バック・トゥ・ザ・フューチャー

登録日:2012/07/31(火) 11:05:59
更新日:2024/03/28 Thu 14:00:08
所要時間:約 10 分で読めます




1985年10月25日金曜日




バック・トゥ・ザ・フューチャーは1985年に公開されたアメリカ映画。
監督はロバート・ゼメキス。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグが担当している。

タイムマシンによる時間旅行という古典的な題材を扱いながらも「自動車を改造したタイムマシン」や「タイムトラベルの科学的な設定」、
さらに「変わり者の科学者と普通の高校生が時間旅行をする」という斬新なアイデアはその後のタイムトラベルを題材にしたSF作品に大きな影響を与えた。

まだCGなどは一切使われていない30年以上前の作品だが、続編2作も含めた3作で見事一つになる作品にして、今見ても色あせないSFアドベンチャー映画の金字塔である。


●[あらすじ]●
1985年のカリフォルニア州ヒルバレーに住む高校生マーティ・マクフライは、
親友のエメット・ブラウン博士(ドク)と共に、「2本松モール」にて、彼が発明したタイムマシン「デロリアン」の実験に立ち会う事になる。

しかし、ドクはプルトニウムの件で彼に恨みを持つリビアの過激派に銃撃されてしまい、さらにタイムマシンの誤作動でマーティは30年前の1955年にタイムスリップしてしまう。

1985年に戻ろうとするマーティだったが、燃料のプルトニウムを使い果たし、未来に戻る事ができない。
そこでマーティは1955年のドクと会い、彼と協力して、数日後にヒルバレーの時計台に落ちる予定のの力で未来に戻る計画を立てる。

だが、もう一つ問題が発生した。なんと、この時代のマーティの母親ロレインが彼に恋してしまったのだ!

このままでは父と母が結婚せず、マーティの存在が消滅してしまう。
果たしてマーティは父と母を再びくっつける事が出来るのか!?
そして、無事1985年に戻る事が出来るのであろうか!?


●[1985年の登場人物]●

マーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)
ペプシコーラとロック・ミュージックが大好きなロックンローラーに憧れるハイスクールの青年。
イケメンで、(音が大き過ぎるらしいが)ギターが弾けて、ジェニファーという美人な彼女がいるという中々のリア充だが、基本的には普通の心優しい高校生。兄のデビットと姉がいる。
ひょんなトラブルに巻き込まれた結果、人類初のタイムトラベラーになる。

●エメット・ブラウン博士(ドク)(クリストファー・ロイド)
街で「ブラウン科学サービス」を営んでいる変わり者の科学者で、マーティの親友。化学繊維アレルギーがある。
タイムマシン「デロリアン」を完成させ、マーティを助手に「2本松モール」で世界初のタイムトラベルを行おうとしたところ、
デロリアンの燃料であるプルトニウムを核爆弾を作ると騙して盗んだ過激派の報復にあい、銃撃されるが・・・。

■デロリアン■
ドクが発明した人類最初のタイムマシン。
実在の自動車である「DMC-12(デロリアン)」をベースに開発された。
若き日のドクが洗面台から落ちて頭を打った時に閃いた「次元転移装置」を搭載しており、
この装置によって1.21ジゴワットの電力と時速140キロ以上に加速することで時間旅行が可能になった。
1.21JWという膨大なエネルギーをまかなうために燃料としてプルトニウムを使用している核自動車でもある。エンジンはデロリアン純正のものをそのまま使用しているため、ただ単に車として使うぶんにはガソリンさえ入れれば動く。

●ビフ・タネン(トーマス・F・ウィルソン)
ジョージのハイスクールからの知り合いで会社での上司。
人の車を勝手に乗り回して事故を起こすわ、その弁償はしないわ、勝手に人の家の冷蔵庫は漁るわと実に最低な男。
口癖は拳で相手の頭を叩きながら「もしもし、お留守ですか~?」

●ジョージ・マクフライ(クリスピン・グローヴァー)
マーティの父親。
眼鏡をかけた冴えない中年のサラリーマン。
ハイスクール時代からの知り合いで今の会社の上司でもあるビフに良いように使われていたが・・・?

●ロレイン・ベインズ・マクフライ(リー・トンプソン)
マーティの母親。
かなりの堅物でマーティとジェニファーの関係を「不純異性交遊」として嫌っている。しかし、かつての自分自身は・・
ジョージとの関係は冷めきっており、気苦労のためか年齢以上に老けている。

●ジェニファー・パーカー(クローディア・ウェルズ)
マーティの彼女。なかなかの美人さんで性格も良い。
週末にマーティと湖にハイキングに行く約束をしている。

●ジェラルド・ストリックランド(ジェームズ・トールカン)
マーティたちのハイスクールの教頭。
かなりの鬼教師で通称「ハゲタカ」
あだ名の通りハゲている。



1985年10月26日午前1時35分


1955年11月5日午前6時15分

■[1955年の登場人物] ■

■エメット・ブラウン博士(ドク)
親の遺産で日がな一日趣味の発明品作りを行っている、今風に言うならニート。いや高等遊民か。
当初、未来から来たマーティを信じていなかったが、彼に将来、自分が発明するタイムマシンを見せられた事でマーティを未来に返すべく協力する。

■ビフ・タネン
ジョージのハイスクールの知り合い。
ジョージをいじめる悪ガキで3人の子分がいる。おつむが弱い。シリーズ通しての悪役的存在(3を除く)で、マーティやドクを苦しめる。
マーティのせいで先祖代々非常に奇妙な縁が出来てしまう。

■ジョージ・マクフライ
マーティの父親(予定)の青年。
冴えない性格だが、実際は温厚で優しい心の持ち主。ビフに度々いじめられている。
SF小説を書くのが趣味だが勇気がなく誰にも見せられないでいる。
ロレインに夢中のようだが彼女はマーティに夢中で、本人も半ば諦めムードになっている。物語後半での彼のとあるシーンはシリーズ屈指の名シーンとの呼び声も高い。

■ロレイン・ベインズ・マクフライ
マーティの母親(予定)の女性。学園のマドンナで、ビフからは一方的に好意を寄せられている。二人の弟と一人の妹がいる。
未来で息子達に偉そうに説教しときながら、実際にはカンニングはするわ、たばこは吸うわ、酒は飲むわと、性格自体は然程悪く無いものの、中々の不良生徒だった。
未来から現れた未来の息子に恋をしてしまう。
車内でマーティを押し倒すほどの積極性を持つ。

■ジェラルド・ストリックランド
ジョージとロレインの学校の教頭。30年前からすでにハゲている。

?ダースベイダー?
バルカン惑星からやってきた宇宙人。
ジョージの枕元に現れ「ばぁんへいれん」なる殺人音波でジョージを拷問にかける。
週末の土曜に行われる学園パーティーでロレインを誘わなければ脳みそを溶かすとジョージを脅すが、その真意は……。




1955年11月12日午後10時04分


1985年10月26日午前1時24分

ドク「マーティ、ここに来るまでに誰かと会ってはおらんだろうな?」

マーティ「いや、実は僕の両親と会っちゃって」

ドク「こりゃいかん、項目を見てみろ!」

マーティ「変わってる、追記・修正されたみたいに……」

ドク「歴史が変わったんだ……」


○[新1985年の登場人物]○

○エメット・ブラウン博士
街で「ブラウン科学サービス」を営んでいる変わり者の科学者で、マーティの親友。
タイムマシン「デロリアン」を完成させ、マーティを助手に「1本松モール」で世界初のタイムトラベルを行おうとしたところ、
デロリアンの燃料であるプルトニウムを盗んだ過激派の報復に遭い死亡……と思われたがマーティからの情報によって防弾チョッキを着用しており難を逃れる。
その後、予定通り30年後の未来へと出発した。

○ビフ・タネン
ジョージのハイスクールからの知り合いで「ビフ自動車部品会社」を経営している。
ハイスクール時代からの知り合いで上客であるジョージや彼の家族には頭が上がらない。
口癖は愛用ので小突きながらの「もしもし、お留守ですか~?」

○ジョージ・マクフライ
マーティの優しい父親。
夢を実現させ、著名なSF作家として大成したイカした中年作家。
ハイスクール時代からの知り合いであるビフには、車を綺麗にしてもらっている。

○ロレイン・ベインズ・マクフライ
マーティの優しい母親。
かなり開放的な性格であり、ジェニファーを「とてもいい娘」として好感を持って関係を見守っている。
ジョージとの関係は良好であり、そのためか年齢以上に若く見える。



●[日本語吹き替え版]●
本作は日本語吹替版も人気であるが、このPART1はなんと4パターンもある。
PART3が一部キャスト変更版こそあるが、ほぼ完全に違う配役で4パターン作られているのは本作だけ。
そのため世代や見た媒体によってどれがいいかと言う好みが非常によく分かれる。

  • ソフト版:山寺宏一(マーティ)&青野武(ドク)
    • ソフト収録の際に必ず付いてくる吹替版。収録時期は1990年。若き日の山寺の初々しさ満点のマーティと、ドクを演じるロイドの吹き替えとして有名な青野武のコンビとなっている。
    • 今は無きBTTFライドの声もこの布陣であり、事実上の公式版といえる。テレ朝版が一時期視聴困難だったこともあり、こちらも人気や知名度は高い方。
    • 一方で、本来は最も有名なはずなのだが、ソフト限定でテレビ放送される機会が少ないこともあり「知名度はあるが聞いたことはない」という人も多い。そのため山寺はこの扱いに疑問を抱いている。
  • テレビ朝日・日曜洋画劇場版:三ツ矢雄二(マーティ)&穂積隆信(ドク)
    • 製作年は1989年とソフト版より一年前。数回テレビで放送されたこともあり、最も有名かつ人気のあるキャスティング。
    • 少しなよっとしながらもやる時はやるマーティを表現した三ツ矢と、とぼけた発明家であるドクをコメディ感満点で演じた穂積の絶妙なコンビが特徴的。梶裕貴もこの吹き替えのファンだそうだが、何故かドク役を青野武と勘違いしている。
    • 一時期は幻となりかけていたが、ファンの後押しもあってソフトでの収録機会が増加。しかも収録前より売上が上がったらしい。後に製作されたCR版でもこのキャストが用いられ再収録された。
  • フジテレビ・ゴールデン洋画劇場版:織田裕二(マーティ)&三宅裕司(ドク)
    • 真の幻の吹き替え。製作はソフト版と同じ90年。タレント吹き替え流行期に製作されたもので、主役の吹き替えが俳優となっている異色のバージョン。ただし評価は低く、PART1のみしか製作されていない。
    • フジテレビにおけるキャッチコピーは「Wユウジ」であり、そのふざけたキャスティング理由もあって批判が多いが、意外と最後まで見ると翻訳の妙もあって味わい深い。
    • 下記のBSジャパン版すらソフト収録されたのにもかかわらず、こちらは現在視聴可能な公式媒体が一つとして存在しない。どうでもいいがテレ朝の三ツ矢雄二を含めればトリプルユウジである。
  • BSジャパン版:宮川一朗太(マーティ)&山寺宏一(ドク)
    • 現在最新となるバージョン。2014年に製作され、その後宮川の自己申告により4年後の18年に一部撮り直しが敢行。2020年には初めてソフトにも収録され、その後の特別番組でもドクの声を山寺が担当した。
    • マーティ演じるマイケルの声を長年担当してきた宮川が唯一未参加だったのがBTTFで、「これをやらずには死ぬに死ねない」と長年切望してきた。担当するのが遅すぎてやや渋めの声と言われることもあるが概ね好評。
    • 山寺は先の通りソフト版のマーティであるが、逝去する直前の中村秀利を当てるという計画もあった様子。その後急逝したこともあって担当は悔やんだ部分もあったとか。



●デロリアンについて●

実車のDMC-12は映画公開当時、メーカーの倒産に伴い製造中止となっていたカルトカーの扱いだったが、本作での起用で大人気となり別会社による再生産が実施され、2022年には電気自動車となった新型モデルまで発表された。

劇用車は外装に様々な機械が取り付けられたゴテゴテした見た目のためノーマルとは印象が異なるほか、フロントの車高をかなり下げてある。

撮影に際してパート1段階では、
  • 内外装を完璧に作り込んだ車
  • 内装のクオリティは二の次にした走行シーン用の車
  • 車内の撮影用にボディをカットした走行不可の車
合計3台のデロリアンが制作された。
撮影時にはとにかくデロリアンの故障が頻発し、顕著なものだと「開けっぱなしにしたいガルウィングドアが勝手に下がってきてしまう」「エンジンの不調で出したい速度が出ない」というものがあった。

続編で使用した劇用車にはVWビートルの空冷エンジンを豪快に換装しているところを見るに、走行シーンでの不調で迷惑したスタッフの「業を煮やした」感が伝わってくる。
主演のマイケル・J・フォックスをして撮影当時を回想した際に「あの車が大嫌いだった」と言い放ったあたり、撮影する側からすればドクの「どうせ作るならカッコいいほうがいい」というセリフは共感できたもんじゃなかっただろう。



ドク「マーティ!一緒に来てくれ!」

マーティ「どこへ?」

ドク「もちろん関連項目へだ!」

マーティ「待ってよドク、どういうことさ?僕の項目に何かあったのかい?最低の荒らしにでも遭ってた?」

ドク「いやいやいや、君の項目は問題ない。パート2の項目だ、何とかせにゃならんのは」

マーティ「ドク、ブラウザバックしないとパート2の項目には行けないよ」

ドク「ブラウザバックか。アニヲタwikiにブラウザバックなど必要ない、見てろ」



TO BE CONTINUED


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最終更新:2024年03月28日 14:00