三島平八

登録日:2009/08/09 (日) 10:41:46
更新日:2024/02/07 Wed 22:13:27
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ワシを倒せると思っているのか!!!



三島 平八(みしま へいはち)はナムコの「鉄拳」シリーズの登場キャラ。

キャッチコピー 『鉄拳王』
国籍 おそらく日本(日本政府は否定)
格闘スタイル 三島流喧嘩空手
身長 179㎝
体重 80kg
血液型 B型
仕事 三島財閥の長
趣味 座禅、風呂
好きなもの 下駄収集、世界征服
銀河万丈[1]→高木渉[2〜]→郷里大輔[3〜]→石塚運昇[TAG2〜]

シリーズを通して登場する、鉄拳の象徴「鉄拳王」。
三島仁八の息子であり、劇中で人格者として語られる父には似ず、野心家かつ一般の感覚で言えば悪人であり、当主の座も父である仁八を追い落とし、強引に奪った。
妻は三島(旧姓:八条)一美。
幼馴染みである彼女とは相思相愛の仲であったが、ある理由から悲劇的な別れを遂げた。
三島一八は息子。
ラース・アレクサンダーソンは妾腹の子。
風間仁の祖父。
また、李超狼は一八の帝王学の完成の為の噛ませとして連れてきた義理の息子であるが、李は自分が支配者になることを望んでいた。現在は三島家当主の座は諦めたようだが、未だに恨みを寄せられているという関係である。

好きなものは「世界平和」だと自分で語っており、一見すると意外に思われるかもしれない。
しかし、彼の思い描く世界平和とは『自分が頂点に君臨し、全てを支配すればきっと世界は平和になる』という思い込みの上で成り立っているため、
平八と関係のない人間から見たら「世界征服」に他ならない。

◆シリーズにおけるストーリー
+ ...
  • 1
ラスボスとして、The King of Ironfist Tournamentの決勝戦にて待ち構えている。
三島財閥頭首であったが、息子一八に敗れ頭首の座を追われる。
そもそも親子喧嘩の理由は後に補完されたが平八が幼少の一八を崖に突き落として殺しかけたのが発端であり、つまりは平八が全ての元凶である
己の肉体や財閥の力を盾に独自の覇道を築こうとしているというのは、一応はこの頃から存在する設定である。
ラスボスだけに破格の性能で、初代にて猛威を振るった一八の風神拳に加えてポールの崩拳を併せ持ち、家庭版ではオリジナル技も複数追加。さらに、奈落払いなど一部の既存の技も一八の上位互換という超性能だった。

  • 2
なんと54歳にして主人公として登場。
前作の家庭用EDで崖にポイ捨てされていたが、家庭用OPでは、雨が降りしきる夜という極めて危険な状況にも関わらず、無傷で崖から這い上がる姿が描かれた。
一八に敗れ、悪事にかまけて鍛錬を怠っていたことを反省し、ペットのクマとともに山籠もりを敢行。
新たな当主となった一八が開催したThe King of Ironfist Tournament2に挑む。
その結果、息子を討ち倒して火山に投げ捨てると共に三島家当主の座を取り戻す。
胸毛あふれる雄姿は、以降の鉄拳のイメージを確立した。
格闘ゲームにおいて、ラスボスだったキャラが続編でプレイヤーキャラになるというのは、さほど珍しいという訳では無いのだが、前作の性能はそのままに殆ど弱体化されずにプレイアブル化された事、また、美形であったりストイックなキャラが多い中、野心と欲望に溢れた強面の中年親父が主人公に抜擢されるのは、バーチャファイターに代表される様なリアル志向であった当時の3D格ゲー界では前代未聞であり、世間に少なくない衝撃を与えた。

一応、前作までは一八を後継者と認めていた筈だが、今回は抹殺の方を優先した模様。
『2』の一八EDも負けず劣らずのインパクトのために「どっちが勝ったの!?」と思われていたが、平八の勝利が公式となって『3』以降のシリーズに繋がることになる。
因みに、本作での一八は三島財閥当主として様々な陰謀を遂行しているが、多くは平八に対抗する為に以前から進めていたり、祖父・仁八の理想を一八なりに引き継いだり、平八時代の計画を修正・上書きした物なのでやはり平八が元凶である。一八が(恐らく唯一)尊敬する仁八を謀殺したのが平八であり、その点でもこの頃から確執があった。

  • 3
19年後の世界が舞台に。
ラスボス前の中ボスポジションで、70代に突入して皺が増え白髪になったものの、相変わらず元気その物。
というか、70代でこんなにパワフルなキャラが許されたのも平八ならではというか。(老人キャラなら既に存在しているが大概は老師的なキャラだったので。)
各国からの信用を手に入れる為、配下の「鉄拳衆」を世界中で慈善事業などに従事させる中で、遺跡に突如出現した「闘神」を、時を同じくして現れた孫の仁を利用して捕獲しようと目論み、強者の魂を求めるという「闘神」を誘い出す為、19年ぶりとなるThe King of Ironfist Tournament3を開催。
「闘神」の第1形態はポールが倒したものの、完全に撃破したと思い込み意気揚々と帰国してしまった彼を尻目に、「闘神」は真の姿である第2形態へと変貌。大会を勝ち抜いた仁と死闘を繰り広げる。
激戦の末、第2形態をも倒して母の敵を討った仁だったが、「闘神」は血痕のみを残して姿を消してしまい、平八の計画そのものは失敗に終わった。更には用済みとなった仁の抹殺も目論むが、すんでのところで仁がデビルの血に目覚めたことで果たせず、これも取り逃がしてしまう事になった。
見ず知らずの仁に三島流喧嘩空手を直接指導する等、祖父としての情愛を示しておきながら、その実は仁を捨て駒としか思っておらず、この時の裏切りが以降の仁の葛藤や歪んだ正義に繋がっている。(『3』での仁は平八への恩義から三島家の為に動いていた。)
……つまり、これもまた平八のせい

  • 4
『初代』以来、久々に純粋なラスボスとして登場。
The King of Ironfist Tournament4の決勝ステージである金網リングにて挑戦者を迎え討つ。
大幅にグラフィックが向上し、独自のシステムを採用する等、シリーズでも特にリアル志向が強い『4』だが、ラスボスは褌一丁に鉄下駄を履いた筋骨隆々のジジイという、インパクトのある出で立ちであった。*1
三島財閥にとっても目障りになってきたG社の内定を進める中で、かつて自らが葬った筈の息子一八の生存を確信。
デビル化に必要な因子を求めて一八をおびき出そうと大会を開催したが、結局は一八共々に三島家への復讐を誓い、血の滲むような修行を重ねてきた仁に野望を阻まれる形となる。
怨念極まる関係となり後戻りの出来なくなった祖父、息子、孫の揃い踏みとなったが、元はと言えば平八のせいである。

  • 5
『4』の仁の家庭用ED直後から始まるという衝撃のOP。
一八と共に倒れていた所を、G社が送り込んだと思しきJACK-4部隊に襲われることに。
一八と一時的に共闘する形になり、何だかんだで同門&親子による息の合った連携も見せていた……と思いきや、一八の裏切りによってJACK-4の群れの中に放り込まれ、自爆攻撃に巻き込まれて十数キロ先にあった墓地まで吹き飛ばされる。(一八はデビル化して脱出)、
Heihachi Mishima ……is Dead……とか言われていたものの、
大方の予想通り、同『5』内にて戦線復帰。
墓地に吹っ飛ばされた際はさすがに生死の境を彷徨ったらしいのだが、自分を殺しかけた一八にわざわざ文句を言いに来る姿は最早ギャグ。何だかんだで仲良さそうではあるが『鉄拳』だしなぁ。
不在の間に何者かによって開催されたThe king of Ironfist Tournament5の真相を探るため五度闘いに赴くことに。
最後には数十年に渡って幽閉されていた事で恨み骨髄、更には悪霊に取り憑かれた事によって人間を止めていた実父・仁八と邂逅することになった訳だが、その仕打ちをしたのは当然の如く自分であり、今回もだいたい平八のせいであった。

  • 6
一命は取り留めたものの、目が覚めたのは大会終了後という設定に変更された。
真相を何も知らずに自宅に戻った平八に、配下であった筈の鉄拳衆が襲撃をかける。それを撃退した平八は三島財閥のトップが風間仁だという事を知る。怒り心頭に発した平八は、財閥を取り戻すべく、仁が開催したThe King of Ironfist Tournament6に赴く。
『4』~『5』で余りにも三島家関連の争いに集中し過ぎた為か、今回は純粋な格闘大会、群像劇的な雰囲気が色濃く、平八も他のキャラクターとの絡みにてコミカルな姿を見せる面も。
まあ、息子や孫との骨肉の争いに関してはだいたい平八のせいであるが。

  • 7
頭首であった仁が突然失踪した後、G社の戦力を前に劣勢に立たされつつあった三島財閥に帰還。
再三頭首の座を取り戻すと急速に勢力を立て直し、G社との戦況を再び拮抗状態に押し戻す。その後、G社、そして一八と今度こそ決着を着けるためにThe king of Ironfist Tournament7の開催を宣言。
今回もというかこれまでもだいたい平八のせい……ではあったものの、これまで語られて来なかった部分に補完がされた。

  • 7家庭用ストーリーモード「Mishima's SAGA」



鉄拳2までは濃い中年のキャラクターであったが、鉄拳3からは年齢もあって白髪が目立つようになる。
しかしモデルとなった人物の影響か容姿のインパクトがシリーズ毎に強靱になっている。
性格も冷酷非情(?)であり、5の平八ストーリーのEDでは仁八と仁、そして2のEDで平八が谷底に落としても4で復活した一八の三人をロケットに鎖で括りつけ、

「落としてもダメなら打ち上げてしまえ」

と言わんばかりに宇宙へロケットごと吹っ飛ばしてしまうトンデモナイお方。
まあ続編6のエンディングではスペースシャトルから仁と一八を突き落とそうとしたところ揉み合いになり、結局3人揃って流れ星になったりもしているが。
(ちなみにこの時二人にはわざわざ宇宙服を着せている辺り、本気で殺す気あるのだろうか)

………方やクマやリー、後は時々本人のEDではギャグキャラとして扱われることもしばしば。
例えば願いを叶える箱の前でクマに対して「1割はお前にやる」と言いつつ「若返りの方法だったら分けてやれない」
とケチな発言をしたせいで平八が1割だけ若返り(頭髪の右半分が黒くなった)クマが9割若返る(小熊になる)と何とも残念な結果に。
他にも凌暁雨のEDでは約束通り彼女の遊園地シャオユウランドを作ってやると見せかけて平八ランドを作ってドツかれたりなどお茶目なところもあり、憎むに憎めない。そこが彼の魅力でもある。
全体的な傾向としては身内と邪魔者以外には割と親切な一面もある。3以降のヒロインであり、仁に好意を寄せている暁雨からも平八おじちゃんと呼ばれて慕われている。

自身の運営する三島工業高等専門学校の校長でもあり、生徒である仁とシャオユウにとっては先生である。
武器庫があリ、日本政府から認可されていないこと以外はまともな学校であり、近隣へのボランティア活動や定期テストもある。
校内放送は12ヶ国語に対応しており、やたらと長く近所の人々は自然と外国語を覚えてしまうとか。(後のスピードラーニングである)

鉄拳シリーズは平八と一八のスケールが大きすぎる親子喧嘩の歴史ともいえる。(最近は孫まで巻き込んでいる)

年齢は1では52歳、2で54歳、3では73歳、4と5では75歳。
趣味は下駄収集と世界征服。好きなものに世界平和を挙げているが、そもそもこの世界平和とは 「平八が世界の頂点に君臨して好き放題できる」という前提 であり、4の彼のEDにて世界が暗黒の時代を迎えることから、彼の平和の価値観はかなり歪んでいると思われる。全体的に一八に裏切られている事が多い。
また、氏名・容姿・言語などからしてどう見ても日本人だが、鉄拳世界の日本政府は公式に否定している。
世界征服を目論んで私設軍隊を持つようなヤツなんぞ認めるわけにはいかんから当然だろうが。

なお、シリーズ唯一の徒手空拳で闘うキャラクターとして参戦したPS2版ソウルキャリバーII、DJとしてというかプレイヤーに檄を飛ばしまくるのだが登場したリッジレーサー6、シューティング史上最も遅いのではないかといわれる移動速度のゼビウス3D/G、プレイステーションオールスターバトルロイヤルなど、ナムコを代表するキャラクターの一人として数々のタイトルにゲスト出演している。


【対戦中での平八】
ゲーム中のキャラ性能も非常に高く、シリーズ中一回も外さず常に最強ランクに君臨していることでも有名。

◎上段技
  • 三島家の代名詞、伝家の宝刀・最速風神拳
  • 10Fの閃光烈拳
  • 魅せ技の超ぱちき
など

◎中段技
  • 最高レベルのリーチを持つ鬼神拳
  • 様子見&立ち回りに瓦割り(6BRではバウンド判定を得たが隙も増え、立ち回りで使えなくなった…)
  • 最強の運び性能の裏旋空刃脚
  • 出の早い(6で弱体化するが)剛掌破
  • 立ち回り&壁コンに右踵落とし(6ではバウンド)
  • 出は早い浮かせ技だが、ガードされると確反を貰ってしまう無双連拳(6で無双鉄槌というバウンド技に変更)
  • ダイナミックなぶっ飛ばし技の金剛掌てい
  • 相手の投げ技を振り払える冥鳳翼

このように平八は超優秀な中段技を多く持っている。

◎下段技
  • コンボにも立ち回りにも使える奈落払い
  • 重い一撃の伏龍脚
  • リーチの長い影生門
など


しかし、全く弱点がないというわけでは無い。
下段からの優秀なコンボがないというのが分かりやすい上に最大の悩みである。
一見それを補えそうな奈落払いは、一八、デビル仁のそれとは違い、最初のHitで相手を転ばすことが出来ないため、派生してもガード可能の隙を与えてしまう(泣)
そのため相手からすれば、いかに平八が猛攻を仕掛けようと「守るだけなら立ちガードで安定」しやすく、
平八側はこの対策&練習をしないといけないため、先述のように強キャラではあるが、初心者はまず使いこなせない。

そのため、
「中段で壁まで押して押して押しまくり壁コン、隙をみて下段で揺さぶり。最終目的はスカ風(相手の技を外させて最速風神拳)で痛いコンボを叩き込む
が平八の理想とする戦い方であり、性能を最大限に活かせる形である。

はっきりいって操作難易度も高く、最速風神拳を99%出せるように練習しないと上級者同士の闘いではまず真価を発揮できない。
その上で相手との間合いと技の範囲を常に把握しながら立ち回ることが重要である。


【余談】
鉄拳3から6まで平八の声を担当していた郷里大輔氏は2010年1月17日に急逝されており、
2011年に発売された鉄拳TAG2に登場した平八の声は石塚運昇氏に受け継がれた。
石塚氏は三島平八の元ネタの一つである「魁!!男塾」の江田島平八役を初め、郷里氏が生前に担当したキャラクターの多くを引き継いでいる。

また、初代鉄拳及び海外で制作された映画の日本語吹き替え版は先述の通り銀河万丈氏が起用されているのだが、
前者に関しては実は同シリーズに登場する人型ロボット・ジャックの声を流用しているだけだったりする。

ナムコの野球ゲーム『ファミスタシリーズ』にも選手としてゲスト出演している。
主に捕手・一塁手・三塁手を守る事が出来て、4番パックに次ぐ5番打者として最も長く君臨している。
圧倒的なパワーでホームランをかっ飛ばすパワーヒッターで貧打に悩みやすいナムコスターズに貴重な存在。
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スマブラforではMiiファイターのコスチュームで登場。
桜井氏によると当初は平八の参戦も検討していたがスマブラのシステムとは合わないという事で見送っている。
その後、スマブラSPのDLCファイターで息子の一八が参戦。
平八は三島道場ステージの背景に登場しており、戦況により様々なリアクションをする。
スピリットでも登場しており、鉄拳シリーズを象徴する主要人物でもあるため階級はやはりLEGEND級。詳細は個別項目を参照。



追記・修正は平八とのぱちき合戦に勝てたらお願いします。

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最終更新:2024年02月07日 22:13

*1 更なる余談として、ご存知の様に日本を代表する格闘ゲームの一つとして海外展開もされている本シリーズではあるが“六尺フンドシ”という漢気溢れる文化が海外には無いためか“オムツ”と翻訳されてしまっている。