風間仁(鉄拳)

登録日:2012/01/23(月) 23:14:02
更新日:2024/02/23 Fri 01:54:25
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待っていろ…



風間仁(かざま じん)は『鉄拳』シリーズの登場人物で、初登場以降は『鉄拳』シリーズの実質的な主人公である。


★プロフィール

格闘スタイル
『三島流喧嘩空手改・母から教わった風間流護身術・自己流(鉄拳3、鉄拳TT)』
『空手(鉄拳4以降)』
年齢 3:19歳、4~6:21歳
身長 180cm~183cm(8)
体重 75kg~87㎏(8)
国籍 日本
キャッチコピー 運命の稲妻
CV:千葉一伸

初登場は『3』。三島一八風間準の息子。仁八は曾祖父、平八は祖父、飛鳥は従姉妹に当たる。

神秘的な意思であるデビルから三島一八を解放しようとしていた風間準が、逆に一八の神秘的な力によって一八の子を身籠ってしまい、その結果生まれた運命の子。


屋久島にて育てられた心優しい青年で、当初は格闘に関して母である準から護身術程度にしか習っておらず、「闘神」に襲われた際は母を守ることができなかった。
これをきっかけに自分の祖父に当たる三島平八に師事し、闘神を倒すべく鉄拳大会に参加。格闘スタイルは「風間流古武術」ではなく「風間流護身術」であった。

激闘の末闘神を下すも、鉄拳衆および平八の発砲を受ける。

信頼していた者からの裏切りを受け、仁はデビルの力を解放。
以降は三島家、デビルを憎み、三島流喧嘩空手を捨て正統派空手を学ぶ。(修行をしていた場所がなぜかオーストラリアのブリスベン)
『5』で仁八を倒して三島家党首となり、『6』ではこれまでの心優しい青年と違ったヒールとして登場。世界に対して宣戦布告するなどして驚かせた(しかしこれは仁に考えがあってのことであり、本心はそれほど変わっていないことが後に分かる)。

『6』家庭用のシナリオキャンペーンで、世界に対して戦争を起こした理由が判明。
その理由は自分と一八の接触により復活したアザゼルを倒して世界を滅亡から救うためである。
だがアザゼルは精神体であるため、倒すには負のエネルギーを集めて実体化させる必要があり、そのために戦争を起こしたというわけだったのだ。
最終的に、実体化したアザゼルと共に消滅することを望んで相討ちとなる。
その後生死不明とされていたが、レイヴン率いる諜報機関が砂漠で埋もれている仁を発見し、回収するところでシナリオキャンペーンは幕を閉じる。

最新作の『7』における仁のストーリーは前作のシナリオキャンペーン終了直後からのスタートとなる。
ヘリで護送される途中、デビル化して逃走。放浪の末に中東のとある街で国連軍の追跡部隊に捕縛されかけたところをラースに助けられる。
その後、彼とその後援者であるリーの手で、ヴァイオレットシステムズ社の一施設に昏睡状態のまま匿われる。
直後にニーナ率いる鉄拳衆の急襲部隊の攻撃を受けて攫われかけるも、ラース、アリサ、リーらの尽力で阻止され、別の施設へと移される。それ以降は昏睡状態のままで出番なし。

平八の死後、一八率いるG社の脅威が更に広がりつつある中でようやく意識を取り戻し、ラースたちの前で一八をこの手で殺すことを誓う。

やはりG社は戦争を止める気はないようだな…

はい、各地で侵攻を開始しています。このままでは…

…これが、平八亡き後の世界だ。
そもそも、この戦乱を引き起こしたのが貴様なら、それを止めるのもまた貴様の宿命…
後は、お前しかいないんだ。

ああ、分かっている。
俺がやらねばならない。デビルの力を持つ者として…

一八は…俺が殺す


そして…



俺達は…この世に存在するべきでは無い…

正式に発表された『8』のトレーラーでは再び主人公として活躍し、コレまでの苦悩の元凶だったデビル因子の力を暴走する事無く使う描写がある。
……が、やはり加減を間違ったら飲まれることになることには変わらず、仁は苦悩することになる。
このデビルの力とどう向き合うか、そして過去と未来、自身の宿命をどうするかを考えるのが8のメインストーリーとなっている。

★性能

『3』~『鉄拳TAG』では一八と準のコンパチキャラで、三島家ならではの一撃必殺と風間流の隙の少ない連携技に返し技まで備えていた。
しなし、シリーズが進むとともに差別化が図られ、現在では前述の理由から平八に授かった三島流喧嘩空手を完全に捨ててしまったので風神ステップを除いては別キャラになっている。
この、昔の仁の格闘スタイルは自身に宿るデビル仁が引き継いでいるが、さぞや仁本人はイラついていることだろう。
因みに、特に『4』以降で有名になると共に必須テクニックとして扱われるようになった最速風神拳が初めて実装されたのは『3』の仁だったのだが、この時は風神拳が上段判定になったことの方が話題*1になってたので、余り注目されなかった。(現在のように上段判定になっても強力な技なことに変わりは無いのだが、仁には他にも優秀な浮かせ技があるのでそこまで頼るような技でも無かった。)

『4』からは三島流喧嘩空手は勿論、母である準から習った風間流の技も捨て去り、正統派空手を名乗る完全な打撃キャラに。
カウンター時に浮かせられる『右突き上げ』、三島家の『風神拳』に似た『左突き上げ』、相手の起き上がりを拾ったりコンボに使える『蠢魔刹』等を持つ。
他にも相手の上段を避けられる特殊動作『残心・弐』や受け流しも持つので父・一八などの三島家よりは防御的で、剛柔合わせ持ったキャラといえる。

『6』のアーケードで闘う仁は最初からレイジ状態なのでガンガン攻めてくるが、プレイヤーの使う仁は細かく削りつつ、攻めてきた相手のカウンターを取るのが基本戦術。
時に攻め、時に守り、時に受け流すなどして相手を翻弄しよう。

『8』ではコンセプトである「アグレッシブ」さを押し出すとともに、デビルの力を使った技が追加された。力を使用した技は鉄拳としては珍しいことにガードされても削りダメージが入るようになっている。
ストーリーモードでは一部(……と言っても半数ぐらい)の戦闘ではデビルの力が使えなくなることがあり、それらは使えなくなったり性能が変わったりする。芸が細かい。


★代表的な技

コマンドはテンキー表記

●順突き~内回し踵落とし(LPRPLK)
ワンツー踵。
ガードさせて微有利、相手が暴れたら避け中段突き(9RP)が確定する。
『STREET FIGHTER X 鉄拳』では踵落としだけを空中ヒットさせると相手が高速できりもみ回転しながらゆっくり落下するバグがある。

●飛び二段蹴り(2WK)
連続ヒットする二段蹴りで浮かせる。2段とも中段。
ガードされると不利なので、スカ確や下段を警戒させた上で使っていくといい。

●風間流五連撃(LPLKRPLPRK)
左正拳~蹴り上げ~逆ワンツー~ローキックの五連撃。
最後が下段なので出しきると捌かれたりガードからの痛い反撃を受ける危険あり、4段目まではガードされて微不利。
左踵落とし(66LK)からも出すことができ、こちらは風間流六連撃となる。
『8』では六連撃共々削除された(六連撃の2段目まではある)が、代わりに『風間流六連撃・改(立ち途中LPLKRPLPRKRP)』が追加。
始動が変わったこと以外は五連撃とほぼ一緒だが、最後の蹴りでダウンさせた相手を右振り下ろしで追撃するように。

●胴抜き(66RP)
踏み込みながらストレートパンチ。中段。
中~遠距離から牽制するのに役立つ、初登場の3から最新作の8まで使われている技の一つ。
リターンこそやや少ないが、その分強めに振っていけるのが長所。
三島流喧嘩空手は捨てたはずなので恐らく風間流護身術、あるいは我流からの技と思われる。
8ではヒート発生技にされてリターンが向上。ついでにデビルの力も乗せて使うように。ストーリー中にて使えない間でも削りダメージが発生しなくなったこと以外は変わらない。
またヒットさせると強制ヒートになるためか、胴抜きを少し重くさせたような性能の『壱式足刀(66RK)』が追加されている。温存したい場合はこちらで。

●羅喉(46RPLPRP)
らごう
4までの羅刹門に代わって5で登場。
(羅刹門は三島流喧嘩空手の技だから、三島を完全に捨て去るための変更だと思うが、メタ的に言うと4の真羅刹・極羅刹があまりにも凶悪すぎた故の変更とも思われる)
2段目が上段になっている点以外は羅刹門とほとんど変わらない。
3段目を3RPでアッパーで打ち上げる旋衡(せんこう)に変わり、2段目でLKを入力すると中段の計都(けいと)に派生。計都から残心の構えに派生出来る。

●転掌絶刀(1RPRPLK)
てんしょうぜっとう
最後段で吹っ飛ばすので主にコンボの締めで使う。
6では2段目でRPではなくLKを入力すると2段目が内回し踵落としを繰り出す転掌落斧(てんしょうらくふ)になる。
落斧の方は2段目がヒットすれば↓の蠢魔刹で浮かせ直してコンボへ移行できる。ダウンには当たらないが。
7では2段目がダウンにも当たりフロアブレイクも誘発する踏み付けを繰り出す転掌瀑布(てんしょうばくふ)に変更。

●蠢魔刹(4RPLP)
しゅんまさつ
5までの右裏拳に代わり6で実装。
地上ヒットでは浮かないが、コンボの中継に使えば浮かせ直しが可能。
連続ヒットするのも強み。相手が後転起きしていればそのままコンボを叩き込める。
コンボだけでなく、普段の立ち回りにも使えるので仁使いほど使わない場面はあまり見ないだろう。

●左突き上げ(踏み込み*2中LP)
三島家伝統の風神ステップから繰り出せる浮かせ技。
最速に対応。

●右回し突き(踏み込み中RP)
三島家の風神拳と違ってノーマルヒットでは浮かない。
7ではカウンターヒットできりもみ叩きつけダウンを誘発する。
こちらも最速に対応。最速版はノーマルヒットできりもみ叩きつけダウンを誘発させられる。
ただし、きりもみ叩きつけダウンの後はスクリュー技を当ててもスクリュー状態にならないので注意。

●踏み込み下段回し蹴り(踏み込み中RK)
通称「仁奈落」。3の奈落払いをリニューアルさせたようなもの。
4ではヒットでコンボ可能、下段ガードされてもそのまま振り抜く上に硬直が短いので大きなダメージを貰うことはない、と羅刹門とあわせて仁の強さを支える技だった。
シリーズ全体で見ても狂った性能の下段技だが、頑張ればワンツーで反撃できる分まだ有情ではある。
流石に5以降はガードされると大幅な隙を晒すようになったが、それでも使いどころを間違えなければ強力なコンボ始動技になる。
8ではノーマルヒットでもダウンしなくなり、コンボ始動技にはならなくなって弱体化。代わりに追加技の胴回し回転蹴り(WK)に代わって堕落無道(RP)が追加されたのでまとまったダメージが欲しいならこれで追撃を。

●前心(2WP他)
TAG2から新たに追加された構え。それまであった残心・弐からの派生技を出せる。
左膝蹴り(4LK)や右中段前蹴り(6RK)等からも移行でき、移行時にレバー3入れで入力すると踏み込みへ移行できる。
派生の種類が多く、コンボに向いた派生や崩し技が揃っている。

●三戦立ち(4WP→1WP)
空手道に古くから伝わる守りの型
呼吸のコントロールによって完成されるこの型は
完全になされた時にはあらゆる打撃に耐えると言われる

呼ッではない。
その名の通り三戦の構えをとって気合溜め状態になる。
構えには攻撃判定があり、ダメージは無いものの触れた相手を弾くことができる。弾いた場合は気合溜め状態にはならない。
4及び5では発動後ボタンを押しっぱなしにしながら2846とレバー入力すると残心の構えをとり、特殊な気合溜め状態になる。
この残心は「真空の構え」と呼ばれ、この気合溜め中はワンツー踵から五連撃に連携する真空八連撃やノーマルヒットで風神拳同様に浮かせられる真空右回し突き等の特殊な派生技が使用可能になる。
TAG2ではタッグ相手が三島家の場合に追加で素早くLPLPRKで兆候(きざし)と呼ばれる特殊な立ち構えに移行する。
この状態の時だけ、一時的に風神拳や奈落などが使用可能。

7ではこのコマンドにレイジアーツが充てられたため削除された。が、バージョンアップで復活。それに伴ってコマンドが1WPに変更されている。

8では気合溜め効果はなくなったが、ヒート中はヒートゲージを少し消費して『覚醒三戦立ち』に強化される。
これをヒットかガードさせるとデビル仁が使っていた特殊ステップ派生技へと派生出来る
派手な効果音とエフェクトと共に、有利な状態で択を迫れる。見栄えもなかなかで積極的に使っていける。

●レイジアーツ(4WP)→極星魔人衝(3WP)
7からシステムとして追加されたレイジアーツ。仁の場合は避け上段突き(残心の構え中WP)の2段目と同じモーションの始動技がヒットすると成立。
2連ボディーから連続パンチ、最後に溜めて右ストレートでシメ。恐らく元は「鉄拳 BLOOD VENGEANCE」におけるシーンから。
8では右突き上げで相手を打ち上げ、デビルの力を開放して落ちてきた敵に渾身の右ストレートで突き抜けるド派手な技になった。
こちらもストーリー中で力が使えなくなった場面で使用した場合は、打ち上げて力を溜めるところまではほぼ一緒だがそこから右アッパー→真空飛び上段蹴りのコンボを決める。


★余談

作・大暮維人の漫画、天上天下には仁のコスプレイヤーが少しだけ登場。予備戦で柔剣部と戦う。
「任せろ。俺のステステで一気にケリをつける」と一般人には解らない台詞を言っている。
ちなみに雅孝に負けた。

NAMCO×CAPCOM』に参戦。デビルカズヤと化した父・一八を追う。
デビル因子や某ウイルスなどを狙う祖父・平八とは反目しあっているが、MA(合体攻撃)が用意されている。
M.O.M.O.との会話は微笑ましいと評判。

PROJECT X ZONE』にて、パートナーにシャオユウを引っ提げ参戦。
シャオのことは若干鬱陶しく思うようだが、見事な連携とお互いをフォローする掛け合いから、いいパートナーのようである。
ちなみに今作のシャオは仁に心底惚れているようで、もはや立ち位置は彼女以外の何者でもない。

PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』にて、今度はなんと一八とのコンビで参戦。
『NAMCO X CAPCOM』で魔界に消えた一八の目撃証言を聞き、ケリをつけるために渋谷から魔界に向かう。
そして偶然魔界に来ていた平八ともども三島三代大決戦…
となりそうなところで魔界のモンスターに包囲され、零児たちの説得もありやむなく共闘することに。
掛け合いは一触即発なものばかりで、必殺技や複数技ではお互いを殺し合おうとする有様。しかし平八をいびる時だけは息ピッタリ。

平八や一八のとばっちりで打ち上げられたのがトラウマになってしまったのか、キャプテン中の人が同じ叔父(義理)の口癖を発した際にはその言葉は使うなと返している。

C「見事なコンビネーションだった。まさに、エクセレント
仁「キャプテン、その言葉は使わないでくれ…
一「ううむ…どうも嫌なことを思い出す…

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』ではDLCファイターで父の一八が参戦した事で仁もスピリットで登場。
スピリッツバトルでは仁を模したカラーのカズヤに乗り移り体力制で戦うが、倒すとデビル仁繋がりと思われる必殺ワザを多用するカズヤが増援で出現して連戦になる。
スピリットとしての性能は階級ACEスロット2の防御型だが超化が可能で超化させるとデビル仁に変わる事で階級はLEGENDに上がりデビルの羽によるものか空中ジャンプ追加のスキルが加わる。
「一八より客演していて彼もデビルの力を持っているのでは?」と思った人もいるだろうが、彼は一八と違い(7のEDまでは)その力を制御仕切れていない。
『ストクロ』でデビルの力っぽい技使っていた?持ってこられても分かる人がどれだけいるのだろうか…

追記・修正は地球を殴ってからお願いします。

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最終更新:2024年02月23日 01:54

*1 ゲームデザインが『3』以降より大雑把だったとはいえ、風神拳は『2』までは中段判定という、出すだけで強力。奈落払いとの二択も迫れるという、とんでもない反則技だったのである。格闘ゲームとして洗練されると共に流石に強すぎるとして上段判定に変更されることになったのだ。

*2 『7』までは特殊ステップ表記だったが、『8』で名称変更された。