怪獣が出てきた日(ウルトラマンティガ)

登録日 :2012/09/16(日) 16:48:52
更新日 : 2017/09/28 Thu 12:36:35
所要時間 :約 6 分で読めます






GUTSでしたっけ?あの人達がもっと頑張ってくれないとっていうか、早く倒してくれないと困るんですよねえ。
市民A



東京じゃないんでしょ?だったら安心じゃない。
市民B



まぁ今回の騒動は、GUTSの失態によるところが大きいと言わざるを得ませんな。
怪獣災害アナリスト・上田耕生



(上田は)呑気なことを言いやがる。それどころじゃねえんだよ今は!
記者・小野田岳彦





「怪獣が出てきた日」 とは、円谷プロダクションが制作した特撮TVドラマ『ウルトラマンティガ』の 第5話 である。


監督:川崎郷太
特殊監督:北浦嗣巳
脚本:小中千昭
放送:1996年10月5日




【あらすじ】
ゴルザとメルバが復活し、 怪獣 が地球のあちこちに現れるようになって数ヶ月が経った。
ある朝ムナカタがバーで静かにミルクを飲んでいると、静岡県北川市の海岸に怪獣の腐乱死体が漂着したというニュースが入った。

死後かなりの時間が経っているとみられる死体は凄まじい腐臭を発し、地域住民に被害をもたらしたためにGUTSが早々に焼却をすることとなったのだが、イルマ隊長の脳裏を一抹の不安がよぎった。

ガッツウイング2号が死体を吊り上げるが、途中で死体を落としてしまった。腐った肉が裂けてしまい、アンカーが肉に固定し切れていなかったのだ。

そしてイルマ隊長の不安が的中した。完全に死が確認されていた筈の怪獣の死体が突如として動き出したのだ! 現場で指揮を執っていたムナカタ副隊長はコンビナートや街への侵攻を阻止するために次々と作戦を展開するが……。

一方、特ダネを狙う記者・小野田はムナカタを追う内に日本を取り巻く苦境とそれに立ち向かうGUTSの姿を見る。




【概要】
初代『ウルトラマン』の「空の贈り物」のように、現れた怪獣に対して次々と作戦を建てて立ち向かうという内容。

しかし、こちらは時折街頭インタビューや報道特別番組の場面を次の作戦の間に挿入する等の細かい演出でリアリティを出し、突如非日常の世界に放り込まれたことの自覚が無い市民の反応を描き出している。また、対局の立ち位置のマスコミを登場人物に設定することで、物語により深みを与えている。

川崎郷太監督と北浦嗣巳監督は本作がウルトラシリーズデビュー作となる。

ちなみに、本作のオチは脚本には無く現場で急遽付け足したものである。




【登場人物】
◆ムナカタ・セイイチ 副隊長
今回の主役。通称リーダー。
突如甦った(正確には生き返った訳ではない)怪獣シーリザーの侵攻を阻み、確実に倒すための次々と作戦を立てる。
本人曰く「今は止めてる」らしく、バーではミルクを飲んでいた。
だが、物語のラストでリーダーの衝撃 (笑撃) の秘密が明かされる。
「何でもくわえ込むからだ…」


◆オノダ・タケヒコ
記者。GUTSには好意的で、彼がバーでリーダーに話かけるところから物語は始まり、物語を通してGUTSを追った。
世界がどういう状況であるかをちゃんと理解し、当事者として正当な記事を書いた立派なジャーナリスト魂の持ち主。
後の吸血鬼事件の際に再登場する。
「やるなぁ、GUTSの指揮官」


マドカ・ダイゴ 隊員
主人公。ウルトラマンティガに変身する青年。
演じる長野氏のスケジュールの都合で出番は少ないが、冗談を言ってレナを励ますなど、しっかり主人公している。
今回はガッツウイング1号や2号でのサポートを担当した。
「ほら、よく街とかにあるぬいぐるみとかウィ~ンって…」


◆ヤナセ・レナ 隊員
GUTSのエースパイロット。
今回はアルチハンド装備のウイング2号で輸送に従事する。
緊張したりムッとしたり、ダイゴと絡んだりとリーダーの影に隠れがちだが、今回はレナの物語でもある。
「違うでしょ! ……ありがと」


◆イルマ・メグミ 隊長
GUTS隊長。
いつものように作戦遂行の為にサワイ総監や関係各方面に掛け合う。
「ただ… 何かあってはいけないかと」


◆シンジョウ・テツオ 隊員
GUTS随一の射撃の名手。
ダイゴとは別の1号に乗ったので、 落ちない。
主に1号からの攻撃を担当した。
「あと… 1分です」


◆ホリイ・マサミ 隊員
天才発明家にしてムードメーカー。
リーダーのサポートとしてTPCの職員らに指示を出していた。
「今回はあちこちに補償問題がでるなぁ、きっと…」


◆ヤズミ・ジュン 隊員
コンピューター関連のエキスパートでGUTS最年少。
隊長と共にダイブハンガーに残り、シーリザーの分析、リーダーにその情報を伝えた。
「リーダー、情報です」


◆市民
街頭インタビューでコメントしていた人々。台詞から察するに東京都民。
世界中で異常現象が起こっているにも関わらず「怪獣が現れたのが東京ではない」と他人事ばかりで、全く当事者意識が無かった。


◆上田耕生
特別報道番組にゲスト出演していた怪獣災害アナリスト。
「怪獣が目覚めたのはGUTSの責任」だの「管理が甘かった」だの、現場を知りもしないで、具体的な策を挙げるでもなしにGUTSへの非難ばかり発言していた。ジャーナリズムの正の面として描写されていた小野田の対極に位置する人物。




【怪獣】


◆ゾンビ怪獣シーリザー
身長:59m
体重:5万9千t

静岡県北川市の海岸に流れ着いた怪獣の腐乱死体。輸送が失敗すると同時に突如蘇った。
死後かなりの時間が経過しているようで完全に腐り切って全身がゼリー状になっており、近隣住民に被害が及ぶ程の凄まじい腐敗臭がする。
オマケにその腐った肉体に何でも飲み込む上、コイツが通った後は高濃度の汚染物質が検出される。

生命反応は無いが感覚はあり、火や眩しい光を嫌う。その細胞は吹き飛ばしても再生するが、約1000℃程の高熱で焼却出来る。

武器は口から吐く汚染物質の混ざったガスと凄まじい腐臭。また、腐った肉体は異様なまでに柔軟で、首を伸ばしてウイング2号が吊り下げたタンクに食らいついた。腐った体はティガを苦しめたが、最期は吸収したゼペリオン光線が既に飲み込んでいた液化天然ガスのタンクに引火、跡形もなく粉砕し燃え尽きた。

生前の姿は不明だが、カットされたシーンでは太平洋戦争の頃に目撃証言があったので、少なくともその頃はまだ存命だったようだ。

なお、スーツはその後剛力怪獣シルバゴンに改造された。シルバゴンの体表の模様にその面影が見れる。





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以下オチ






事件解決後、再びバーでミルクを飲むムナカタに、小野田は酒をおごる。

一杯飲んでバーを去るムナカタ。
小野田が記事を纏める中、ムナカタは朝の街を行く。

……が、その足が突然よろめく。そう、彼の秘密とは…





―ムナカタは、酒が飲めなかった―
byナレーション




~Fin.~


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