ゲッターロボ(新)

登録日:2009/09/17(木) 19:02:33
更新日:2023/09/20 Wed 00:44:54
所要時間:約 11 分で読めます






先に地獄で待ってやがれええええ!!!





ゲッターロボ(新)は『ゲッターロボシリーズ』のOVA『新ゲッターロボに登場するロボットであり、同作の主役機。

作中では単に「ゲッターロボ」と呼ばれるが、作中を含めシリーズを通してゲッターロボと呼ばれる機体は無数に存在しているため各メディアでは項目名のように便宜上「ゲッターロボ(新)」と表記されている。
以下、当項目内でのこの機体の基本表記は作中に倣い「ゲッターロボ」とする。





概要


早乙女博士が人類を脅かす謎の存在に対抗するために早乙女研究所で開発した巨大ロボット。
早乙女博士が見出したエネルギーゲッター線を動力とし、その力を極限まで引き出すべく生み出された。
なお、開発にあたっては試行錯誤が繰り返されており、無数の試作機・プロトゲッターを経てようやくこのゲッターロボの完成に漕ぎ着けている。


デザインや設定は初代TVアニメや漫画などで活躍した初代ゲッターロボのオマージュ。
ただし『チェンゲ』や『真対ネオ』などの過去OVAで登場した初代ゲッターロボはオリジナルの細部をアレンジする程度に収めていたが、
この『新』では基本イメージを受け継ぎつつも全体に強めのアレンジが入り、より鋭角的でメカメカした攻撃的なデザインになっている。
加えて上記のプロトゲッターの中には初代ゲッターほぼそのままのデザインの達人機なども登場しており、演出的にも両者のデザインの違いを際立たせ差別化されている。

また、「実戦投入されたゲッターロボ(プロトゲッター)に続いて、より実戦向きの機体として開発された新しいゲッターロボ」といった立ち位置はゲッターロボGなどのテイストも感じられるものになっている。



機体性能


初代ゲッター同様、イーグル号」「ジャガー号」「ベアー号の三機の戦闘機で構成されており、
これらが変形合体することではじめて一機のゲッターロボとなる*1
一応分離したままでもミサイルによる攻撃程度なら可能だが、巨大な鬼獣など相手では全く有効打にならないため、本格的な戦闘においては合体は必須といえる。

合体の順番などで三つの形態を使い分けることが可能で、各形態でメイン(頭部)に位置する戦闘機のパイロットがその形態のメイン操縦を担当する。
必要なら他のパイロットがメイン操縦を代行することも可能(イーグル号からゲッター2を動かす等)だが、操縦系統を混乱させないためかメイン機からの操作が優先して反映されるようになっている。

形態毎に機体特性が変化し様々な状況に対応可能になっており

ゲッター1…空戦
ゲッター2…陸戦
ゲッター3…海戦

が得意。
ただしストーリーの都合上、作中ではどの形態も地上~空中での戦闘が多い。


メインパイロットはイーグル号が流竜馬、ジャガー号が神隼人、そしてベアー号に本作オリジナル武蔵坊弁慶
この三名が今作のゲッターチームである。
また、三人目のパイロットである弁慶が見つかるまでは、ベアー号には早乙女博士自らが搭乗していた。
しかし、主役級ゲッターロボお約束のパイロットへの過剰なまでの負荷も引き継いでおり、早乙女博士は一回の戦闘だけでも吐血し負傷する事態になった(それでも大分耐えているほうだが)。


数十年、あるいは数百年もの間ほったらかしにされても概ね問題なく動く事から、かなりメンテナンスフリーな機体だと推測される。

最初は鬼獣と渡り合える程度でそれほど目を引く性能では無かったが、そこは原作「石川賢」。
途中ゲッター炉心を新型に交換した後はゲッター線の強さが跳ね上がり、更に竜馬との同調も手伝い、終盤には真ゲッターロボもビックリの凄まじいパワーインフレを起こす。



各形態


ゲッター1

イーグル号、ジャガー号、ベアー号の順に合体した形態。
メインパイロットは流竜馬。
竜馬が不在の時は隼人が操縦した事もある。

頭部の左右に広がった二本角と赤いボディが特徴で、三形態の中では最もシンプルな人型となっている。
背部のゲッターウィングで空中戦が可能。
第一話ではイーグル号しか起動できる状態になかったため、このゲッター1時の状態(頭部から胸部)に変形したイーグル号が単独で体当たり攻撃を行った。

『新』の竜馬はやたら肉弾戦を好むのと、「つるむのは嫌ぇなんだ」との言葉の様に、隼人達の助言を無視して突撃する傾向があるので度々ピンチに陥る事も。
ちなみに、現在まで続く「リボルテックシリーズ」の第一号はこいつ。

ラストでは……

  • マグマに突っ込んでも平気
  • 惑星間を一瞬で移動したりする等の超々光速戦闘
  • 単体でファイナルトマホーク
  • 打ち合っただけで惑星より巨大な爆発を起こすゲッタートマホーク
等のトンデモ性能を発揮した。


主武装(ゲッター1)

  • ゲッタートマホーク
長い柄を持つトマホーク
両肩の黄色い丸い蓋状の部分に収納されており、使用時には蓋部分が開いて鉄球状態で射出され、その鉄球から刃と柄が生えてトマホーク形態に移行する。
また、射出せず肩の収納したまま柄を伸ばして引き抜くように取り出すことも可能。
敵をぶった切る事はもちろん、ゲッター線を纏い、バリアを張ることも出来る。
最終話ではゲッター線の力を引き出し『チェンゲ』の真ゲッターロボ+真ドラゴンよろしく惑星程もある超巨大な刃を形成した(敵にあっさり弾かれたけど)。

  • ダブルトマホークブーメラン
両肩から取り出した二本のゲッタートマホークの柄を連結し、ブーメランとして敵に投擲する。
最終話では直撃どころか敵の周囲を通り過ぎただけで、ラスボスの一人「増長天」が細切れになった。

  • ゲッタービーム
腹部中央の六角形のカバーを開いて放つビーム。
感情の込め具合で出力が変動する描写があり、三人の心のシンクロによって威力が上がる。
新しい炉心を搭載したことと竜馬が感情を込めすぎた際には新宿を消滅させた事も。
ラストではラスボスである四天王の一人である「多聞天」とビームの撃ち合いになり、多聞天のビームを真に三つの心を一つした極太ゲッタービームで打ち破った。
なお、ビームの色は通常ピンク色だがラストで最大威力を発揮した際には更にゲッター線そのものらしき緑色の光も加わっている。

  • ゲッターウイング
背部の左右から展開する二枚の翼。
見た目は三角形の板状の翼で、初代ゲッター1のものよりゲッタードラゴンのマッハウイングに近いシルエット。



ゲッター2

ジャガー号、ベアー号、イーグル号の順に合体した形態。
メインパイロットは神隼人。
人型ではあるが白い上半身に異様に細く赤い下半身、さらに両手に装備された巨大なドリルとマジックアームという奇抜なシルエットが特徴。

アニメや漫画同様、三形態の中で最も素早く地上戦と地中潜航が得意。
ドリルアタックの命中率の無さがネタになる事もしばしば。
初登場時にはマジキチモードの隼人によってインパクト満点の暴走を披露している。


主武装(ゲッター2)

  • ゲッタードリル
ゲッター2の左腕に装備された大きなドリル。
肘から先が丸ごとドリルになっており、それも直立した状態で足元に届くほど長い。
五つの節で構成され、それぞれが独立して高速回転し標的を削り貫く。
地中をかなりのスピードで掘り進む事も出来る。
ドリル部分はかなり頑丈で回転させずに剣のように攻撃や防御に用いる場面もあった。

ちなみに、ドリルで敵を穿つ時の隼人は凄く良い顔をしてる。

  • ドリルアタック
ゲッタードリルそのものをミサイルとして発射する。
しかしロケットパンチ的な自動で戻ってくる機能は無いようで、使ってしまえばゲッター2のメイン武器が無くなってしまうというある意味切り札的な攻撃。
なのに実際に敵を仕留めた描写はOPのみで、上記の通り本編中では避けられたり、防がれたり、相殺されたりしてまともに効いた試しが無い。

  • ドリルストーム
空中でドリルを高速回転させて竜巻を作り、敵にぶつける。
この技でラスボスの一人「広目天」の身動きを封じたうえでねじ切り、そのままゲッタードリルの突撃で粉砕した。

  • ゲッターアーム
右腕に装備された三本指の巨大なマニピュレーター。
武器か?と聞かれると微妙だが、ゲッターアームで敵である鬼獣の頭を掴み、そのまま回転させて脊椎ごと引き抜く残虐技を見せた。
また、ゲッターアームでゲッタートマホークを掴んで鬼獣を撃破したことも。



ゲッター3

ベアー号、イーグル号、ジャガー号の順に合体した形態。
メインパイロットは武蔵坊弁慶。

太い肩から生えた長い多関節の両腕と前二、後ろ一の三脚という非人型スタイルが特徴。三脚下部には無限軌道が設置され、タンクのように走行可能。
全体的に真ゲッター3に似たシルエットになっている。
水中戦とパワーを活かした接近戦が得意かつ、多数のミサイルによる実弾火力に優れた形態。
もはや伝統と言うべきか…格好いいのだが、いかんせん1や2の方が出番が多い。
まぁ水中での戦闘が少ないので仕方ないが、初合体と初戦闘の時は全ての武装と装備をお披露目し、複数の鬼獣を撃破する活躍をしたことも。


主武装(ゲッター3)


  • ゲッターミサイル
肩部、あるいは脚部から発射されるミサイル。
肩は主にトドメとして発射される大型ミサイル、脚部は大量に発射される小型ミサイルと、状況によって使い分けができる。
弁慶はお経を唱えながら発射、その際にゲッター3も合掌する。

  • 大雪山おろし
ご存知ゲッター3の代名詞。
伸縮自在のアームを螺旋を描く様に伸ばす、もしくは敵を掴んだまま回転しその勢いで竜巻を起こしながら投げ飛ばす。
要は敵を力任せにブン投げるだけ、とは竜馬の弁だが凄まじい威力を発揮する。
この技でラスボスの一人「持国天」を投げ飛ばし、竜巻の風圧で圧壊・細切れにさせてしまった。




三つの心が一つになれば?


今更言うまでもないが、ゲッターロボは「三つの心が百万パワー」と謳われるロボットである。
ゲッターロボはただパイロットを三人を乗せれば良いと言うロボではない。
三人の心を一つにしなければ真の力を発揮できない、はずなのだが……

「新ゲッターロボ」後半では、ゲッター線に竜馬とゲッター1がブッチぎりで贔屓され

「三人が乗ってるという事より、竜馬が乗る事の方が重要」

という事態が発生してしまった。


  • 隼人と弁慶の二人が乗るゲッターをボロボロにした敵を、竜馬が乗った途端に終始圧倒、ビームの出力もうなぎ登り
  • ゲッター線の量が、ジャガー号とベアー号がゲージの半分程度であるのに対し、竜馬の乗るイーグル号はほぼMAX


そして、最終回で竜馬がゲッター線と同化を始める訳だが、「新ゲッターロボ」でのゲッター線との同化は他の作品のゲッター線同化とは異なり、身体が半機械化したりはせず、ましてや「ああ…こんな簡単な事だったのか…」などと悟るどころか理性を無くし、完全に暴走する。
ゲッター線と同化したゲッター1の強さたるや凄まじく、つい先程まで苦戦してたGodsこと四天王をまとめてフルボッコにする程。
しかし体にかかるGがこれまでとは桁違いで、普段のゲッターの超加速に耐えられる隼人や弁慶すら鼻血を吹き出し、体が潰れそうになった。

しかし暴走してる当の竜馬は全く問題無し
この辺りが「新ゲッターロボは竜馬だけが優遇され過ぎて嫌い」と言う意見の由縁である。

それに対して……
「隼人と弁慶が暴走していた竜馬を正気に戻し、最終的には三つの心が一つになり敵を打ち破ったのだからいいじゃないか」
と言う意見もあり、この辺は個人の見方の問題だと思う。



ゲーム作品


スーパーロボット大戦NEO』にて参戦。

当時の反応は、うれしいと言う声も当然多数あるが、その反面

「小学生達逃げてーーっ!」
「何故よりによってこいつら?」
「浮きすぎ」
「周りの年代と合わせてアニメ版號が参戦すればよかったのに」

などなど、不安がる声も多かった。

しかも、PVにて中の人が……

竜馬…息の根を止めてやる!

隼人…お前の命は俺が貰う!

などとヒーローらしからぬ危ない事を口走っているので、より一層不安が高まっていた。


性能は三人共包囲を無効化する特殊能力「無頼」を持っているので、囲まれても安心。
回避もオープン・ゲットがあるよ!


ゲッター1…武装が追加されるまでは少々火力不足な上に、他の2形態の使い勝手が非常に良いので、あまり使われない。
ファイナルゲッタートマホークとゲッタービームフルパワーが追加された後は、竜馬のエースボーナスと合わせて、強力なアタッカーになることが出来る…が、やはりトドメ専門。
ファイナルダイナミックスペシャルを放つ事が出来るのは当然ながらこの形態のみ。

ゲッター2…回避力は高く、移動力も高い。
だからといって考えも無しに敵陣に放り込むと、装甲が紙なので回避力を過信するとすぐ落ちる。
突破攻撃のゲッタードリルの使い勝手が非常に良い。

ゲッター3…ゲッター2と真逆で、回避力は無いに等しいが、装甲がかなり厚い。
おまけに弁慶が特殊能力「不動」をもっているので押し出しのダメージを受けず、非常に堅い。

また、大雪山おろしが対空攻撃なので、空を飛ぶ相手には滅法強い、天魔伏滅とは良く言ったもの。
なので、この形態のお世話になることはかなり多い。
もう「3はいらない子」なんて呼ばせない!


シナリオ面では、原作でのバイオレンス度が5割くらい減って丸くなっているが、獣神ライガートラウマイベント時での暴言に近い檄の飛ばし方からして、やはり粗暴。

また
  • BGMがDRAGONのみ(つまりDEEP RED無し)
  • 雑魚が一種類のみ
  • 四天王無し(晴明相手に暴走イベントまで行く)
  • ゲッター聖ドラゴン無し

と、他の新規参入作品より少々冷遇されているが、愛があれば大丈夫だ!出番自体は多いし!




追記、修正をしてくれないかぁ~~? この項のなぁ、痛い思いはしたくねぇだろおォォォォォォォォォッ!?

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最終更新:2023年09月20日 00:44

*1 この三機による分離合体機能は上記の通り初代ゲッターとほぼ同じデザインのプロトゲッター(達人機)の時点で既に実装が確認出来る。