ゲッターロボ大決戦!

登録日:2010/10/20(水) 02:19:28
更新日:2024/01/19 Fri 14:09:40
所要時間:約 5 分で読めます




ゲッターロボ大決戦!とは1999年にテクノソフトが開発したPS用ゲームソフトである。
発売元はバンダイビジュアル。

概要

OVA作品『真ゲッターロボ 世界最後の日』の後に作られた、アークを除くゲッターロボサーガを主軸としたゲッター関連のユニットだけが登場する作品。

ゲームシステムはスーパーロボット大戦シリーズに近いものを採用しているが、精神コマンドは存在せず回復などにはユニットの修理技能を利用する。

スーパーロボット大戦とは違って難易度は高い。もっともF完結編ほどではないが
その理由は主に三つ
  • 敵と味方の単体戦力は同程度なのに、敵の方が数が多い
  • 敵からの攻撃は「回避」を選択しなければ必ず当たる
  • エネルギーの調整が異常なまでにシビア

まず味方ユニットの能力が敵ユニットとほぼ同じ。
確かに「原作でゲッターと五分にわたりあった」のだから、どれも一騎当千なのは分かる。
だがそれにしても強すぎるし、原作通りにするなら一気に数で攻めてくるのもいかがなものか。
このせいで後に記載する真ゲッターロボでも2~3発被弾すると落とされる危険性が非常に高い。

それなのに回避を選択しなければ敵の攻撃が絶対に命中してしまう。
もちろん回避を選択しても攻撃が当たる可能性はある。
しかもこちらから攻撃した場合、必ず敵反撃時に当たってしまう。

攻撃についても武器の使用コストは全てエネルギー制にも拘らず、消費エネルギーが非常に高い。
ゲッタービームを一撃放つだけで、全エネルギーを使い果たしかねないくらいの消費量である。
一応ゲッター線を使ったユニットのみ、毎ターン最初にある程度回復する。
ただし地中などにいる場合は回復できない。ちなみに変形・再合体は分離状態からでしかできない。
だがエネルギーが減っていると分離・合体の度に再計算されてエネルギーを消費するので、気軽に変形できない。

このようにスパロボ感覚でプレイすると完全に面食らうゲームだが、それもまた石川賢、それもまたゲッターロボと納得しよう。

攻略の鍵は先程記述したゲッタービームである。
このゲームにおいてゲッタービームはマップ兵器であり、直線型だが敵に接近して放つと行動不能(反撃や防御不能)にでき、ボス以外の大半の敵ユニットを一撃で落とせる。
そのため、ゲッタービームの使い方が重要になる訳である。

スパロボで言うところの戦闘時アニメーションはムービーではなく、PSのポリゴン機能を使ったリアルタイム描画の3Dモデル。
PSの性能の低さも有ってかなり大雑把なポリゴンモデルになっているが、攻撃シーンはなかなか格好いい。
それに単一シリーズを題材としているため、スパロボと違いSDではなくリアル等身なのも格好良さを引き立てている*1


また、大きな目玉として「合体シミュレーション」というミニゲームが存在し、これをクリアすると主人公が乗れるゲッターの種類が増える。
ランクが上がるにつれて難易度が上がるが、ゲッターの力を信じればそんなに厳しくはない。
なお、合体シミュレーションのみ、やけにクオリティが高い上に、合体の際にズレて弾かれたら竜馬に怒られる。


ストーリー展開

ゲッターロボサーガを主軸にしているため、ゲッターロボ→ゲッターロボG→ゲッターロボ號→真ゲッターロボという順番で進む。
漫画に登場した恐竜挺、ウザーラ、デビラ・ムゥなどの恐らくこのゲームだけであろうレアな敵ユニットが大勢登場する。
おまけにテレビ版に登場したテキサスマック、さらにゲッターロボ號に登場したステルバーを始めとするスーパーロボット連合も操作できる。
さらに本作ではゲッターロボ斬、真ゲッタードラゴンブラックゲッター(チェンゲのアレとは別物)という三機のオリジナルゲッターも登場。
グレートマジンガー対ゲッターロボG』のピクドロンも顔を見せるなど、ゲッターファンにとっては夢のようなゲームと言えよう。
しかし、テキサスマックのジャックキングとメリーキングの日本語がおかしいスパロボ設定(キャストはネオゲ仕様…というか本作のキャストがネオゲに受け継がれた)
百鬼帝国のブライ大帝がウザーラに乗ってたりと、いくつかの変更点もある。尚、アニメで登場した女性型「ゲッターQ」は未登場。

遠藤正明氏の歌うOP「Can't Stop」は隠れた名曲。


システム

前述の通り、基本的にはスパロボ風のシステムを採用しているが、パイロットや機体に対する強化改造・パラメータ変更は無い。
本作はキャラクターのレベルがユニットの能力に反映される仕様となっており、レベルを上げれば上げるほどユニットが強くなっていく。
パイロットのレベルが上がると機体に新しい武器が追加され、機体の能力にもプラス補正がかかる。
このためかソフトの箱裏には『レベル次第でゲッター1が真ゲッターより強くなる』とある。
確かに低レベルパイロットが乗る「真」よりも、使い込んだメンバーの旧ゲッターのほうが強いというのはあり得る。
しかし、その上がる能力値は微々たるもので、普通にプレイしていると初代ゲッターが真ゲッターを越えることはまず不可能。
(但し、後に記載する早乙女ミチルを使えば真ゲッターを越える能力値になる裏技が存在する)
ある意味で原作の「ゲッターに操縦技能は二の次」と「俺達ゃ目ぇ瞑ってても合体できるんだ」を反映させていると言える…のかもしれない。




主なキャラクター紹介


言わずと知れたゲッターロボサーガの主人公。声はアニメ版の神谷明氏だが本作は漫画版仕様であるため、性格はがさつである。
格闘能力は味方キャラでトップクラスだが、特殊能力が攻撃を受けることが前提のためちょっと不便。


隼人の校しゃのリーダーとして現れ、原作通り無理やりゲッターに乗せられてビビりまくる。
但し、伝説の『目だ。耳だ。鼻!』は割愛。怯えていたかと思えばいきなり冷徹になったり忙しい。
参加後はまとめ役として活躍する。回避、反応能力は非常に高い。
特殊能力は二回移動。けっこう便利。


第2話で参加する。今回もコメディリリーフ。体力だけは非常に高い。
最後まで生き残るが、特殊能力は自爆……


  • 車弁慶
第3話で参加する予備ゲッターパイロット。武蔵と違ってまともである。
能力は武蔵よりは平均を上回っている。
特殊能力は自動回復。


  • 早乙女ミチル
ゲッターロボの生みの親、早乙女博士の愛娘。あまりストーリーに絡まない。
ちなみにミチルをレベル40にすると、体力を除いた全ステータスがMAXとなる。
特殊能力は「偵察」。


  • オリジナル主人公
物語の狂言回しで、個性は薄い。
最初の段階でプレイヤーが性別、名前、特殊能力を設定する。
女主人公を選んで、名前を「げんき」にすると……。


外部展開

ゲーム発売当時、双葉社からは公式アンソロジーコミックも発売されており、
長谷川裕一氏や富士原昌幸氏を始めとした実力派の作家陣が本作を題材にした漫画を寄稿している。
なかでも長谷川氏の『ゲッターロボ斬!!』については、
後に講談社より刊行された『スーパーロボット大戦α THE STORY 竜が滅ぶ日』の単行本にも再録されている。

それ以降はスパロボなどの外部作品に出演することもなく、知る人ぞ知る作品として歴史の闇に埋もれていった……

が、ゲームリリースより丁度20周年の2019年、3月20日発売の『スーパーロボット大戦T』において、
本作の主題歌「Can't Stop」がプレミアムアニメソング&サウンドエディション収録曲として採用される事が発表。
ゲッターからの参戦は『世界最後の日』名義のみではあったが、
このまさかのサプライズに「もしかして……?」と更なる期待もファンの間で囁かれるようになってゆき、
そして満を持って発表されたPV第2弾にて、本ゲームオリジナルの機体「真ゲッタードラゴン」の参戦が発表。
多くのファンを驚かせる事となった。

更に次作である『スーパーロボット大戦30』では、キービジュアルにνガンダムマジンガーZ/INFINITY版と共に最前面に配置された。
そしてなんと、前作では同一の機体という設定であったため不可能だった『真ドラゴン(世界最後の日)』との共演も実現する事となった。




追記・修正は合体シミュレーションでランクSを突破してからお願いします。

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最終更新:2024年01月19日 14:09

*1 これはスパロボが元々が低年齢層向けのコンパチヒーローシリーズの派生であり、また異なる作品のロボットが共演する違和感を減らす為に演出や一部作品を除いてデフォルメされたSD体型になっている