星の子ポロン

登録日 : 2012/09/04(火) 15:28:49
更新日 : 2017/06/04 Sun 23:53:56
所要時間 :約 21 分で読めます




ぼくぅ、星の子ポロンちゃんだよ!みんな見てねー!

星の子ポロンは、1974年~1975年に北海道文化放送で放送された 教訓アニメ。
奇しくも、あのチャージマン研!と放送開始日が同じである。
そしてチャー研と並べて語られることも多いキチガイアニメである。
本作は番組販売方式をとっており、福井放送、山陰中央テレビでも同時期に放送された。東京12チャンネル(現テレビ東京)での放送は1977年。
そのほかにも、南は沖縄まで各地で放送されていた事が確認されている。


制作したのは「日本動画」という無名のスタジオである。ニコニコ動画ではチャー研ネタとひっくるめられてるのでナックだと勘違いされがちだが誤り。(日本動画のスタッフの中にはナックの元社員がいたというどうでもいい接点はある)
なお日本動画が手掛けた作品は本作以外には「ゼンちゃんツーちゃん」「ガンとゴン」という2作品のみにとどまっている。
ちなみに親会社である「時報映画社」は、交通教育のビデオを多数手がけているスタジオである……かと思いきや、「劇画SEX秘聞」なんていうエロ映画を制作していた事も明らかになっている。 これらが判明したのも近年の調査による成果なのだが、調査した者達の執念が恐ろしい限りである

作中のBGMは基本的に海外のライブラリ音源を使用しているが、OPとEDの曲をはじめとした多数の楽曲は、電子音楽のパイオニアであるジャン=ジャック・ペリー氏(エレクトリカルパレードの曲を作った人、である)によるものである。


ほぼ同時期に放送された石ノ森章太郎原作のアニメ「星の子チョビン」と名前が似ているため混同される事があるが、無論全くの別物。
少し時期がずれるが「おちゃめ神物語コロコロポロン」というアニメもあり当時のレビューではこれらの作品と混同したような物も散見される。 マイナー作品が故の悲劇である。



◆概要
登場キャラは主人公・ポロン以外は動物キャラ。
その動物キャラ達が倫理上不適切な事をやらかす。
倫理上不適切な事がやらかされた時、どこからともなく正義の宇宙人ポロンちゃんが現れ、騒動を解決した後、動物キャラ達やTVの前のちびっ子達に教訓を述べる。

舞台は「地球の楽しい綺麗な森」らしいのだが、とかデパートとかが登場する辺り、どうでもいいらしい。
新作発掘によって、舞台がアフリカであるという可能性すら出てきた。その割には雪遊びをする回がやたら多いのだが……
さらには富士登山のエピソードが出てくるわ、中里という人名が出てくるわ、はては 大仏 があるわという始末で、もはや舞台設定についてはツッコんだ方が負けなのかもしれない。


◆特徴

兎に角カオス。
  • 作画のクオリティが酷い
シーンの使い回しは日常茶飯事、コマ数は極端に少なくアニメというか紙芝居と化した回も。

  • 放送時間の短さ
1話につき、たったの1分で動物達が騒動を起こしポロンちゃんが制裁するという流れを行う為、全ての回が超展開かつ単調。

  • ポロンが無敵
ヘアバンドからの光線(通称ポロンビーム)で浮遊・破壊・修復なんでもやってのける。ひどい時には狼をまるまる一匹氷漬けにする冷凍ビームを撃ったり、生き埋めになったモグラを助けるため地面を真っ二つに割ったりすることまである。
泉 研が可愛く見えるほどのチートっぷり。

  • タイトル
漢字表記が時々おかしくなる。達筆。
さらにタイトル詐欺が結構多い。

  • 教訓が役に立たない
教育アニメとしては最大の問題点。
通常の回では「信号を守ろう」「横断歩道は旗を持って渡ろう」などとやたら交通関連の話が多く(時報映画社が交通教育のビデオを多数手がけている影響もあるのだろう)、
それ以外の話には「信号機に青ペンキをかけてはいけない」「虹の橋を渡ろうとしてはいけない」など現実に実行し得ないものや「坂道での駐車は気をつけろ」など明らかに子供向けじゃない教訓が紛れていたり、
「トンカツこわいの巻」のように何を教えたかったかかなり分かりづらい回や、「バイバイバナナの巻」「大地震とモグラ君の巻」等もはや教訓すら投げ捨てたような回も結構ある。

◆登場キャラ

  • ポロン
CV:野沢雅子
主人公。
毎回オープニングで自身を「星の子ポロンちゃん」と称する。
動物キャラが何かやらかすとどこからともなく飛んでくる宇宙人の少年。

物体を持ち上げたり修復するパワーを持つポロンビームを発する能力を持っており、これで動物達の引き起こした事件を解決するのだが、
場合によっては容赦なく車などを破壊したり、いたずらをしたキャラに武力的制裁を加えたり、ブタの目の前にトンカツを差し出す等、鬼畜とご都合主義とチートの塊。
ちなみに、ビーム以外にも対象の過去や未来を見たり見せたりできる「透視の目」を所持している事も判明している。
……が、この能力どっちかというと都合の良い 精神攻撃 教育を行うために若干過激なイメージを送り込んでいると言った方が正しい。(例:防寒具を忘れたキツネが全身 クリスタル 氷漬けになる、彫刻をバラバラにしてしまった子供(ウサギ)の身体をバラバラにして出鱈目にくっつけ直す、など)
初期に発掘された回の影響ですっかり完璧超人のイメージがついてしまってるが、転がっている雪玉とか酔っぱらい等にダメージを受ける描写はあったりする。

バナナが大好物らしい。人の物かどうかを確認する前に奪い去ってしまう程に。ただし人のバナナを奪う者(ゴリラ)には容赦しない。
スキンヘッドにヘアバンド、頭にはアンテナ等、ものすごく独創的な容姿。
楽しそうに偉そうに説教をする。
「パンダくん、釣りもいいけど天気には気を付けないとね、それにあんまり強情はるもんじゃないよ!」
「たぬ吉くんも相当な食いしんぼうだなぁ。なんでも見境なく食べるからこういうことになるんだよ?」
バカだなぁ!大食いのカバさんのマネするなんて。もうちょっとでお腹がパンクする所だったよ」

  • 動物キャラ達
ウサギやキツネ、クマ等。回によって名前が付いてたり付いてなかったり。
コイツらが騒動の発端。
中には「わざと走ってる車の前に飛び出す」とか「ドライバーに鏡で日光を当てて事故らせる」とかガチの犯罪行為じみた事をしでかす奴らもいるのだが、そういう時に限ってポロンは大した制裁を加えなかったりする。

基本的に動いて喋るのは哺乳類で、それ以外の虫や鳥は知能を持っていない……と思いきやカニやタコや魚が喋る回が発掘され考察者達を困惑させた。
また、擬人化される、されないについては同じ種でも回によってまちまちだったり、豚肉と生きている豚が同じ回に出てきたり、とうとう擬人化されている動物とされていない動物が一緒に出てきたり、擬人化されてないただの飼い犬が喋ったりと、舞台設定に次ぎややこしい事態を引き起こしている。 まあこの手の動物キャラが主役のアニメではよくある話だが。
登場する種は犬、狐、狼などイヌ科の動物がやたらと多いが、なぜかネコ科は他の動物よりも出番が遥かに少ない。虎が何度か出てきたくらいで猫などモブ同然の扱いである。

  • ウサギとサル
おそらく親友同士と思われる子供コンビ。家も隣同士(もしくは同居)。
出てくるたびにロクなことをしない連中で、周囲や自分たちの命を度々危機に晒している。
登場する時は必ず二匹同時に画面に映るので、どっちがしゃべっているのか分かり辛いというどうでもいい問題点を抱える。

  • コロ助(騒動)
(おそらく)犬の子供。
出てくるたびにデパートで迷子になり騒動を起こしている。
本人も不注意なのだろうが、まだ園児程度の年齢だと思われるので、母親も母親である。
ちなみに「コロ助」という名前のキャラは現時点で他にも2個体確認されている。
被り過ぎだ。

  • モン太
サルの少年。
食堂で椅子を積み上げたり、練習もせず道化の真似して失敗したりと、本作に登場する動物の中でも一際行動が異常。

  • シロクマくん
アラスカ(国)出身。
悉く常軌を逸した連中ばかりが登場する本作において、わざわざアラスカからアフリカまで親友の誕生日を祝いに駆けつけるなどの友達思いで優しい性格が人気を呼んでおり、
本作の数少ない癒しキャラである。
ただし彼は彼で行動が常軌を逸している。

  • ゴリラ君
タヌキとウサギの友達と共に山に来ていたが、人のバナナやダイナマイトも平気で奪って食べてしまう、かなり意地悪な性格。
その後、 人の事を言えない ポロンにお仕置きを受け、放ったセリフがこちら。
「もう、コリゴリラ」

  • カルタトリオ
キツネ・タヌキ・ウサギの三人組。いつもカルタやトランプで遊んでいる。
タヌキ君とウサギはやたらと煽りスキルが高い。
キツネ君、いいカードが行ったねー、えぇ?」「調子悪いわねぇ〜、頑張ってねぇ〜!
キツネ君はその度にイカサマをしてしまうのだが、それに対するポロンのお仕置きはやや過激である。


  • パンダ
出てくるたびにやたらデザインが違う。
酷い時は「中国製パンダ」「韓国製パンダ」など、 若干矛盾を孕んでいる 散々な呼ばれ方をする。

  • イノシシ
通称 ヌヒィ
イノシシらしからぬ丸々とした肥満体かつ明らかに牙の生える位置がおかしい。
一目でイノシシだとわかるにも関わらずツッコミどころ満載の外見。
作中では弾丸滑降で物理を無視した飛行を見せた他、終盤の断片のみが発見されたタイトル不明の回では何があったのやら
逆さま状態で氷漬け というインパクト絶大な状況に陥っており、「氷もろとも火にくべる」という雑な助け方も相まって腹筋崩壊もの。

  • ブル君
ブルドックと思しき少年。
初確認された回のAパートでは他人に親切にする様子が描かれており、基本的に悪事や過失を行うことが基本である本作のキャラでは珍しくポジティブなことしかしない。
作中屈指の人格者と言えよう。
と思ったら、その直後のBパートで道路に飛び出してポロンの説教対象になり下がる (闇堕ち)
AパートとBパートが逆ならいい話だったろうになぜこの構成にしたのか。

  • アトリエ兎
多数の彫刻を作っているらしい父親(出てくるたびに色が変わる)のアトリエに 乱入 潜入してイタズラを繰り返す困った子。
そして親の彫刻をハデにぶっ壊したり逆に彫刻に潰されそうになったり(少し位置がずれてればフォークが刺さっていた)して、ポロンちゃんに銅像のごとく台座に縛り付けられてしまった。
次に登場したときも相変わらず親の彫刻をぶっ壊し、適当に組み直したところポロンちゃんにイメージの中で同じ姿に組みなおされてしまった(が、そこまでショックは受けなかった様子)。

  • オオカミ
この手のアニメの例に漏れず、トラやシロクマなどの肉食動物も他の動物と仲良く登場する本作において、
何故かオオカミだけは明確に「他の動物を食べる」と描写されている。
ただしオオカミらしきキャラの中にも、他の動物と普通に接している個体も確認できるので、上記のようなオオカミはオオカミの中でもはみ出し者の犯罪者的存在なのかもしれない。
あるいは実際に他の動物を食べるシーンは確認されていないため、「食べてやる」というのは単なる脅しであり、ただのDQNであるという可能性も否定できない。
まあ実際は 何も考えてないだけ だと思われるが。

その立場上、ポロンなどに行き過ぎた制裁を受ける事も多く、視聴者からは狼に厳しいアニメと呼ばれている。「中にはトラクターの轢き逃げにあって入院」など明らかに被害者としか思えないパターンも……(最も信号無視をした結果であり自業自得ではあるのだが)。
また、こっちもこっちでデザインが安定していない。違うのが顔くらいなパンダとは違って造形まで変わっていたりナレーション無しではもはや何の生物かすら判別できないこともある。

  • 発明狂狼(原文ママ)
そんなオオカミの内の一個体。外見はどうみても狐にしか見えないが。
名前通り色んな発明品を出すが、陸海空を自由に動けない「ポンコツ号」だとか、肩たたきと称して使用者を床に埋めた上に勝手に 暴れ 踊りだすロボットなど、微妙な物ばかり。
チャレンジ精神は素晴らしいのだがポロンにたしなめられた挙句「変な発明は二度としない」と宣言してしまった。

  • 狼ハンター(原文ママ)
狩猟が趣味のオオカミの一個体。猟銃(マシンガン並の連射が可能)を片手にクマや鳥をハンティングしようとするが、いつも反撃を食らい失敗に終わる。
しかしこの名前だと狼のハンターというより狼を狩るハンターだろとか、そもそも 動物が擬人化されてるこの世界で「狩猟が趣味」ってどういうことなんだ とか、
もはや存在自体が不条理なキャラである。
ついでにこの世界の鳥は全般的に異様に強い。

  • ナレーション
一部の回に登場。色々と投げやりで他人事な口調が特徴。
「あら大変、信号機が全部青になっちゃいました(棒)」
「止まれ止まれぇ〜♪」
キツネ君とタヌキ君、釣り堀です。


◆よく登場するもの

  • ポロンビーム
ポロンちゃんがヘアバンドから発射する光線(の通称)。
動物の子供達が問題を起こした時にこれを放って解決する……というのが本作の流れなのだが、基本的にどんな状況でもこれ一発で対応できるという万能っぷりのため、たまに使わず解決すると「ビーム使えよ」と突っ込まれたりする。
主な機能は以下の通り。
    • 修復
ぶっ壊れた物を元通りにする。作中ではいたずらされた信号機や、めちゃくちゃになった真っ青なラーメン等を元通りにした。
    • 浮遊
ビームを当てた人や物を浮かばせる。空中や危ない場所の子供を救出するのが主な利用法。
しかし走っている車に乗り上げてしまった熊さんと虎さんを助ける時は、何故か車ごと持ち上げてしまっている。
こいつを使うためか、ポロンのエピソードの多くは何の関連もないハプニングからでも崖下への落下に繋がるというのがお約束である。
    • 未消化ゲロ
なんか字面が酷いが、要するに食べた物を口に入れる前の状態で口から取り出すという荒技。考えようによっては修復系の一部。
食べちゃいけない物を食べてしまったり、食べ過ぎでお腹が痛くなったりした時に使われるが、別に食べ物を出さなくても口にビームを当てるだけで治すことはできるし、この能力を使うべき場面で一度だけビームを使わず悠長に医者を呼んできたことがある等、数ある能力の中でも謎が多い。


動物の国が舞台のくせしてやたら登場する。
しかもドライバーは一台の信号機が故障しただけで大事故を連発したり、 黄色い旗を持っていない歩行者相手には頑として停車しなかったり と異常に融通が利かない。
しかも、ホースで水をかけたらぶっ壊れる欠陥車まで混じっている。

ちなみに、本物の車と全く同じかそれ以上の大きさ・性能・強度を持つ上に無免許で乗れる 「おもちゃのスーパーカー」 なるものも存在する。
ただし公道を走るのはマナー違反らしい。というか子供に運転させんなよ。

  • 信号機
ネット上におけるポロンの代名詞「花の信号機」を始め、通称「木の信号機」など複数確認されている。
ストーリーの都合上、ほぼ守られない。
また、光を発していないため、夜間はどうなるのかは大きな謎とされる。

  • やたら殺風景な部屋
だだっ広い割に最低限の家具しか置いていないというのがよくあるパターン。

  • 大仏
動物の国が舞台のくせして(ry
しかも動物キャラっぽくアレンジされてるとかでなくマジモンの大仏。
最初に登場したときはなぜか観光名所として唐突に登場したが、別のエピソードでは 火事になったお寺に置かれた大仏の尻に火が燃え移って逃げ回るという常識では考えられない登場の仕方をする。
それどころか 普通にしゃべる。 そして スカンクが嫌いらしい。 仮にも仏が特定の生物を嫌うとかなんなんだ。


◆ストーリー
現在発掘されている主なEPは以下の通り。
どの話も毎回同じようなノリである。毎回。

+ 初期発掘分
+ 2016年以降発掘分

……等々。

なお、本作は全260話も制作されており、
しかもメディア化が一切されていない(マスターテープも現存しない可能性すらある)為、全話発掘は絶望的と言われていた。
それでも一部の回が出回ってるのは、当時録画していた猛者がいるということ……
実際そういった人物の協力で、近年になってさらなる回が発掘される始末。 気でも狂ったんじゃないのか!?
もっとも、初期に発掘されたエピソードは本来別の番組目的で録画していたら、
5分短縮されたことで穴埋めとして放送された本作も運よく録画できた…という事実が判明しているが。


だが有志が懸命な発掘作業を続けている最中の2016年初頭、突如として3時間弱分の録画テープを所持している人物が現れ、全話とは言わずとも大量の作品が発見された事に全国の 可哀想なお友達 ポロニストが歓喜した。
更に同年末には冒頭で述べた資料すら碌に残っていなかった幻の作品「ガンとゴン」の映像が これまた他番組のついでに 録画されたテープから発掘。2016年はまさにポロン、そして時報映画社にとって激動の一年だったといえるだろう。
地域によっては1990年代に入っても放送されていたという情報もあり、探してみれば意外なところから映像が見つかるかもしれない。 アニメの歴史を塗り替えるのは君かも?






追記・修正は畜生共が騒動をやらかしてからポロンビームでお願いします。

おわり
\バイバーイ/

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