斎藤一(るろうに剣心)

登録日 :2010/02/06(土) 00:17:04
更新日 : 2017/07/26 Wed 21:29:07
所要時間 :約 11 分で読めます




悪 ・ 即 ・ 斬

これが
新選組と人斬り(お れ た ち)
唯一共有した真の正義だったはず


CV:鈴置洋孝成田剣(新京都編) 演:江口洋介(実写映画版)、彩風咲奈(宝塚版)

漫画『るろうに剣心』に登場する人物。
新選組の三番隊組長。剣心とは幕末時代からの宿敵関係で、あの剣心が唯一決着を付ける事に拘った人物でもある。
壬生の狼とも呼ばれ、一説では新撰組最強であった沖田総司より強いとされ、作中最強クラスの実力を持つ。

口癖は「阿呆が。」
維新後は「藤田五郎」と名を変え、西南戦争では警視庁抜刀隊に所属。
その後は警部補として奉職する。とぼけた態度を取り昼行燈を装っているが、裏では警視庁の密偵として暗躍する。
自分たち佐幕側の人間を「敗者という形で明治維新に貢献した」と考えており、戦友たちの死を無駄にしないために、
平和を乱そうとする者、権力の私物化を謀る者の暗殺に従事していた。
その考えは徹底しており、たとえ上官であろうと、明治の害になると判断すれば即座に暗殺する覚悟を固めている。

クールでぶっきらぼうな態度が目立つが、戦闘以外では思いやりを見せるシーンも度々見られた。

好物は蕎麦であり、よく市中の蕎麦屋や屋台で麺を啜っている。
中でもよく食べているのはかけそば(具を何も入れないツユだけのそば)であり、とぼけて曰く「好きなんですよ、かけそば」。

なお、ネット上ではよく「斉藤一」と書かれるが、るろ剣作中では一貫して「斎藤一」名義である。
この項目も長らくタイトルが「斉藤一(るろうに剣心)」だった。


必殺技は左片手に剣を構え凄まじい突撃と同時に突く左片手平突き、通称「牙突」のみ。
これは新撰組が己の最も得意とする技を極限まで磨き上げ必殺の技としていたため。

牙突にはいくつかのバリエーションがあり、通常型の「壱式」、撃ち下ろし型の「弐式」、対空型の「参式」、そして密着した間合いから上半身のバネだけで突く奥の手「零式」が存在する。
通常の壱式でさえ鋼鉄製の大扉を粉砕するほどの破壊力を有しており、零式になると相手は身体が千切れる程の勢いで吹っ飛ばされる。
壱式、弐式から参式に繋げる、ということも可能で、またピンポイントで場所を狙うことも出来る。場合によっては素手のまま強力な拳打として放つことも。
弱点は、(零式以外は)発動時に荷重移動を行うため突き出す右手のせいで右側面に死角が生まれ、相手にそこへ滑り込まれると対応が遅れてしまう点。といっても斎藤自身が臨機応変に対応すれば大きな問題にはならない。
また、その破壊力故使用する刀にも大きな負荷がかかっており、初登場時に仕込み刀で放った際には一撃打っただけで刀身がへし折れてしまった。

一応警官であるため本来ならサーベルを携行するところだが、特別に許可を得て日本刀を所持している。
剣心との対決時には幕末からの愛刀を使っていたが逆刃の峰で折られてしまい、以降は別の刀を使用している。
ちなみにこの刀は銘はないもののかなりの業物(少なくとも京都編以前の剣心には折られるようなものではないらしい)。



ちなみに結婚しており斎藤曰く“出来た女”こと時尾という嫁がいる(史実だから仕方なry史実通りなら既に子供もいる)。
栄次の再登場と共にご尊顔披露または会津の武家の娘である点から恵との絡み…等は実現ならず、菩薩姿(剣心たちの想像図)で登場したのみ。
いつも独り蕎麦屋で食事をしている辺りもしかしたら家では尻に敷かれているのかもしれない。








以下ネタバレというか作中の活躍






剣心の力量を測るために十年の時を経て戦いを演じ、剣心を不殺(ころさず)の流浪人(るろうに)から再び抜刀斎として覚醒させる。
(因みに、劇中で剣心を抜刀斎に覚醒させたのは、同じく元・新撰組である鵜堂刃衛と彼の二人だけである)
剣心が覚醒したことで自らも幕末時代の精神に立ち返り、本気の殺し合いになりかけるも、大久保利通らに止められる。
剣心の決着を預けた後は、明治政府の一人である渋海(剣心の暗殺を斎藤に依頼した人物)の前に現れる。

犬はエサで飼える

人は金で飼える

だが、壬生の狼を飼うことは

誰にもできん

この台詞と共に私欲に溺れ、人々に厄災をもたらすダニとみなし、彼に雇われた赤末有人ごと抹殺。

狼は狼

新撰組は新撰組

そして、人斬りは人斬り

なあ、抜刀斎…


「京都編」では、志々雄真実と戦うために京都へ向かい、途中で剣心と合流する。
そして、志々雄一派と決着をつけるために剣心と左之助と共に志々雄のアジトである比叡山へ向かい、十本刀の二番手“盲剣”の宇水と対峙し、牙突・零式で倒す。

その後、剣心達に追いつき、志々雄真実を倒そうとするも惨敗し、意識を失う。
しかし、剣心達と共に意識を取り戻し、剣心と志々雄の決着を見届ける。

決着がついた後、志々雄が死んだことで狂った十本刀の一人“百識”の方治によって、剣心達共に、鉄の門によってアジトに閉じ込められる。
その鉄の門を牙突で破壊するも、斎藤は炎上するアジトの中、姿を消す。

よりによって、鈴置氏が亡くなった直後に発売したゲーム「炎上!京都輪廻」の剣心シナリオにおける斎藤の出番は、
この斎藤(=鈴置氏)の死を暗示する場面で終わってしまう。


お前らとは、潜った修羅場の数が違うんだよ

阿呆が


以下、更なるネタバレ




死んだと思われていたが京都編ラストでしっかり生きていた事が判明。史実だから(ry
「人誅編」では、志々雄事件の事後処理に回っておりその一環で赴いた神谷剣道場で剣心らとらの戦いに遭遇する形で姿を現す。


新選組の中では唯一、不死身と言われた男なんだがな


そして敵の一人・八ツ目と対峙。
圧倒的な実力と経験の差を見せつけこれを撃退(トドメを刺そうとするも、剣心に止められる)。

その後、縁との再戦の為に彼のアジトに向かう剣心に同行。
四人兄弟の一人を撃破し、その後の剣心対縁の戦いを見届ける。






最終決戦の後、これまでの戦いによる負担の蓄積で剣が振るえなくなると知った剣心に、(剣が振るえなくなる前に、最後の心残りにケリをつけるため)決闘を申し込まれるが、
結局のところ「人斬り」ではなかった剣心との勝敗を付ける気になれず、決闘をすっぽかし(剣心曰く「愛想を尽かし」)、何も言わず人事異動という形で剣心達の前から姿を消した。
剣心のモノローグから、その後二度と剣心と斎藤が出会う事はなかった模様。



……阿呆が……




ちなみに「左片手平突き」という技は実際に存在するらしい。
さすがに牙突は漫画にする上でのアレンジだが。

なお、牙突のために勘違いしがちだが、るろ剣での斎藤は 右利き である。
良く見るとかけそば食べてる場面では右手で箸を持っているし、刀も左腰に差している(つまり、右手で抜く)。
銀幕草紙変のみ左利きだと明言しているが、この設定が原作に通用するのかは不明。
ちなみに史実における利き腕は不明。
現存している手紙は、左利きと思しき筆跡で書かれているものの、断定できるほどの証拠は残っていない。

余談だが、作中の回想で斎藤は沖田のことを「沖田君」、沖田は斎藤のことを「斎藤さん」と呼んでいるが、実際は斎藤の方が2歳年下である。
(ただし、沖田の生年には二説あり、同い年の説もある)

ゲーム「炎上!京都輪廻」の斎藤シナリオでは、斎藤の望みは「 戦場で死ぬ事 」である事が判明した。
わざわざ沖田に負けなきゃ見れない会話だったりするけど。
(このゲームは作者が監修で参加している)
これに限らず、「京都輪廻」の斎藤シナリオは斎藤と沖田の生き様に焦点が当てられた熱い展開が多い。
志々雄との決着がアレってのはどうなんだというのはあるけどな!


ジャンプスクエアで連載されていた八重の桜(NHK大河ドラマのコミカライズ。作:竹村洋平)では、妻である時尾さんが重要人物として活躍するのだが、ドラマと違い斎藤一は登場しなかった。
が、同じ雑誌で和月氏のエンバーミングが連載されている縁なのか、最終回では彼女の夫の五郎氏と思われるオールバックでタバコを咥えた痩身の警官の後ろ姿が描かれていた。



プロフィール(※るろうに剣心のキャラクターとしての)
天保15年1月1日生、O型
初登場時は34歳設定
身長183cm
体重71kg



彼のテーマソングは「悪・即・斬」。良く言えばシンプルで無駄が無いタイトル通り、情け容赦無い様をまとめた歌である。


担当声優、鈴置氏の逝去により斎藤についても様々な憶測が飛び交ったが、
最新ゲーム(2011年発売)では今までの鈴置氏の声を使用する形で事実上の続投となっている。
それに合わせる形で他のキャラのボイスも半端になってしまったが…こればっかりはスタッフも鈴置氏のボイスを使う為に下した苦渋の判断と思われる。







新作アニメでは流石にそうはいかなかったのか成田剣氏が代役を勤めるようだ。

完全版の再筆ではオールバックにした髪がボサボサになっており、また無精髭も生えているので、ワイルドなイメージになっている。
一方で新撰組時代の姿は比較的本編の姿に近い。


実写版では江口洋介氏が担当。
原作とは違って山形有朋の元で働いており、武田観柳が流していた新型アヘンの調査を行っていた。
山形有朋の命で剣心と戦った時の「己に向いた刃は、いずれお前を苦しめることになるぞ」というセリフは、
逆刃刀の反対側の刃で傷つく剣心の姿とかなりマッチしていることもあって、印象深いシーンになっている。
(脚本を読んだ原作者和月曰く「なんでこの台詞を当時思いつかなかったんだ!」とのこと)
なお、この台詞はキネマ版最終話でも「自身に向いた逆刃はいずれ必ず半端な貴様を傷つける」と人斬りに戻ろうとしない剣心への忠告として使われた。



追記・修正・編集の正義と共に――

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