宝剣ギャラクシア(星のカービィ)

登録日:2013/06/28(金) 14:44:13
更新日:2024/03/24 Sun 14:38:01
所要時間:約 12 分で読めます




宝剣ギャラクシアとは、星のカービィシリーズに登場する剣、およびにテレビアニメ版のサブタイトルの1つである。


概要

メタナイトが所有する特別な剣。
見た目は三対の枝刃がついた金色の剣で、柄の部分に赤い宝石が埋め込まれている。

アニメ版で初登場し、その後ゲームにも固有の設定以外が逆輸入された経緯を持つ。


◆ゲーム版

戦艦ハルバードと共にメタナイトの象徴と言える存在。
剣の力なのか彼自身の技量なのかは不明だが、刃状のビームを飛ばすのはお手の物。力を込めれば巨大な竜巻だって飛ばせる。
特に、彼がプレイヤーキャラを務める一部モードではコピー能力が使えない関係で、あらゆる仕掛けを起動できる万能な剣と化す。
導火線をぶった切りそうな勢いで振ろうが着火すら出来てしまうのはまさに神業。

今でこそメタナイトの愛剣として馴染み深いが、『星のカービィ 夢の泉デラックス』発売以前は単なる金色の剣というデザインであり、特別な設定など無かった。
転機となったのが件のアニメ版の放送であり、前述のようなデザインに変更されてからは
同時期に発売された夢デラのアートワーク上でもアニメ版のそれに沿った方向性のデザインが採用。みんながよく知るギャラクシアに近い形状となった。
(ドット絵では無理があるのか、従来と同じ普通の剣のまま。3Dポリゴンの作品は別)

ただし、この時は剣の名前について公式側からの言及はなく、しばらくは「ギャラクシアと似ている名無しの剣」として扱われることが続いた。
間違われやすいが『鏡の大迷宮』のマスターソードとは別物。あれは枝刃が付いていないタイプである。
『スマブラX』では最後の切りふだの技名「ギャラクシアダークネス」でゲーム側にも名前が露出するようになり、
『毛糸のカービィ』からは剣自体が正式に「ギャラクシア」の名を与えられ、現在に至る。
また旧デザインの剣も予備として持っており、なんらかの理由でギャラクシアを無くした場合はそちらを使う。

基本的にメタナイトの所有物だが、『星のカービィWii』ではウルトラソード使用時に一定確率でギャラクシアを取り出す。
また、敵に改造洗脳された星のカービィ ロボボプラネット』では本物を持たず、ギャラクシアの形状をしたビームソードに持ち替えている。
星のカービィ ディスカバリー』ではメタナイトが落としたギャラクシアをコピーすることで「メタナイトソード」になることができる。
その際剣を奪われた形になったメタナイトは前述の旧デザインの剣を取り出す。(実はメタナイト側の攻撃力が下がる)
コロシアムのメタナイトカップクリア後に初回報酬としてメタナイトソードのせっけい図を貰うことができ、ソード能力をワドルディのぶき屋で進化させてもらうことでずっと使用可能に。(元のソードに戻すことも出来る)
体力満タンでムーンショットや、メテオエンドが連続斬りのアッパーキャリバーに変わり、擬似的にメタナイト本人を操作している感覚を味わえる。


あつめて!カービィ』のサブゲーム「カービィマスター」では隠し要素として、何とギャラクシア自体が隠しボスで登場する。(※裏ラスボスではない)
ドット絵だが巨大なサイズを誇っているためか、しっかり枝刃も描かれている。
攻撃方法は空から隕石を3発降らすものだけで、意外と単調。
倒すとギャラクシアを入手、最後のダークマター戦でゲージをピンク色(マーベラス評価)に止めた時の攻撃が ダメージ9999のソードビーム に超強化される。
ちなみに通常の最高ダメージは1000止まりで、かつダークマターのHPは形態変化前後で2000/3000程度。
いかにトチ狂った威力であるか、お分かり頂けただろうか。



◆アニメ版

シリーズ全体での初出。
第1話の時点から既にメタナイト卿の剣として登場し、第60話「宝剣ギャラクシア!」で詳細が語られた。
フォトロンという光の種族が本編の5万年も昔に鍛造した。
剣でありながら自我を持つ知性体で、己に相応しい主を選別して力量が足りない者は、そのまま手放さなければ容赦なく殺す。
(命の危険性は示唆されている程度だが、少なくともこの意味合いが含まれている可能性は高い)
インテリジェンスソードとも言える存在だが、明確に意思を持って喋ったのは60話だけなので*1普段からも所有者(メタナイト卿)に何か語りかけているのかは不明。


鞘は無いどころか、抜刀時にその場で放電によって刀身を形成するという凄いギミックがある。
話によっては演出が少し違ったり、第18話のように省略されることも。
たまにカービィが吸い込むとギャラクシアを持った特別なソードカービィになり、変身時の演出も普段とは少し違う。
ソードビームもギャラクシアソードビームへと変化し、威力も普段とは桁違い。

また「この剣がメタナイト卿の手元にある所為で、ホーリーナイトメア社は宇宙征服を完遂出来ていない」というトンデモ設定がある。
別作品にはわざわざ伝説の剣を自身の脅威になるだろうと言ってへし折る奴もいるので、ナイトメアも知らなかったスターロッド以外の装備で対抗策になりうるのはこの剣だけ。
自身を滅ぼすであろう剣を手元に置く事で対抗策を奪えばゆっくりじっくり侵略できるのでこの設定は理にかなった設定だろう。
ましてやメタナイトは銀河戦士団の中でもトップクラスの実力者である。最強の剣と最強の剣士、そんな組み合わせが敵対しているのだから停滞するのも無理はない。
…が、メタナイト当人は最強魔獣クラスには度々敗北するので、ぶっちゃけ全くそうは見えない。
既に老いた身とはいえ、これは…



とまあ、これだけ読むとなかなか凄い代物に思えるが、本編での扱いはあまり良くない。
ギャラクシア自体の名前・設定が明かされたのは放送開始から1年が過ぎた第60話と遅め。
世界観的に重要なポジションであるにもかかわらず、
ギャラクシアが話の本筋に関わっているのは何とこれが 最初で最後だった。
銀河戦士団もそうだが、いかんとも設定投げっぱなし過ぎである。
まあ本筋自体が割とないがしろにされがちなこのアニメではよくある事。ヤミカゲとか

関係者

  • メタナイト卿
散々言った通り、現所有者。
ギャラクシアに最強の戦士として認められた一方、それでも銀河大戦の戦況が覆ることはなく、更に現代では誤解から亡き同僚の娘につけ狙われるなど、決して良いことばかりでもなかった。
ちなみに愛剣としてはいるが、時には謎の屋敷に飛び込むため、閉じようとしている扉の隙間にギャラクシアを投げ込んでドアストッパー代わりにするという大雑把な扱いも見せる。

  • カービィ
次代の所有者として素質を秘めた、新世代の星の戦士。
彼にとってギャラクシアはまあまあ重いため、初めて持った時は思うように振り回せなかったが、剣術に長けたソードカービィに変身すれば最強の武器を使いこなす最強の戦士に早変わり。
2回目の所持では彼自身の成長の表れか、剣を掲げると天空から莫大なエネルギーを注ぎ込んで前述のギャラクシアソードビームを放ち、メタナイト卿を除けば最もギャラクシアを使いこなしているといっても過言ではない。
ちなみにこの「剣を掲げて力を溜める」構図は、奇しくも後の『星のカービィ トリプルデラックス』でソード能力に追加された「スカイエナジーソード」の溜めと似通っている。

  • ガールード
メタナイト卿の同胞。シリカを娘に持つ。
銀河大戦時代は彼と一緒にギャラクシアを取り戻す任務にあたったが、ギャラクシアがメタナイト卿を所有者に相応しいと見ていることを知り、その上で命を犠牲に引き抜くとメタナイト卿に託して力尽きた。
メタナイト卿本人はこの事をずっと引きずり続けていたようで、シリカを目の前にしても己の口から本当の事を言わず(言えず)、ギャラクシアに代弁させる形となった。

  • シリカ
ガールードの娘である女戦士。
どういう経緯か、メタナイト卿のことを母を見殺しにしてギャラクシアを独占した卑怯な殺人者と誤解しており、ポップスターくんだりまでやって来て大暴れしながらギャラクシアの奪還を目論んだ。
しかし、最終的にギャラクシアを通じて母の真実を知ったことで和解する。
カービィのような自在に振るえる力量は無く、むしろ拒絶される有り様だったが、なすべき使命を果たすための覚悟は母譲りの本物。

ちなみに彼女が武器にしている多機能銃「クロスガン」は、小さくて分かりづらいが柄の底面をよく見るとホーリーナイトメア社のロゴマークが入っている。
歪曲されて伝わった母の死やギャラクシアへの執着などを見るに、一体誰が吹聴してそそのかしたのか……考えられる回答は限られてくる。

  • キリサキン
かつてギャラクシアを奪った魔獣であり、ガールードの仇。
メタナイト卿とガールードの二人がかりでも倒し切れなかったようで、現代においても再びギャラクシアを奪いに送り込まれるなど深い因縁がある。

  • フーム
ギャラクシアが意思持つ剣であることを、作中でメタナイト卿から最初に知らされた人物。
ただカブーの説明が挟むまでは信じる気が無かったらしく、最初は剣が喋るとかヘンな事を言うんだからぐらいの認識だった。

  • カブー
ギャラクシアの秘密を知る賢者の岩。
異空間と見間違うほどの精巧な記憶の映像が保存されている。


余談


  • ギャラクシアとして初出のアニメ第60話は視聴者からの人気が高い名エピソードであり、視聴率こそ5%台と(当時の土曜朝の時間帯では)平均的であったが、放送終了後も数あるエピソードの中でゲストキャラともども優遇されていた。


追記・修正はギャラクシアの所有を認められた後にお願いします。

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最終更新:2024年03月24日 14:38

*1 それも頭の中に語りかける念話のようなもので、実際に喋ってはいない。