モンスターズ・インク

登録日:2012/03/03(土) 14:17:14
更新日:2024/03/15 Fri 21:05:02
所要時間:約 6 分で読めます




日本では2002年に公開された、フルCG長編アニメーション。

製作はディズニーと、「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」などで知られるご存じピクサースタジオ



主題歌は「君がいないと」。




【あらすじ】

ここは様々なモンスターたちが暮らすモンスター・シティ*1
この世界では、「人間の子供の悲鳴」を電力として生活しており、大企業「モンスターズ・インク」で働くモンスターたちが、人間の世界に通じるドアから夜な夜な子供の部屋に忍び込み、子供を驚かせた悲鳴からエネルギーを確保していた。
サリーとマイクもそこで働いており、社内トップの成績で絶好調だった。

一方、この世界では「人間の子供に触れると死んでしまう」と言われていて、モンスターたちは人間の子供を怖がらせると同時に恐れてもいた。

ある日、サリーは仕事場に残されたドアから人間の女の子(ブー)が、モンスターの世界に入ってきた現場に居合わせてしまう。
人間の子供が入ってきたことで、モンスター・シティは大混乱となり、サリーとマイクはブーを元の世界に帰すために奮闘することとなる。




【登場モンスター】


  • サリー(cv.石塚英彦)
本名はジェームズ・P・サリバン。全身の青いもふもふの毛と、頭の2本のツノが特徴。
大柄で怪力持ちで恐ろしい外見だが、性格は心優しくモンスター・シティの住民や会社の社員からも慕われている。
仕事に対しても真面目で会社では成績はトップ。「ナンバー・ワンの怖がらせ屋」と社長のウォーターヌースからの覚えもめでたい。
実際に本編中テレビでやっていたモンスターズ・インクの新しいCMではサリーが最後のトリを飾っている。
だがある日偶然、人間の子供であるブーをモンスター・シティへ連れて来てしまい大騒動を起こしてしまう。
ちなみにサリーのモフモフの毛は300万本ある。

  • マイク(cv.田中祐二)
フルネームはマイク・ワゾウスキ。緑色のボールに手足が生え、でっかい一つ目と口を付けた分かりやすい姿をしている。
サリーとは大学時代からの親友で、仕事では彼のアシスタントを務める。セリアという彼女持ちのリア充
身長が低い事で不憫な役回りが多いが本人は気にしていない*3
サリーとは真逆の現実主義者であり、頭は回るが小言の多い性格。サリーとのやり取りは漫才のようである。
ブーにビビるあまり、すげぇ発言を連発する。
「あれは殺人兵器だぞ!!」
「勝てるわけないよ、俺たちなんて一捻りだ…!」
「スプーンで地下にトンネルを掘って、あれを野生に帰そう!
後に今回起きた事件の顛末をまとめたミュージカル『とにかくそれを送り返そう、さもないと!』の制作及び主演を務める。そのため、自身の活躍に関してはかなり美化している
何気に『ファインディング・ニモ』にも出演している。

  • ブー(cv.井上愛理)
モンスターの世界に入ってきた人間女の子。まだ言葉もたどたどしいくらい幼いが、好奇心旺盛で元気いっぱい。
ブーという名前はサリーが付けた愛称で、本名はメアリー・ギブス。
サリーのことは「Kitty(にゃんにゃん)」、マイクのことは何故かフルネームで呼ぶ。
勿論人間が迷い込んだことが知れたら大変なので、サリーは椅子の皮とモップと電球で着ぐるみを作り、それをブーに着せ、ギョロリとした目と尖った歯を持つモンスターにカモフラージュさせている。
ランドールの事は最初苦手でかなり怖がっていたが、ドア格納庫ではサリーを傷つけられた事への怒りから恐怖を克服した。

  • ランドール(cv.青山穣)
本名はランドール・ボッグス。紫の体色にトカゲのような外見のモンスター。カメレオンのように風景に溶け込む能力を持つ。
かなり嫌味な性格で、サリーとは正反対。社員からあまり慕われていない。
社内ナンバー2の成績だがサリーに一歩及ばず、彼に強い敵対心を抱いている。一方でマイクは大学でのルームメイトの仲だったのか、からかったり、彼のを信じる程度であまり嫌っていない。
基本的に誰にでも高圧的な態度をとっているがブーの扱いは所々ソフト。

  • ファンガス(cv.牛山茂)
フルネームはジェフ・ファンガス。赤い体色に三つ目で眼鏡をかけたランドールのアシスタント。
かなり気弱で、ランドールに完全にこき使われている。メカオタクで何かと悲鳴吸引機に詳しい。
事件後は鼻付きメガネをかけてのびのび仕事に励んでいた。ランドールがいなくなったことで気が楽になったのだろうか。

  • ウォーターヌース(cv.大平透)
本名はヘンリー・J・ウォーターヌース三世。モンスターズ・インクの社長。下半身がカニのようになっている。
社内トップのサリーを信頼しており、新入社員にお手本を見せてほしいとお願いをする程。

  • ロズ(cv.磯部万沙子)
会社で事務を担当する、ナメクジのおばちゃん。無愛想な表情と、ゆっくりとしていてねっとりとした話し方が特徴。一度見たら忘れられないような強烈な印象を放っている。
まったく報告書を出さないマイクに目を光らせている。
「どぅぉ〜も〜ぅ」

NGシーンは彼女の独壇場。
東京ディズニーランドのアトラクション「モンスターズ・インク ライド&ゴーシーク!」では、最後の方に登場。ゲストにあれこれコメントをくれる。

  • セリア(cv.高乃麗)
フルネームはセリア・メイ。モンスターズ・インクの受付嬢で、マイクの彼女。
一つ目メデューサのような蛇の髪の毛をしている。髪の毛の蛇は一本一本に独自の意思がある。マイクのことは「ギョロ目ちゃん」と呼ぶ。
ブーがモンスター・シティに来た時は彼女の誕生日であり、ブーの出現で台無しにされた挙句、CDAに消毒をされるという散々な目にあった。

  • CDA(Child Detection Agency)
子供検疫局という名の、いわゆる警察のような組織。
人間の世界のものを危険な汚染物として、子供の靴下のような些細な物でも大げさな除去作業を行う。
局員は黄色の防護服を着ている。
言うことを聞かない人には数人がかりでのしかかったり、ドロップキックをかましたりして容赦がない。
その一方でCMに出ているサリーにサインを求めるなどの一面もある。

  • ジョージ(cv.茶風林)
フルネームはジョージ・サンダーソン。全身オレンジ色の毛と出っ歯が特徴の、モンスターズ・インクの怖がらせ屋。
うっかり子供の靴下を持ち込んでしまったために、CDAに毛を全部刈られた。ある意味本作一番の被害者。
事件解決後は毛はすっかり生え揃った。

  • チャーリー(cv.檀臣幸)
イカのような姿をしたジョージのアシスタント。「ジョージとは兄弟みたいなもんさ!」と言ったそばからCDAに通報した。
その後のシーンでも通報するが、三度目の通報間際でこれまでのお返しとばかりにジョージに靴下を口に突っ込まれた挙句ドアの中に放り込まれた。
しかし、ウォーターヌースが逮捕された後にちゃっかり帰って来ている。

  • スミッティ、ニードルマン(cv.長島雄一、亀山助清)
会社の清掃員二人組。サリーを尊敬している。無駄に声がでかい。

  • タデウス・バイル(cv.高戸靖広)
4本の細長い腕を持つ新入社員。会社で子供を驚かせるシミュレーションを行っているが、ビビりのため練習用の機械に逆に驚かせられている。
みんなからはフレムと呼ばれているらしい。
一方で笑わせる才能はあったのか終盤に社員として働いている。(その時に吸引管にエネルギーが物凄い速さで溜まったのが確認出来る)

  • フリント(CV.渡辺美佐)
新人教育係で、エビのような姿をした女性モンスター。
短気な気質なのか単にバイル達の覚えが悪いのか、研修の際は呑気な彼らに苛立ちを隠せなかった。

  • ワックスフォード
手のような形をした頭に、五つの目を持つ奇妙な姿のモンスター。
マイクがランドールに事件について問い詰められたとき、「あいつ目つき悪いじゃん」という理由でマイクから濡れ衣を着せられた。

  • チョルビー
清掃員のナメクジ型モンスター。粘液を出しているので掃除した傍から床を汚してしまう。どう見ても就く仕事を間違えている。

  • テッド(cv.堀井真吾)
巨大すぎて足しか映らなかったモンスター。ニワトリのような鳴き声を出す。会社に5歩で着くらしい。

  • イエティ(cv.立木文彦)
モンスターワールドから追放されたヒマラヤに住む雪男。
サリーよりも大柄でゴツいが、かなり陽気な性格、だけど雪山のルールには厳しい。
スノウアイスを勧めてくる。
オシッコじゃないよ、レモンだよ。
ちなみに、マイクの台詞によるとネッシーも人間界に追放されたモンスターらしい。


□子供を怖がらせるモンスターたち


  • クロウズ(cv.斎藤志郎)
仕事のときに三本の鋭い爪を生やすモンスター。凶暴そうだが、けっこう気弱。仕事の成績は12位。

  • ポーリー
普段はのっぺらぼうだが、仕事ではたくさんの目を装着する。一個だけポロッと落ちた。成績は11位。

  • ボブ
鋭い牙の入れ歯をはめて子供を驚かせる。仕事が終われば入れ歯を外すが、アシスタントのフランクに汚そうな目で見られていた。成績は6位。
笑わせ屋になってからはカチカチ震える入れ歯をはめている。

  • ジョー
ポーリーに似ているが、こちらは三つ目。成績は3位。

  • バド
毛むくじゃらの頭とタコのような触手を持つ宇宙人のようなモンスター。成績は4位。

  • ジョーンズ
身体中からハリセンボンのように針を出すモンスター。成績は7位。

  • リベラ
六本ずつの手足を持つ細長いモンスター。成績は5位。

  • リッキー
緑の体色に鋭い牙を持つモンスター。成績は9位。
東京ディズニーランドのアトラクションには彼の息子が登場しているので、興味がある方は探してみるといいかも。

  • ガーソン
ワニのような頭部から足が直接生えている。成績は最下位。


【余談】

ピクサー作品で恒例となっていたスタッフロールのNGシーン集は、本作を最後に2022年現在制作されていない。
理由は「ネタがワンパターンになって来たから」とのこと。

主人公のサリーとマイクの学生時代を描いた「Monsters University(モンスターズ・ユニバーシティ)」がアメリカで2012年11月16日に公開。
日本では2013年7月6日公開された。

その後2021年にディズニー公式の定額視聴サービス「ディズニー+」で本作の続編『モンスターズ・ワーク』の配信が開始された。
ウォーターヌースの逮捕後、サリーとマイクがどのようにして会社を再起させたのかが描かれている。


とにかくそれを追記・修正するんだ!さもないと!

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最終更新:2024年03月15日 21:05

*1 原語名は「モンストロポリス(Monstropolis)」。「モンスター(Monster)」と「メトロポリス(Metropolis)」を掛けた造語だが、日本人には聞き馴染みの無い単語のため変えられたと思われる。

*2 笑い声が悲鳴よりも10倍のエネルギーを持っていた為。同時に新たに入社する、驚かす事ができない新入社員もこれで採用される事になった

*3 CMでロゴで自分の体が隠れる・雑誌のバーコードで自分がちゃんと写っていないなど。ちなみに続編であり前日談でもある「モンスターズ・ユニバーシティ」での学生証でも同じ事が起きている

*4 元々モンスターズ・インクの社員として働く事がであって、アシスタントとして入社した頃はサリーと「俺達で世界を変えよう」と言っていた。その為、2つの夢が同時に叶う事になった

*5 その部屋には「トイ・ストーリー2」のジェシーの人形や、「ファインディング・ニモ」のニモの人形もある

*6 ウォーターヌースから協力を要請されていたが、実際彼からも信頼されていない。その為、会社のナンバー1だったサリーを失ったきっかけを作った事で「お前などサリバンの足元にも及ばん!」とまで言われてしまった

*7 会社のナンバー1であったサリーだけは巻き込みたくはなかったらしく、巻き込む原因を作ったランドールを罵声を浴びせていた

*8 自身の行いを糾弾するサリーに対し「会社を救う為だったら、千人だって誘拐してやる!」と叫んだ姿を録画されたのが決め手となった。なおロズの発言からして、誘拐した子供はブーだけではない可能性もある