星の子ポロン

登録日: 2012/09/04(火) 15:28:49
更新日:2024/02/05 Mon 22:36:57
所要時間:約 21 分で読めます





ぼくぅ、星の子ポロンちゃんだよ!みんな見てねー!



『星の子ポロン』とは、1974年~1975年に北海道文化放送で放送された教訓アニメ。

◆概要


本作は番組販売方式をとっており、福井放送、山陰中央テレビでも同時期に放送された。東京12チャンネル(現テレビ東京)での放送は1977年。
その他、南は沖縄まで放送されていた事が確認されている。

奇しくも、あの『チャージマン研!』と放送開始日が同じである。
そしてチャー研と並べて語られることも多いキチガイアニメでもある。

制作したのは「日本動画」という無名のスタジオである。
ニコニコ動画ではチャー研ネタとひっくるめられているのでナックだと勘違いされがちだが誤り(日本動画のスタッフの中にナックの元社員がいたというどうでもいい接点はある)。
日本動画が手掛けた作品は本作を除くと、『ゼンちゃんツーちゃん*1』『ガンとゴン』の2作品のみにとどまっている。
ただ、この「『日本動画』制作」という情報は『TVアニメ25年史』という書籍にしか掲載されておらず、当時存在した同名の制作会社との接点も薄いため、実制作は他社に委託していたという説も持ち上がっている。
そして、有志の調査は更に進み、当時実際に原画を描いていたスタッフとのコンタクトにも成功した。
ちなみに親会社である「時報映画社」は、交通教育のビデオを多数手がけているスタジオである……がその一方で、「劇画SEX秘聞」なんていうエロ映画を制作していた事も明らかになっている。
これらが判明したのも、近年資料と呼べる資料など僅かしかない状態から調査に乗り込んだ者達の執念が実を結んだ成果なのである。

作中のBGMは基本的に海外のライブラリ音源を使用している。
ただ、OPとEDをはじめとした多数の楽曲は、電子音楽のパイオニアであるジャン=ジャック・ペリー氏*2によるものである。

ほぼ同時期に放送された石ノ森章太郎原作のアニメ「星の子チョビン」と名前が似ているため混同される事があるが、無論全くの別物。
少し時期がずれるが「おちゃめ神物語コロコロポロン」という吾妻ひでお原作のアニメもあり、当時のレビューにはこれらの作品と混同したような物も散見される。マイナー作品が故の悲劇である。


◆基本設定・話の流れ


登場キャラは主人公・ポロン以外は擬人化された動物キャラ。
その動物キャラ達が倫理上不適切な事をやらかす。
倫理上不適切な事がやらかされた時、どこからともなく正義の宇宙人ポロンちゃんが現れ、騒動を解決した後、動物キャラ達やTVの前のちびっ子達に教訓を述べる。

舞台は「地球の楽しい綺麗な森」らしいのだが、とかデパートとかが登場する辺り、どうでもいいらしい。
新作発掘によって、舞台がアフリカであるという可能性すら出てきた。その割には雪遊びをする回がやたら多いのだが……
さらには富士登山のエピソードが出てくるわ、中里という人名が出てくるわ、はては大仏が喋ってスカンクを怖がるという始末で、もはや舞台設定についてはツッコんだ方が負けなのかもしれない。


◆特徴(及びツッコミどころ)



兎に角カオス
  • 作画のクオリティが酷い
時にはナッククオリティをも凌駕するレベル。シーンの使い回しは日常茶飯事、コマ数は極端に少なくアニメというか紙芝居と化した回も。

  • 放送時間の短さ
1話につき、たったの1分で動物達が騒動を起こしポロンちゃんが制裁するという流れを行う為、全ての回が超展開かつ単調。

  • ポロンが無敵
ヘアバンドからの光線(通称ポロンビーム)で浮遊・破壊・修復なんでもやってのける。ひどい時には狼をまるまる一匹氷漬けにする冷凍ビームを撃ったり、生き埋めになったモグラを助けるため地面を真っ二つに割ったりすることまである。
泉研が可愛く見えるほどのチートっぷり。

  • タイトル
漢字表記が時々おかしくなる。達筆。
さらにタイトル詐欺が結構多い。

  • 教訓が役に立たない
教育アニメとしては最大の問題点。
通常の回では「信号を守ろう」「ブレーキをイタズラしてはダメ」などやたら交通関連の話が多い(時報映画社が交通教育のビデオを多数手がけている影響もあるのだろう)が、
それ以外の話には「信号機に青ペンキをかけてはいけない」「虹の橋を渡ろうとしてはいけない」など現実に実行し得ないものや「坂道での駐車は気をつけろ」「踏切のない線路で立ち往生したら火を起こせ」など明らかに子供向けじゃない教訓が紛れている。
中には誤解を招きかねないものもあり、「熊さん虎さんの道路横断の巻」では「横断歩道は黄色い旗を持って渡ろう」が教訓となっているが、運転手は歩行者が横断歩道を渡っていたら(旗を持っていなくても)止まるのが常識である。
また、「トンカツこわいの巻」のように何を教えたかったかかなり分かりづらい回や、「バイバイバナナの巻」「大地震とモグラ君の巻」等もはや教訓すら投げ捨てたような回も結構ある。


◆登場キャラ


  • ポロン
CV:野沢雅子
主人公。
毎回オープニングで自身を「星の子ポロンちゃん」と自分でちゃん付けする。
動物キャラが何かやらかすとどこからともなく飛んでくる宇宙人の少年。

物体を持ち上げたり修復するパワーを持つポロンビームを発する能力を持っており、これで動物達の引き起こした事件を解決するのだが、
場合によっては容赦なく車などを破壊したり、いたずらをしたキャラに武力的制裁を加えたり、ブタの目の前にトンカツを差し出す等、鬼畜とご都合主義とチートの塊。
ちなみに、ビーム以外にも対象の過去や未来を見たり見せたりできる「透視の目」を所持している事も判明している。
……が、この能力どっちかというと都合の良い精神攻撃教育を行うために若干過激なイメージを送り込んでいると言った方が正しい。(例:防寒具を忘れたキツネが全身クリスタル氷漬けになる、彫刻をバラバラにしてしまった子供(ウサギ)の身体をバラバラにして出鱈目にくっつけ直す、など)
初期に発掘された回の影響ですっかり完璧超人のイメージがついてしまってるが、転がっている雪玉とか酔っぱらい等にダメージを受ける描写はあったりする。

バナナが大好物らしい。人の物かどうかを確認する前に奪い去ってしまう程に。ただし人のバナナを奪う者(ゴリラ)には容赦しない。
スキンヘッドにヘアバンド、頭にはアンテナ等、ものすごく独創的な容姿。
楽しそうに偉そうに説教をする。
「パンダくん、釣りもいいけど天気には気を付けないとね、それにあんまり強情はるもんじゃないよ!」
「たぬ吉くんも相当な食いしんぼうだなぁ。なんでも見境なく食べるからこういうことになるんだよ?」
バカだなぁ!大食いのカバさんのマネするなんて。もうちょっとでお腹がパンクする所だったよ」

  • 動物キャラ達
ウサギやキツネ、クマ等。回によって名前が付いてたり付いてなかったり。
コイツらが騒動の発端。
中には「わざと走ってる車の前に飛び出す」とか「ドライバーに鏡で日光を当てて事故らせる」とかガチの犯罪行為じみた事をしでかす奴らもいるのだが、そういう時に限ってポロンは大した制裁を加えなかったりする。

基本的に動いて喋るのは哺乳類で、それ以外の虫や鳥は知能を持っていない……と思いきやカニやタコや魚が喋る回が発掘され考察者達を困惑させた。
また、擬人化される、されないについては同じ種でも回によってまちまちだったり、豚肉と生きている豚が同じ回に出てきたり、とうとう擬人化されている動物とされていない動物が一緒に出てきたり、擬人化されてないただの飼い犬が喋ったりと、舞台設定に次ぎややこしい事態を引き起こしている。まあこの手の動物キャラが主役のアニメではよくある話だが。
登場する種は犬、狐、狼などイヌ科の動物がやたらと多いが、なぜかネコ科は他の動物よりも出番が遥かに少ない。虎が何度か出てきたくらいでなどモブ同然の扱いである。

  • ウサギとサル
おそらく親友同士と思われる子供コンビ。家も隣同士(もしくは同居)。
出てくるたびにロクなことをしない連中で、周囲や自分たちの命を度々危機に晒している。
登場する時は必ず二匹同時に画面に映るので、どっちがしゃべっているのか分かり辛いというどうでもいい問題点を抱える。

  • コロ助(騒動)
(おそらく)犬の子供。
出てくるたびにデパートで迷子になり騒動を起こしている。
本人も不注意なのだろうが、まだ園児程度の年齢だと思われるので、母親も母親である。
ちなみに「コロ助」という名前のキャラは現時点で他にも2個体確認されている。
被り過ぎだ。

  • モン太
サルの少年。
食堂で椅子を積み上げたり、練習もせず道化の真似して失敗したりと、本作に登場する動物の中でも一際行動が異常。

  • シロクマくん
アラスカ(国)出身。
悉く常軌を逸した連中ばかりが登場する本作において、わざわざアラスカからアフリカまで親友の誕生日を祝いに駆けつけるなどの友達思いで優しい性格が人気を呼んでおり、
本作の数少ない癒しキャラである。
ただし彼は彼で行動が常軌を逸している。

  • ゴリラ君
タヌキとウサギの友達と共に山に来ていたが、人のバナナやダイナマイトも平気で奪って食べてしまう、かなり意地悪な性格。
その後、人の事を言えないポロンにお仕置きを受け、放ったセリフがこちら。
「もう、コリゴリラ」

  • カルタトリオ
キツネ・タヌキ・ウサギの三人組。いつもカルタやトランプで遊んでいる。
タヌキ君とウサギはやたらと煽りスキルが高い。
キツネ君、いいカードが行ったねー、えぇ?」「調子悪いわねぇ〜、頑張ってねぇ〜!
キツネ君はその度にイカサマをしてしまうのだが、それに対するポロンのお仕置きはやや過激である。

  • パンダ
イマイチ可愛げがないうえ、エピソードごとにデザインが変わる。
酷い時は「中国製パンダ」「韓国製パンダ」など、若干矛盾を孕んでいる散々な呼ばれ方をする。

  • イノシシ
通称ヌヒィ
イノシシらしからぬ丸々とした肥満体かつ明らかに牙の生える位置がおかしい。
一目でイノシシだとわかるにもかかわらずツッコミどころ満載の外見。
作中では弾丸滑降で物理を無視した飛行を見せた他、終盤の断片のみが発見されたタイトル不明の回では何があったのやら
逆さま状態で氷漬けというインパクト絶大な状況に陥っており、「氷もろとも火にくべる」という雑な助け方も相まって腹筋崩壊もの。

  • ブル君
ブルドックと思しき少年。
初確認された回のAパートでは他人に親切にする様子が描かれており、基本的に悪事や過失を行うことが基本である本作のキャラでは珍しくポジティブなことしかしない。
作中屈指の人格者と言えよう。
と思ったら、その直後のBパートで道路に飛び出してポロンの説教対象になり下がる(闇堕ち)
AパートとBパートが逆ならいい話だったろうになぜこの構成にしたのか。

  • アトリエ兎
多数の彫刻を作っているらしい父親(出てくるたびに色が変わる)のアトリエに乱入潜入してイタズラを繰り返す困った子。
そして親の彫刻をハデにぶっ壊したり逆に彫刻に潰されそうになったり(少し位置がずれてればフォークが刺さっていた)して、ポロンちゃんに銅像のごとく台座に縛り付けられてしまった。
次に登場したときも相変わらず親の彫刻をぶっ壊し、適当に組み直したところポロンちゃんにイメージの中で同じ姿に組みなおされてしまった(が、そこまでショックは受けなかった様子)。

  • オオカミ
この手のアニメの例に漏れず、トラやシロクマなどの肉食動物も他の動物と仲良く登場する本作において、
何故かオオカミだけは明確に「他の動物を食べる」と描写されている。
ただしオオカミらしきキャラの中にも、他の動物と普通に接している個体も確認できるので、上記のようなオオカミはオオカミの中でもはみ出し者の犯罪者的存在なのかもしれない。
あるいは実際に他の動物を食べるシーンは確認されていないため、「食べてやる」というのは単なる脅しであり、ただのDQNであるという可能性も否定できない。
まあ実際は何も考えてないだけだと思われるが。

その立場上、ポロンなどに行き過ぎた制裁を受ける事も多く、視聴者からは狼に厳しいアニメ(通称OKA)と呼ばれている。中には「トラクターの轢き逃げにあって入院」など明らかに被害者としか思えないパターンも……(最も信号無視をした結果であり自業自得ではあるのだが)。
また、こっちもこっちでデザインが安定していない。違うのが顔くらいなパンダとは違って造形まで変わっていたりナレーション無しではもはや何の生物かすら判別できないこともある。

  • 発明狂狼(原文ママ)
そんなオオカミの内の一個体。外見はどうみても狐にしか見えないが。
名前通り色んな発明品を出すが、陸海空を自由に動けない「ポンコツ号」だとか、肩たたきと称して使用者を床に埋めた上に勝手に暴れ踊りだすロボットなど、微妙な物ばかり。
チャレンジ精神は素晴らしいのだがポロンにたしなめられた挙句「変な発明は二度としない」と宣言してしまった。

  • 狼ハンター(原文ママ)
狩猟が趣味のオオカミの一個体。猟銃(マシンガン並の連射が可能)を片手にクマや鳥をハンティングしようとするが、いつも反撃を食らい失敗に終わる。
しかしこの名前だと狼のハンターというより狼を狩るハンターだろとか、そもそも動物が擬人化されてるこの世界で「狩猟が趣味」ってどういうことなんだとか、
もはや存在自体が不条理なキャラである。
ついでにこの世界の鳥は全般的に異様に強い。

  • ナレーション
準レギュラーキャラ(?)で、状況説明を行う。穏やかな声色の割に、色々と投げやりで他人事な口調が特徴。
たまに文法まで投げやりになる。
「あら大変、信号機が全部青になっちゃいました(棒)」
「ポロンちゃんまで雪ダルマに包み込まれちゃいました! 止まれ止まれぇ〜♪」
「風呂敷なんか振ったって駄目よ(冷笑)」
キツネ君とタヌキ君、釣り堀です*3


◆ポロンビーム


ポロンちゃんがヘアバンドから発射する光線(の通称)。
動物の子供達が問題を起こした時にこれを放って解決する……というのが本作の流れなのだが、基本的にどんな状況でもこれ一発で対応できるという万能っぷり。
そのため、たまに使わず解決すると「ビーム使えよ」と突っ込まれたりする。
主な機能は以下の通り。

修復

ぶっ壊れた物を元通りにする。作中ではいたずらされた信号機や、めちゃくちゃになった真っ青なラーメン等を元通りにした。

浮遊

ビームを当てた人や物を浮かばせる。空中や危ない場所の子供を救出するのが主な利用法。
しかし走っている車に乗り上げてしまった熊さんと虎さんを助ける時は、何故か車ごと持ち上げてしまっている。
こいつを使うためか、ポロンのエピソードの多くは何の関連もないハプニングからでも崖下への落下に繋がるというのがお約束である。

未消化ゲロ

なんか字面が酷いが、要するに食べた物を口に入れる前の状態で口から取り出すという荒技。考えようによっては修復系の一部。
食べちゃいけない物を食べてしまったり、食べ過ぎでお腹が痛くなったりした時に使われるが、別に食べ物を出さなくても口にビームを当てるだけで治すことはできるし、この能力を使うべき場面で一度だけビームを使わず悠長に医者を呼んできたことがある等、数ある能力の中でも謎が多い。

環境変化

果てはビームで火山の噴火を強引に食い止めたり地割れを引き起こして生き埋めにされた子供達の救出もしている。ホントになんなんだコイツ…。


◆よく登場するもの


動物の国が舞台のくせしてやたら登場する。
しかもドライバーは一台の信号機が故障しただけで大事故を連発したり、黄色い旗を持っていない歩行者相手には頑として停車しなかったりと異常に融通が利かない。
しかも、ホースで水をかけたらぶっ壊れる欠陥車まで混じっている。

ちなみに、本物の車と全く同じかそれ以上の大きさ・性能・強度を持つ上に無免許で乗れる「おもちゃのスーパーカー」なるものも存在する。
ただし公道を走るのはマナー違反らしい。というか子供に運転させんなよ。

  • 信号機
ネット上におけるポロンの代名詞「花の信号機」を始め、通称「木の信号機」など複数確認されている。
ストーリーの都合上、ほぼ守られない。
また、光を発していないため、夜間はどうなるのかは大きな謎とされる。

  • やたら殺風景な部屋
だだっ広い割に最低限の家具しか置いていないというのがよくあるパターン。

  • 大仏
動物の国が舞台のくせして(ry
しかも動物キャラっぽくアレンジされてるとかでなくマジモンの大仏。
最初に登場したときはなぜか観光名所として唐突に登場したが、別のエピソードでは火事になったお寺に置かれた大仏の尻に火が燃え移って逃げ回るという常識では考えられない登場の仕方をする。
それどころか普通にしゃべる。そしてスカンクが嫌いらしい。仮にも仏が特定の生物を嫌うとかなんなんだ。


◆主なエピソード


現在発掘されている主なEPは以下の通り。
どの話も毎回同じようなノリである。毎回。

+ 初期発掘分
  • 信号機が皆、青になっちゃった!の巻

車がビュンビュン走り回る近代的な街並みに立つ植物でできたファンシーな信号機。ランプは花。
そこに兎と猿がやってきて青ペンキをぶっかけてみるとランプの花が全部青になってしまい、事故勃発。
そこへやってきたポロンちゃんが光線を信号機に当てるとご都合主義で信号機が元どおり!
「信号機のいたずらは絶対にしてはダメよ?」いやできねーよ。

後にこのコンビは再登場し、水を出しっぱなしにして道路をスケートリンクにしてしまったりローラースケートで爆走した挙句戦闘機で空を飛んだりと、相変わらず無茶な事をしでかしている。

  • ブレーキをいたずらしてはいけないよの巻

偉そうに車に乗ってネズミ達に車をロープで引っ張らせる狐。「あの上まで引っ張っていったらケーキをごちそうするぜ?」
しかし「あの上」に着いた途端、狐はケーキを飲み込んで逃げてしまう。The cake is a lie.
怒り狂った鼠は車をボコボコにするが、その拍子にブレーキをいたずら破壊してしまい、制御を失った車は斜面を滑り落ちる。
そこへやってきたポロンちゃんが光線を車に当て……るのではなくその辺の木にロープをくくりつけ、鼠達に飛び移らせた。
車はそのまま崖下に転落して大破。車、お許しください!というか狐の方はお咎め無しである。

  • いたずらクマ君の巻

いたずらクマ君が考え出した遊びとは「踏み切りの遮断機に跨り自動式の滑り台にする」といういたずらを通り越して危険極まりないものであった。
しかし、案の定遮断機はボキッと折れてしまう。そこへ車でやってきたポロンちゃん。
「遮断機を折ったのはクマ君だな?すこしお説教しないと(暗黒微笑)」
キッチリとお説教(物理)されたクマ君であった。

  • 笑い茸の巻

得体の知れないキノコを食っておかしくなったクマにポロンがビームをかけると胃袋のキノコが消化すらされず完全に原型を留めた状態で口から出てきた。
この世界の動物はものを噛んでから飲み込むということを知らないらしい。

  • 美容コンクールの巻

ファッションモデルに憧れた女の子ワンチェン*4ワンちゃん)が、前をよく見て歩けるようにする為ポロンの独断で髪を切られてしまうという割と酷い処置を受けてしまう回。
後に登場キャラも同じ、大人の真似をして道路のど真ん中に置き去りにされるという展開まで同じという「ファッションショーでございの巻」が発掘される。

  • ショーウィンドウ騒動の巻

幼児が首つり状態になっているのをにこやかに笑って見ている大人たちとキツネの目つきに狂気を感じる一話。
いいんですよ!こんなにお客を集めてもらって、ありがとういくねーよ!

  • 大食いカバのまねをした熊さん虎さんの巻

大食いのカバの王様が真昼間に開いた晩餐会に招かれた熊さんと虎さんがカバの真似をして真っ黒な肉をしゃぶってたら顔が肉になったので逃げ出すとなぜか食べ過ぎた事になっていた。
カバは草食動物だろうとか、もうそんなことがどうでもよくなってくる展開。

  • 熊さん虎さん道路横断の巻

子供が横断時に持つ黄色旗の代わりに風呂敷を振って歩いたら事故に遭ってしまった二人。
風呂敷じゃダメってことでは無いと思うのだが……

  • エスカレーター騒動の巻

これは本当に危ない話。コロ助の母はいい加減懲りろよ……
「やぁもぉねぇ、やらよぉもぉ///」

  • 食堂は大騒ぎの巻

「外食の時はお行儀よくしましょう」というのは一応教訓的だが、
「店の椅子を積み上げて遊ぶ」というとんでもない悪戯をして「大騒ぎ」の原因を作ったサルよりも、
「ラーメンまだかぁ!? おい何してんだ遅いぞぉ!! ラーメェン!! ラーメェン!!」
と叫んでいただけのブタ(蔑称ではなく文字通りの意味で)と
折角はこんだのにぃ〜!」と微妙にズレたことを言うウサギの店員が印象に残ってしまう話。

  • 石油を掘り当てたモグラ君の巻

「教訓」が一番役に立たない話がこれ。「石油を掘り当てた時には火の元に注意しましょうね」って、そんなこと言ってる場合か。
珍しく説教をするポロンちゃんがキレている


  • ブー吉宙づりの巻

「ロープを使う時は気をつけるんだよ」という教訓なのだが、その内容が「滑車で荷物を引き上げようとした豚が宙吊りになり、そこにやってきた狼がロープを切って救出豚を食べようとする」というもの。
このように本作は仮定する状況が現実に即して無いものが多い。多すぎる。

  • コロ助の水まき失敗の巻

デパート回のコロ助とは別キャラの「コロ助」が登場。水の出方や、放水を食らった人達の末路がおかしい。

  • 強情もほどほどにの巻

やたら可愛くない中国産パンダが登場。
「釣れるまで帰らないからなぁ!!」(謎の悲壮感)
+ 2016年以降発掘分
  • アイスクリームだ走れの巻
実に5年ぶりに発掘されてしまったレア回。
アラスカ在住のシロクマは、アフリカに住むキリンにうんこみたいなソフトクリームを届けるべくわざわざ海を渡っていった。
しかし、暑い地域でアイスが溶けないはずがなく……
「花の信号機」が再登場し、なぜか教訓もそれに沿った物だが、アラスカ→アフリカのインパクトが絶大。

  • バイバイバナナの巻
同じく長らく発掘されなかった回。
初めてアフリカに渡ったシロクマは、見たこともない果物に興味を持つ。
キリンからそれがアフリカで一番美味しい果物である『バナナ』であることを教えられると、早速人生初の木登りに挑むが……
この回のポロンちゃんは珍しくビームしない。そしてガチクズである。
タイトルのインパクトも相まってその後のポロンブームの幕開けとなった作品でもあり、
さらには「バイバイバナナ」が2016年末に募集された「アニメ流行語大賞2016」にノミネートされ、そして投票ではポロニストの組織票によって同年に放送されたアニメをぶっちぎって得票数1位となり「組織の力賞」を特別に受賞したいいのかそれで。

どうでもいいが、現実世界でも伝染病の影響でバナナがバイバイする危機に立たされたりしている。

  • 鯉の滝のぼりの巻
またまた発掘された新作。
デパート、水撒きに続き3体目の「コロ助」が登場。
タイトルの割には滝を登るシーンはおろか鯉すら出てこない。
また、フィルムには陰毛の比ではない馬鹿でかいゴミが写り込んでいる。

  • 水上歩行機の巻
虎君の元に水の上を歩ける機械なるものが配達される。
しかし説明書に書いてある「まず右足を前に出す」という文面を無視して左足から入水した為か、川に流されまた滝壷に落ちそうになる。
チッキショー!こんな物、インチキだよー!
最後は同じ水上歩行機に乗ったポロンちゃんに救助されるが、救助されるやいなや虎君は「ポロンちゃんの機械はインチキじゃないんだね!」
本当にそういう問題か?

  • モン太の道化大失敗の巻
サーカスの芸をタネを理解せず見様見真似でやったら酷い目にあった、という話。
紐をつけたらこぼれなくなる水というのもなかなか奇妙だが……
ちなみにテレビ愛媛で放映された時は、最後のセリフが途中で切れるという尺足らずをやらかしている。「モン太くん、なれないk(強制終了

  • パンダ君 変な自転車の巻
「強情もほどほどにの巻」よりも遥かにマシな造形のパンダ君が新品の自転車で走っていると、向こうからやってきたリスに異様に車輪のでかい自転車を自慢されてしまう。
2人は負けじと新たな自転車を繰り出すが、なぜか屋根付き自転車だの怪獣自転車だの変な方向にエスカレートしていく。
ポロンちゃんの説教も「自転車はね、自分の体にあったものに乗らなくちゃ危ないんだよ」と珍しくまともだが、それに対してパンダ君が余りにも不服そうなのが印象的。

  • 弾丸滑降の巻
もはや要約不能。
現時点で最もカオスな話と名高い。
動物たちもポロンちゃんもナレーションすらも「弾丸滑降」(本来はスキーやスノーボード用語として存在する)という遊びをみんな知っているという前提で話しているが、
本放送当時では「弾丸滑降」といえばこんな遊びのことを指すというのは常識だったのだろうか?
謎は深まるばかりである。

  • スピードはほどほどにの巻
ローラースケートでスピードを出し過ぎたサル君が止まることができず斜面を下ってしまい、「助けてー」と数十秒間連呼し続ける。
木にぶつかりそうになって木の方がジャンプして避けたり、いつの間にかジェット機の上に乗っていたりと謎展開の嵐。

  • 赤ちゃんパンダの虹渡りの巻
実現不可能な教訓話。
赤ちゃんに見えないパンダが雨上がりでできた虹に登っていくが、虹が突然消えて落ちてしまう。
そこにポロンちゃんが現れ、ビームで虹を作り出してパンダを救出した。
やっぱり虹渡りは無理だね、パンダ君」……そもそも登れねーよ。

  • ダイナマイトを食べたゴリラ君の巻
もはやタイトルオチ。
カゴに入ったおやつがダイナマイトという理解不能な状況に始まり、そのダイナマイトを丸呑みしたゴリラ君の末路までも色々と酷い。
そうか、ゴリラの中に爆弾が!
弾丸滑降に勝るとも劣らない神回……いや、糞回(文字通りの意味で)

  • トンカツこわいの巻
ケーキを箱のまま食べる豚、茶色に変色したおでん、やたら目のつり上がったポロンの顔……など数ある回の中でも特に作画崩壊が激しい回。
加えて落語「まんじゅうこわい」のパロディの筈が尺の都合でかなり強引な展開になってたり、何故か生きている豚がいるのにポロンがトンカツを持ってきてそれ見て逃げる豚など、ストーリーもツッコミどころだらけ。

  • 交通事故に気をつけようの巻
動物病院」に入院したゾウ達が、運動神経が発達していると何故か豪語するサルに自分の当たり屋交通事故エピソードを話し、交通事故の恐ろしさを伝える……
とここまでは普通の教育番組として成立しているのだが、その後サル君が帰り道にバナナの皮で転倒しゾウ君らと共に入院する羽目になるという何とも言えないオチが付く。
交通事故に気をつけよう」とはなんだったのか。

  • 車は恐しいの巻
上記の「交通事故に気をつけようの巻」の続編。
内容は退院した3人が交通規則を守れているかポロンが監視チェックするだけであり、これといった騒動は特に起こらない。だが肝心の車が一秒たりとも登場しないため、「サブタイトルを逆にした方がよかったのでは」と言われている。

  • ゴーゴーが好きの巻
自宅でレコードを聴いていたタヌキと何の動物なのかよく分からないGIMP似の奴の下にゾウ君が「すんごいレコード」を持ってきた。
3人はそのまま踊りだすのだがゾウ君は自分の重さで床にのめり込んでしまい、ポロンは床をぶち抜いて3人とも下の階に落とすというものすごく雑な方法で救出した。

  • りんご園騒動の巻
りんご園で殺虫液(農薬?)を散布する仕事をサボる二人の前にポロンが現れ、二人に殺虫液をかけなかったらどうなるかを教える……のだが、
そこで見せたイメージの内容が、リンゴを食い荒らした害虫が「むしむしむし満腹〜!!」とインパクト抜群のセリフを言い放つというもの。
というか、農薬の重要性を説く子供向けアニメなんてこれくらいだろう。

  • 海底大冒険の巻
劇場版ドラえもんみたいななにやら壮大なタイトルだが、
やることはそのへんの魚や貝やタコにいたずらした挙句触手でグルグル巻きにされるだけという、「大冒険」には程遠い凄くしょぼい物。そもそも1分アニメで「大冒険」を描写する事自体無理な話だ

  • ずるい野球の巻
事前にサブタイトルだけは判明しており、どのような回なのかと注目を集めていた……が、
蓋を開けてみるとスポーツが題材なのにちっともアニメーションしないという有様で、しかもわざとデッドボールを投げたクマ君に対してポロンが行った制裁が、
打つと分裂してバッターを追いかけ回すハイウェイスター魔球」を投げるという、どっちが「ずるい」んだと言いたくなるような話であった。てかデッドボールに対する制裁にすらなってねえ。

  • 狸のお尻が燃えたの巻
動物小学校」にて。タヌキは「めんどくさいから」手すりを滑り降りると、下にいたウサギにぶつかって(しかしわざと蹴ってるようにしか見えない)しまう。
当然危険だと注意されると、めんどくさいと言ったにもかかわらず何度も滑り降りようとする。
見かねたポロンがとった行動は「手すりにビームを放ち8の字ループにしてタヌキを永遠に滑らせ続ける」という驚愕の仕打ち。やめさせろよ……。
なお、タイトルに反して尻が燃える描写は無い。おかし、燃えないじゃないか!

  • うるさいラジオの巻
現在、ポロンが最も酷い目に遭っているそしてざまあと言われる回。
ポロンの家の隣でサルが大音量で流してたのでポロンが注意すると更に音量を上げるわでかいスピーカーに変えるわとヒートアップ。それに伴いポロンの家の本棚が倒れたりしまいには家自体がバラバラになって倒壊する。ってかなんで一番近くに居るはずのサルの方は無事なんだ。
最後はポロンが聴いた者を丸呑みにするレコードプレイヤーを送りつけて一件落着。なんでそんなのを持ってるんだ。
そしてサルが流してた曲は「ゴーゴーが好き」の「すんごいレコード」の曲。しかも後半のフレーズまで流れた。

  • 釣り場はテンヤワンヤの巻
釣りの邪魔をするために釣り堀でモーターボートに乗る奴がどこにいるんだ。
更に作画もかなり悪く、キツネくんはオオカミに見えるしタヌキくんは黄ばんでて全然タヌキに見えない。
おまけにキツネは釣りの邪魔をしただけでポロンによって木の下に宙吊りにされてしまう。

  • 狼ハンターの巻
猟銃を持った狼が熊を狩ろうとするが逆に熊(普通に喋る)に返り討ちにされてしまう。
ここまでならまだ理解できるかもしれないが、その次に獲物に選んだ鴨にはスクランブル発進をくらい空中にほっぽりだされるというオチ付きの狼に厳しすぎる回。
重ね重ね言うが本作は子供向け教育番組である。この物語から何を学べというのだろうか?

  • いたずらネズミの巻
ネズミがネコにいたずらを仕掛けネコがネズミを追い回す…というだけの話。和製超劣化版トムとジェリー
説教?教訓?そんなものはない

  • 石けんサンドイッチの巻
タイトルからもうおかしい。
初っ端から母親にハンマーで叩き起こされ、石鹸サンドイッチを誤食したらいつの間にかシャボン玉で空を飛んでいた。

  • 狂ったメリーゴーランドの巻
狂ってるのはこのアニメの方だ話の意味不明さでは過去最大級。
明らかに故意ではないにもかかわらずいたずらしたせいと断定され制裁を受け、狂った原因については投げっぱなしという本当によく分からないなにか。
「今行くよー!」と言っておきながら説教だけして助けてあげない屑っぷりも見所。

  • 狼君きらいの巻
そしてこのタイトルである。
砂遊びに混ぜてもらおうとしただけで「アンタなんか嫌いよ~!」と突き飛ばされ、仕返ししてポロンビーム(効果不明)で制裁を受けてしまう狼君。ちなみに突き飛ばしたウサギには何の咎めも無い。時報映画社は狼に何か恨みでもあるのか。

  • 変なスケートの巻
変なアニメの巻リスがスケートしてたら飛ばされてしまい、その先に怪獣がいて食べられそうになる。しかもその怪獣の鳴き声は世界的に有名なあの怪獣の流用。なお教訓は「変なスケートはしない」。出来るか。この話は2020年に発掘された。

  • 道路工事の巻
オオカミの運転するロードローラーで饅頭を押し潰してでかくしようとして自分も潰されるキツネが滑稽だが、轢いた本人であるオオカミは「面白い」という理由で放っておくガチクズムーブを披露。この話は2021年に発掘された。


……等々。

なお、本作は全260話も制作されており、
しかもメディア化が一切されていない(マスターテープも現存しない可能性すらある)為、全話発掘は絶望的と言われていた。
それでも一部の回が出回ってるのは、当時録画していた猛者がいるということ……。
実際そういった人物の協力で、近年になってさらなる回が発掘される結果となった。
もっとも、初期に発掘されたエピソードは本来別の番組目的で録画していたら、5分短縮されたことで穴埋めとして放送された本作も運よく録画できた…という事実が判明しているが。

だが有志が懸命な発掘作業を続けている最中の2016年初頭、突如として3時間弱分の録画テープを所持している人物が現れ、全話とは言わずとも大量の作品が発見された事に全国の星の子ポロンファン、通称「ポロニスト」が歓喜した。
更に同年末には冒頭で述べた資料すら碌に残っていなかった幻の作品「ガンとゴン」の映像がこれまた他番組のついでに録画されたテープから発掘。2016年はまさにポロン、そして時報映画社にとって激動の一年だったといえるだろう。

地域によっては1990年代に入っても放送されていたという情報もあり、探してみれば意外なところから映像が見つかるかもしれない。アニメの歴史を塗り替えるのは君かも?






追記・修正は畜生共が騒動をやらかしてからポロンビームでお願いします。


おわり
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最終更新:2024年02月05日 22:36

*1 アニメと実写を併用した、子供向けの交通安全啓蒙番組。映像がほとんど発見されておらず、幻の作品となっている。

*2 ディズニーランドのエレクトリカルパレードのテーマ曲『Baroque Hoedown』で有名な方

*3 「キツネ君とタヌキ君が釣り堀で釣りをしています」と言いたかったのだろうが、いくら何でも省略し過ぎである

*4 空耳でそう聞こえる箇所がある。