矢安宮重清(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2012/07/15 Sun 23:01:20
更新日:2023/12/24 Sun 21:22:39
所要時間:約 12 分で読めるど







ゆ…『友情』って……
い…いいもんだなぁ〜〜〜

ししっししっ


ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の登場人物。読みは「やんぐう しげきよ」で愛称ば重ちー゙。(「しげちゃん」がなまったらしい*1
CVはゲーム・アニメ共に山口勝平
ちなみに名字の「矢安宮」はカナダの歌手゙ニール・ヤング゙に、スタンド名のハーヴェストは同氏のアルバムから由来している。

【概要】

仗助たちも通う「ぶどうが丘高校」*2の中等部に在籍する男子中学生。
体重110kgという肥満体で、低い身長&頭身にドラゴンボールのドドリアさんみたいなトゲ頭*3…というかなりデフォルメの利いた容姿をしており、全部を通して奇抜な恰好をしたキャラこそ多いが人体のデッサンは基本的に写実的なジョジョという作品ではこの体型は結構珍しい特徴である。

とはいえ4部中では康一間田など一部のキャラが途中から極端に小柄に描かれることはあるが、重ちーは初登場時でも最初からこの外見だった。
ファンからはほぼ冗談で「成長したらポルポみたいになりそう」なんて言われてるとか。
顔は潰れた鼻に垂れ目とお世辞にも男前とは言い難い面相で歯の生え代わり途中なのか前歯が2本しかない。笑顔を作った時なんとも無邪気で間の抜けた感じであるが、後述の裏の顔を見せた時は据わった三白眼に賎しい雰囲気のゲスな笑みと、別人のような卑屈で陰険な顔つきと化す。

他の4部の学生スタンド使い同様、ユニークなデザインの改造学生服を着ており、体型も相まってカットしたゆで卵のようにギザギザの裾、自身のスタンド名に掛けてるのか「収穫」を思わせる鎌のワッペンを両肩に付けているほか、ボディラインをなぞるように前面にはスパンコールを貼りつけている。
一人称は「オラ」。その他にも語尾に「〜だど」をつけるなどステロタイプな創作の田舎者のような口調。
音声化した際は間延びしたいかにもトロそうな口調をしており、自己紹介の時に切手の値段ごとに舐めた時の味が違うのか確かめようとして叱られた過去をカミングアウトするなど、後述のように「地の頭は悪くないが、日常的にはかなり非常識でヌケた」ところがある。
「シシッ」と笑うのが口癖。

家庭的には非常に円満な恵まれた環境に産まれており、パパと割りと美人のママがいる。重ちーは両親を心から愛しており、基本的に常に細かい打算を気にして生きているタイプながら、両親を守るという事柄にかけてはそれこそ自分の保身を擲ってでも全力を注ぐ覚悟を持っている。
大好きなママの写真を常日頃から肌身離さず持ち歩いているあたりまだ精神的には幼く、親離れが出来ていなかったのかもしれない。
ペットにカメを飼っており、名前は「ゴン太」。

本来は温和かつ純真な少年なのだが、目先の損得に流されやすい上に金銭絡みの執着心が異常に強く、利益の独占のためなら殺人すら辞さないという危険な一面を持つ。
金絡みだと殆ど別人。別にお金に苦労してる訳ではなさそうだが。
こうした性格のせいで仗助らと邂逅するまで外の世界に親しい友人はおらず、孤独な青春を過ごしていたために非常に世間知らずで、「この場合、自分はどこまで踏み込んでも許されるのか?」という普通なら人の輪の中で何となく自然に学んでいく「呼吸」がよくわかっていないと思しき場面が何度となく描かれている。
そんな中で「金を持っていると便利で得」「だから持っている金額は大きい方が良い」という常識をたまたま金欠で利益に餓えていた仗助らがやや過剰な方向に煽ってしまった結果「大金を持っている方が偉い」とカン違いして暴走を始めてしまった可能性もある。
いずれにせよ、普段からそんな邪悪な本性を押し隠して生きているような人物ではなく、仗助たちとの出会いを経てまだまだ人間的に成長していける余地は充分にあったといえる。
…しかし、結果的にはその時が来ることはなかった。



【劇中の活躍】

初登場したときはスタンドで「街中の物陰に落ちている小銭を集める」という地道な小遣い稼ぎをしていた。
軽く12万円程度には達しており、仗助に「12万 俺の所持金 12円」と一句詠ませた。わざとではない
その金を友達だからという理由で仗助と億泰に渡そうとするなど、
この時点で少々危ういところが垣間見える。

当時壊滅的な金欠*4であった仗助がより効率よく稼げる方法(集める対象を小銭から現金化できるシールに変えた)を教えたあたりから態度が変わり始め、億泰が500万円の宝くじを発見した事と、仗助が下心から自分を(ちょびっとだけ)利用していたことを盗み聞いてしまった事によりゲス野郎と化しその賞金を独り占めしようとした。この時の彼は流石に擁護のしようがない。

一件愚鈍に見える重ちーだが、自らのスタンドを活用することにかけては天性の才能を持っており、奇抜な妙手で仗助と億泰をあと一歩のところまで追い詰めるものの、二人の機転により逆転され*5顔が変形するほどぶん殴られた
この時に発した


「理解不能理解不能理解不能理解不能」
「あ…な…なるほど!理解『可』能」

「ええ!?再び理解不能理解不能理解不能理解不能」
「あっ!理解『可』能」

という妙に固いポンコツコンピューターのような言い回しは、慌てふためく重ちーの顔芸も相まってよくネタにされる。

その後自分一人の力では賞金を手に入れることは出来なかったと悟り改心。500万円は平等に分けることにし、本当の意味で仗助と億泰の友達となった。
…が、賞金を受け取るときに「分配はスタンドの数で行うのが正当(仗助と億泰が1ずつ、重ちーは500)」と冗談半分でほざくなど守銭奴ぶりは変わらなかった。
それでも結果的にちゃんとお金は平等に分けた。*6
その後はどこから聞いたのか杉本鈴美の話も知った模様。





しかし、かつてない「友達」という財産を手に入れた重ちーの幸福な生活は長くは続かなかった。

ある日のランチタイム、大好物の「サンジェルマン」*7のサンドイッチを買っていそいそと学校に戻ろうとする重ちーだったが、同じ店で買い物をし、似たような袋を受け取っていた男のそれを間違って持っていってしまったのだ。

その男は人殺しだった。
若い女性を襲って殺害し、その手首を切り取って「彼女」としていたるところに持ち歩き生活するのが趣味の凶悪殺人鬼
これより以前に康一が接触した街に留まっている幽霊・杉本鈴美「未だこの街に潜伏し人を殺し続けている」と警告した男の正体こそが、この平凡なサラリーマンを装う異常者、吉良吉影であった。

吉良の袋の中にあったのは彼の「彼女」であり、それを誰かに見られる前に奪還せねばと
猛然と追跡を開始する吉良。
日中の学校に忍び込んで体育用具室で昼食を取ろうとする重ちーの眼を盗みどうにか目的を達成したものの、「自分のサンドイッチを盗られた」と勘違いした重ちーがスタンドでそれを奪い返そうとした弾みに袋が破れ、重ちーは吉良の「彼女」を目撃してしまう。

一息ついて、自分の致命的な秘密を知ってしまった重ちーに淡々と自己紹介を始める吉良。惜しげも無く開示される個人情報はとりもなおさずそれを知った重ちーを「絶対にこの場から逃がさずに殺す」という決意表明にして殺しの儀式だった。
禍々しい漆黒のオーラを放ちながらその傍らに現れ立つ。吉良もまた、スタンド使いだったのである。

戦いが避けられないと判断した重ちーは即座に戦闘モードに移行。ハーヴェストは近距離パワー型にも何ら遅れをとるものではなく、吉良の頸動脈を断ち切る寸前まで追い詰めるなど善戦するものの、彼は吉良のスタンド「キラークイーン」の能力を知らなかった。

それは、「キラークイーンは触れた物をなんでも爆弾に変えられる」という能力。

吉良が何か怪しげなものを持っているので「とりあげる」ことでそれを使うのを封じようとした重ちーだが、それは、起爆装置が別にある爆弾をわざわざ目の前に引き寄せてしまうことに他ならなかった。
キラークイーンの爆弾に変えたものに触れれば、起爆と同時にその物体は内側から粉々になるようにして破壊される。
ましてや、引き寄せたのは何の変哲もない100円玉だった*8吉良の事を知らない以上、100円玉が爆弾に変えられてるなど想像できるわけがない。
運よく(?)かかりが浅かったために一命こそ取り留めたものの、顔が内側で半分吹き飛び、顔の肉と脳みそが1/3ほどシェイクされてしまった。(吉良談)
ダメージを負った重ちーは一瞬で形勢を逆転され、吉良に生殺与奪権を握られてしまう。

重ちーをいつでも始末できる状態になったことで余裕を取り戻した吉良は「自分以外にも特殊な能力を持つ者がいる」ことに興味を持ち、
重ちーを嬲り者にしてそれを聞き出そうとする。最初はしらを切ろうとした重ちーだが、その次の瞬間、吉良が半笑いで告げた禁句が消えかけた闘志に火を点けた。


「知らないってことはないだろう…いいかい?」
「しゃべらなければね…」

「君の両親も……始末するよ」

「なん…だ…と!!オラの『パパ』と『ママ』を…!」

それまで誰かに助けを求めることしか頭になかった重ちーが、最期の力を振り絞り自分からその場を離脱した。
保身ではなく、自分の得た情報を仗助たちに伝え、愛する家族を邪悪な殺人鬼から守るただそれだけの為に。




じょ…『仗助』の… ところへ行…くど…

『仗助』の…『クレイジー・D(ダイヤモンド)』なら… オラを…治してもらえるど…


行かな………くては! そし…て…オ…………ラは

オッ オラはッ……


『パパ』と『ママ』を………守るど!


オラがッ!………『パパ』と『ママ』をあいつから守るどッ!


あんな薄ら汚らわしいヤツがッ…『パパとママ』が住むこの町にいてはならないどッ!!

金のためでも自分の安全のためでもなく、家族のため町のために生き延びようとする姿はまさしくであった。
が、あと少しで仗助に会えるというところで開こうと手をかけたそのドアノブを、吉良は既に爆弾に変えていた。
重ちーは今度こそ、粉々に砕け散って即死した。*9

…しかし、死ぬ直前に最期のハーヴェストが吉良のスーツのボタンをむしり取っており、そのことが花京院アバッキオのようにラスボスを倒すための手がかりとなった。

なお、学校の廊下には多数の生徒がいたのだが、誰も保健室に連れて行こうとか介抱しようとはしなかった。フラフラの重ちーにバスケットボールをぶつけてしまった女子生徒3人組でさえ、一旦は気にかけかかるものの「気持ちワルイ、行こ行こ!」と無視してしまった。
まあ、何のかかわりもない人間に対してまだ10代の子供がそこまでの洞察力を発揮しろ、というのも酷だし、ただならぬ重ちーの様子に「関わったらまずい」と判断したのかもしれないが…。
あまりこういう言い方はしたくないが、「容姿の面で敬遠されてしまった」部分もあると思われる。
他の生徒が重ちーを助けようとした結果、巻き添えとなる形で吉良に殺される可能性もあったので、被害が広がらなかったという点では幸運とも言えるが。


ミ…

ミツケ………タ……

ゾッ!!

彼の魂が砕け散り空に消えていくのを杉本鈴美が目撃したことで「重ちーはもうこの世に居ない」という事実が確定し、それを知らされた仗助たちは、彼には二度と会えないという事実をうまく受け止められないまま重ちーを殺した殺人鬼を追うために決意を新たにするのだった。
この「重ちーを殺した奴を追う」という想いは即ち『4部後半の仗助の戦う動機』でもある。


…重ちーの両親は息子が死亡したことを当然知らず、4部完結の時点でもなお、失踪届を出している。





【スタンド】


イチエン

ミツケタゾ!!

しししっ!!


スタンド名:『ハーヴェスト(収穫)』
破壊力-E
スピード-B
射程距離-A
持続力-A
精密動作性-E
成長性-C


虹村形兆の『バッド・カンパニー』のような小サイズ・群体型のスタンド。
大きな仮面のような胴体から直に4本の手と2本の脚、昆虫の腹のような尻尾が生えたデザインをしており、顔の上部には拾ったコインをセットするための隙間が設けられている。
額に当たる部分には穴が開いているが、この穴からは出し入れ自在の注射針が隠されており、形のない液体でも吸い取って持ち運ぶことができる。

単独のパワーは低いがこちらはスタンドの総数が500体以上にもなり、行動範囲もけた外れに広い。
(重ちー本人は「杜王町の外に出ると迷子になるから行かない」と言っているため、恐らく杜王町全体は軽くカバーできるだろう。)

◆能力

なんでも集める。
物集めを得意とし、前述したように重ちーはこのスタンドを使って小銭を集めていた。
目当ての物品を発見した時は「ミツケタゾ!」と鳴いて教える親切機能付き。
その為、『ハーヴェスト』=『収穫』というスタンド名は実に言い得て妙な表現になっている。

一つ一つのパワーは弱いものの、群がるとかなりの脅威。
重ちー自身は肥満体なので鈍重だが、ハーヴェストが集まれば持ち上げて移動することができ、まるでバケツリレーのようにして運ぶことで高速移動が可能。
また、力は無いが殺傷力は持っており、手刀は人体を抉り取るほど鋭く、まるで彫刻刀の刃を突き立てるようにして相手の急所を狙う攻撃は非常に危険。
こっそりズボンの中に集団で忍び込ませ、億泰の足を削り取って決して小さくない傷を与えたりもしている。「タマキンのとこまで来なくて良かったが…」
億泰は別の場面でも一匹に眼球を攻撃され、片目が見えなくなった。治してくれる仗助がいたから良かったものの、そうでなければ目は完全に潰れていただろう。

またスタンドの数が非常に多いためその分ダメージも分散され、1・2匹どころか10~20匹程度潰しても本体には傷一つつかない。
その他にも、額の穴から出す注射針を使い、酒を直に血管に打ち込むことで急速に相手を酔っ払わせたり、スタンドで壁を作ることで眼くらましをしたり、葉っぱを集めさせて隠れ蓑にしつつ、一匹だけフェイクとしてわざと吉良に見つかるようにして後を追わせるなどかなり応用のきくスタンドである。

これらの多彩な応用を見せられた二人は、重ちーを本質的には賢い人間なのではないかと評価しており、仗助は(一応二人がかりで降参させた後にも関わらず)「『ハーヴェスト』に勝てるやつがいるとは考えられない」とも発言している。
また、荒木先生自身も西尾維新氏との対談で強すぎると認めており、どう倒すかについても考えるのに苦労したらしい。

それでも無敵のスタンドというものはなかなか存在しないのも事実。
『ハーヴェスト』の弱点は、まず敵の攻撃を直接受け止める防御力は皆無に等しいこと。
そして群体型とは言え、動かしている思考は本体ひとりのものでしかないということだ。
スタンド一体一体を個別に精密に動かせるわけでもなければ、一体一体が知覚している状況を同時に把握できるわけでもない。
スタンド像が拾ってきたものをその都度自分で確認し、指示は口頭で出しているので、スタンド像と視界や感覚の共有も出来ていない。
スタンド像が大量にあるとはいえ、やれることはひとまとまりの巨大な遠隔操作型のスタンドと大差ないのである。
そのため、「特定の物品を拾え、又は誰かに届けろ」といったおおまかな指示であればスタンド像が自律して行動出来るが、戦闘のような臨機応変な対応を要する場面では、本体が実際に状況を確認しながらスタンド像の近くで都度細かく指示を出さねばならない。
つまり、戦闘時には重ちー当人が敵に近寄らなければならない。
なので、本体の不意や意表を突けば先手は取れるし、とっさの攻撃を防ぎきる防御力もないため一瞬の油断が致命傷につながりやすい。
本編ではまさにこの通りの展開で仗助たち、そして吉良に敗れることになった。

メタ的な意味では凝ったデザインであるスタンドを大量に描くという性質上「作画コストが高い」というのも弱点であり、虹村形兆のバッドカンパニーと同様に「群体型スタンドは作者が描くのが大変だから早期に退場させられる」とネタにされることも。
5部に登場する群体型スタンドのセックス・ピストルズも退場は免れたものの、初登場時はデザインがそれぞれ凝っていたのだが、再登場時には一部が簡略化されている。
ちなみにジョジョ4部-5部と同時期にジャンプで連載していた作品でも似たような事例があった。


【余談】

  • 憎めないやつという理由で荒木先生もお気に入りのキャラとして上げている。
    とある番組で「(ジョジョシリーズで)描いていて一番悲しかったシーンは?」という質問にも、「重ちーが死ぬシーン」と答えている。
  • モンスターハンター3Gとのコラボクエストでハーヴェストを模したお面が作れることが決定した。
  • 「〜だど」は実際に宮城で時折使われる方言。杜王町も仙台市がモチーフ。なお、「〜だよ」とか「〜だぞ」という意味合いなので、むやみやたらに語尾に付けたりはしない。
  • 「話さないと君の両親も始末するかも」という吉良のセリフだが、吉良が何も知らない重ちーの両親をわざわざ本当に殺すとは考えづらい。*10*11
    他に自身を追っている人物がいるかどうかを知る為の脅し文句だろう。







追記・修正頼んだど!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • 黄金の精神
  • 4部
  • ダイヤモンドは砕けない
  • 重ちー
  • 守銭奴
  • 作者公認の強スタンド←チートの一歩手前
  • 爆死
  • ドドリア
  • 本能
  • 勝利の立役者
  • 愛すべきバカ
  • ゲス野郎→漢
  • スタンド使い
  • ハーヴェスト
  • 山口勝平
  • 矢安宮重清
  • ジョジョ
  • 群体型スタンドの宿命 ← 描くのがめんどくさいので退場
  • だど
  • 理解不能
  • 理解可能
  • ニール・ヤング
  • 涙腺崩壊
  • 群体型スタンド
  • 遠隔操作型スタンド
  • 公式チート

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月24日 21:22

*1 なのでイントネーションは「ジェラシー」とか「ポリシー」みたく「しげちー↓」が正しい。

*2 同校は小中高の一貫性システムで、仗助康一億泰は高等部、後に登場する川尻早人は小等部である。なお第一話での康一の発言から、中学が別でも高校に入ることは可能な模様。

*3 基本的には肌と同じ色で描かれる事が多いが、額に分割線のようなディテールがあったり、媒体によっては髪(トゲ)と肌とが別の色で塗られている物もある事などから、恐らくは「頭がトゲトゲ」なのではなく「トゲトゲヘアーを肌に近い色で染めている」という事かと思われる。どっちにしろ奇抜な事に変わりは無いが。

*4 ちなみにそうなった理由として仗助は「ジョセフのせいだ」という見苦しい言い訳を並べ立てていたが、仗助の預金を使って買い物をしたぶんをジョセフはきちんと後日耳をそろえて返しており、そこから先の出費はすべて経済観念のいい加減な仗助の無駄遣いが原因である。

*5 億泰の能力の瞬間移動で手形を引き寄せ、それを『クレイジー・ダイヤモンド』でないと直せない」として細かく破り風に乗せて町中にばらまき、重ちーの『ハーヴェスト』に取りに行かせ防御をガラ空きにするというコンビネーションの良さが窺える方法。

*6 しかし、保護者に黙って手に入れたこの賞金は、彼の没後手つかずの遺産となってしまった可能性が高い。現実でも故人の預金を引き出すのには大変な手間がかかる。

*7 杜王町でも評判のベーカリー。ランチタイムに焼きたてのパンが並ぶため、この時間帯はすぐに商品が売り切れてしまう。重ちーはてりやきチキンサンドが好物。

*8 時折誤解されるが、がめついとかそういう訳ではなく、本当に『吉良が何か怪しいものを持っていたから取り上げただけ』である。吉良もそれを読んだ上で、あえて、罠にするものには光って目立つ硬貨を選んだのだろう

*9 この時重ちーは背後に吉良がいることに気づいていたため、死を覚悟した上での行動だったように思える。

*10 流石に一家丸々行方不明になると周りの人も不審に思うだろうし、警察が本腰を入れて捜査する可能性がかなり高くなる。そうなれば当日の重ちーの行動から、「サンジェルマン」ですれ違っている彼の存在が割り出される危険性がある。「目立つ」ことが大嫌いな吉良の性分からすれば、捕まらないにしても気分の良いことではないだろう。

*11 当時の吉良は「スタンド使いはスタンド使いと引かれ合う」ことを知らなかったとはいえ、重ちーを始末したことで「知り合い(スタンド使いも一般人も)が動く可能性があり、余計な敵や詮索を増やしてしまう」ことは悟っているはず。性格的にこれ以上、無闇に厄介事を増やそうとはしないはずである。