やり込み(RPG)

登録日:2011/11/05(土) 22:37:05
更新日:2024/01/05 Fri 00:40:25
所要時間:約 4 分で読めます




やり込みとは、一般的に想定されているプレイの趣旨を逸脱してゲームをプレイすること*1
やり過ぎると実生活に支障をきたし(時間的な意味で)、廃人まっしぐらになる為注意が必要。

やり込みの際、何らかの条件を課すことを「縛り」と言う。

RPGは基本的に一人でやるもので、そのやり込みはかつてはほぼ自己満足の領域であり、
話すにしても自己申告でしかなく「本当かよ!?」と信じてもらえなかったこともあるが、近年は動画サイトの普及により、
プレイを記録して証拠を残すとともに多くの人に公開して楽しむ・楽しませることが可能になった。

基本的にあらゆるジャンルのゲームにもやり込みという概念はあるのだが、
ここでは最も分かりやすいと思われるRPGにおけるやり込みについて説明する。


■ソフトなやり込み例

普通のプレイヤーにも行われることが多い。

  • 裏ボス撃破
所謂隠しダンジョンや裏ボスは、クリア前までのストーリーとはほぼ関係なく、クリア後のご褒美的な要素として用意されている。
しかし最近は裏ボスをシナリオ上重要な存在として組み込む作品も多く、一概にやり込みとは言えないかもしれない。

実況動画やブログ等で見られるタイプ。
普通のプレイでは難易度的に物足りない人やエンターテイメント性を重視する人が、
「アイテム禁止」「逃走禁止」「ソロプレイ*2」等の制約を課したうえでプレイするもの。

全キャラの全ステータス値を最大まで上げ、装備・アイテム等も実現しうる最強のものを揃える。
途方も無い作業に見えるが、多くのRPGでは終盤の敵は経験値が多く、
それとは別の経験値大量所有モンスターが用意されていることも多い為、そこまで鬼畜でも無い。
まあレベルやステータスの上限をアホみたいに上げるのが大好きな会社など、作品によってはステータスの上限が数千万だったりするが。

アイテムや図鑑のコンプリート。フラグによっては二度と手に入らないアイテム等もある為、初見では厳しい。


■ハードなやり込み例

そのゲームが好き過ぎて何周もしてるが物足りないといったマジな廃人によって行われることが多い。

  • 低レベル攻略
その名の通り、低レベルで攻略する。
基本的に雑魚敵は全て逃走する為、ボス戦をいかに突破するかに重点が置かれる。
LvUPが任意で行える作品などは、「経験値がたまってもLvを上げない」等といったやり方になる。
特定の行動で故意に経験値を0にする(できる)作品の場合、ただでさえキツい低レベル撃破の後にレベルが上ってしまったらやり直しなどの逆転現象が起こる。

最も分かりやすくインパクトがある故に動画サイトなどではよく見られるプレイスタイルで、最近だとLv1キャラ1人でラスボス撃破なんてこともザラ。

一見不可能に見えるが、ボスの行動パターンを熟知したうえで各種ドーピングアイテムでステータスを底上げし、
呪文・特技や特性、装備品を上手いこと駆使すれば穴は見えてくる。
(例:魔法攻撃のターンには魔法反射をかけたうえで攻撃、他のターンは全てジャンプやアストロンで回避等)
よってプレイの腕よりも知識と応用力が試されると言える。
多少なりとも運に左右されることもあるが……。
火力不足によって消耗戦に陥りやすいのが最大の欠点か。

作品によっては低レベルだけでなく低熟練度や低ABPも有名。

  • タイムアタック
TA、RTA、TASの3種類。
いずれも時間の都合上最低限のレベル上げしかしない為、低レベルクリアにも通ずるものがある。

◇TA:Time attack
ゲーム内で表示されるプレイ時間の短さを競う。
一見簡単そうに見えて、良い結果が出るたびにちまちまセーブしていかなければならず、ストレスが溜まる。
(一定回数以内にアイテムドロップが無いとリセット等)
タイムアタックの中ではマイナー。

◇RTA:Real time attack
リアルタイムでのプレイ時間の短さを競う。
基本的に休憩はできず、スタートしてからクリアまではぶっ通しとなる為、体力と集中力も必要となる。
食事やトイレ等の生理現象は長いイベントの間に行われる。プレイ時間は数分で終わる短いものから、24時間以上、果ては数日単位でかかるものまで幅広い。

もちろん事前にダンジョンマップやフローチャートは確認し、ボスモンスターへの対応もある程度の行動指針は立てるが、
ドロップアイテムや敵の行動によって左右される為、時にはリセットボタンを押すといった臨機応変な判断力も必要*3

世界中のゲーマーがしのぎを削っており、作品によっては…
  • 特定のバグの使用・不使用
  • ゲームハードの種類、DL版かそうでないか(VC等含む)、エミュレータかどうか
などを定めた複数のレギュレーションがあり、もはや「競技」と呼んで差し支えない域にある。
エンターテインメントとしてRTA動画投稿を行う者であれば日本国内でも比較的古くから存在しているが、国外では競技的なRTAで生計を立てる者もおり、その影響を受けてか国内でも『RTA in Japan』など競技的RTAの裾野が広がりつつある。

TAS:Tool-Asisted speedrun.
エミュレータ等のツールに操作を記録して自動化し、人力ではまず不可能な1フレーム単位での精確な操作や、
メモリの中身を覗いての乱数調整等、あらゆる手段を駆使して理論上の最速値を目指す。
ツールは使用するがチートは行わない。バグを利用するかどうかはRTAと同じくレギュレーション次第。

ものすごく手間のかかる紙芝居やパラパラ漫画を作っているようなものでもあるので、厳密にはタイムアタックには当てはまらないという声も。
ちなみにツールを利用した最速値を目指さないものもあり、日本では「TAP」や「TASさんの休日」と呼ばれることがある(詳しくは項目参照)。

チート使用のTASはチータスと呼ばれる。
因みに「TASさん」なんて人はいません。あくまでネタです。


  • 存在そのものがやりこみ要素
稀だが、クリアすることそのものがやりこみと言うようなゲームが存在する。





  • 追記・修正
項目に精通したアニヲタにのみ行える高度なやり込み

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最終更新:2024年01月05日 00:40

*1 ただし最近ではやり込み要素をウリにした作品もあるため、どこまでが「一般的な範囲」かは曖昧ではある

*2 ゲーム上の仲間を連れていかない

*3 この場合のリセットは主にタイトル画面に戻る方のリセットだが、中には特定アイテムが出なかったり敵の行動が想定通りのものでなかった場合に、計測し直しという意味でのリセットを行う場合もある。