宝剣ギャラクシア(星のカービィ)

登録日 :2013/06/28(金) 14:44:13
更新日 : 2017/03/17 Fri 23:26:37
所要時間 :約 14 分で読めます




宝剣ギャラクシアとは、星のカービィシリーズに登場する剣、およびにテレビアニメ版のサブタイトルの1つである。


概要


メタナイトが所有する特別な剣。
見た目は三対の枝刃がついた金色の剣で、柄の部分に赤い宝石が埋め込まれている。

アニメ版で初登場し、その後ゲームにも固有の設定以外が逆輸入された経緯を持つ。


◆ゲーム版
星のカービィ 夢の泉デラックス』発売以前まで、メタナイトの剣は単なる金色の剣であった。
転機となったのがアニメ版の放送であり、
同時期に発売された本作のアートワーク上もそれに合わせて新デザインとしてリファインされた。
(ドット絵では無理があるのか、従来と同じ普通の剣のまま。3Dポリゴンの作品は別)
ただし、この時は剣の名前について公式側からの言及はなく、しばらく名無しの剣として扱われることが続いた。
たまに間違われやすいが『鏡の大迷宮』のマスターソードとは別物。あれは枝刃が付いていないタイプである。
『スマブラⅩ』では最後の切りふだの技名「ギャラクシアダークネス」でゲーム側にも名前が露出するようになり、
『毛糸のカービィ』からは剣自体が正式に「ギャラクシア」の名を与えられるに至った。


あつめて!カービィ』のサブゲーム「カービィマスター」では隠し要素として、何とギャラクシア自体が隠しボスで登場する。(※裏ラスボスではない)
ドット絵だが巨大なサイズを誇っているためか、しっかり枝刃も描かれている。
攻撃方法は空から隕石を3発降らすものだけで、意外と単調。
倒すとギャラクシアを入手、最後のダークマター戦でゲージをピンク色(マーベラス評価)に止めた時の攻撃が ダメージ9999のソードビーム に超強化される。
ちなみに通常の最高ダメージは1000止まりで、かつダークマターのHPは形態変化前後で2000/3000程度。
いかにトチ狂った威力であるか、お分かり頂けただろうか。



◆アニメ版
初出。
第1話の時点から既にメタナイト卿の剣として登場した。
フォトロンという光の種族が、本編の5万年も昔に鍛造した。剣でありながら自我を持つ知性体で、己に相応しい主を選別して
力量が足りない者は、そのまま手放さなければ容赦なく殺す。
(命の危険性は示唆されている程度だが、少なくともこの意味合いが含まれている可能性は高い)


鞘は無いどころか、抜刀時にその場で放電によって刀身を形成するという凄いギミックがある。
話によっては演出が少し違ったり、第18話のように省略されることも。
たまにカービィが吸い込むとギャラクシアを持った特別なソードカービィになり、変身時の演出も普段とは少し違う。
ソードビームもギャラクシアソードビームへと変化し、威力も普段とは桁違い。

また「この剣がメタナイト卿の手元にある所為で、ホーリーナイトメア社は宇宙征服を完遂出来ていない」というトンデモ設定がある。
が、メタナイト当人は最強魔獣クラスには度々敗北するので、ぶっちゃけ全くそうは見えない。
既に老いた身とはいえ、これは…



とまあ、これだけ読むとなかなか凄い代物に思えるが、本編での扱いはあまり良くない。
ギャラクシア自体の名前・設定が明かされたのは放送開始から1年が過ぎた第60話と遅め。
世界観的に重要なポジションであるにも関わらず、
ギャラクシアが話の本筋に関わっているのは何とこれが 最初で最後だった。
銀河戦士団もそうだが、いかんとも設定投げっぱなし過ぎである。
まあ本筋自体が割とないがしろにされがちなこのアニメではよくある事。ヤミカゲとか


話自体は普段のノリと比較するとシリアス寄り。
他の回に見られるようなコミカルさが鳴りを潜めており、その意味では少々異質である。



本項目では第60話『宝剣ギャラクシア!』の内容についても触れる。




■宝剣ギャラクシア!


●予兆(アバン)
ある日のこと、大臣一家の所で夕食をごちそうになったカービィ。
いつものように無駄なくペロリと平らげる様は、相変わらずの食いしん坊である。

メーム「お皿洗いが簡単で助かるわぁ~」
パーム「家庭に一台、カービィだね」

食器洗浄機じゃないんだから…


今夜はもう遅いから泊まっていきなさい、とフームが提案したその矢先、外で異変が起きる。
空から火の球とも流れ星ともつかない物体が飛来し、森の方へ落下したのだ。


この時カービィ達は知るよしも無かったが、その正体はなんと宇宙船。
更に言えばカービィがかつて乗ってきたゆりかごの宇宙艇とは異なり、いかにも本格的な形状、大きさの無骨な船であった。
船内では到着を感知したかのように謎のカプセルが開く。


だが、その中で目覚めた人物の目は確実に穏やかといえるものでは無かった……



●前半(Aパート)
日が沈んでだいぶ暗くなった頃。


デデデ大王とエスカルゴンは落下した隕石の調査に乗り出していた。
なかなか見つからず早速帰りたいとぼやき始めるデデデ。
エスカルゴンは隕石の正体がエイリアンかもしれない可能性を説くも、

デデデ「だったらきっとカービィが狙いだぞい!」

と楽観。
後に自分らが巻き添えを食うことになるとは夢にも思うまい。


落下現場に到着し、いよいよ例の隕石(宇宙船)を発見。
しかし、どっちが先に入るかをめぐって譲り合いという名の押し付け合いに発展し、ちっとも進まない。

エスカルゴン「へ、陛下がお先にどうぞ~」
デデデ「お前の役目ぞい!」
エスカルゴン「じゃあ給料上げるでゲスよ!!(逆ギレ)」
デデデ「貴様は絶対服従ぞい!(理不尽)」
エスカルゴン「そんなぁ~…」
デデデ「早く行け!!」
エスカルゴン 「あーっ!いや~ん、そこ触っちゃry」






??? 私になにか用か?




そこへ下らないケンカに割って入るかのごとく、見上げると崖の上には銃を構えた白い髪の少女が!
「やっぱりエイリアン!?」と慄くエスカルゴンだが、顔も見知らぬ相手に原住民呼ばわりされて黙っちゃいられない。

エスカルゴン「フン!姿こそみっともなく在らせられるが(失言)、このお方は驚くなかれデデデ大王でゲス!!」
デデデ「でゃーっはっはっはっは、分かったか!」
???「ほう……(無関心)」

…完全に 興味無し である。

最終的に邪魔者と判断したようで、少女は銃から火炎放射でエスカルゴンを攻撃し始める。
身の危険を察知した二人はデデデカーを全速力で走らせるが、更に追撃をもらってしまい大破。

なんとか城に帰還するとワドルディ達に厳戒態勢を敷かせ、メタナイト卿にも敵から城を守れと命令する。

エスカルゴン「たまには働くでゲスよ!!」

メタニート卿…



部屋に戻り、少女の正体について「ホーリーナイトメア社の借金取り魔獣」と考えるエスカルゴン。
となれば、ケチンボのデデデ大王としては絶対金を払うわけにはいかない。
借金取りなら顧客の顔ぐらい覚えておけというのは秘密



その頃、謎の少女はすでに城門前まで来ていた。
門は硬く閉ざされていたが、今度は先程の銃からワイヤーフックを射出し、あっさりと城壁を乗り越えてしまう。
更に銃はバズーカに変形し、周囲のワドルディ達をミサイルで蹴散らす。

ワドルドゥ隊長 「侵入者だー!逃げるなー!」

ミサイルぶっ放す輩に生身で立ち向かえって言う方が無茶です。




突然の襲撃に城内は大混乱。
メタナイト卿、ソード、ブレイドの三人はただちに撃退へ向かうが、奇しくもその道中で目的の少女と邂逅。

???「間違いない…お前だ」

意味深な言葉をつぶやく少女に対し、一方のメタナイト卿は顔に見覚えがあると言いだす。
更に少女は続ける。


???「そうだろうな。母は銀河戦士、 ガールード!
メタナイト「…!!」


一瞬動揺するメタナイト卿。

だが驚いている暇はなく、少女は銃をマシンガンに変形させ襲い掛かる!
ソードとブレイドは卿を逃がすべく、少女の足止めを買って出ることになる。

この時の連携プレーは結構カッコいいので必見。
ちなみにここでは彼女の銃が剣にも変形することが分かる。




その後も謎の少女の進撃は止まることを知らず、ソードとブレイドの挟み撃ちから逃れ、
途中で デブカタツムリ の原住民を再度巻き添えにしながらメタナイト卿を追い続ける。


一方、カービィ達は襲撃者を一目見るつもりでいたのか、大臣夫妻の目を盗んでこっそり部屋から抜け出していた。
だが運悪く少女に見つかってしまい、絶体絶命のピンチに陥る。


「あなたは誰?」
フームにそう問われた謎の少女―――「 シリカ 」は、メタナイト卿の剣「ギャラクシア」を奪いに来たと告げる。


何の権利があって、と言い返された彼女はメタナイト卿への憎しみと母の事を語り出す。
この際にシリカが発した


(メタナイトを)ずいぶん信頼しているようだな、 卑怯な殺人者を!


は朝7時半のアニメとは思えない台詞である。
言うに事欠いて殺人者とは……




聞けば母ガールードは、銀河戦士団の中で最も優れた戦士だったという。
同時に、メタナイトが母の仇であるとも。

二人はギャラクシアを奪い返す任務に就き、魔獣キリサキンと戦っていた。
戦いの末、遂にギャラクシアを奪還したガールードであったが、キリサキンの凶刃に倒れ手放してしまう。
そしてメタナイトはそれを手に入れると、彼女を見捨てて逃走したと……



フーム「嘘よ!メタナイト卿がそんな事するはずない!」

今のメタナイト卿からは想像もできない話であり、素直に信じられるはずがない。


そこへ再び姿を現すメタナイト。
ソードとブレイドにカービィ達を守らせるが、自身はシリカの不意打ちをくらい負傷してしまう。
ひとまずはメタナイト卿を安全な場所へ運ぶ事にし、立ち向かう決意をあらわにするカービィ達であった。




●後半(Bパート)
大臣夫妻から薬を受け取ったブン、カービィ。

だがこの時、最も警戒すべき人物のシリカに一部始終を目撃されていた事を二人はまだ知らなかった…




一方その頃、シリカが借金取り魔獣ではないと確信したデデデ達は、例によってカスタマーサービスにすがりつく。


カスタマー「で、その侵入者というのは?」
エスカルゴン「変な形の銃を持った、チビの娘でゲス!」
カスタマー「そうですか…」


明らかにカスタマーのリアクションが怪しい。

そうして送り込まれた「特別サービスの超強力な魔獣」は、何と あのキリサキンそのもの だった。
イヤな方向に粋な奴である。


デデデ「こりゃスゴイぞい!」
エスカルゴン「スゴすぎるかも~…」

ちなみに今回の二人の出番はここまで。





宿敵の到来などつゆ知らず、負傷中のメタナイトは一旦カブーの祠に匿われていた。
自ら誤解を解こうとしないどころか、話せるのは剣(ギャラクシア)ぐらいなどとおかしな事をぬかし
「まるで生き物ね…」とフームに呆れられてしまう。


しかし、カブーの語りでそれが嘘ではないと判明する。

ギャラクシアは太古の昔にフォトロン族が鍛造した「剣の姿をした知性体」であること。
かつてそれを狙ってナイトメアが強奪したこと。
ナイトメアの宇宙制覇の行方をも左右するほど重要な役割を持つこと…



ひとしきり聞いた後、フームはある疑問をメタナイトにぶつけた。
ギャラクシアを取り戻しに行った時、ガールードの身に一体何が起きたのか?

タイミング悪く、薬を取りに行ったカービィとブンが帰ってきたことでそれは遮られた。
しかも彼らの後をつけたシリカまで現れ、もはや戦いは避けられない状況に。
再度迎撃するソード、ブレイドだが奮闘虚しくも脱落。



メタナイト「私が相手しよう!」



部下が敗れ退路も絶たれた中、怪我を押してメタナイトは真剣勝負に挑む。


フーム「無茶よメタナイト!その怪我じゃ…!」
ソードナイト&ブレイドナイト「「卿!!」」
シリカ「やっと戦う気になったか…行くぞ!!」



だが、相手は銀河戦士団でも優秀だったガールードの娘。
メタナイトの不調を考慮した上でも剣の実力は互角だった。

絶え間ない剣の攻撃に押され、防戦一方のメタナイト。

トドメの一撃でギャラクシアが弾かれ、遂にシリカの手に渡る。



―――が、突然ギャラクシアから電撃が走り、絶叫。
強い拒絶を受けて吹き飛び、地に叩き付けられる。


この辺のシーンは迫真の演技も相まって悲鳴が痛々しい。
何かあるなと予想できてもバチィ!!→絶叫のコンボで少々心臓に悪い。



メタナイトは語り出す。
ギャラクシアを持つには強大なパワーの持ち主でなければならない。
パワーの足りない者が長く持てば、命に関わるのだと。
それは彼女を所有者として認めないことを意味し、ガールードの死因を遠からず示唆するものであった。


そこへ万を持して現れた真の仇敵、キリサキン。
送り込まれた目的はかつてと同じく、ギャラクシアを奪う事だ。
バズーカ、マシンガンの迎撃をものともせず、歯向かう者を力任せだが凶悪な攻撃で捻じ伏せていく。


ピンチとくればいよいよ反撃、カービィの出番である。
刃には刃を、ということでソードナイトの剣を吸い込みソードカービィに変身。
見事キリサキンの刃をへし折って見せる。



メタナイト「だが、 あの魔獣は…!



折られた刃は何事もなかったかのように再生。
不敵に笑うキリサキン。

こんな奴が相手では分が悪い。
メタナイトやガールードと戦って、現在まで生き延びられたのも納得の強さである。
流石のカービィも攻めあぐね、必死に斬撃をかわすだけで精一杯。
たちまち防戦一方に追い込まれてしまった。



その様子を見ていたシリカは、彼ならギャラクシアを持てるはずという可能性に賭けて出る。
だが、それを成し遂げるには命の危険を覚悟せねばならない。


一度は拒まれたギャラクシアを前に、意を決し引き抜こうと手をかけた!

やはり電撃に阻まれるが、構わず捨て身の覚悟で握り続ける。すると―――




『私はギャラクシア』




シリカの意識に突然ギャラクシアが語りかけ、事の真相を明らかにし始める。


『私は最強の騎士に所有されねばならない。 それをお前の母は知っていた


ガールードは自身の力でギャラクシアを持つことが叶わなかった。

だが、彼女は死を覚悟の上で引き抜き、メタナイト卿に投げ渡した。

彼がギャラクシアの所有者に相応しいと悟り、自らの命を投げ出す形で使命を果たしたのだという。




シリカ「母が…そうしたのなら……私は―――!」




真相を知ったシリカの選択は一つ。


シリカ「 受け取って!!


それは、母と同じようにギャラクシアを相応しき者…カービィへ託す事だった。



一縷の望みを断ち切るかのごとく、放り投げられたギャラクシアを強奪するキリサキン。
しかし、メタナイトからの不意を突いた一撃(落としたバズーカのミサイル)をかわすことが出来ず、すぐにカービィの元へ。
放たれた天まで届かんばかりのエネルギーの奔流にキリサキンも思わず目を背ける。
そして剣に光が集まっていき…


カービィ『 ギャラクシアソードビーム!



ギャラクシアを手にしたソードカービィの一撃が炸裂。
これには流石のキリサキンも耐えきれず、真っ二つとなって爆発四散。

遂にガールードの本当の仇が討たれたのだ。

シリカ「母さんは…最後まで立派だったのね」
メタナイト「そしてシリカ。そなたは母を超えた…」
シリカ「…うん」


全てが終わり、そこには高らかとギャラクシアを天に掲げるカービィの姿があった。

フーム「彼女も持ったのね…ギャラクシアを持てる力を!」




翌朝、見送る一同に別れを告げ、シリカは再び旅立っていった…


シリカ「バイバイ…」














しかし、感動の余韻に浸る視聴者に流された次回予告は、あの屈指のカオス回と名高いスナックジャンキーであった……



■第60話の余談

  • 何気にフームがメタナイトを「卿」づけでなく呼び捨てにした数少ない回でもある。

  • シリカの武器名は長らく不明であったが、後にプププ大全で「 クロスガン 」という名称が判明した。

  • EDへ移る際、いつもなら星型のブラインドで締められる所が、この回のみホワイトアウトで締められた。
…まぁ、あの気の抜けた演出は今回の話の流れからしてもそぐわないかも知れないが。

  • その後の扱い
この回は視聴率こそ5%台と、当時の土曜朝の時間帯では平均的である。
しかしファンからは非常に評判が良かったのか、色々なところで優遇されている。

  • 最終回近辺でまさかのシリカ再登場
  • ダイジェスト版がファミ通DS+WiiのスペシャルDVDに収録
  • 3度目のキッズステーション再放送でエピソードの歯抜けが目立つ中、この回だけ免れた
  • 星のカービィWii発売記念に行われた、Wiiの間におけるアニメ版無料視聴の対象に選ばれる
  • 星のカービィ20周年スペシャルコレクションに再収録
  • ↑に関連してプププ大全の紹介ではシリカ、ガールードらの設定画も公開


特にスペシャルコレクションは全100話中3話(1つ目が無くてはならない第1話なので実質2話)という異常に厳しい選別の末という事もあり、収録内容が公表された際にはファンが大変喜んだとか。





追記・修正はギャラクシアの所有を認められた後にお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/