M249 MINIMI軽機関銃

登録日:2010/03/19(金) 20:27:07
更新日:2024/01/17 Wed 21:42:06
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小さくてどこか和み系の銃


んなわけあるか!






ミニミ軽機関銃とはベルギーのFN社が開発した、分隊支援用の軽機関銃である。
日本やアメリカでは分隊単位で配備されている。
因みに「MINIMI」とはフランス語で「ミニ・ミトラィユーズ(Mini-mitrailleuse)」で、ミニ・マシンガンを意味する。

ミニミ軽機関銃の性能

種別 分隊支援火器
設計 1982年〜
製造 1984年〜
口径 5.56mm
銃身 465mm
全長 1038mm
重量 6.9kg(無装填時)
   10kg(M27リンク200発装填時)
使用弾薬 5.56mm×45弾
弾数 100または200発(M27リンク)
   30発(M16用マガジン)
発射方式 ガス圧力
発射速度 725発/min(ベルト)
     1000発/min(マガジン)
有効射程 1000m
想定使用条件 800m(伏射)
       600m(肩撃ち)


ミニミ軽機関銃はFN MAGを元に設計され、従来と比べ軽量化に成功している。
このお陰で一人あたりの所持弾数を増やすことができるようになった。

また、弾薬が切れ、ベルトリンク給弾が出来ない場合は、分隊員のM16(小銃)のマガジンを代用することが出来るという優れ物。頻繁に作動不良を起こすので、緊急時にしか使用しないらしいが
普段は分離式弾帯(M27リンク)を使用する。

冷却方式は空冷式となっている為、銃身の交換が簡単である。

サプレッサーも取り付けられるが、オーバーヒートを起こしてすぐ使えなくなるためそれほど活用されない。

その他にも二脚が標準装備となっていて、アメリカや日本では三脚を使用している。

こういった様々な利点から各作戦で多用され、高い評価を得ている。
その為、多数の派生型や改造型が存在する。
分隊支援火器では分隊を構成するため、相互性や互換性が必要である。
ヨーロッパでは自国の「LSW(ライト・サポート・ウェポン)」を多く採用していた。しかしマガジン給弾であることや火力の限界により、ベルトリンク給弾式のMINIMIを採用するに至った。
米軍が採用に至った理由としてM16マガジンとの共通だけでなく、ベルトリンク給弾構造だったからだ。

しかしM16と共通化したため、兵士はM16とMINIMIの両方の訓練が必要とされることになり、軍と兵士の負担になる結果となった。

また、いかにもな「私はマシンガンです」という見た目のため、機関銃手が敵から真っ先に狙われやすいという問題もある。
(もっとも、これはミニミに限ったことではないが)


自衛隊では高機動車(HMY)や軽装甲機動車(LAV)に搭載されている。

89式5.56mm小銃との弾薬の共通化を図り、62式7.62mm機関銃の後継として採用された。

◎派生型一覧
◆M249 para
空挺用。折り畳み式の銃床と短いバレルが特徴である。様々な局面に対応出来るようにコンパクトに仕上げられている。

◆M249E5
恐らく派生型の中で一番改造されている。
M249(後述)を元に、ピカティニー・レールをフィードカバーの上に取り付け、フォアグリップを装着し、銃身を詰め、空挺式の折り畳み可能なM5に改修したタイプ。
その他にも軽量化の為に、M16マガジン用ポートを廃止したり、三脚が使えなくなったりしている。

◆Mk46 Mod1
アメリカ特殊作戦軍が採用しているタイプ。
M249E5に似ているがハンドガードがレール型になったりと多少の改良が施されている。

◆Mk48 Mod0
ミニミ軽機関銃の使用弾薬を7.62mm×51mm弾に換えたタイプ。
Navy SEALs(アメリカ特殊作戦軍の下級組織)のように特殊な潜入任務を行う部隊では、少数対多数の戦闘が発生する可能性が高く、従来の弾薬では威力不足であった為開発された。

◎各国の改造型
◆M249
アメリカ陸軍、海兵隊で採用されている。
加熱対策として銃身にカバーを付けていること以外は、ミニミ軽機関銃と変わらない。
四世代作られている。現行は四世代目。

◆L108A1(L110A1)
前者がSAW用で後者が空挺用としてイギリス陸軍で使われている。
昼夜両用の光学サイトが取り付けられている。

◆5.56mm機関銃MINIMI
住友重機械工業がライセンス生産した物で、各自衛隊が配備している。
陸上自衛隊では2009年度までに4049丁確保し、航空自衛隊では基地警備隊やUH-60Jの自衛用として配備され、海上自衛隊も護衛艦に搭載している。
M249と同様にカバーを取り付けている。

そして2013年に本銃最低1000挺を含む自衛隊機関銃全般の強度偽装問題が発覚。
これまでも現場からジャムりやすいなど不評はあったがついに原型のデッドコピーということが公式に明らかになった。
住友重機は「弊社の技術では防衛省基準を満たせない」とアナウンス、指名停止処分を受ける。再度調達が行われているが欠点が是正されたかは不明。

62式言うこと聞かん銃から解放されたはずの陸上自衛隊を待っていたのはまたしてもジャムおじさんだったのだ…


他にもカナダ、ニュージーランド、フランス、オランダ、イスラエル、ネパール、スウェーデンで採用されている。
ほとんどの戦争ゲームで見かけることができる(ミニミ開発前を舞台にしている場合を除く)。大体が威力、弾数は共に高いがその分弾切れは早く、なおかつ狙いがぶれる。そのため敵のいるところへ弾幕とするか、集中砲火などで使用する。

しかしゲームシステム上、慣れてしまえば高威力とその魅力的な弾数から狙撃と大量の敵を排除する弾幕と、便利に使うことも可能。



現在米海兵隊はM27 IARを順次投入し、M249から切り換えられる予定。
しかし全てのM249を退役させる訳ではなく、各中隊の要として残し、作戦内容でM249とM27を使い分けているらしい。
M27はH&K HK416のバリエーションであるため、軽量であり、敵から見て機関銃手と小銃手の見分けがつきにくいという長所があるが、
銃身交換機能がないため連続発射能力に劣り、装弾数が少ない(C-MAGを使えばカバー可能)という短所もあり、M249を完全に置き換えることはできない。
M249はまだまだ米兵を支え続けるようだ。
2012年にイギリス・ニュージーランド両軍で7.62mm仕様のMINIMIが採用されたようだ。


追記、修正は名前に騙されないようしながらお願いします

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最終更新:2024年01月17日 21:42