ストロベリー・パニック(アニメ)

登録日:2011/04/08(金) 22:56:50
更新日:2024/03/31 Sun 15:36:25
所要時間:約 4 分で読めます






はじめて接吻(くちづけ)した人は、お姉様でした……




ストロベリー・パニックは、2006年4月~9月に放送されたアニメ。
『電撃G's magazine』で連載された読者参加企画『Strawberry Panic!』(文章作:公野櫻子)が原作。
略称はストパニ。



【概要】
全26話の2クール構成。
原作やゲーム版と比べて登場人物が多いのが特徴。
また、小説版と比べると同じ名前でも見た目が違う、または同じ名前と見た目でも性格が違う、といったキャラもいる。

本作は女性同士の恋愛模様を描いたアニメ、所謂「百合」作品である。
だが学園百合モノ作品の元祖である『マリア様がみてる』や、百合要素が濃い『神無月の巫女』とはまた違った魅力がある。
…というか、そのぶっ飛び具合は他の追随を許さない

まず、「男キャラが一切登場しない」という類を見ない世界観。(※一応元々の原作では、企画に参加する読者の役は男性であったが、後に無かったことになった)
そして2chやニコニコにおける百合・レズ作品に対する常用語「タマリマセンワー」「キマシタワー」の発祥でもある。
他にも謎の口説き文句「地球温暖化」、エロワールこと静馬や変態淑女こと玉青など、最早ギャグの域に達した要素の方が目立つのが特徴である。
だが、そこがいい。



【ストーリー】
両親の海外転勤で一人日本に残った蒼井渚砂は、伯母の母校である全寮制の女子校・聖ミアトル女学園に編入する事になった。
転校初日、学校へ行く途中アストラエアの丘で道に迷った渚砂。だが森の中で一人の美しい女性に出会い、突然額に口づけられる。
渚砂はそのまま気を失い、気が付くと保健室のベッドで介抱されていた。
傍らにいたのは寮で渚砂のルームメイトになる涼水玉青。そして謎の女性の正体は、「エトワール様」と呼ばれ女生徒たちの憧れの的である花園静馬だった。
やがて渚砂は多くの女生徒達と交流しながら、アストラエアのトップを決めるエトワール戦なるものに巻き込まれてゆくことに…。



【舞台設定】
アストラエアの丘には三つの全寮制女子校がある。
伝統を重んじ、財閥や旧家などの名門出身者が多い、正統派の「聖ミアトル女学園」。
キャリアウーマン志向でスポーツなどにも力を入れている、スタイリッシュな「聖スピカ女学院」。
最も自由な校風で今時な、アーティスト系っぽい「聖ル・リム女学校」。
そして寮は三つの学校全ての生徒が入る「いちご舎」となる。



【登場人物】
■聖ミアトル女学園
◆蒼井渚砂 CV:中原麻衣
主人公。4年生。
明るくて誰にでも分け隔てなく優しい性格。髪は赤色の短いポニーテール。
見た目も中身も能力も平均だが、フランス語のように壊滅的な分野もある。社交ダンスなど慣れない分野も苦手。
転校生にもかかわらず、その性格ゆえに友達は多く、登場人物の中でも最も交友関係が広い。
転校初日に静馬に迫られたり、玉青に色々されたりとモテるのか不幸なのかよく分からない。次第に静馬にドキドキするようになる。最初はノーマルだったんだ、最初は…。

◆花園静馬 CV:生天目仁美
渚砂の先輩。相手役。6年生。
名家の出身。何でも出来るスーパーウーマンだが、見境無く女生徒で遊ぶプレイガールでもある。名…家…? 髪は銀髪の長いポニーテール。
アストラエアのトップであるエトワールの当代で、全生徒の憧れの的。気高く格好良い、かと思いきや、過去を引きずるだけ引きずったりとジメジメしたところもある。
初対面の渚砂に迫ったり、後述の花織と野外で愛し合ったりネタに事欠かないお方。ファンからの愛称はエロワール。

◆涼水玉青 CV:清水愛*1
渚砂の親友でルームメイト。4年生。
穏やかでおしとやかな性格。表面上は。「~ですわ」など上品な喋り方をする。髪は青いシニヨン。
骨の髄まで渚砂ラブで、それを隠そうとしない。渚砂の叫び声を録音したり、それを聞いて悦に浸ったりする変態淑女。タマリマセンワー。
だが誰よりも渚砂のことを大切に想っている人物でもある。

◆月舘千代 CV:斎藤千和
渚砂の後輩。1年生。
やや大人しめで健気なドジっ娘。渚砂と玉青のお部屋番で、渚砂に憧れている。髪は緑髪のおかっぱ。
他校だが同級生の蕾とは結構仲が良い。
ちなみに小説版と漫画版では黒髪である

◆六条深雪 CV:野田順子
6年生。
ミアトルの生徒会長。静馬と花織の親友で、2人を引き合わせた人物。静馬のルームメイトでもある。
厳格で真面目な性格であり、自由奔放な静馬に手を焼いている。ファンからは名前で呼ばれずに専ら会長と呼ばれる。

◆東儀瞳 CV:片岡あづさ
6年生。
静馬の取り巻きで助手。

◆狩野水穂 CV:河原木志穂
6年生。
静馬の取り巻き。初対面時に渚砂にエトワールと間違えられた。

◆竹村千早 CV:近江知永
◆水島紀子 CV:阿部玲子
4年生。
渚砂と玉青のクラスメイトで、いちご舎では隣の部屋。やり取りが最早夫婦の域。

◆桜木花織 CV:岩村琴美
故人。静馬の元恋人で、もう1人のエトワールになるはずだった人物。
本来なら玉青のルームメイトになるはずだったが、病が原因で互いに個室になった。



■聖スピカ女学院
◆此花光莉 CV:松来未祐
もう一人の主人公。3年生。
おっとりしていて儚げな天然娘。その天然が物凄く厄介。髪は白金のロング。
聖歌隊に所属しており、天使の歌声を持っている。
学院のスターである鳳天音に憧れている。他校同士だが寮での交流がある渚砂とは友達。

◆鳳天音 CV:甲斐田裕子
光莉の先輩。5年生。
学院のスター的存在で、見た目や能力が中性的なためか「スピカの王子様」などと呼ばれる。髪は青緑のショート。
わりと朴訥な性格で、本当は王子扱いされたくないのだが、素で王子的行動をしてしまう。次のエトワール最有力候補だが、エトワール選には興味が無い。
乗馬の名手で、スターブライトという名前の愛馬がいる。

◆南都夜々 CV:桑谷夏子
光莉の親友でルームメイト。3年生。
女性しか愛せない真性百合。光莉を愛しており、エロいことをけしかけたりもするが、天然でスルーされ続ける可哀想な子。髪は黒のロング。
聖歌隊に所属しており、蕾に目標とされるほどの実力がある。寮での交流がある渚砂とは友達。
名前は「やや」と読むが、プレインズウォーカーではない。

◆奥若蕾 CV:野川さくら
光莉の後輩。1年生。
ツンデレ。原作から最も大きく性格変更されたキャラ。髪はピンクのロング。
夜々に憧れて聖歌隊に入ったが、素直になれない。夜々に対しては光莉のファンだと言い張っていたが、光莉には看破されていた。
他校だが同級生の千代とは友達。

◆冬森詩遠 CV:氷青
6年生。
スピカの生徒会長。ミアトルに対して対抗意識を持っている。
色物集団なスピカの中では蕾同様に常識人。

◆剣城要 CV:木下紗華
5年生。
スピカの副生徒会長。天音のエトワール選出馬を阻止する為に暗躍する。そしてやたらと光莉に迫るも、失敗に終わった。
桃実とはエロい関係。だったが、後に予想外の方向へ…。
独特な言い回しが特徴で、最初に光莉に迫った際の口説き文句である通称「地球温暖化」は今も語り継がれるネタ。

◆鬼屋敷桃実 CV:後藤沙緒里
5年生。
スピカの書記。天音のエトワール選出馬を阻止する為に、要と共に暗躍。夜々を煽る。
要とはエロい関係。だったが、後に予想外の方向へ…。
ちなみに小説版だと見た目や性格が違う。



■聖ル・リム女学校
◆日向絆奈 CV:清水愛
2年生。
千華留の作る様々な部に入部するトリオの一人。髪は茶色のツインテール。
編入生の噂を聞いて赤くなる、物凄く自然な流れで檸檬とキスをするなど、別の意味でアストラエアに順応している。
よく籠女の面倒を見ており、籠女の意思が分かる。渚砂とは友達で、渚砂が落ち込んだ時には励ましに来てくれたりする。
原作やゲーム版では渚砂・光莉と共に主人公の一人なのだが、尺の問題なのか彼女だけ扱いが明らかに脇役。

◆源千華留 CV:中島沙樹
絆奈の先輩。5年生。
ル・リムの生徒会長。ル・リムの校風である部活の自由を最も満喫してるお方。髪は黒のロングに二つのリボン。
出番の少ないル・リム組の中では唯一ミアトルとスピカの両方に関わりを持つ。
騒ぎの外からいつも渚砂達を見物、もとい見守ってくれている。ファンからの愛称は「千華留様」。

◆白檀籠女 CV:福井裕佳梨
絆奈の後輩。1年生。
無口で、最も幼さが際立つキャラだが意外な能力を隠し持っていることも。髪は金のウェーブヘア。
いつも持ち歩いている熊のぬいぐるみを「パーシヴァル」と読んで話し掛けたりするなど、やや電波的。

◆夏目檸檬 CV:宮崎羽衣
絆奈の親友。2年生。
自由気ままな他の3人と比べ、庶民的な常識人でツッコミ役。髪は緑のダブルシニヨン。
絆奈との明確な関係性は定かでない。



【主題歌】
オープニングテーマ
『少女迷路でつかまえて』
『くちびる白昼夢』
(歌手は共に美郷あき)
エンディングテーマ
『秘密ドールズ』
『苺摘み物語』
(歌手は共に中原麻衣清水愛)



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最終更新:2024年03月31日 15:36

*1 当初はゲーム版で声をあてた沢城みゆきが演じる予定だったが、スケジュールの都合で参加できず、絆奈役の清水が兼任した。