四八(仮)

登録日 :2011/11/27 (日) 08:24:55
更新日 : 2017/09/07 Thu 20:16:37
所要時間 :約 6 分で読めます





   四/
  <仮    四八マン、参上!
   八 





『四八(仮)』とは、2007年11月22日に発売されたプレイステーション2ソフトのこと。
発売元はバンプレスト、開発元はアルカディア・プロジェクト。株式会社シャノンも開発に携わっている。
シナリオライターは「学校であった怖い話」シリーズでその手の愛好家の間では有名な飯島多紀哉氏。


【概要】

本作は所謂ホラーゲームで、47都道府県にまつわる怖い話や都市伝説を読み進めてゆく。
制作サイド曰く「ネットでなんでも調べられる時代だからこそ地元を徹底取材して土着の話に拘った」とのこと。
それらの他に「 あなたシナリオ 」という、シナリオを一定数読み進めると自動的に発生する主人公を題材としたシナリオがある。
「あなたシナリオ」は12個に分かれており、全てを読み終えるとエンディング。
「契力(シナリオを読む際や住人の状態回復などに用いられる、言わばお金のようなもの)」、
「住人移動」などといった斬新なシステムが多く組み込まれているのも特徴。


これだけ見ると普通のホラーゲームだが、
このゲームは「ホラーゲーム」ではなく 「伝説のクソゲー」 として名を馳せている。
ホラーゲームにとって重要な要素であるシナリオ・システム・デバッグその他もろもろ、 どれもダメ というどうしようもないゲーム。
たけしの挑戦状及びデスクリムゾンと並んで「10年に一つのクソゲー」と呼ばれるが、たけ挑は狙って理不尽なゲームとして作られており、
デス様は(実を結んだかは別として)少なくとも制作サイドの前のめりなチャレンジ精神は読み取れたことから、両方ともバカゲーとして楽しむ余地はあったが、本作にはそんなものは一切ない。
ただひたすら手抜きと技術不足とユーザー軽視だけがこもった典型的な負のクソゲーである。


【特にダメなシナリオ】

  • 大阪シナリオ :「大阪トンネル巡り」
大阪には色々な食べ物があって良いよね!→でも有名なトンネルも多いんだ→このトンネルにはこんな伝承が~→トンネル探索もおススメだよっ!


タイトルから溢れる地雷臭、そして終始地元ガイド。
内容もかなりペラペラな為、ゲーム買ってまで聞く内容ではない。
ただひたすら地元ガイドを行う県は他にもある。島根、静岡、愛知など。
シナリオ開始直後に声が聞こえてきたらそれは観光案内である覚悟はしておいた方が良い。


  • 沖縄シナリオ :「花見」「家族旅行」
家族で遊んでいたら幽霊が……。
話はまあ聞けないこともないが語りが変。

「ブロッサムをシーイング」
「ガールがストップしてたのさ」
「暇をマッシュしてたら」

所謂「ルー語」。驚かせるシーンでも語りは変わらないので緊張感が削がれる。
そもそも 県関係ない。
そしてこのシナリオの語り手を務める「黒井クララ」という娘、なんと 00歳
これは他のシナリオで、100歳以上の魔女っ子として登場するため。


  • 神奈川シナリオ :「奇声」
神奈川に引っ越してきたぞ→何か変な声が聞こえる、ここ出るのかよ→こいつら何か言ってるぞ? 当ててみよう→「る」「あ」「ば」「い」「と」「五文字です」

県無関係の謎ミニゲーム。岩手などもこの類。
謎の声が文字を1つずつ読みあげてゆく、聞こえた文字を上手く繋ぎ合わせて1つの名詞にする。
↑の答は「アルバイト」。聞こえた文字をそのまま繋げるだけでは不正解。順番を前後させる必要がある。
全問正解したら契力 9000 もらえる。

消費する契力は1シナリオ読むのに多くて100ほど、県を解放(県シナリオを読める状態にすること)するのに150ほど。
それでいてシナリオを読み終えた後にも契力を入手できるため、9000あったらそのまま最後まで行ける。
ゲームを進めるのに面倒な契力関連の問題を一気に解決してくれるので早い段階でプレイしておくといいだろう。

  • 岩手シナリオ :「生き埋め」
いきなり真っ黒な画面から始まってノーヒントで前後左右に移動し続けるだけのミニゲーム。
回数制限つきで制限回数以内に脱出できなかった場合終始画面が真っ黒なだけで終わる。
マッピング作業をすることになるがそこまでして見たい結末が待ってるのかと言われると……。
東北のシナリオの出来は全体的に悪く全滅気味である。


  • 宮城シナリオ :「ダンボール」
語り手の家に謎のダンボールが届く。
そのダンボールには12時になるまで開けるなという謎の警告が……。

分岐は9つもあるため充実しているように見えるが、
①12時を回ったから開けてみる→中から謎の手が……→完
②12時を回ったが電話などでもたついてなかなか開けない→ダンボールが勝手に開いた→背後から謎の手が……→完
③語り手が怪しがって捨てたダンボールを別の人(中村大吉)が拾う→中から謎の手が……→完

結末はこの 3つのみ 。必ず誰かが行方不明になって終了。
そして結局最後までダンボールの中身は謎のまま。
しかも選択肢による分岐ではなくランダム分岐なので、非常に面倒。


  • 広島シナリオ :「ヒバゴン」
この写真見てよ、変なものが写るんだ→山姥やら蛇やら猿やらが一瞬写る→また見てね〜


全シナリオの中でもトップクラスのクソさ。もはやシナリオなのかも怪しい。
猿や蛇が出たならまだマシ。場合によってはヒバゴンと 全く関係ないオッサンが出てきて 終了する。
しかも○ボタンを押すと何も写らず叱られる。
連打で読み飛ばす者への真面目に見ろという仕掛けだと思われるがそんなとこに力を入れるくらいなら(ry
四八のエンディングは話を見た回数で決まるので、短くボタン連打してるだけで終わるためRTAをするにはもってこいのシナリオ。契力も貰えるし。
やる人がいるかは知らん。


とはいえネタや突っ込みどころがあるシナリオならまだいい方で、
単純に出来が悪く読んでてつまらない上に長い話や、 観光案内 ばかりに当たるとかなり苦痛になる。



【バグ】

それでも頑張って読み進めようとすると、 今度はバグが邪魔をする。

特に有名なバグに、「白枠バグ」というものがある。
ロード時、ときどき画面に 豆腐のようなものが出現する ことがある。
豆腐の大きさはランダムで、 運が悪いと画面のほとんどが埋まる。
発生条件は不明で、しかも 一生直らない。
セーブデータを複製しておくしか回避法がない、非常に厄介なバグ。
「豆腐バグ」「都豆腐県」などと呼ばれることもある。


また フリーズが頻発するため 、セーブはこまめにしておきましょう。
→セーブ画面から戻るため×ボタンを押すとときどきフリーズ
仕方なく電源を入れなおした→豆腐バグ。

と、 どこをどう進んでもバグの可能性がある というバグ尽くし。
なお、フリーズに関するメーカー側の回答は「メモカを抜き差しすれば直る」。実際にそんな真似をしたらどうなるかは言うまでもない。


【その他】

シナリオとバグの酷さに持っていかれがちだが、
基本部分の出来もかなり酷く、プレイしていて苦痛になる配慮のない作りになっている。

  • シナリオを読んだり住民を復活させるのに必要な契力の存在。話を読むのにかなり足を引っ張ってくれるので面倒。
    前述の神奈川県のミニゲームをクリアすると一気に空気と化すが。
  • 本作の特徴とも言える「住人移動システム」だが、上手く活かされておらず面倒なだけのシステムとなっている。
    多くのシナリオにキャラ制約があり、読むためには1人ずつチマチマ 移動させ県に連れてくる必要がある ため、非常にめんどっちい。
  • シナリオの結果次第では住民が行方不明になったり、死亡したりするがこの状態が活かされることはかなり少なく、
    大半の場合シナリオを読み返すために契力を使って復活させる作業になる。
  • 当然シナリオを選んだらそのシナリオに必要な住民を移動させたり復活させてくれるという配慮は無い。
  • しかも住民には状態と言う物もあり死んだりしたら契力を使い復活させなければ再読できないので余計に面倒。
  • ゲーム内の登場人物が四八を褒めるシーンが多々見受けられるが、当然こちらからの印象は真逆なため 全く感情移入できない。
  • バックログやスキップ機能など 便利な機能がほとんど無く 、プレイし辛さに拍車をかける。
  • その上にランダム分岐があるためシナリオのコンプリートを目指すのはかなり面倒。
  • 富沢7姉妹が出てくるシナリオは総じてダメ。愛知、大阪、岡山、静岡、広島、三重、山口県。
  • EDのBGMがへなへな 。見事最後までクソを貫き通した。BGM「飯島の屁」などとネタにされている。


【擁護点】

  • 主人公の設定を変えることが出来る。名前や性別はおろか、 家族構成まで変更可能
    夫と妻がいる設定に出来たりと自由自在。もっとも本編には全く関係ないため、小ネタに過ぎないのだが。
  • 東京・岐阜・新潟、長崎あたりのシナリオは分岐も充実しておりそこそこ面白い。 ただ長崎シナリオには盗作の疑いがある
  • 稲川淳二氏、水木しげる氏ら、有名ゲストが多数出演している。稲川氏に至っては ムービーで出演している 。完全に無駄遣いである。
  • 東京シナリオ「オンラインゲームの悪夢」に登場するキャラクター「忍」が可愛い。 そっち発売しろよ と言いたくなる。
    ヤンデレ? 吉池マリア? 知らん
  • 各都道府県の怪談話という題材自体は面白い。殆ど活かされてないのだが。



【余談】

1項目では収まり切らないほど、問題点だらけ。
当時大賞確定と言われていた『エルヴァンディアストーリー』を容易く蹴落とし、クソゲーオブザイヤー2007大賞を受賞した。
総評の結句では、 「で、製品版のタイトルはいつ決まるんすか?」 と思いっきり皮肉られている。
それだけでは治まらず以後ノミネート作の基準が跳ね上がる現象、ヨンパチショックを引き起こした。
その結果、『ダメジャー』や『ジャンライン』、『バグ姫』、『スベリオン』等の新時代を担うクソゲーが発掘されるに至る。
とはいえヨンパチを超えるクソゲーは当分の間現れないだろうと言われていたが、後にアジノコといったヨンパチも真っ青なクソゲーが登場してしまった。

ファミ通レビューでの点数はなんと 26点大奥記デスクリムゾンプロゴルファー猿の2倍以上という、誰がどうみてもありえない点数である。
ゲーム内でファミ通が取り上げられているため、低得点は付けられなかったのだろう。
が、一見高いこの点数も採点が甘いことが多いファミ通にしてはお世辞にも高いとは言えない。ましてやタイアップまでしているのだ。
それで40どころか30も満たないと考えると実は 滅茶苦茶低い (ファミ通レビューにおいて25点前後のライン以下の作品はクソゲー率が高いとされる)。ファミ通も遠まわしながら酷評していたと思われる。

またKOTYスレで、タイトル文字を並び替えただけの「四八マン」というキャラが誕生した。
またKOTY2011年据置部門次点の『code_18』からも、「C18マン」という弟分が生み出された。








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(仮)

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