ヤミー・リヤルゴ

登録日:2012/06/13(水) 20:40:29
更新日:2024/03/02 Sat 02:30:43
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あ~~あ!
こいつらブチ殺したらもっかい手伝いに行ってやろうと思ってたのによォ!

先に死んでりゃ世話ねぇぜ…



#10 ヤミー・リヤルゴ        
Yammy Llargo

[種族]破面(アランカル)
[階級]第10十刃(ディエス・エスパーダ)

 [司る死の形]憤怒
 [帰刃]憤獣(イーラ)
 [解号] ブチ切れろ「憤獣」
 [虚の孔]胸
 [刻印]左肩
 [CV]乃村健二


漫画『BLEACH』の登場人物。

目次

 概要



十刃の一員。
下顎を象った仮面の名残を着けており、辮髪をしている色黒の巨漢。
頭部には角のように突き出た部分がある。目元に眉と同じ色の仮面紋がある。
左肩に『10』の刻印があり、胸部に虚の孔がある。
身長/体重は230cm/303kg、誕生日は4月3日(おひつじ座)。


 人物



粗野で暴力的という典型的脳筋。
自分より格下だと思う者を見下したり、同族であっても自身の調整の為なら容易く殺害する程に短気且つ暴力的。思い通りにならないことに対しても怒りを露にすることもある。
運がいい場面に遭遇した場合「スエルテ(ラッキー)!!」と叫び、相手の実力が低いと判ると「チッ!」と舌打ちする分かりやすい男。

短気な性格だが正反対に見えるウルキオラ・シファーとは比較的馬が合うようで、時に軽口をたたきあう仲。
ウルキオラ側も考え無しに敵に突っ込んでピンチに陥った彼を助けた後、容赦無くぶん殴って叱責することもあれば、腕を治療するヤミーの様子を見に行ってやっていたりもする。
ウルキオラが死んだことを理解した時は毒づいていたが、キャラクターブック「UNMASKED」によるとウルキオラを認めていたからこそ苛立っていたとのこと。
……というよりも
  • ウルキオラのを察知した途端不機嫌になり壁に八つ当たりする。
  • そもそも霊圧感知が苦手なのに天蓋の上にいたウルキオラの死を即座に察知する
  • その後一護を見た途端に仇討ちとばかりに名前を叫び襲いかかる。
等、ウルキオラの方はともかくヤミーはウルキオラに対して友情を感じていたと取れる描写がされている。

なおアニメの破面大百科では、虚であるにもかかわらず虚の技のルビがわからない、仲間の破面No.を覚えられない、迷子になる等アホの子属性が追加された。


 能力



戦闘スタイルは徒手空拳によるステゴロ。
チャド曰く無造作に繰り出した蹴りでもかなりの威力があるらしい。もちろん斬魄刀も所持しているが、それを振るう描写は一度もなかった(解放時のみ抜きはしたが武器としての使用は無し)。

虚化会得前の一護の天鎖斬月にあっさり斬られたが、鋼皮(イエロ)はキャラブックによるとノイトラに次ぐ硬さを誇るらしい。
実際、打撃を加えた夜一を負傷させたり雨竜の渾身の一矢も貫通しない等その片鱗を見せていた。

一見弱そうに見えるがその実戦闘力は高く、副隊長以上の実力を持つに至っていたチャドでも歯が立たず、日番谷氷輪丸が通じないなどの描写を考えると少なくとも並の隊長格の始解状態より遥かに強いと思われる。また恐ろしくタフであり、ボコボコにされているように見える割に全く瀕死にならないどころかピンピンしている。
しかし一護に腕を切り落とされた際は、のちにロカ・パラミアに繋いでもらっていたが、もし腕を修復できなかったのならグリムジョーと同じように十刃を外されていただろうとウルキオラは述べている。

チャド織姫など霊力のある人間は余裕で倒すことは出来るが、より戦闘経験が豊富な者や搦手を多用する戦いをする者に対しては雑な性格からか劣勢を強いられがち。
特に浦原と戦った時には数々のトリッキーな技巧に翻弄された挙げ句、虚閃や虚弾を打ち消されるなど相性の悪さと力量の差をはっきり見せつけられている。
探査回路(ペスキス)の精度が低いため相手の霊圧を測ることが苦手らしく、例え警戒すべきレベルの敵であっても短慮な戦い方をするので、ウルキオラにも以前から探査回路を鍛えるようにと言われていたようだ。












十刃の番号は1から10じゃねえ

0から9だ



#0 ヤミー・リヤルゴ        
Yammy Llargo

[階級]第0十刃(セロ・エスパーダ)

実は睡眠や暴食で力を溜め、斬魄刀を解放することで数字が変化する唯一の特殊な破面。
解放後、左肩の『10』の刻印から『1』が剥がれ落ち『0』に変わる。怒れば怒るほど巨大化する能力も持っている。怒ることで元々の巨躯が現世襲来時の2倍程にもなる。
この状態になると元々の暴力的な性格や我が儘がさらに増す。
なお、怒れば怒るほど巨大化する能力は彼の斬魄刀の能力によるものと思われ、帰刃することで更に顕著になる。

シャウロンが十刃を「1〜10番」と認識していたり、ウルキオラが一護に「自分の十刃での力の4番目」と語るなど、仲間内にさえあまり知られていなかった様子。
だがウルキオラに関してはヤミーの能力を把握していたと思われる発言もしているため、彼に限ってはヤミーとの親しさから秘密を守るためのブラフであったとも考えられる*1

解放時はルキア恋次、チャド等副隊長クラスの人物を瞬殺する位の実力はあるが、後に戦った剣八&白哉のコンビにはある程度傷を負わせたが最終的には敵わなかった(連戦の上に、この鬼のようなコンビを同時に相手にしていたのだから仕方がないとも言える)。
この結果の経緯が残念ながら省略されてしまうというぞんざいな扱いもあって、「防御不能の攻撃をする2番や虚化した一護を終始圧倒していた4番の方が強そう」と言われることもあるが、一応フォローすると、シャウロン曰く「十刃の序列は殺戮能力順」であり、解放後の巨軀から繰り出される攻撃の規模と純粋な破壊力は十刃最大クラスと言っても何ら過言ではない。

よくある答えの出ない強さ議論とはまた別に、ヤミーが元ヴァストローデ級なのかアジューカス級なのかが話題となることがある(十刃のギリアン級はアーロニーロ・アルルエリが自分のみと明言している)。
ヴァストローデ級という根拠としては、
  • 0番という十刃最強がアジューカス級のはずがない。
  • 卍解しなければまともに戦えないくらいには強く鋼皮が異様に頑丈。
  • 0番になってからは黒い月牙でもちょっと斬ったで済むほどに鋼皮が更に硬くなる。
アジューカス級という根拠としては、
  • 冬獅郎達の説明に出てきたアジューカス級の姿がヤミーに似ている。
  • ヴァストローデ級の破面は完全な人型になると言われているが、解放前の彼の頭部には角のような突起が4つあるほか、そもそも巨漢であり完全な人型とは言いづらい。
  • 解放前の姿はあくまで10番。一護にも天鎖斬月であっさり右腕を切り落とされる程度であり、卍解であれば簡単に倒せるレベル。片腕ならば十刃から外されるとウルキオラから注意もされている。
  • ヴァストローデ級ならば10番におかれるはずがない(ザエルアポログリムジョーは元アジューカス級として漫画や小説で描かれている)。
  • ためこんだエネルギーや怒りの度合いに応じて強さが上下するため、最強であることが階級の証左にはならない。
  • 破面の解放後の姿は虚だった頃の姿に近くなる。虚時代の登場したヴァストローデ級と思しき面々(ウルキオラハリベル陛下)は解放後も虚時代とよく似た人型のフォルムを保っている一方、ヤミーの解放後は人型からかけ離れた巨大な怪獣。しかも力を強めるたびにより巨大に、より怪物になっていく。攻撃規模ならば間違いなく十刃最強クラスだろうが。
  • 小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』でも、中級大虚(アジューカス)級ながらバラガンと並ぶほどの強さを得た例外“已己巳己(いこみき)(どもえ)”が登場しており、中級大虚(アジューカス)でも例外はありうる。

…といったところだろうか。真相は作者が知るのみである。


 能力(真)



失くしたものを

奪い取る

血と肉と骨と

あとひとつ

(BLEACH41 HEART)



◇─ 帰刃「憤獣(イーラ)


解号は『ブチ切れろ~』。
上述した通り、今まで蓄積してきた怒りの度合いに比例して肉体が変異を起こす特異な性質を持った帰刃。
帰刃した後もその性質は変わらず、ダメージを受け怒りが高まれば高まる程パワーが増し、肉体が更に変異・巨大化を引き起こしていく。

第一形態

解放すると更に巨大化し、腰には赤い前垂れが出現し、下半身が計16本の足を持つ姿になり、尻尾の部分がメイスの様な形状となる。
頭部の隆起がより増し、背骨に沿って角が生え、下顎にあった仮面の名残が完全に同化している。また、両肘にはピストンのような機関が追加され、拳を打ちつけたまま更に追撃を加えることが出来る。

なおファンからの愛称は『芋虫』。…ひでぇ

第二形態

第一形態からさらに怒ることで、第一形態の2倍程に巨大化する。
背中に巨大な2本の角が生え、4本角の鬼のような顔を持つが生えたゴリラのような形態に変化する。
アニメ297話の破面大百科によれば、身長は大体50mくらいらしい。

それまでに受けた肉体欠損等のダメージすら回復し、霊圧・パワーもさらに倍化。


第三〜以降?

第二形態からさらに怒ることで黒い体毛に覆われた身の丈ほどの巨大な尾が生えた狸に似た姿となる。

戦闘描写が省かれ、この狸に似た姿の状態で事切れたようだが、これが憤獣の最終形態なのかは不明。
総合的に苦戦すればするほど苛々が募って強くなる持久戦が本領のドMな能力と言える。
実際、折角ダメージを与えても一気に全回復されたとなれば相手にとっては鬱陶しい事この上無いだろう。
しかも霊力に至っては第一形態から数えても最低でも隊長格の4倍はあるのだ。
虚圏の隊長格の足止めとしてはうってつけではあったのかもしれない。

最終章ではヤミーと極めて類似した能力を持つジェラルドが登場しており、
あちらは「ダメージを受ければ即発動」「条件を満たせば致命傷だろうと復活可能」「肉体の変化が少なく平時と同じ感覚で動ける」等、
完全にヤミーの上位互換とも取れる能力となっているが、そもそもジェラルドの正体が正体なので、寧ろそんな存在に類似した能力を備えているヤミーが誉れ高いと言える。




◇─ 魂吸(ゴンズイ)
広範囲の魂魄を吸い出す吸引力の変わらないただ1つの技。
空座町の多数の人間が一瞬で魂を吸われて死に至った。

霊力の無い人間の魂魄は不味いらしい。ある程度の霊力があれば吸引に抵抗出来る。
しかし王鍵創成に十万もの魂が必要なときにこんなに大量の魂魄を消費してしまって良かったのだろうか?

◇─ 虚閃(セロ)
口から放つ。色は赤。
夜一に対し使用したが、浦原に「弾くとヨソが危ない」との理由で相殺された。余程これが屈辱的だったのか、のちにルピから『誰を殺したいのか』と聞かれた際、浦原も漏れなくリストアップされていた。

◇─ 黒虚閃(セロ・オスキュラス)
原作のみ使用。通常の虚閃同様口から放とうとしたが、一護の黒い月牙天衝により不発に終わる。

◇─ 虚弾(バラ)
浦原や剣八に使用
自身の霊圧を固め相手にぶつける技。威力は虚閃ほど無いが、スピードは虚閃の20倍に達し、さらに連発も可能。
パンチのフォームから射出する。

しかし連射しすぎて射出までの一連の動作を浦原に解析されパクらてしまう。本当に何でもありだなこの人。


 活躍


ウルキオラとともに作中初めて登場した成体の破面。作者によればアーロニーロ、ザエルアポロ同様第一期十刃の生き残りとのこと。

一護の実力を測る為、空座町に来襲。隕石のように落下してきた為、大勢の人間が落下点にやって来る。人間には見えないが『見られているらしい』ことを不快に感じ、上記の魂吸で周辺の魂を根こそぎ吸いとった。
ちなみに虚だった頃にも現世に来たことがあるらしい。


現場に駆けつけたチャド織姫らと交戦。チャドの右腕をもぎ取り、織姫の椿鬼を粉々にした。
そして、彼らの救援にきた一護とも戦闘を行い、一撃目で右腕を切り落とされる。一護のペースで戦いは進むも内なる虚の邪魔が入り、立場が逆転。しかし、そこに浦原&夜一が更に乱入。虚閃を相殺される、ボコボコにされる等散々な目に遭うがウルキオラの介入で虚圏へと帰還した。
切り落とされた右腕の治療の為に一時戦線離脱。回復後グリムジョールピワンダーワイスと現世へ。

同じ『10』を冠する護廷十三隊隊長の日番谷と刃を交える。限定解除した氷輪丸の攻撃すらものともしなかった。しかし、解放したルピに対戦相手を横取りされてしまう。
手持ちぶさたになりやる気を失うが、援護に浦原が現れたことで一転。背後から虚弾を嵐のごとく浴びせ、これまでの鬱憤を晴らした。

と思ったのもつかの間、浦原は新しい義骸を身代わりにしており全くの無傷で遣り過ごしていた。そればかりか虚弾のモーションや構成等を解析されてしまう。
反撃されかけるも、織姫の拉致に成功したため虚圏に強制帰還させられた。

そして食っちゃ寝の絶賛ニート生活を満き…力を蓄えておりしばらく作品からフェードアウトした。

単行本にして10巻以上の沈黙を破り、突如ウルキオラの一騎打ちに乱入。
ロリとメノリをボコボコにしてウルキオラに加勢しようとするが、石田の策略でマユリ特製の地雷を踏んでしまい地上まで落下。その後、ルドボーンに八つ当たりしていた。ウルキオラが一護に敗れたことを知ると斬魄刀を解放してルキア、チャド、恋次を襲撃。彼らを終始圧倒し、ルキアの助けに入った一護が虚化して放った攻撃にも難なく耐えてみせた。
その後、卯ノ花の治療によって全快した白哉&剣八との死闘を繰り広げるものの戦闘描写省略で敗北。
剣八と白哉に重傷を負わせるほどの死闘をしていたようだが、戦いを終えた剣八からは「つまらない戦いだった」と評された(これはタイマンではなく白哉と共闘せざるを得なかったことへの不満とも取れるが)

力尽きる寸前、従属官(フラシオン)である子犬のクッカプーロに看取られ、どこか穏やかな表情を見せながら死んでいった。


…なんでついてきてんだよ……バカ犬が…


 従属官



クッカプーロ


No.35
身長34cm 体重2.5kg 4月4日生まれ
仔犬の破面。
戦闘能力は無く、小型であるため虚園に満ちた霊子を呼吸によって取り込むだけで生きていける。
名前は生前の飼い主が付けたものでそれ以外は何も覚えていない。が、ヤミーの大きな身体が大切な人に似ていると感じており、ずっとヤミーにくっついていた。
粗暴で弱者に容赦ないヤミーもクッカプーロにだけは暴力の矛先を向けることはなかった。
その小さな身体では生き残れないとハリベルの従属官達が連れて帰ろうとするもそれに従わず、ヤミーの亡骸に寄り添い続けていた。




ヤミー ヤミー

ぼくらのせかいに

また

よるがきたよ



【余談】

  • フルネーム
初登場から名前が判明するまで4年程かかった。


  • 最強
公式ファンブックにおいて破面編本編での十刃では第二解放状態のウルキオラを含めてヤミーが最強とされている。

そんな設定にもかかわらず、大ゴマこそ多用されたが本編で描写された戦いは非常にあっさりしている。
ノイトラよりヤミーが強いはずだが、ノイトラのときと違い剣八も重傷を負うほど戦いをしたにもかかわらず不満を口にし不機嫌な表情をしたことについて公式から正式な答えはないが、劇中描写・設定から様々な解釈がなされている。
    • 探知が苦手なヤミーが軽口を叩けるほど互いにウマが合っていたウルキオラの消滅には直ぐに気付き、悲しみが怒りを上回ってしまい力が発揮できず敗北した
    • クッカプーロが戦いの途中から近づいてきてしまい、それに気づいたヤミーがクッカプーロを巻き込まないように全力を出すのをためらった
等。


追記修正よろしくお願いします。


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最終更新:2024年03月02日 02:30

*1 あるいはヤミー、スターク、バラガンの三名が自分より上という意味だったのかもしれない