シド・オールスタイン(FF零式)

登録日 : 2011/12/10(土) 01:36:20
更新日 : 2017/03/14 Tue 13:43:38
所要時間 :約 9 分で読めます





これは、終わりの始まりなどではない
我らが生み出した、最初の(きぼう)だよ



ファイナルファンタジー零式の登場人物。
(CV:森山周一郎)



―概要―

シド・オールスタイン

47歳 男性 身長180cm

ペリシティリウム白虎を擁する ミリテス皇国 の元帥。
人心の掌握に長け、カリスマ性が高く、
皇帝を追い、国政を握る。

自ら兵器の設計・開発を指揮し、四カ国のクリスタルを
全て手中に収めるべくクリスタルを封印する技術を開発。
自国、白虎クリスタルを人質にとり、その守護者である
ルシを強制的に従わせて隣国ルブルムへ侵攻を開始した。

(―朱の目録 人物ノ解説 より―)


物語全編通しての最大の敵にあたる人物。
オリエンス四カ国を統一し、クリスタルを手中に収めようとしている。


本編中では常に白が基調のマント付き軍服+軍帽。軍帽の下は白髪の短髪。胸元には真っ赤なネクタイ(スカーフ?)を着けている。
腰には日本刀(と思われる)をぶら下げている。彼の性格の表れなのか、マントの丈は腰の刀にかぶらない長さになっている。
アートスタッフによると、白虎のデザインは旧ロシア帝国を彷彿とさせる「質素倹約」「合理主義」といった要素が採り入れられているそうな。

実年齢の割に老け顔。白髪なのもあるかもしれない。
また、カリスマ性の高さと比例してか眼光が鋭い。ちなみに目の色は 薄めの緑


30代の若さで軍を掌握。
そして本編開始の10年前、特に障害もなく無血クーデターで形だけの存在だった時の皇帝を追いやり元首となった。
(ちなみにその皇帝は行方不明扱い。死んではおらず、どこかに幽閉されているらしい。)
このクーデターにより、白虎クリスタルは彼の管理(支配)下に置かれることとなり、白虎のルシは彼の命令に従わざるを得なくなる。


無血クーデターを起こせることからも分かる通り、軍内の支持はかなりのもの。国民からも英雄のように見られており、熱狂的な支持を受けている。
シドがきっかけで重要な地位についた者もおり、カトル准将はシドに拾われたことで今の地位に、ルシ・クンミは彼に才能を見いだされ、彼を父と慕っているほど。


上記の「クリスタルジャマー」以外にも本編で国一つ滅ぼした大陸破壊兵器「アルテマ弾」は彼が開発したもの。
他にも彼が関わっていると思われる機動兵器は(中の人的にも)


と言わんばかりの凄まじい高速戦闘を可能にしている。


四カ国のクリスタル全てを手中に収める目的は、慢性的な飢えに苦しむ白虎の民を救うため。
白虎は風雪に覆われた気候の厳しい土地であり、他国からの物資略奪に走らざるを得ず、他の国よりも軍備に重きを置いている。
しかし、軍事力が増すにつれそれらの供給源となるクリスタルは弱体化し、それに伴い土地はますます痩せていくという悪循環に陥っていた。

その状況を打破しようと実際に行動に出たのがシドであった。
形だけの皇帝を追いやり、皇国の全権力を掌握。「皇国民の総アギト化」を掲げ国民からの熱狂的支持を得、四カ国全てを統一し戦争を終結させ、他国のクリスタルの力により慢性的な飢えから脱却すべく、オリエンス全土に宣戦布告したのである。
(※アギト=英雄みたいなもの)


一方で、何かを懸念しているらしく、それに備えるべく早めに事を済まそうとしているようだが……?




※以降はネタバレを含みます。







―活躍―


◆第一章

本編開始の842年水の月12日、朱雀に宣戦布告。

クリスタルジャマーを投入し、朱雀側のクリスタルの影響を無効化。
これにより魔法が使えなくなった朱雀側に大打撃を与え、朱雀領の大半を占領することに成功する。
しかし、朱雀側がクリスタルジャマーの影響を受けない0組を投入したことにより首都占領は失敗。

首都侵攻失敗を受け「北の夜明け」作戦を実行に移す。
オリエンスの北に位置するロリカ同盟に、ルシ・クンミの力で増幅した大陸破壊兵器「アルテマ弾」を投下、ロリカ同盟を消滅させる。
しかし、爆発にクンミが巻き込まれ、実質的にルシを一人失った。


◆第二章

朱雀が候補生を戦争に投入。
これにより、皇国は朱雀領から追いやられていき、更に朱雀のルシが戦争に介入したことで朱雀領南側からの撤退を余儀なくされた。

一方で、ルシ・クンミの「白虎の機械を強化する能力」の代替となる機関を模索していた。


◆第三章

ロリカ同盟跡地より玄武クリスタルを発掘。軍の制御化に置く。
これにより、事実上ロリカ同盟はミリテス皇国に吸収されることとなった。

だが、極秘開発中のアルテマ弾を搭載した魔導アーマー「ブリューナク」を、皇国に潜入した0組に破壊されるも、戦闘中にコンコルディア王国(通称:蒼龍)女王アンドリアが来訪。彼女がオリエンスの停戦に向けた会談を宣言したことで戦争は一時中断する。


◆第四章

条約締結を前にしてアンドリアが暗殺される。
帝都に残留していた0組を暗殺に関与したものと断定し、彼らは皇国内からの脱出を余儀なくされる。

女王暗殺により同盟関係にあった朱雀とコンコルディア王国は決裂。
王国は新たに皇国と手を組み、これに伴い蒼龍クリスタルは保護という名目の下、皇国の監視下に置かれることとなり、これで皇国は三カ国のクリスタルを自国に収め、自国のものとした。

そして、王国と皇国の両国は連合として朱雀への侵攻を開始した。

……しかし、女王暗殺は女王へ不満を持つ蒼龍王家と蒼龍クリスタルを求める皇国の間で取り決められたもので、0組は無実の罪を着せられたのであった。

そして、皇国にクンミに代わる新たなルシが誕生する。


◆第五・六章

朱雀との国境付近で朱雀を追い詰めるも、朱雀が大勢の犠牲を払って召喚した秘匿大軍神アレキサンダーにより壊滅的打撃を受け、皇国は自国内へと押し戻される。


◆第七章

連合を組んでいた蒼龍が降伏。
国境付近での壊滅的打撃により、今や皇国は追う側から追われる側になっていた。

皇国首都陥落を迎えようとする中、総督府にいたはずのシドが突如行方不明になる事態が発生する。


◆最終章

朱雀がオリエンスを統一したと同時に、終末(フィニス)をもたらす者達「ルルサス」が到来する。

行方不明だったシドは、ルルサス軍を率いる仮面の男により自我を持たない「審判者」にされており、0組がアギトであるかを試すべく立ちふさがる。

審判者となったシドの精神は「審判者の意識」に変えられており、彼の意思は消えてしまっている。
0組と対面した際は異形のものへと姿を変え、人の形をした上半身に虎の顔を模した下半身、頭は蛇のように長く先端にシドだったものの上半身がある。背中からは後光のようにクリスタル状の物体が広がっている。

審判者として0組の面々を一度滅ぼすも、ルシとなったマキナとレムの力を引き継ぎ0組が復活。
最期は0組全員の力で倒された。



※以下、更なるネタバレ











シドは「皇国民の総アギト化」を掲げてはいるものの、彼自身は「アギト」のような伝説や神を嫌うリアリストであり、神が与えたクリスタルへの依存も嫌っている。
そんな彼の意思を垣間見れるのが、クリア後に追加される以下の解説である。


【人としてのシド】

元来、全てにおいて優れた能力を持っていたシドは、
子供の頃からクリスタルの必要性を感じていなかった。
逆にクリスタルを信望しながら飢えて死ぬ人々や、
滅んでゆく町を見て育ち、
クリスタルを含めた神と呼ばれる存在に嫌悪すら持っている。

これは、オリエンスのクリスタルに頼る限り、
人に未来はないことを、知り得ていたからかもしれない。
シドは、明らかにオリエンス統一後の世界を想い、
その先を考えて行動している。

(―朱の目録 人物ノ解説 より―)


クリスタルに依存することは、クリスタルの力に縛られる――則ちクリスタルを与えた神に縛られるということでもある。

事実、神の一柱であるアレシアはこの世界を不可視世界への扉を開くための実験場としており、クリスタルは元々彼女によって生み出されたものであった。「死んだ人の記憶が消える」という世界の設定も彼女が定めたもの(他にもアレシアの介入は多数ある)。
シドは大元は分からずとも、世界が神の都合が良いように廻されていることは当てていたのである。

よって、シドの真の目的は、神――則ちクリスタルへの依存から人々を脱却させ、人の手で新たな時代を造ることであった。
これは白虎だけでなく、オリエンス全体を神々の支配から脱却させるためのものでもある。

オリエンス統一後は全てのクリスタルの封印を考えていたようで、その決意は相当のものだったと思われる。



全てのクリスタルを手中に収めるのにはもう一つ目的があった。
それは世界に終末をもたらすルルサスの襲来に備えるためである。

シドは以前、白虎ルシ・テオにある真実を託された。
以下はテオが昇華(ルシとしての使命を終えて眠りにつくこと)寸前の意思である。


(前略)
使命は、クリスタルの未来を開くこと。
オリエンスの統一なくして、白虎クリスタルは守れない。
あの、存在から……。
俺は、真実を託すべき男を探し、そして託した。
あの男ならオリエンスを統一してクリスタルの力を結集
できるだろう。そして、俺の役目はここで終わりだ。

(―朱の目録 人物ノ解説 より―)


『あの、存在から……。』とはルルサスの襲来のことである。

テオによって近いうちにルルサスの襲来が来ることを知ったシドはオリエンス統一を急ぎ、全てのクリスタルを結集させてルルサスに対抗しようとしたのである。
本編中で早めに事を済ます、則ち戦争を終わらせようとしたのはこのためである。手段を選ばなかったのは、このこともあったのかもしれない。



彼の信念は最期の時まで変わらず、仮面の男によって審判者にされるより、仮面の男の目の前で喉を裂いて自害することを選んだ。


人は……神々の……傀儡ではない!!!


しかし、死すらも神の決を覆すことはできず、無理矢理審判者とさせられ、0組と対峙させられることになる。

決戦の後、シドの理想と想いは同じく人の未来への道を繋いだ0組によって成就されることとなった。

ちなみに、異形の姿と化したシドのデザインのモチーフは「虎」と「蛇」。
「虎」はシドが白虎に属することを、「蛇」は神に抗う意思を表すとのこと。



数百年続いた平穏な時代を壊し、多くの人を記憶から消し去ったシドと彼に従った白虎の行為は決して許されないものであるだろう。

しかし、シドが神から独立して造り出そうとした未来は神によって歪まされたものでない、「人が自らの意思で選び行動する」という本来の未来てあり、確かに彼はオリエンスのためを想っていたのである。

非道な手段を選んだとはいえ、彼が望んだ世界は0組が最期に望んだものと同じだった。
敵役とはいえ、シドは零式における「アンチヒーロー」や「裏主人公」のような存在とも言えるかもしれない。






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