黛拓武(アクセル・ワールド)

登録日 :2012/02/23(木) 18:48:39
更新日 : 2017/10/14 Sat 20:20:22
所要時間 :約 4 分で読めます







「おっす、ハル!久しぶり」


黛拓武(マユズミ・タクム)とは、ライトノベル「アクセル・ワールド」シリーズの登場人物である。



有田春雪倉嶋千百合とは物心付く以前から共に過ごした幼なじみで、ハルユキの数少ない親友。

一年生にして自校の剣道部ではエースを張っており、文武両道を絵に描いた様な優等生。
性格も明朗快活で、現在はチユリと交際中。ハルユキは彼に密かに劣等感と嫉妬を抱き、そんな自分を自己嫌悪している。

タクム本人は寧ろ彼を気遣い、チユリに頼んでハルユキの弁当を作って貰ったりとフォローを入れていた(逆効果だったが)。
上記の様に弱点のまるで無い完璧超人であり、読者からの人気は高い。



以下、ネタバレ















「さあ―――もう終わりにしよう、ハル。何もかも」


シアン・パイル

黒雪姫を襲撃し、ポイントを奪おうと画策していたバーストリンカー。チユリのニューロリンカーにバックドア・プログラムを仕掛けたのもコイツ。
体色はほぼ純粋な青色で、名前の通り右腕にぶっといパイルを装備している。
病院にて重体で意識が無い黒雪姫にバトルを仕掛けようとした寸前、ハルユキに正体を看破され割り込まれた。
呆然とするハルユキ/シルバー・クロウに、淡々と虚栄心と嫉妬に歪み切った言葉をぶつける。

「(君は)ずっと、ずっと昔からチーちゃんに、僕って可哀想だろ? 憐れだろ? だから優しくしてよ。もっと構ってよ。そう言い続けて来たんだ。言葉じゃなくても、態度で、目つきで…いや、君という存在そのもので」

「二年前、チーちゃんが僕を選んでくれた時は嬉しかったなぁ。チーちゃんもようやく解ってくれた、って思ったよ。ハルの面倒を見て苦労するよりも、僕の隣で幸せになった方がずっと良い、ってことをさ。それが…現実的判断ってものだろう?」


チユリを幸せにしたいと思い詰めたばかりに、「人生の失敗、成功」といったものに固執する様になってしまった。
彼の輝かしい戦績も、実のところは《加速》の恩恵によって得た物である。
そんな彼の目を覚まさせようとするハルユキを凄まじい力で圧倒し、絶望に突き落とした。
が、その後翼が覚醒したシルバー・クロウに痛恨撃を食らって最終的に引き分けとなる。

その気になれば彼を倒せたハルユキに「俺とお前は対等」と説得されて改心する。
現在は罪滅ぼしの意味合いも兼ねて、ネガ・ネビュラスに所属してシルバー・クロウと共に戦って居る。
また、改心後は機械の視界補正に頼るのを止めて眼鏡を掛けるようになった。
作品の設定上、眼鏡を普通は掛ける必要がない為、作中では珍しい眼鏡っ子である。しかし、この眼鏡と持ち前の頭の良さからすっかりレギオン内ではハカセキャラ、解説キャラとして定着しており「ハルユキがボケる→タクムが解説」は本作のテンプレパターンとなっている。
二巻では赤い機体を駆る幼女をかばって敵と相打ちになるが、別に眼鏡が割れたりはしない。 

  • アバター性能&バトルスタイル
重量型で大型。ほぼ純色に近い「近接の青」ということからもわかる通り、近接攻撃力と耐久力両方が高水準である。
そのうえポテンシャルの大半を注ぎ込んだという、強化外装パイル・ドライバーによって中距離戦にも対応できるので汎用性能に優れたアバター性能であると言える。

本人自身はそんなアバター性能に対して憂いを抱いており「本来純粋な近接型であったはずのアバターを、とあるトラウマで台無しにしている」と評している。
また「親」の指導からLvUpボーナスを必殺技のデパートとして命令されたため、さらなる汎用型ビルドにしてしまったことも本人にとっては悩みとなった。

しかしいざ戦闘となれば持前の洞察力と戦術眼、剣道で鍛えた反射神経に戦闘センスが加わり自身のマルチな性能をかなり生かしている。
レギオンメンバーがことごとく特化型ビルドタイプであり、ここぞという時に鍛え抜いた唯一の得意技で以てピンチを切り抜ける様子を何度も目にしてきたことから自身の実力、及びそのアバターに対して過小評価しているが、臨機応変に立ち回ってハルユキをサポートしているからこそ特化型が光るのだということを本人はどうやら無自覚であるようだ。

  • パイル・ドライバー
シアン・パイルの初期装備強化外装。アバター性能で上述した通り、アバターの持って生まれたポテンシャルの大半を注ぎ込んだ装備である。
バイクが本体のヒトや剣が本体のヒトと比べるとまだポテンシャルの割き方が甘い気がするが、そこまでトラウマをこじらせていないのだろう。うん。たぶん。そうじゃないかな。
必殺技ゲージを消費しない、威力と貫徹力に優れる中長距離の貫通攻撃を発射することが可能。これは厳密にはスキルではなく、常時発動型アビリティ扱いであり「穿孔(パーフォレーション)」という。常時発動型ではあるが、次弾発射までには杭収納までのリロード時間を有する。
原作で明言されていないものの、耐久能力が高くモノが大きいので盾として使用されることも多い。
どれくらい硬いかというと、14巻~16巻までのマゼンタ・シザー戦→メタトロン戦→ブラック・バイス追撃→スカーレット・レイン救出戦→災禍の鎧マーク2戦という連戦に次ぐ連戦、 しかも最初のマゼンタ戦でボロボロになるまで切り刻まれている という状態で最後まで壊れなかった。お前はグリーンカラーか。

幼い頃から剣道に本気で取り組んできたタクムが、刀剣型強化外装を初期装備に得られず、このような「剣」とはかけ離れた武装を得てしまった理由は、やはり剣道であった。
小学生時代からタクムは才能ある剣道少年だったが、その才能故に同じ剣道場に通う上級生たちに目をつけられある日「突きの練習」と称して突き技の受け手を強要される。
小学生剣道において突きは反則なのだが、それも承知のうえで何度も何度も執拗に、喉に竹刀の突きを喰らったタクムは突き技そのもに対して強いトラウマを残してしまった。
これ以降、突き技に恐怖を覚えてしまったタクムは、突きを目前にするとどうしても身体が強張り、反応が遅れる。タクムが中学生である現在、まだ突きは試合で正式に利用できない。だが高校生となって正式利用できるとなれば、剣士としては二流止まりになってしまうだろう。
そういった突き技に対する恐怖や怒りとなった想いが凝り固まった結晶が、この強化外装パイル・ドライバーである――と現在タクム本人は定義している。

  • 必殺技一覧

《スプラッシュ・スティンガー》
胸部装甲が開き、そこから数十本の金属製の杭を撃ち出す。
中距離、多数の相手に対する牽制技としてだけでなく、やや小回りに劣るシアンパイルにとって肉弾戦に持ち込まれた時の優秀なカウンタースキルとして機能している。
特筆すべきはシアン・パイル唯一のパイル・ドライバーを利用しない必殺技であること。また、描写から察するにボイスコマンド発声と胸部さえ残っていれば使用可能なようなので、このゲームの必殺技の発生条件としてはかなり緩い。

《スパイラル・グラビティ・ドライバー》
腕のパイル・ドライバーをハンマーに変形させ、敵を殴りつける。
見た目は派手だが、打撃に弱いシルバークロウLv1にLv4のシアンパイルが密着状態で撃って、 残り3割の体力ゲージを削りきれない とどう考えてもダメージ量が少ない上、真下にしか打てない。作者ですら遠回しに「使えない技」と言い放った要らない子。
しかしその使い手も含めたネタっぷりから一部では熱狂的なファンがおり、 SGD の愛称で親しまれている。

……というのも過去の話であり、実はこのスキル「 ダウン追撃専用スキル 」なのであった。
このBBというゲームでは地面は基本的に破壊不能オブジェクトとして設定されており、その地面の「硬さ」を利用して敵をハンマーでプレスしてしまうというのが本来の使い方。
この本来の威力は硬さ――というより「拒絶」に近いほどの堅牢さに定評のあるブラック・バイスの心意スキルの壁を突破していることからも推し量れる。要は使いにくさと本来のシアンパイルの戦闘スタイルからの逸脱を代償に、攻撃力に全振りしたスキルなのである。
上記のシルバークロウに対して異様にダメージを与えられなかったのは破壊可能オブジェクトである床にダウンした相手に対して追撃したことが原因なのだろう。

《ライトニング・シアン・スパイク》
パイル・ドライバーから極太の杭を発射する遠距離攻撃。
原作では鉄杭をプラズマ化して打ち出す攻撃であり属性としては「高熱・貫通」系である、アニメ版では やたら長い杭 を射出する演出になった。
シアンパイル唯一の遠距離攻撃スキル。見た目が派手なので無制限フィールでは狼煙やサイン替わりにも利用される。

  • 心意技

《蒼刃剣(シアンブレード)》
赤の王との修行によって会得した技。パイル・ドライバーを分解し、片刃の直剣に変化させる。カテゴリは威力拡張。
リアルでの剣道部によって培った経験と技術を十全に生かせる「完全一致(パーフェクト・マッチ)」スタイル。

《ライトニング・ダーク・スパイク》
ISSキットを使用することで使用可能になる必殺技。
負の心意により、攻撃威力拡張を加えた黒いライトニング・シアン・スパイク。
特筆すべきは速度で、正面から撃ったにも関わらず あのハルユキが反応すらできなかった ほどのスピードを誇る。





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