塩の杭(英雄伝説 空の軌跡)

登録日:2012/10/?? ←うろ覚え
更新日:2022/11/15 Tue 20:52:08
所要時間:約 4 分で読めます




塩の杭


『英雄伝説 軌跡』シリーズに登場する謎の物体。
シリーズ第二作の『空の軌跡SC』が初出で、続く『空の軌跡the 3rd』にてその実態が語られていく。


主人公エステル・ブライトの冒険と直接には関わず、言ってみれば物語のバックボーン的要素として作中では扱われる。
『the 3rd』ではこの塩の杭の説明を含んだ諸々を『扉イベント』という形式で補完しており、それが作中の見所の一つとなっている。
3rdが「ファンディスク(笑)」と揶揄される原因でもあるが。



以下の内容は上記作品のネタバレを含むので、未プレイの人は閲覧注意。

















【概要】

空の軌跡FCが始まる七耀暦1202年の約26年前(同1976年)、作中の舞台となる『ゼムリア大陸』の北部、『ノーザンブリア旧大公国』に突如として現れた物体。

発生時点での形は「『雲を突く』と称されるほどに巨大な、“塩らしき物”でできた巨塔」だったと記録される。
大地に突き立つようにして現れたこれがどのように“発生”したのかは、一切が本編時点では不明。
一応、「空間転移の類ではないか」という推測に落ち着いている。


過去の文明から伝わる『アーティファクト』のような機械類ではないが、ある意味でそれら以上の脅威を秘めた危険なシロモノ。
……というのもこの『杭』、旧大公国に現れるや否やその地点を中心に大地の全てを侵食、塩に変えていったのだ
要は、触れば問答無用で塩にされて死ぬトンデモ物質。なんかもう天災とかそんなレベルである。

杭の発生はまもなく『七耀教会』の知るところとなり、教会の秘蹟専門部門『封聖省』から『星杯騎士団』を束ねる守護騎士の一人、第八位『哮天獅子』が派遣される。
しかし“塩化”と称された侵食現象が収まるまで(発生から三日ほど)は手が出せず、結局、この間に旧大公国は国土の大半が塩の固まりとなってしまった。
当然、人的被害も相当の規模にのぼっている。

ちなみに、杭の大きさは“塩化”の進行に反比例して縮んでいき、やがて完全に周囲への侵食が止まった時点ではかなり小ぶりになった。
それでも「杭そのものに触れればアウト」な性質は残っていたため、『哮天獅子』は協会に保有していたアーティファクト『グレイプニル』の力を使って非接触でこれを回収。
その後、杭は七耀教会にて厳重に保管されることになる。

《黒の史書》によると、教会が回収したものと同じ残留物がまだノーザンブリアに存在している可能性がある、という報告を情報局に協力するとある組織が上げているらしい。
そして閃の軌跡Ⅲではセドリックが率いるトールズ本校の面々がノーザンブリアの地で特別演習を行っていたのだが……

閃の軌跡Ⅳでは幻想機動要塞の出現と共に、オルディス、セントアーク、ノルド高原、アイゼンガルド連峰、エベル湖の5箇所のエリアに出現する。
地中に残っていた残留物を利用して作られた建造物らしい。
塩化こそもたらさないが、幻想機動要塞と霊的に連動しており、絶対不可侵の結界を幾重にも張っている。
そのため、幻想機動要塞に突入するために、新旧VII組以外の協力者が5つのチームに分かれてこれを攻略することになる。最深部には特異点たる杭そのものが場の記憶を読み取って模造した守護者がいる。

【兵器への転用】

「当たれば塩になって死ぬ」という必殺性を持つ『杭』について、やがて教会では暗殺兵器としての転用が提案される。
とはいえ死に方が非人道的過ぎるため、使用対象は教会が確実に葬り去りたいキワモノに限定された。
その記念すべき(?)第一号が、アルバ教授……もとい元教会所属の破戒僧ゲオルグ・ワイスマンだった。

『杭』はウォーターカッターによる加工後に周囲を塩で覆った“ボウガンの矢”となり、SCの最終盤、ケビン・グラハムに運用されて標的を死に至らしめた。
ケビンがこの任を任されたのは、守護騎士の中でただ一人《結社》に顔バレしておらず、ワイスマンの油断を突けると判断されたため。
ただし、これは教会側にとって“隠しておきたい奥の手”を使う大胆な手でもあった。実際、《執行者》カンパネルラに暗殺現場を見られたことでケビンの正体が《結社》に露見してしまっている。



【余談:ワイスマンと塩の杭】

実はワイスマンは元・ノーザンブリアの住人で、当時の『塩の杭』の被害をモロに受けた被災孤児の一人でもある。
しかしこれを転機に神秘の探求を志した彼は、『七耀教会』に入信した後、組織内でスピード出世していった。
……そして最終的に、《結社》の盟主に啓発されて教会を出奔し、教会秘蔵の知識で教会に仇なす破戒僧に身を堕とす。

そんな彼が『塩の杭』で生涯に幕を下ろされたのは、まさに皮肉な巡りあわせと言うほかない。

【余談その2:ノーザンブリア異変』

塩の杭によって起こされた『ノーザンブリア異変』。
これによって崩壊したノーザンブリア大公国。その影響はノーザンブリアのみにとどまらず、大公国と交易を行っていたジュライ市国に経済的な困窮をもたらした。
その結果、それを利用したある男の謀略によって市国はエレボニア帝国に併合され、市国の長は失意の中死を迎える。
後にジュライは帝国領として繁栄し、謀略が行われたという事実は誰もが気にもとめなかった。
しかしこの一件は後に帝国全土を混乱に陥れる一人の復讐者を生み出すこととなる。



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最終更新:2022年11月15日 20:52