ウィッチ(ストライクウィッチーズ)

登録日:2012/05/06 Sun 02:12:13
更新日:2022/10/13 Thu 17:51:23
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ウィッチに不可能は無い!

ストライクウィッチーズシリーズの根幹を為す存在。
魔法力と呼ばれるエネルギーを持つ、十代の少女。魔女

杖の代わりに銃を手に、箒の代わりに鋼の翼で、人々を守る使命を胸に空を駆ける少女たちである。



◆魔女

古来より人類を脅かす「怪異」と戦い、打倒し得る唯一の存在として、大規模な怪異の発生のたび時の英雄豪傑と共に常に第一線で戦い続けてきた少女たちの総称。
作中世界においては遥かな昔から存在し、一般的に認知された存在とされており、現在に至るまで様々な分野で活躍している。
特に、歴史に名を残す人物の傍らには魔女が仕えることが多かったと言われる(織田信長を本能寺の変から救った森蘭丸など)。
現代では、主にストライカーユニットを装着し、戦場でネウロイと戦う少女たちがウィッチと呼ばれている。

通常、魔法力の発現は完全なランダムで、発現する時期・年齢もまちまち。早い者では10歳辺りで発現する事もある。
また、稀にだが魔法力を持たない少女がウィッチと同じ空間で共に生活している内に、魔法力が発現したというケースある。
宮藤家、クロステルマン家、ビショップ家の様な「代々(強力な)ウィッチの家系」もあれば、静夏の様に非ウィッチの家系に突然生まれることもある。

また「姉妹揃って魔女」というケースも散見されるが、その場合は姉か妹のどちらかにウィッチとしての能力やセンスが偏っている傾向が見られる。
姉のみ固有魔法を持ちセンスも高いハルトマン姉妹、片やトップエース・片や飛ぶだけでも苦労する有様の雁淵姉妹、
姉より妹の方がより強力な魔法力と固有魔法を持つビショップ姉妹などが好例である。姉妹揃って強力なウィッチと言えばユーティライネン姉妹程度か*1

なお、軍事的には航空ウィッチは「航空歩兵」・陸戦ウィッチは「装甲歩兵」とも呼ばれている。



◆魔法

ウィッチは十代をピークとして急速に魔力を失うため、体系だった魔法は殆ど発展していない。
ただし、古い魔女の家系には先祖伝来の魔法技術や固有魔法が伝わっている場合もある。
魔法力が発現すると普通はウィッチ養成学校/施設で魔法力の制御等を学ぶが、国や地域によって制御技術は異なるらしい(扶桑の陰陽式、欧州のドルイド系など)。特色の違いはシールドや魔法陣の紋様に表れる。
また、未開の小国や部族には、根本的に体系が異なる魔法を使っている場合もある。

リソースとしての魔法力は無限ではなく、個人個人によってその総量は異なるが、共通して一度使い切ってしまうとしばらくは魔法が使用不能になる。
またブレイブでのロスマンの言によると、魔力の強さや魔法力の総量はほぼ先天的に決定され、後天的に増強させるのは不可能とのこと。
精々「魔法力の伝達能力を極限まで効率化させる事で少ないパワーを無駄なく利用する」事で補えるという程度。
だが、気合いで割となんとかなっている描写が見られる。
また芳佳はロスマンの説明に反して話が進むにつれ魔力が成長・増大している様だが、宮藤家自体が特殊な家系である事を鑑みるにこれは例外と見るべきか。
RtBでは新たに「魔法圧」という概念が紹介され、これは平たく言えば魔法力の出力コントロール能力のこと。
魔法圧の調整能力が低下すると魔法が安定しなくなり、随意での魔法出力の上げ下げができなくなってしまう。



◆使い魔

魔女と契約を交わした動物の精霊。魔法力の増強や制御などを行っている。
魔法力を発動させることで使い魔と「シンクロ」し、身体に耳や尻尾などの特徴が現れる。また使い魔の性質がウィッチにもある程度影響する(兎なら耳が良くなる、など)。
鳥類を使い魔に持つ者は航空ウィッチとして比較的優秀な者が多いと言われる(絶対、というわけではない)。
まだ魔法力に目覚めていない者でも周囲に精霊が寄り添っていることもある。
ハンナ・マルセイユの様に負傷で使い魔が死亡するというケースもあるらしい。

殆どのメディア作品では「使い魔単体」で登場する事はないが、2022年のアニメ『ルミナスウィッチーズ』では久々に個々の使い魔達が登場。
また『アフリカの魔女』ではウィッチを庇って使い魔が命を落とし、しかしその後同じ種類の使い魔と再契約するシーンがあり、
派生作品『ストライクウィッチーズ 小ぃさいズ』では501のウィッチ達の使い魔が主人のぷちキャラ幼女化する珍現象が発生している。



◆固有魔法

身体強化などのウィッチの基本的な魔法とは違う、そのウィッチだけが持つ特殊な魔法のこと。
ウィッチの誰もが持つ訳ではなく、寧ろ持たないウィッチが大半を占め、非常に希少な才能である。
持っていたとしても強力ではなかったり類似する能力の下位互換だったり、また当然戦闘に使えるものとも限らない。
所属するウィッチ全員が(優秀かつ戦闘向きの)固有魔法を持つ501stJFWのような部隊はかなり珍しい。

念導系、感知系、攻撃系など、効果によっていくつかの分類分けがなされており、中でも攻撃系、治療魔法、魔眼は非常に貴重。
ただ、中には実証が難しい魔法もあり、現在も研究が続けられている分野でもある。
また雁淵孝美は、自身の固有魔法『魔眼』の他、一時的に『魔眼』の効力や効果範囲が強化される覚醒魔法『絶対魔眼』を習得している。

ちなみに、雁淵孝美・ひかり姉妹は差異こそあれど二人とも『魔眼』を発現している他、
宮藤家の『治療魔法』やクロステルマン家の『電撃(トネール)』など、血縁関係にあるウィッチ同士は同じ、あるいは似た固有魔法を発現する事がある他、
「代々受け継がれる固有魔法」も存在する模様。



◆ストライカーユニット

ウィッチが脚部に装着する飛行機械。鋼の翼で天を駆ける、現代の魔女の箒。
魔導理論に基づき、魔法力による飛翔を可能とするほか、装着したウィッチの身体強化、防護、魔力障壁(シールド)といった魔法を増幅・強化する。
ストライカーの補助無しでネウロイのビームを防ぐ芳佳が周囲に驚かれる描写もあり、劇中で見せる防御力はストライカーがあってこその様子。
航空ストライカーの使用には本来長い訓練と高いセンスが必要であり、エース級でなくとも航空ストライカーを使用できるだけでウィッチとしては上等である。
訓練も無しにぶっつけ本番で飛んでみせた芳佳は例外中の例外にして天才中の天才である*2

装着部は異空間と繋がっており、脚はそこに逃がすので正確には「履く」という表現は間違い……なのだが、
作中でも(旧式の物と比較して)「履くタイプ」などと言われたり、ストライカーの装着を「履く」と表現されている。
ちなみにプロペラに見えるものは飛行魔法が可視化したもので実体はなく、触れても干渉しない。

かつては箒状の棒に、魔導エンジンと機銃、小さな翼、シートとハンドルやステップが付いた、文字通り「箒」型のものに跨がっていた。
しかし扱いが難しく性能も低いことから、当時のウィッチ達からの評判も悪かった。股ずれとか痛かったのかも。
それを受け、ウィッチの脚部に装着する現在の姿に大きく変わることになる。だが、魔導エンジンをランドセル型のユニットにしてウィッチに背負わせるか、別の推進用ユニットを片腕に装備する必要があった。
後に、扶桑皇国の宮藤一郎博士が「宮藤理論」と呼ばれる新理論を考案。上記の通りウィッチの脚の太ももから先を異空間へ転移させて収めることになり、魔導エンジンを完全に内蔵した姿になった。

俺らが彼女達の戦闘中にスジとか尻とか拝めるのも博士のおかげなのだ。ありがたやありがたや。
ちなみに上記の旧式ストライカーで活躍した者に、リーネの母ミニー・ビショップ、マルセイユの憧れリヒトホーフェン等が居る。
またRtBにて、今まで番外編やアバン等にしか登場していなかった宮藤理論採用以前の旧式ストライカーが初めてストーリー本編に登場した。



◆ナイトウィッチ

knight(騎士)ではなくnight(夜)。夜間適性を持つウィッチのこと。
レーダー魔法である「魔導針」を備え、拠点からの電波を受信することで360度完全な暗闇の中でも現在地を把握することが出来る。
一般的なウィッチが肉眼でしか敵を確認できないのに対し、彼女たちだけがレーダーで遠方・広範囲を索敵し、仲間に伝えることができるため、戦場における重要度はとてつもなく高い。
魔導針は扶桑で開発された「八木・宇田式呪術陣」を発展させたもので、カールスラント製のリヒテンシュタイン式とブリタニア製のAI式の2つに分類される。
リヒテンシュタイン式の方が主流な様で、サーニャのものもリヒテンシュタイン式である。
なお魔導針の形状の元ネタはBf110G等に採用されていたレーダー「FuG202 リヒテンシュタインBC」と思われる。

先天的な才能の持ち主が専門の特殊な訓練を積む必要がある事もあって、夜間適性を持つウィッチは絶対数が不足しているのが現状で、
部隊によっては夜間視の固有魔法を持つ者が夜間哨戒を勤めたり、様々な工夫によって夜間の飛行をやりくりしている。
基本的に単独での飛行となるため、重火力の装備が必須。ストライカーも普通は出力や積載量、航続距離に優れたものを使う。 
ちなみに、「魔導針」を持つウィッチ同士は離れていても交信が可能で、違う部隊に所属しているナイトウィッチと友人関係にある者もいる。
またその希少性からか、夜間適性を固有魔法として紹介する資料も散見される。



◆陸戦ウィッチ

飛行魔法への適性を持たない、大地を駆けるウィッチたち。ストライカーユニットも陸戦用のものを使用する。
陸戦用ストライカーは航空ストライカーと比べ、飛行魔法を使用しない分魔法力に余裕があり、
シールド強度、積載可能な火力、稼働時間などの面で大きく航空型を上回っている。
また、航空ウィッチとは総数に大きな開きがある。現在、対ネウロイ戦の主力は実はこちらの方
しかし遺憾ながら、作画の負担と手間が航空ウィッチより遥かに大きいという理由でアニメにはほとんど登場しない
主に海上が舞台だった1期・2期はともかく、陸地が主戦場だったブレイブやRtBでも戦闘シーンは無いどころかカメオ出演すら無かった
精々ブレイブで数秒間だけ、港で数人が立っている姿が描かれた程度である。

航空ウィッチと同様、使用機材は当時の実在した戦車がモチーフであり、名前も同じ。



◆装備品

ウィッチが身に付ける軍服やパn……ズボンも魔法繊維によって加工されており、防御力が高く、汚れにくい。
それらの衣服を研究、開発する役目に従事するウィッチもおり、各国それぞれの特色を表した仕様となっている。
いいよね、スク水しまパン
パンツ研究者とか夢の職業だよね!

また、当然ながらウィッチ用の装備として弾丸、刀剣類にも魔法力を込められるよう加工されている。
破壊力の向上と言うよりは、ネウロイの再生力を減じる効果が大きく、これによってウィッチは歩兵用の携行火器で大型ネウロイの破壊も可能となる。 



◆魔力減衰

通常、ウィッチは20歳前後を境として急速に魔法力を損失していく。俗に「あがりを迎える」とも言う。
損失の速度は個人差があり、20代半ばになってなお飛行に必要な魔法力や身体強化はある程度保てる場合もあるが、
シールドの弱体化は非常に顕著で、拳銃弾すら防ぎ得ないものになり、事実上ネウロイとの戦闘は不可能となり戦力外通告されたも同然となる。
また精霊たちを認識する事も不可能となり、固有魔法も喪失する模様。

あがりを迎えたウィッチは軍を退役し一般の生活に入る事が多いが、坂本美緒やグレイスのようにウィッチ時代に高い功績を上げたり士官教育を受けた者は、そのまま軍に残留する場合もある。
第1期の時点で既に坂本が引退目前となっており、第2期ではシールドを張れなくなり、終盤には満足に飛ぶ事すら出来なくなっていた。
またRtBではミーナにもその兆候が表れ始めている他、年齢が近いバルクホルンも自身の魔力減退が目前に迫っている事をミーナに語っている。
ルミナスウィッチーズでは第1話の冒頭で、グレイスがネウロイを撃墜寸前まで追い込みながら魔力減退が限界に達し、戦線離脱に追い込まれてしまっている。

魔力減退を防ぐ為の対処法や治療法は、今の所見つかっていない。
前述の通り、20歳ごろから魔力減衰が始まるのは確かだが、坂本が20歳で急激に減衰し遂に完全に喪失したのは特殊な例である。
坂本の場合は魔力そのものを消費する妖刀「烈風丸」の使い過ぎが原因であり、残り少ない寿命を削りながら戦ったために魔力減衰が早まっている。
劇中でも特に印象的に描かれていた事もあり誤解される事も多いが、例外なく20歳前後を境に急激に減衰し飛べなくなるという訳ではない

なお、マナーの悪い処女厨視聴者の所為でウィッチであるためには処女を維持する必要がある事になってしまった
非常に希少な例外として、老齢になっても妊娠出産を経ても魔力減衰が起きない特殊な血筋も存在する。
本編では宮藤家・フェラーラがそれに該当する。
また、501stJFWのミーナ中佐も…え?違う?まだ19歳?またまたご冗談うわなにをいやすいませ(ry

上記とは別に、極めて特殊な条件下で魔力減退を起こしたウィッチも存在する。
ルミナスウィッチーズに登場するジニーは、自らが契約した使い魔を第10話で仲間の下に返したのだが、その直後に使い魔との関係を失った事が原因で魔力を完全に喪失してしまった。


◆男性ウィッチ

魔法力を持つのは通常は女性のみだが、非常に希に男性で魔法力を持つ者が居る(居た)、という。
ただ、これは「歴史上にはそんな人物も居たらしい」という程度の認識で、やはり「ウィッチは女性」というのが作中世界での通説である。

想像してみよう。下半身パンツで無双する野郎どものローアングルで映る勇姿を…
…うん。女性だけでよかったね!マジで。
あ、男の娘なら大丈夫です。むしろどんどんやれ。


いや逆にこう考えよう
イケメンがスタイリッシュに敵を……いややっぱ……






その力を、誰かを守るために

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最終更新:2022年10月13日 17:51

*1 姉・アウロラは固有魔法の有無が不明であり、無いのであればその意味では妹・エイラに「偏っている」に近い事になる。

*2 実際に坂本はそれを見て驚愕していた。