、ユザレから時空を超えて託されたエタニティ・コアの欠片によってグリッタートリガーエタニティへのチェンジが可能となった。
この形態はエタニティ・コアの力によって全能力がブーストされているが、当初はあまりにも力が強大過ぎてその制御が難しかった。
トリガー自身にかかる負荷やエネルギーの消耗も他のタイプとは一線を画すほど重く、『トリガー』第15話におけるウルトラマンリブットとのトレーニングを経て問題を克服している。

最終回である第25話では、リシュリア星人イグニスから返却された闇の力をマルチキーに注入することで「トリガートゥルースキー」へと変化。
ケンゴがこれを用いて変身することで、“光”と“闇”のそれぞれのトリガーが融合した『真のウルトラマントリガー』たるトリガートゥルースに変身し、
妖麗戦士カルミラがエタニティ・コアの力に触れて変貌した邪神 メガロゾーアとの最終決戦に挑んだ。
ビジュアルはマルチタイプと似ているが、“光”と“闇”の力を両方持つためか、一部カラーリングに黒が用いられている独特なものになっている他、
エタニティ・コアの力を行使できるグリッターほどの攻撃力は出せないものの、それでも基本能力では既存のタイプを凌駕しており、メガロゾーアと対等に渡り合っている。
また、この形態で光線技を使用する際には、“光”と“闇”のエネルギーが同時に奔り、視覚的にもその両方の力を用いていることが分かる。

なお、後にケンゴがイグニスにもう一度トリガーダークのハイパーキーを託したことで、おそらくこの形態にケンゴ単独で変身することは不可能になっており、
世界観が繋がっている『ウルトラマンデッカー』に客演した際にも、マルチ、パワー、スカイ、そしてグリッタートリガーエタニティにはチェンジしたが、
スフィアと融合して復活したスフィアメガロゾーアとの戦闘でも、トリガートゥルースにチェンジすることはなかった*2

◎ウルトラマンデッカー

使い分け型。
アスミ カナタが緊急事態に召喚するウルトラDフラッシャーに、各タイプのウルトラディメンションカードをセットすることで変身。
変身後は、インナースペース内でカナタがカードを交換することでタイプチェンジする。
パワーとスピードのバランスが良く、光線技が得意な基本形態のフラッシュタイプ
格闘戦が得意なパワー形態のストロングタイプ
奇跡を巻き起こす超能力形態のミラクルタイプと、ダイナと同じ名称・似た能力の三つの形態を使い分ける。
ただ、ダイナは一度の変身ではストロングorミラクルには片方にしかチェンジできず(フラッシュに戻ることは可能)、タイプの選択ミスで苦戦することもあったが、
デッカーにはこの制限がなく、一度の変身で三つの形態に自由にチェンジできるという違いがある。

また、未来のユザレの導きで火星から一度地球に戻り、カナタ/デッカーと共闘することとなったケンゴ/トリガーが、
彼がユザレから「地球を守って」と託されたウルトラデュアルソードを「これからも地球を守る」カナタに渡して以降の戦闘では、
トリガーのサークルアームズよろしく、デッカーが戦闘中にデュアルソードを召喚し、それを用いて戦うこともあったが、
サークルアームズがトリガーのタイプに応じて形態を変化させていたのに対し、デュアルソードはデッカーがどのタイプでも形態は変化しない*3

物語中盤には、カナタの諦めない心に呼応するように現れた新たなウルトラディメンションカードをセットすることで、
全能力が大幅に強化された最強形態のダイナミックタイプへのタイプチェンジが可能となった。
盾と双頭刃の2形態に変形する専用武器・デッカーシールドカリバーを用いて戦い、時にはウルトラデュアルソードも召喚して二刀流で戦う。



☆偽物・悪のウルトラマンのタイプチェンジ

時として、ニセウルトラマンや悪・闇の巨人、怪獣、宇宙人が複数の形態を使い分けることがある。

炎魔戦士キリエロイドⅡ

ティガ宿命のライバルキリエロイドの再戦時の姿。
ティガのタイプチェンジに対抗すべく、
  • 腕に刃「キリエルカッター」を備え全身の体表が硬質化し筋力が強化された「パワータイプ対応」
  • 背中から「キリエルウィング」を形成し、ティガスカイタイプを超える飛行速度を得る「スカイタイプ対応」
の2つのタイプチェンジを会得した。
おまけにティガと異なり上記2つのタイプを同時に発動し、パワーとスカイの2つの長所を併せ持つ姿に変貌することさえできる。


宇宙海獣レイキュバス

目の色を変化させることによって、攻撃方法を変化させるという珍しい能力を持つ。
目が赤い時は火炎弾、青い時は冷凍ガスを吐いて敵を攻撃する。
特に冷凍ガスは非常に強力で、一度はウルトラマンダイナを氷漬けにして倒してしまったほど。
火炎弾の方も強力で、地上から成層圏を飛ぶTPCの戦闘機を撃ち落とすという凄まじい命中精度を誇る。


◎ニセウルトラマンダイナ

宇宙格闘士グレゴール人が化けたニセダイナもタイプチェンジ。劇中にてフラッシュタイプとミラクルタイプを披露。
別段素早くなったりなどの能力の変化は無く、ミラクルのままフラッシュの技を使った。
また、戦闘中にチェンジしたわけでは無く、二度出現した際にそれぞれ一度目にフラッシュ、二度目にミラクルで現れている。
変身者であるグレゴール人の性格から言って、ギャラリーである地球人たちに本物との見分けがつきやすいように配慮して姿を変えただけの可能性が高い。


カオスウルトラマン

コロナを模した姿から、エクリプスを模したカラミティに強化された。
能力もコピー元に準じたものが使える。後者は前者が持っていた時間制限もなくなっている。


ウルトラマンベリアル

我らがベリ様。
光の巨人であった頃のアーリータイプ(赤と銀の光の戦士)、
現在のお姿である黒いベリ様、合体怪獣となったベリュドラ
帝国を築いたカイザーべリアル(顔に傷があり、マント姿)、エメラル鉱石を取り込んだ怪獣形態アークベリアル、
アーマードダークネスを纏ったカイザーダークネス(レゾリューム光線を撃てる)、ゼロの体を乗っ取ったゼロダークネス、
『ジード』では、怪獣カプセルの力で変化したベリアル融合獣キメラベロス
およびデモニックフュージョン・アンリーシュした最恐形態アトロシアスが登場した。

いずれも能力こそ変わっているが厳密にはタイプチェンジではなく、単なる衣替えに近い。
ただしキメラベロスとアトロシアスに関してはその出自からタイプチェンジと言っても差し支えないだろう。


寄生生物セレブロ

「ウルトラマンベリアル」のウルトラメダルと、それぞれ対応する怪獣メダルを使用することでベリアル融合獣に変身することができるが、
更に適宜怪獣メダルを交換することで、交換した怪獣メダルに対応したベリアル融合獣へのタイプチェンジを可能にする。

ウルトラマンのように目まぐるしいタイプチェンジを行う事すら可能であり、単一の姿に囚われない全く異なる姿への高速タイプチェンジを可能にした敵はセレブロが初である。


トリガーダーク

イグニスが変身するトリガーダークはブラックスパークレンスを用いるため、怪獣キーをセットする事で擬似的にその怪獣の力を得る事が可能。
  • トリガーのスカイタイプに相当し、ホロボロスキーの力で青い炎と稲妻を纏って高速移動する「ライトニング」
  • トリガーのパワータイプに相当し、ザイゴーグキーの力で赤く光り輝く棘を身体中から出して攻撃する「インパクト」

また怪獣の力を使う際、対応する怪獣の色をしたエフェクトが発生し、口がガバッと開き牙の様な口元が出現し、金色のダクト状の物が見える


タイプチェンジに近い何か

上記のタイプチェンジに立場が近いが、分類上はタイプチェンジとはあまり扱われない能力・装備をここにあげる。

ウルトラマンマックス

本人は一切タイプチェンジはせず、友也に「それが『最強』ゆえの自信の表れでしょうか」とか言われているマックスだが、
配達員ことウルトラマンゼノンから託された「マックスギャラクシー」というパワーアップアイテムを中盤取得。
以後、マックスにとってはこれの装備状態が事実上のタイプチェンジとなっている。
ただし接近戦で使える類の装備ではないため、基本的に召喚→トドメというパターンが殆ど。


・ウルトラマンギンガ

使用するプラズマエナジーによってクリスタルが七色に輝く。
明らかにタイプチェンジではないが、ギンガSになるまでギンガはチェンジを行っていなかったためこれがそれ扱いに近かった。


礼堂ヒカル

ギンガスパークの力でウルトラマン、怪獣のスパークドールズを用いる事でその姿に変身が可能。変身解除は必要ないため、怪獣→怪獣や怪獣→ウルトラマンといった実質的なタイプチェンジが可能。
ギンガSではこれを最大限に生かし、ギンガが戦闘不能の状態で、EXレッドキング→エレキング→キングジョーカスタム→(回復した)ギンガへとチェンジを繰り返してファイブキングと戦った。


・ウルトラマンビクトリー

怪獣の力を右腕に纏う能力「ウルトランス」を使用。
扱い的にはタイプチェンジというよりはどちらかといえばウルトラブレスレットのような感じか?


・ウルトラマンエックス

サイバー怪獣の力を身に纏う「モンスアーマー」及び「サイバーアーマー」を使用。
エックスの体あってこその力だが、これ自体は防衛チームXioのラボチームの技術でありエックス自身が持つ能力ではない。
というかエクシードと違ってエックス自身の変化はないため、厳密に言うと「マックスギャラクシー」のように追加武装を召喚している形である。
ちなみに、応用により(マックスより授かったサイバーカードを使い)上記の「マックスギャラクシー」を召喚したこともある。

映画『きたぞ!われらのウルトラマン』ではベータスパークアーマーが登場。エックスはこれを装着し、長剣と弓矢の二形態に変形するベータスパークソードを武器に閻魔獣ザイゴークと戦った。


工藤ヒロユキ

タイガスパークからキーホルダーをリードすることでウルトラマンタイガ/タイタス/フーマに変身が可能。
光線技が得意なタイガ、見た目通りの剛腕が唸るタイタス、忍者の如く戦場を駆け抜けるフーマを使い分ける。
他にも、ギンガ~ロッソ&ブルまでのニュージェネレーションヒーローズの力を宿したブレスレットをリードすることで彼らの能力を上乗せさせて光線技を強化することが可能。


・ウルトラマンブレーザー

相棒の怪獣である炎竜怪獣・ファードランとその炎を身にまとう「ファードランアーマー」を使用。
ウルティメイトゼロやエックスの「モンスアーマー」「サイバーアーマー」に近いが、チルソナイトソードにもファードランが合体して「チルソファードランサー」へと強化されたり、専用のぐんぐんカットが存在するなど扱い的には強化型のタイプチェンジに近いものとなっている。


・ウルトラマン超闘士激伝

装鉄鋼を纏った戦士「闘士」が登場。上記のウルティメイトゼロやモンスアーマー(&ツルギ)の原典ともいえる装着型。
たんに鎧をまとうだけでは「闘士」とは呼べず、鍛えぬいた戦士が装鉄鋼を纏って初めて「闘士」と呼ばれる。



◎余談

タイプチェンジは当然ながら撮影技術の向上によって登場したものである。
戦闘中のタイプチェンジと言う発想自体は平成シリーズからのものだが、青いウルトラマンと言う設定自体は昭和シリーズから存在していた。
しかし初代ウルトラマンの頃はブルーバックによるクロマキー合成を使用しており、青系の色は透過されるため使うことが出来なかった。

また、平成期に青いスーツが使用可能になったのは良いが、ウルトラマン=赤のイメージが定着していたため、
平成期最初の三部作で銀地に赤と青の2色を使ったデザインを採用したのは従来のイメージを損なわず青を使う良いアイデアだと言えるだろう。
なお、青系色の採用という意味では間違いなくティガが元祖だが、ティガのカラーは厳密には赤、青紫、銀であり、体色に初めて完全な青が入ったのはダイナ。
更に言うとメインカラーに青を採用した初のウルトラマンがアグルで主役ウルトラマンとして初めて青をメインカラーに採用したのがコスモス。ややこしい。

撮影技法自体も試行錯誤が重ねられており、ティガはVFXによってその場で体色がすぐ変化していたが、
ダイナは最初3DCGのバンクを作り、途中から着ぐるみの交代による立ち位置やポーズの微妙な違い、スーツアクターが代わることによる背格好の微妙な違いをカッコいい特殊効果でごまかす手法が用いられた。*4
額のダイナクリスタルが極めて強い光を放ち、画面を一瞬ホワイトアウトにさせることでスーアクの体格や立ち位置の誤差を目立たなくさせている。
ガイアは演出こそ違うがダイナ後期の撮影手法を概ね継承。
全身発光で体格を分かりにくくして、スーアクが交代しているのを目立たなくさせている。

その後コスモスあたりからタイプチェンジのシーンはバンクを用いるパターンが出てきたが、
ネクサスやゼロなどバンクを使わないタイプも存在しており、シリーズによって演出技法は異なる。
ただし、ティガのようにバンクもなく全身発光もなくCG合成によってその場で体色を変化させるパターンは殆ど用いられておらず、ある程度の派手さが伴う演出になりつつある。
後年ティガもゲスト出演などでタイプチェンジを行う際は、部分発光などのエフェクトを追加しており、他のウルトラマンに見劣りしないような演出がなされている。

ウルトラマントリガーでは平成三部作で使われた演出を概ね継承。
色の変化はVFX処理を行い、プロテクターの変化は全身を一瞬だけ光らせることで立ち位置や手足の角度といった誤差が分からないようにしている。
更に相手と組み合いながらタイプチェンジを行う場合はワザと画面をブレさせることで微妙な誤差をわかりにくくしている。
新しい技術やアイデアを取り入れることにより、過去作と同じやり方でもよりシームレスに変化を見せている。

バンクは演出が凝っている分少々映像が長めであり、
パワーアップ型ではなく使い分け型のウルトラマンだとちょっとした場面転換で尺を取りすぎることにもなる。
そのため連続変身などを行う場合はバンク映像が短縮されたりカットされる場合もある。
最初にバンクを使ったダイナでは最初期こそバンクを多用していたが、バンクが長いため使わないパターンも徐々に増えてきた。
最終章では空中で一回転しながらタイプチェンジを行なったケースさえもある。

またバンクが存在するタイプチェンジを持つウルトラマンがゲスト出演する場合はバンク映像がそのまま使われることも多いが、
放送当時の画面が4:3だったウルトラマンを中心とする一部はバンク映像を使わないでタイプチェンジを行う。

時代の移り変わりと共にタイプチェンジも進化を遂げており、ティガは色が変わるだけだったが、
ダイナ以降は微妙なデザインの変化を伴うケースも出てくるようになり、平成末期のオーブやジードはタイプチェンジで全体的なフォルムも大きく変わるようになった。
撮影技術の向上に加え、姿が変わるという設定の掘り下げに関しても考察が進んだ結果であろう。
ニュージェネ以降の撮影技術では動きながら姿を変える演出も可能となり、画面全体のホワイトアウトを使った演出は大きく減った。


さてこのタイプチェンジだが、実は各シリーズの第1話で登場するケースが非常に少ない。
途中からタイプチェンジ能力が加わる戦士のみならず、最初からタイプチェンジ能力を持つ戦士でも初登場回では初期形態のまま戦って基本形態の必殺技を披露することが殆どである。
初めて1話でタイプチェンジを行なったのは、96年のティガ、その次に1話でタイプチェンジを行なったのはなんと18年のルーブ(ロッソ/ブル)。
年数で言えば22年ぶり。平成最初のウルトラマンの次は平成最後のウルトラマンということになる。
メタ的に言えばティガはテレビシリーズ初のタイプチェンジで戦うウルトラマンなのでそれを見せる必要があり、
ロッソとブルは同系タイプを2人で同時に使えない代わりにタイプを入れ替えられるのでそれを見せる必要があった、というものである。
ロッソとブルの場合、1話では2回のタイプチェンジを経て基本形態に戻っており、基本形態の必殺技で締めるというお約束もしっかりと踏襲している。

また、つい最近まで多数のウルトラマンが登場する劇場版などにはタイプチェンジがほとんど登場しなかった
例えタイプチェンジを使えば状況を有利にできるとしても使う事はない。
例外だったのはメビウスのバーニングブレイブだけである(主役や現役ならばチェンジしたウルトラマンは他にもいるが)。

これは初めて映画を見た子供や保護者、役者や話題性で観に来た一般層などが混乱しないようにするためらしい。
(とくにコスモスに至っては、TV版を見てない観客からすればカラータイマーが同じなだけの別人にしか見えないほど変わる)

しかし昔からのファンからは「せっかく出るのならタイプチェンジしてほしい」という声もあり、
また製作側も出せるのであればなるべく出したいようだ(スーツの問題などもあったとか)。

特にコスモスは、『サーガ』で相手が「倒すべき相手」だったにも関わらず本来相手を沈める目的のルナモードで終始戦い、
設定上やるべきモードチェンジを使用しなかった事で、多くのファンから顰蹙を買ってしまった。

当初の予定(撮影時まで)ではハイパーゼットンの中にカオスヘッダー0が捕らわれていた事が理由ではあるのだが、それはあくまで没設定であるし、
使えないなら本編で使えない理由を説明する等の措置を取っていれば、そこまで顰蹙を買う事も無かったのだが……
(なお、ダイナの場合はサーガの超全集の短編でタイプチェンジしていたりしている)


そして2015年3月14日公開の『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』では、久々に劇場版でタイプチェンジが登場。

なんと……ウルトラマンギンガビクトリーになるギンガとビクトリー以外の全員がタイプチェンジを行う*5という豪華仕様。
特にゼロに至っては坂本監督の欲望ですべてのタイプチェンジを行った。(ティガなどは本編放送当時のスーツを修復したものが使われたとか)
坂本監督自身上記のメビウスがチェンジした銀河伝説にてダイナのタイプチェンジは(ゼロとベリアルの描写に重点を置くため)行わなかったが。
前述の理由のほかに使い続けていない基本タイプ以外のスーツは縮んでしまっている場合が多いから、というのもあったらしい。

2016年3月12日公開の『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』でも、
ティガが空中戦でスカイタイプ、接近戦でパワータイプと、設定通りの使い分けタイプチェンジを行った。
またネクサスがいきなりジュネッスで登場した(本作ではアンファンスは登場していない)。

ウルトラマンX』本編でもチェンジできるウルトラマンはほぼタイプチェンジを行っており、その他にも客演でのタイプチェンジが増えてきている。

劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』ではエックスがサイバーアーマー、ビクトリーがウルトランスを使用したが、
ビクトリーナイトやギンガビクトリーは登場せず、ゼロも移動用としてウルティメイトゼロが登場したのみだった。
代わりに後日談のウルトラファイトオーブではゼロは再び全形態のタイプチェンジを行っている。

続く『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』ではジードはもちろん、ゲストのオーブやTVシリーズでタイプチェンジ不能だったゼロまで、
それまでの作品群(映像作品に限る)で披露したフュージョンライズ、フュージョンアップ、タイプチェンジ形態が全て登場し、シリーズファンを唸らせた。
ただ見せるだけではなく、ちゃんと各タイプの特色を生かしているのも見所のひとつである。
……まあ、なにより皆が驚いたであろうはこの豪華タイプチェンジラッシュと互角に戦ったこいつだと思われるが。

平成最後の劇場版となった『劇場版 ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』においても、ゲストウルトラマンとして登場したジードが全形態にチェンジ(ただしジードクローは未使用)。湊兄弟もロッソウィンドとブルフレイム以外の形態を見せてくれた(こちらはルーブスラッガーやオーブリングNEOも使用)。
更に本編では一度もなかった人間体からルーブへの直接変身も披露するという豪華仕様。

令和初の劇場版、『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』では先輩ニュージェネヒーローは全員への最強形態*6へのタイプチェンジ。主役であるタイガは中間形態ともいえるフォトンアースも披露した。ニュージェネメンバーの変身前のオリジナルキャスト勢ぞろいからの同時変身に全員最強形態へのチェンジと、シリーズを見続けたファンには堪らないサービス要素てんこ盛りであった。


またウルトラマンゼロはシリーズを通じて、客演時にルナミラクルとストロングコロナへのタイプチェンジを使用することが多い。
今のところ『X』、劇場版『ジード』、『Z』で両形態が登場している。
ゼロ客演のエピソードはタイプチェンジ演出を好む坂本浩一監督の担当になることが多いという事情も大いに関係している。


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最終更新:2024年04月06日 16:03

*1 フラッシュの時にはついているプロテクターがミラクルとストロングにはない

*2 代わりに、半ば巻き込まれるように復活したカルミラがトリガーに救出されて和解、彼(とデッカー)と共闘したことで、トゥルースとは異なる形で『光』と『闇』の力でメガロゾーアを再度撃破した。

*3 ただし、使っているのがトリガーかデッカーかに応じて形状が変化している。

*4 因みにバンク映像は初期デザインを元に作られているので実際のスーツと比べると細部のデザインが異なっている。

*5 タイプチェンジを持たないマックスとキング、レオ、アストラ除く

*6 ギンガ+ビクトリー、湊兄妹はそれぞれ合体形態だったので厳密にはタイプチェンジではない。