グラキエス(ULTRASEVEN X)

登録日:2012/07/21(土) 14:00:43
更新日:2023/12/12 Tue 17:49:41
所要時間:約 5 分で読めます




本項目では『ULTRASEVEN X』のネタバレが多く含まれます。 



君たちは食事をするだろう
食物は生物が生きるのに必要不可欠なものだ

同様に、人類は情報がなければ生きていけない
彼らは自ら、そんな世界を作り上げてしまった

そこで我々は情報を提供する側に回ることにした
需要と供給…人類と我々はその信頼の上に成り立っているのだ


ジン「どこから現れた…なぜこの地球を侵略する!?」


侵略? そんな低俗な意思は我々にはないよ

地球を覆う大気のように、我々はただここに存在する

故にもう一つの世界にも存在するのは必然だ

この世界と平行して存在するもう一つの世界

そう、君が生きる世界のことだ


ジン「俺が生きる世界…?」


さぁ、そろそろ終わりにしましょう

君は既に役目を終えたのだよ





「「「ウ ル ト ラ セ ブ ン」」」





グラキエスとは、円谷プロの特撮作品『ULTRASEVEN X』に登場するエイリアンであり、同作のラスボスである。


グラキエス

情報網を利用することで、主人公ジン達の地球を裏で支配していた存在。

クモのような姿をした小型のエイリアンだが、時には庭園に佇む三人の男女のイメージとなってジンの精神に干渉する。

個々の戦闘能力は低い反面、高度な科学力を持つことや、一つの地球を支配していることから知能の高さも窺える。


巨大モニターが市街地に浮かび、厳重に情報が統制される『SEVEN X』の奇妙な世界観も、グラキエスの支配によって構築されたもの。

実はジンや仲間達が所属していた「DEUS」も、グラキエスが侵略者を抹殺するために作られた組織であった。
DEUS司令の正体もグラキエスの作ったシステムであり、エージェント達はその事実を知らない。

これらの支配は地球人にも気付かれておらず、その正体に近付いた者は容赦なく始末されている。


かつて水に振動を与えてエネルギー資源を生み出す「AQUA PROJECT」という計画を科学省が進めていたが、
この実験の影響で、能朱湖に別次元の世界へ繋がるゲートが開いてしまう。

グラキエスは凍結されたこのプロジェクトに目を付け、ゲートの先の世界の支配を計画する。
しかし、その世界こそがM78星雲ウルトラマン達が活躍する世界であり、
それを察知したモロボシ・ダンウルトラセブンが逆にこの世界へと乗り込むことになる。


なお、グラキエスはラテン語で『氷』の意。同じ由来のこの人とは関係ない。
まあ強いて言うなら、この人の恋人今度同僚か上司になるであろう人かつての戦友の平行世界の同一人物の敵にあたる。



メカ・グラキエス

体長:89メートル
体高:33メートル
体重:9万トン
別名:巨大機械生命体

グラキエスが自分達の姿を模して造った、3機の巨大ロボット
グラキエス本拠地である能朱湖周辺を護衛している。

飛行能力光学迷彩といった機能を備え、戦闘では口から吐く粘着性の物質や、連射可能な紫色の火炎弾を用いる。



◆劇中での活躍


終盤でジンの恋人・エレアからその存在が語られ、EP12『NEW WORLD』でついに正体を現した。
ジン、ケイ、エス、そしてエレアは2ヶ所存在するグラキエスの本拠地を潰すため、分担して行動を起こす。

能朱湖へ向かったジンとエレアにメカ・グラキエスが襲い掛かり、ジンはセブンXに変身して交戦する。
しかし3機のフォーメーションはセブンXを破り、ジンは倒れてしまう。


実はジンの記憶喪失にもグラキエスが少なからず関わっており、その出来事は本編開始以前に遡る。

グラキエスの存在を知ってしまったジンとエレアは命を狙われ、ジンが重傷を負ってしまう。
逃げ場をなくして飛び込んだ能朱湖で、二人はグラキエスの侵攻を止めるために現れたウルトラセブンと遭遇。
ジンを救うために融合するが、その際にセブンの意思とともにジンの記憶が封印されていたのが一連の真相であった。


だが、この敗北を機にジンの中に封印されていたセブンの意思が覚醒。
再び変身し、圧倒的な力でメカ・グラキエス2機を地面に叩きつけて撃破、残る1機もエメリウム光線で破壊した。

本物のグラキエスは地底奥深くに巣くっており、地下に突入したセブンの前に、おびただしい数のグラキエスが姿を現す。

ここからセブンによる


…と怒涛のグラキエス狩りが始まる。

全てのグラキエスを殲滅したセブンは、ケイとエスが向かったもう一方の拠点へ突撃し、窮地に陥ったケイとエスも救出。

グラキエスによる支配と侵略計画は、セブンの手で潰えたのだった。



◆余談


映画『ウルトラマンサーガ』に登場したバット星人のように、物語開始時点で「地球侵略済み」という実績を持つ数少ないウルトラ怪獣。

しかし暴政を敷くわけでもなく、情報統制で戦争やテロが根絶されるわ、
凶悪なエイリアンから守ってくれるわで「侵略されたままで良かったんじゃね?」との意見も多い(それらがではないかという意見もあるにはあるが)。
まぁ、環境汚染はひどいようだが。


一方、侵略を狙っていたM78世界の地球だが


…等の不安要素が多く、「グラキエスには無理じゃね?」との厳しい意見もあった。
ギャラクシークライシス後はこれにコネが増えた他の宇宙のウルトラマンやその他戦士が加わる可能性もあるし。


要するに平行世界の侵略という余計な欲を出した時点で詰みに入っている、文字通り墓穴を掘った黒幕キャラである。




情報網を操作し、誰も気付かない内に追記・修正をお願いします。


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最終更新:2023年12月12日 17:49