駆けろ!大空

登録日 :2011/06/09(木) 22:01:10
更新日 : 2016/09/24 Sat 14:57:31
所要時間 :約 5 分で読めます




駆けろ!大空は、かつてコロコロコミックにて1996年10月号から1998年3月号まで連載されていた高校野球漫画。作者はかとうひろし。
単行本は全三巻(現在絶版。)
現在はJコミで無料で見れる。今のコロコロ世代に是非とも見て貰いたい一作である。

ちなみにこの作者の次回作が『チョコボのふしぎものがたり』。
画風と作風のあまりのギャップに同一作者であることにすら気付かなかった読者も多かったとか。

作者の前作『サイファー』が人気が集まらず打ち切りとなり、編集者によりスポーツ漫画の要望があったため描かれたのがこの作品。
作者は「コロコロコミックだから(対象年齢から考えて)リトルリーグの話かな」と思っていたが、担当から「高校野球」を推されて、この作品ができた。

しかし、やはり人気がそれほどでもなかったのか、まともに試合が描かれたのが地方大会の途中までで、決勝もかなり簡略化されており、肝心の甲子園はナレーションのみという明らかに打ち切りと思しき終わり方をしている。

◇あらすじ

博愛高校の卒業生・静大空。
彼は荒れたこの学園の野球部を建て直す為、国語教師として戻って来る。何とか九人の部員を揃えた大空。
甲子園出場に向け、様々な苦難を乗り越えて行く…。

◇登場キャラ

博愛高校

▽静大空
主人公。博愛高校の卒業生で、かつては野球部に所属していた。
しかし、試合前日、車にひかれそうになった子犬を助けた為、子犬に代わって車にひかれ、肩を壊してしまう。
それから数年後、彼は国語教師として、そして野球部監督として戻って来た。
野球部を建て直し、甲子園に出場する為に…。

▽山彦明 
通称・ミラクル。守備位置はピッチャー。
最初は校内をバイクで乗り回す等、かなりのワルだったが、大空の熱心さに改心。
博愛高校のキャプテンとなる。
投手としては当初は酷いノーコンだったが、猛特訓で克服した。
幼い頃に生き別れた母親が野球好きだったため、当時の思い出が彼に甲子園を目指させる原動力となっている。

▽逸見隆
通称・ネズミ。窃盗の常習犯。守備位置はレフト。
家は大変貧乏で、病弱な弟と酒乱の父親を養う為、アルバイトをしている。
その境遇もあってか当初は野球に対して冷めた態度をとっていたが、
内心では未練を持っており前述のバイトもあえて筋トレになるものを選んでいた。
一番バッターらしく、ここ一番でしっかり決める男。

▽レオン山本 
通称・ダンガン。守備位置はショート。
アメリカ人と日本人のハーフで、そのあだ名に相応しくとても足が速い。
逆に言えばタグの通りそれ以外取り柄がなく、塁に出るためにバントを徹底的に練習していた。

▽山崎進
通称・レディー。守備位置はセカンド。
女形を極める為、女子高生の様な姿で登校し、オネェ口調で喋る。
当時のスネカミコーナーにてツバメの股間を凝視していたとネタにされていたが、
前述の通り女装には理由があるのでおそらくそっちの気はないと思われる。

▽谷山昇ニ
通称・マフィア。守備位置はサード。
元々は聖エルモ高校の西棟を牛耳っていたが、親友の死をキッカケに学園を去る。
格闘技が得意なスキンヘッドで、サードライナーを素手で捕るなど動体視力に優れている。
またチーム一のパワーヒッターでもある。
初期設定では「埴輪昇ニ」と言う名前だった。

▽大沢勇 
通称・ニクマン。守備位置が捕手なのはお約束。肉まんが好物で、無銭飲食の常習犯だった。
初期設定では「ビガロ」というニックネームで身軽なデブだった。

▽高田準一
通称・カンドウ。守備位置はセンター。
博愛の生徒とは思えないほど生真面目で、そのニックネーム通り感動し易い性格。
鳥高戦にて鳥の陰に視界を防がれたとはいえ致命的な失策を犯してしまい、チームメイト全員に慰められることになった。
初期設定には彼の代わりに「キャプテン」という別のキャラクターがいた。

▽坂口征一 
通称・ナニワ。常に関西弁で喋る。初期設定では「通天閣」と言う名前だった。
長身で、守備位置はファーストだが、股関節が固いというファーストにとって致命的な欠点を持っていた。
しかし必死の努力で克服した。

▽工藤真人 
通称・ガクシャ。守備位置はライト。
メガネがトレードマークで、常にノートパソコンを携帯しているエリート君。
そんな彼がいかにも偏差値の低そうな博愛高校に在籍しているのは自主的に勉強する時間が欲しかったかららしい。
裕福ながら家族愛とは無縁の環境に育ち、将来の進路も強制されていたが大空の熱意によって野球を続けることを決断する。

▽黒八木教頭
通称・クソヤギ。野球部の連中を快く思っておらず、かなりイヤミな性格。
大空が生徒だった頃からの教師で、当時手の付けられなかった不良だった大空を目の敵にしている。
因みに作中で大空に殴るふりをされた際に失禁した。
野球部が甲子園出場を決めた時は「いまいましいクズ」と言いながら泣いていた。

▽山辺校長
大空の恩師で、博愛高校の校長。常に温厚な性格の持ち主。

聖エルモ高校

▽堂島
マフィアこと谷山の親友で、かつて聖エルモ高校の東棟を牛耳っていた。
谷山とは厚い友情で結ばれていたが、東棟の西棟の決着を着ける際、谷山とチキンレースを結構。
谷山のバイクに細工がされていたのを見抜き、バイクを取り替える。結果、死亡してしまう。
リトルリーグに在籍していた経験があり柄にもなく甲子園出場を夢見ていた。

▽大田黒
かつてのマフィアの舎弟。マフィアに憧れていたが、黙っていなくなったため恨んでいた。
聖エルモの投手で、他の選手達と共にラフプレーで博愛高校ナインを苦しめていた。
しかし、最後は敗北。
監督の吉田からリンチを受ける羽目になるが…。
最終回では聖エルモの野球部メンバーと堂島の遺影と共に応援に駆けつけた。

▽吉田
聖エルモ高校の教官で野球部の監督。一見すれば温厚な性格だが、本性はかなり残忍。
博愛高校に敗けたナイン達にリンチを与えていたが、大空にブッ飛ばされる。

大空「本当のクズは、テメェだ!!」


羽亜渡学園(通称・鳥校)


▽大鷹俊(タカ)
鳥校ナインのキャプテンでエース。
魔球・ホークホッパーを操る。
博愛高校と延長戦でかなり良いピッチングを見せた。常に一匹の鷹を連れている。
魔鬼雨のメンバーからリンチを受けていたミラクルを救ったことも。

▽川瀬道夫(カワセミ)
守備位置はショート。
攻撃では高い位置からバットを振り下ろして、確実にボールに当てる「カワセミ打法」を得意とする。
また守備力も高く、その際はカワセミが魚を捕まえるかのような動きを見せる。

▽八鳥三郎(ハチドリ)
守備位置はライト。
小柄で可愛らしい見た目だが、ジャンプ力が高くハチドリのような空中静止が出来る。

▽孔雀沢孝(クジャク)
守備位置はサード。
攻撃の時はバットをクジャクの羽の形のように振り回し、相手を威嚇すると同時にボールのタイミングを計る。

▽森野福郎(フクロウ)
守備位置はキャッチャー。
ホークホッパーとストレートを巧みに使い分ける大鷹と共に博愛ナインを翻弄するも、
最後は自らのミットの向きによって攻略のヒントを与えてしまう。

▽ペリー神崎(ペリカン)
守備位置はレフト。
名前と髪の色からして、ダンガン同様ハーフなのかもしれない。

▽北燕進次(ツバメ)
守備位置はセカンド。
空中で宙返りをしてそのままアウトを取り、なおかつ一塁に送球してダブルプレーを取る「ツバメ返し」を得意とする。
ショートのカワセミとのコンビネーションも抜群のようである。

▽鶴田高一(ツル)
守備位置はファースト。
ファーストに相応しい長身を持つ。

▽隼直人(ハヤブサ)
守備位置はセンター。

▽山田
通称・インコ。監督らしい。常にシルエット。相手チームにインコのピーちゃんを送り込み、相手チームの特徴をデータとして集めている。



◇大空のその後

博愛高校ナインが甲子園出場を決めた時、
「思いきり甲子園で暴れて来い。」
のメッセージを残し、行方不明となる。
大空やナイン達のその後は読者の手で考えて欲しい。


◇裏設定

作者のHPで、「何故大空は暴力団の用心棒をするなど荒んでいたのに博愛へ戻ってきたのか?」という疑問に対して作者が答えている。

大空はすでに不治の病に侵されており、余命が長くなかった。
本人もそれは知っているが、今の自分は裏の世界で生きていくしかないと思っていた。
だがかつての恩師(おそらく山辺校長)が裏の世界から救ってくれ、己の過ちに気づき、
その償いのためにもかつて自分たちがかつて夢見ていた甲子園出場と学校の再生に自分の全てを賭けることを決意し、博愛へ戻ってきたのだという。





「ミラクルはん、追記・修正や!」



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