ブラッド・ヴィッカーズ

登録日:2011/06/03(金) 21:59:21
更新日:2023/11/24 Fri 00:16:41
所要時間:約 4 分で読めます





『ブラッド・ヴィッカーズ』とはバイオハザードシリーズに登場するキャラクターである。


年齢:35
血液型:O
身長:174cm
体重:60.8kg
趣味:スポーツ観戦
職業:S.T.A.R.S.αチーム リアセキュリティ

精鋭揃いであるS.T.A.R.S.の隊員

彼の担当は後方支援で、通信機器の扱いに長けているため情報処理を担当し、またヘリの操作も可能*1なため、洋館事件の際はαチームを現場に送り無線を使用して仲間たちと連絡を取りながら事件解決に一役買った。


以下、劇中でのネタバレ




















実はとてつもないヘタレ。

性格は小心者で、プレッシャーに弱く、長いものに巻かれるタイプ。


☆各作品での活躍

バイオハザード

ケルベロスの群れに恐れをなし、仲間であるクリス達を置き去りにして1人ヘリで逃亡するというヘタレぶりを開幕から見せつける。
……もっとも逃げずに残っていたとしても、先んじてブラウォーチームをヘリで送り届けたヘリパイロットのケビン*2と同じ末路を辿った可能性もあるため、一概に非難することはできないかもしれないが…。

ゲームが中盤に差し掛かる頃、無線機を持っていると彼から通信が入る…のだが、この通信機は壊れており、こちらからブラッドに応答することはできない。彼の苛立ちと焦りを含んだ声だけが虚しく響く。

ゲーム終盤、命からがらヘリポートまで脱出できたクリス達が発射した信号弾を見て彼らの回収に向かう。
この時、本作のラスボスであるスーパータイラントを倒す為にロケットランチャーを投下し、タイラント撃退に一役買っている。(ただし、このロケットランチャーはバリーが持ち込んでいたものなので、あくまでもブラッドは渡しただけに過ぎない)


その後、洋館事件から生還したクリス、ジル、バリーらはアンブレラの実態調査を開始するのだが…。
同じく生き残りのブラッドはと言えば、日和見に走りこれをスルー
ただし、彼は洋館での出来事を直接見聞きしていない事、さらに「2」の時点で洋館事件の生き残りはアンブレラの意向で監視されていた事などを踏まえると、一概に彼だけを責めることはできないだろう。

バイオハザード2

スペシャルキーを持って何処かを
徘徊するブラッドに永遠の安らぎを

どういうわけかゾンビになって登場。
上記の文言の通り警察署の玄関近くで徘徊しているのだが、普通にここまで来た場合は出現しない。
ではどうすれば彼が出現するのかといえば、スタート地点から警察署に着くまで一切アイテムを回収しないという条件を満たす必要がある。
一見難しそう(実際のところ結構難しいのだが)に見えるが、この条件が開示されるのは裏シナリオをクリアした後。すなわち表→裏とクリアできる腕前のプレイヤーであれば労せず達成できるだろう…と見越した上での条件設定と言えるだろうか。

ただし出現させても倒すとなれば話は別。なんと、体力が通常のゾンビの5倍に設定されており、ハンドガンやナイフのみで勝つのは至難の業。
一応、署内でショットガングレネードランチャーを入手したあとに玄関まで引き返し、それをブラッドにお見舞いしてやるとあっさり倒せる…という抜け道もあるが。

倒すと死体からスペシャルキー(ロッカーのカギ)が手に入り、写真暗室のロッカーを開けることができるようになる。
レオンはタンクトップスタイル(通称富竹スタイル)か革ジャン(ターミネータースタイル)に、クレアはライダースーツへとコスチュームチェンジが出来る。(この時、クレアのみハンドガンのコルトS.A.A.が手に入る)

…で、報酬は良いとして「どうしてブラッドがゾンビ化しているのか「クリス達を見捨てた仕打ちか?」という疑問も沸くが、この時点では詳しいことは語られずじまいだった。
…この時点では。


バイオハザード3

序盤から登場。
ラクーンシティ内のとあるバーにてゾンビに襲われているところでジルと再会。彼女に「俺たちは命を狙われている」と伝え、その場を去ってしまう。

その後、警察署前で負傷した状態で再びジルの前に現れる。
ジルに駆け寄ろうとするも、彼らの間に人の姿をした巨体の怪物が割って入ってくる。
そのまま怪物に追い詰められ、顔を鷲掴みにされ持ち上げられるブラッド。ジルへ助けを求める声も虚しく、怪物が腕から伸ばす触手によって頸部を貫かれ殺されてしまう。
そして、ブラッドを殺した怪物…ネメシスT-型は、S.T.A.R.S.の名を口にしながらジルの方へとにじり寄ってくるのだった…。

上記のムービーの直後にライブセレクションが発生し、ネメシスと戦うか逃げるか選べる。

戦う事を選んだ場合、ネメシスとの戦闘に突入。見事これを撃破できればブラッドの死体からS.T.A.R.S.の身分証明書である「カードケース」が入手でき、これを調べるとブラッドの「S.T.A.R.Sカード」に変化する。
警察署内でもジルの「S.T.A.R.Sカード」が手に入るため無理をする必要は無いが、ここで入手すれば警察署内での攻略手順を省略でき、時間短縮につながる。

…実は、「戦う」を選んでもすぐに警察署の中へ入ればネメシスから逃げることができるし、そもそもネメシスを倒さなくてもうまく攻撃をかわせばカードケースは拾えてしまう。
この時点ではゲーム序盤で武器も弾も回復アイテムも少ない事、さらに言えばネメシスを倒して得られる戦利品が弾薬の消費に見合ってない事もあって、慣れたプレイヤーは上手くネメシスを避けアイテムだけ拾って逃げることが多い。

その後警察署の探索を終えて署の外へと出るのだが、ブラッドが殺された現場を注意深く観察していた人はある事に気づくだろう。
ブラッドの死体が、彼の血溜まりだけを残して忽然と消えている事に
実はブラッドはあの時点では完全に絶命しておらず、ネメシスの触手に含まれた超高濃度のT-ウイルスが彼を蘇生させ、ゾンビへと変化させていたのである。

そう。これが「2」でなんの前フリもなく唐突に出現した、あのブラッドゾンビの真相だったのだ
その後彼がジルと再会することはなかったが、警察署を訪れたレオンorクレアに倒されるか、倒されなかったとしても街に撃ち込まれたミサイルの爆発に巻き込まれる…という末路を迎えることになる。

バイオハザードRE:2(リメイク)

"ゾンビとしては"登場しない。

場所はオリジナル版と同じ警察署前の地下通路の、リメイク版で新たに追加された詰め所にて、"ポスターの広告として"出会える。
その広告の内容は、STARS入隊の説明会や試験などの情報といったもの。
ポスターのモデルがクリスやジルならともかく、彼では宣伝足りえるのか?とネタにするプレイヤーもいる。


バイオハザードRE:3(リメイク)

CV:高木渉

3のリメイクである今作では今までの単なるヘタレとは異なった印象のキャラクターとなっている。

洋館事件後、アンブレラ社の圧力でラクーン警察から干されたジルを気にかけており、署内の同僚と共に特大ミートピザを彼女に差し入れている。またアンブレラ側の検閲を逃れるためにピザ内にメッセージを忍ばせるなど機転が利くところも見せた。

メッセージ内ではクリスやジル、バリーのようにアンブレラに立ち向かうことのできない自分を恥じているような様子が見られ、解体されるSTARSやジル達の停職といった急速な環境の変化に戸惑い、自身も職を失うことを恐れてしまったと謝罪している。
更にその上でジル達にエールを送り、アンブレラに命を狙われていることを示唆してくれぐれも身辺に気を付けるようにと警告した。

またネメシスが最初にジルを襲撃した際にもすぐに救援に駆けつけている(ちなみに襲撃直前にジルに電話でネメシスについて警告していることから考えると、ブラッド自身もネメシスに襲撃されたと考えるのが自然であり、少なくとも一度はネメシスを撃退ないし逃げ延びたことになる)

ジルと合流後は共にラクーンシティからの脱出を図るも、バリケードを突破してきたゾンビ達から逃げる際に腕を噛まれてしまう。その後は自身の運命を悟ったのか、ブラッドを置いていけずにいるジルに発破をかけて送り出した。このシーンの彼は間違いなくである。

その後は暫く登場しないが、カルロスパートの警察署前にてゾンビとなって再登場。
マービンと戦闘になるが、ゾンビの正体がブラッドであることに気付いて動揺したマービンに噛みつき負傷させた。この際ブラッドにトドメを刺すのをためらい、許してくれと言うマービンに対して 許してくれ、と言い返すのを見て、ゾンビになりながらも僅かに意識が残っていた模様。
このシーンに対して「ゾンビが喋るのはおかしい」という意見があるが、そもそも無印1の時点で、あの有名な「かゆうま」、もとい「飼育係の日誌」の記述では、
飼育係が同僚のスコットを食い殺したことを日誌に書き込むという、人を襲って食うほどゾンビ化が進んだ人間でも意識が辛うじて残っているという描写がされており、ゾンビ化したブラッドが喋り出すこと自体は別におかしな行動ではない。

その後の運命はプレイヤーの行動次第だが、彼を倒した場合はSTARSのIDカードを入手できる。ちなみに倒した後にブラッドが写ったポスターを見るとカルロスは「すまなかったな、ポスターボーイ」と零す。

なお、NIGHTMARE以上の難易度である場合は警察署前で倒していても、武器庫で電池を取ったあとに部屋に彼1人でなだれ込んでくる。
まあ大体無限ロケランで消し飛ばされてしまうけどね☆

今作において彼なりの仲間意識や内心の葛藤が描写され、ようやく彼の人間的な部分が補完されたと言えるだろう。


☆小ネタ


・さりげなく出演作品の多いキャラクター。
バイオハザード(初代)
バイオハザード(リメイク)
バイオハザード2
バイオハザード RE:2(リメイク)
バイオハザード3
バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ
出番といえばちょい役程度だが、その数はS.T.A.R.S.の中でも主人公勢なみ。

・ネメシスとの対峙シーンで助けを求めてくるが、既にゾンビに噛まれているためどちらにしろ彼の運命は既に決まっていた可能性が高い。主人公勢と違ってウィルスへの耐性があるとも言われてないし

・バイオハザード2で頭を貫かれても彼がゾンビとして活動していたのはネメシスウィルスのお陰。正確にはネメシスの触手から体内に侵入した高濃度のT-ウイルスによって肉体が再構成されたから、らしい。

カプコン製のヘリは墜落するというジンクスを打ち破り、一晩中ヘリを飛ばしたうえそのまま帰還したと考えると彼の優秀さがわかる*3

・一見するとただのヘタレキャラのようだが、むしろ主人公たちが勇敢過ぎるとも言える。
また、バイオハザード3の時点では28日の午後であるため、彼自身はゾンビパニックとなったラクーン市災害で4日間も生き延びていることになる。
それなりに生存能力と戦闘力に長けていた証左と言える(ちなみに28日の未明にはラクーン市警の生き残りはたったの4名であり、完全に壊滅状態だった。 
また同じS.T.A.R.S.のブラヴォーチームとアルファチームのジョセフですら街中では無く未知の洋館近辺だったとは言え一日で殉職してしまう様な過酷な状況である。)。



ふと、注文した覚えのないミートピザ…食欲不振から一切れしか摘まめなかった物だ。
そこに添えられたメッセージに眼を通した。 

「我らがエース、wiki籠りへ

相棒、元気にやってるかい?
冥殿の野郎が君にアク禁処分をし、編集禁止命令を出した事が未だ信じられない。
アニヲタwikiを編集した者には勲章が送られてもおかしくない。抗議するのも当然だ。

記事を追記できなかった俺には、頭にきているかもしれない。
本当に悪かったと思っている。
何もかもあっという間に記事削除が決まったんだ。
アニヲタwikiの花形であるS.T.A.R.Sの記事が削除され、俺はマイナーキャラになるのが怖かった」


ペラ…


「プロバイダーを変えようとしていると聞いた。
君がアク禁処分を受けて大人しく引き下がるタマじゃあないのは分かってたよ。
だが俺の記事を追記・修正しようとする君を奴らが黙っているはずがない。
どうか身辺には気を付けてくれ。

『永遠』のS.T.A.R.Sアルファチーム ブラッド・ウィッカーズ

追伸 検閲を避けるためにピザ屋の配達員にメッセージを託す。
特大のミートピザは同僚一同からの差し入れだ。しっかり食えよ!」



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最終更新:2023年11月24日 00:16

*1 ただし、クリスに比べると腕は劣るらしい

*2 リメイク版に登場したブラヴォーチームのメンバー。アルファチームが到着した時には既にケルベルスに襲われ死亡していた

*3 現在のシリーズ中の描写を見る限り、ブラヴォーチームのヘリは不時着する様に細工がされていたのでアルファチーム側のヘリにも脱出阻止の為に細工が施されていた可能性が高い(ウェスカーは「タイラントの暴走で死亡」として脱出を計画していたので逃げる為にヘリを残す理由はない)。