ゼツ(NARUTO)

登録日:2012/11/13(火) 13:27:16
更新日:2024/02/24 Sat 10:19:36
所要時間:約 13 分で読めます





フフン…面白イ事ニナッテ来タダロ?

うん…



ゼツとは『NARUTO』に登場するであり、の一員。
CV.飛田展男(エビス先生と兼任)


◆概要

アロエの様なハエトリグサの様な外殻を持ち、左右で体の色が違うという暁の中でもかなり異様な外見をしている。
ナルトに「アロエ」と言われて怒っていたため、アロエではないらしい。

更に左右で違う人格を持っており、性格も口調もまるで違う。
人格はそれぞれ「白ゼツ」「黒ゼツ」と呼ばれており、白ゼツは子供の様なお調子者で、黒ゼツは片言で話す厳格な人物となっている。
曰く「白ゼツは饒舌、黒ゼツは毒舌」らしい。
性格が違うので、よく意見が食い違う。しかしながら「悲しい時は身一つ。信じられるのは己だけ」というスタンスは共通している様子。

好きな食べ物は噛みごたえのある物で、嫌いな食べ物はこんにゃくらしい。
原作234話初登場時、一度だけ胸元に草隠れの額当てを当てていたシーンがある。


◆劇中での活躍

第一部

サスケ奪還編の終盤で初登場。
暁の一員としてナルトとサスケの決戦を偵察・録画していたようで、戦いの終幕を見届けると去っていった。
わずか一ページばかりの短い出番ではあるが、後々明かされるナルト・サスケの宿命とゼツの正体を考えると意味深なシーンである。

第二部序盤~中盤

風影奪還編では、ペインの命令で死体を食べる事で処理していた。
その後も新団員トビの紹介、角都&飛段への報告、自来也VSペインの見届け、サスケVSイタチの実況などチラチラと登場しては異様な存在感を残していった。
そして、イタチの真実を契機にうちはマダラとしての本性を露にしたトビと密接な関係を見せ、黒幕としての気色を徐々に強めていく。
暁メンバーの大半が死亡したこの頃からトビとのツーマンセルが多くなっていった。

割と早くから登場していたにもかかわらず、数年もの間まともな活躍が無かった。

五影会談

サスケ達の前に姿を現したトビに付き添う形で登場。
この時初めて白黒の分離をお披露目し、白ゼツは鉄の国案内のため「鷹」に、黒ゼツの方はトビに付いて別行動を取る事に。
会談に乱入するも雷影にあっさり殺されてしまった白ゼツだが、黒との集合場面では何事もなかったかのように姿を見せており、さらに「胞子の術」「成り代わりの術」から白の方は意識や記憶を共有した同一個体が複数体存在する事が発覚。
白黒ゼツ共に人間離れが加速していく。

第四忍界大戦

忍界大戦における暁側の主戦力として、トビが陰陽遁で造り上げた約10万体の白ゼツが登場。
カブトによる強化と変化の能力を駆使して戦場を大きく混乱させるも、
味方に成り済まし医療忍者達の暗殺を狙っていた個体のとある失言によって、サクラに成り代わりの術を見破られてしまう。
さらに「悪意を感知できる」尾獣チャクラモードのナルトの参戦により形勢逆転。
元々ナルトを戦場に引きずり出すための特性だったので役目は果たせたものの、マダラ・トビ・カブトの出番と入れ替わるようにして穢土転生体達共々姿を見せなくなっていった。

一方オリジナルの白ゼツはサスケの術の試し切りに使用されて犠牲となった。白ゼツェ……
黒ゼツの方は忍界大戦序盤はトビの指示で大名を人質にしようと襲うも、大名を護衛してる忍たちが立ち塞がり交戦。
遅れて参戦したナルトにも木遁の術で苦戦させるも、長十郎の双刀ヒラメガレイで上半身と下半身を切断されてしまい、身動きを封じられてしまった。

彼らの正体については長らく語られなかったが、オビトの回想にて白ゼツは柱間細胞を外道魔像で培養して生まれた柱間のクローン、黒ゼツは劣化しているが陰陽遁で造られたマダラの分身である事が明らかになった。

このまま往年のごとく出番なしで終わるかと思いきや、オビトの輪廻天生発動に割り込む形で黒ゼツがまさかの再登場。
主のために蘇生対象を忍連合からマダラに変更して完全復活させた。
そのままオビトの左半身に取り付いて左目の輪廻眼まで奪おうとするものの、オビトの抵抗と側にいたカカシミナトの存在もあって叶わず紺着状態に陥る。
しかし隙を見てミナトの陰九尾を奪い取り、出向いてきたマダラにそれらを献上…しようとした所でオビトに体を奪い返され、さらに自身の存在を延命のために利用されてしまう。

白ゼツの方も、マダラの右目を届けにやって来た個体とかつてオビトを覆っていたグルグルの個体が登場。
後者は柱間細胞適合者のヤマトを取り込む事で小型の真数千手を発動できるまでになっており、連戦で疲弊していた忍連合の足止めを行った。

マダラの助力もあってオビトの体を完全に乗っ取る事に成功した黒ゼツは、神威で自身とマダラを現実空間に転送
無限月読を見届けた後、額に輪廻写輪眼を開眼したマダラと共に第七班を消しにかかるが…








「違ウ……マダラ。オ前ハ救世主デモナク…………ソシテ終ワリデモナイ」







黒ゼツが貫いたのはナルト達ではなくマダラだった。
自分の分身に不意を討たれる形になったマダラはひたすらに困惑を口にするが、「カグヤの意志」を自称する黒ゼツはそれを意に介さず儀式を開始。
神・樹界降誕に捕らわれた人間達の膨大なチャクラをマダラを介して十尾に注ぎ込み、チャクラの過剰吸収で膨張する身体を抑え込む事で大筒木カグヤを復活させたのであった

正体と真実

陰陽遁で造った自分の劣化コピーとはマダラが思い込まされていた嘘であり、黒ゼツの本当の正体は「大筒木カグヤが封印される寸前に産み落とした存在」。
つまり、六道仙人こと大筒木ハゴロモと大筒木ハムラに次ぐカグヤ第三の息子だったのだ。
ちなみに白ゼツの方はかつて無限月読に取り込まれた人々の成れの果てであり、カグヤが自分だけの兵隊として造り上げた生体兵器らしい。

かつて大筒木ハゴロモと大筒木ハムラに封印された母カグヤを復活させるべく、黒ゼツは千年近い期間に渡って暗躍。
カグヤの復活には、封印されている十尾の本体である外道魔像を解放させる「輪廻眼」と十尾のチャクラを分散させた9体の尾獣を集める必要があったが、黒ゼツにはそのような力がないので闇の中でカグヤ復活の計画を練っていた。

手始めに六道仙人の息子であるインドラに接触し、彼を唆して弟アシュラと対立させる事でインドラとアシュラが自分らの子孫に転生する度に争いを起こすようにした。
特にインドラの子孫であるうちは一族については、道を違えたインドラの一族の者に向けてハゴロモが遺していた碑文を「無限月読こそがうちは一族を救う」と書き換えて無限月読を起こすように仕向ける等、徹底して利用した。
要するに本編の時代まで続いた千手一族とうちは一族に関連するいざこざの元凶であった。

それからインドラの転生者とアシュラの転生者に何度となくアプローチして輪廻眼の開眼を試みるが、誰もその段階にたどり着けず失敗を重ねていた。
しかし本編以前に転生者が千手柱間・うちはマダラの代になった時、マダラならばそれが出来ると確信。
終末の谷での死闘をひっそり観察する中で、マダラが柱間の肉を喰らって息絶えた事を確認すると、柱間に危うく感知されかけながらもその場を去った。
その後、写輪眼の研究をしていた扉間がマダラの遺体を処分せず山奥の施設に保管した事、マダラがそれを見越してイザナギを眼に仕込んでいた事を知っていたため、イザナギで蘇生する直前にマダラの体の中に潜入。
老衰によるの直前に輪廻眼を開眼した彼が外道魔像を口寄せし、さらにオビトを拾うまでずっと潜んでいた。
体内にいる間もマダラが魔像を使って柱間細胞を培養しようとした際には、かつて無限月読にかかった人々を柱間のクローンに見せかけて抽出したりした。

マダラがオビトに計画を託しサポートを付けようとした時、陰陽遁でマダラから生み出されたように見せかけて白ゼツの一体と融合。
木遁の力と共にマダラの意志の代行者としての身分を得て、以降はマダラに扮するオビトの協力者として、暁の情報収集員として暗躍を続けた。

忍界大戦直前にはカブトにマダラの死体をわざと発見させ穢土転生するよう仕向け、さらにはマダラの穢土転生を取引のカードにオビトと手を組むようカブトを導き、戦争における暁側の戦力増強に努めた。
オビトやマダラだけでは無く、カブトをも利用していたのだ。

そうして戦争終盤に十尾の人柱力となったオビトが敗れて計画が頓挫しかけるも、直後にマダラを輪廻天生させてギリギリでこれを回避。
黒ゼツの思惑通りにマダラは外道魔像の口寄せ・尾獣9体の回収・無限月読発動の全てを一人でやってのけ、最後の仕上げとして人柱力であるマダラ━━━十尾(カグヤ)の器に全生物のチャクラを流し入れ、千年にも昇る壮大な計画を達成させたのだった。

最終決戦

カグヤが復活した当初は姿を見せなかったが、ナルトとサスケがチャクラ吸収されようとした時にカグヤの袖から登場。
片言をやめて少し子どもっぽい口調になり(サスケ曰く「雰囲気が変わった」)、上述の真実を語って忍の歴史の創設者を自称し、ナルトらを「反抗期が長いガキ」と皮肉った。
以降はカグヤの左腕の袖に収まり状況に応じて母に助言を与えていったが、ナルトの奇策の数々を前にカグヤ共々翻弄されてしまう。
それでも徐々に一行を追い詰めていき、ナルトとサスケをあと一発という所まで追い詰めるも、身を挺したオビトの妨害により失敗。
土壇場で裏切られた恨みもあったのか持ち前の毒舌でもってオビトの死に様をこれでもかとこき下ろすも、これがナルトの逆鱗に触れてしまい、彼の攻撃でカグヤと同化していた左腕ごと切り落とされた上、求道玉で形成した黒棒を刺されて身動きがとれなくなる。
分断された後も残された左腕を使ってサポートに回ったが、甲斐なくカグヤに陰と陽の刻印が刻まれ六道・地爆天星が発動。
こっそり逃げてまた母復活を目論もうとしていたがナルトには見逃されることなく、「いつまでも親離れできないガキ」として地爆天星に投げ入れられカグヤともども封印されてしまったのだった。

グルグルの白ゼツも無限月読解術後はボロボロに崩れて消滅した。
オビトが尾獣チャクラから陰陽遁で造った量産型白ゼツ達の末路は不明。マダラに輪廻眼を渡した生き残りが一体確認できたが…。


BORUTO‐ボルト‐

白ゼツ兵団の存在から、当初よりサスケには「あれほど強かったカグヤがなぜ戦争の準備などしていたのか?」と疑問を抱かれており、独自の調査を経て「カグヤをも脅かす存在の出現」という仮説を立てられるに至っている。
それを指し示すように、続編の『BORUTO‐ボルト‐』ではカグヤの遺跡にて保管されていた白ゼツ数十体の活動開始が確認されアニメ51話でいくつか合体した2m以上の大柄個体が登場。
"手を鋭利な刃物に変化させたり、雷遁、火遁、風遁を使える"と戦闘能力は大幅に上昇したが代わりに知性はかなり低くなっており、唸り声しか発してない。最終的には木ノ葉丸螺旋丸で倒された。
それからしばらくしてついに危惧されていた脅威が現れた。


◆戦闘能力

普段一緒に行動している白ゼツと黒ゼツは分離する事ができ、地面や草木と言った自然と同化する事が出来る。
この特性を生かして各地で諜報活動を行うなど他の暁メンバーをバックアップしている。そのためか暁内では唯一単独行動している。
また、人を食べる事でチャクラを得るというエグイ能力も備えている。

  • 白ゼツ
オリジナルは半身がオビトに移植されたため右上半身がないのが特徴(分身も同様)。
戦闘能力は白ゼツはかなり低く、単純な戦闘力なら恐らく暁最弱。
トビも戦闘タイプじゃないと発言しており、彼の本当の強さは成り代わりによる撹乱や胞子の術による妨害にある。
しかし、しょっちゅう戦闘力の低さを指摘されており、アニメオリジナルストーリーでもデイダラに「相変わらずよえーな」と言われている。

  • 黒ゼツ
単体では白ゼツ同様それほど強くないが、他者に寄生する事で真価を発揮する。
白ゼツの半身を得ていた時には尾獣チャクラモードのナルトの攻撃を木遁で回避している。
オビトに取り付いた場合はミナトとカカシを相手取ってそれなりに渡り合い、油断していた所を背後からの不意打ちとはいえ六道マダラの胸を手刀で抉った。


◆使用忍術

  • 蜻蛉(カゲロウ)
黒ゼツの能力。白ゼツと融合したことで得た木遁の体を応用し、樹木を媒介に大地と同化し感覚を共有する。
また、これで白ゼツと連絡を取り合うことも出来る。
これを利用して移動することも出来るが、スピードは不明(オビトほど早く移動できないとボヤいていたこともあるが、向こうは瞳術による時空間移動なので比較にならない)。

  • 胞子の術
白ゼツの能力。胞子の状態で分身を取り付かせ、チャクラを奪い取る。
ただし、木遁の術の一種であるため仙術チャクラを受けると強制的に励起されて元の姿に戻され、解除されてしまう。

  • 成り代わりの術
白ゼツの能力。接触した相手のチャクラをコピーし、その相手に成り代わる。
変化の術とは異なり、戦闘力以外はチャクラの質から何からそっくりに「成り代わる」ので、九喇嘛モードを発動したナルト以外には判別が不可能。本人曰く、その変化能力は忍一。
ただしそれに先んじて、サクラの話術に引っかかった一体が捕獲されてしまった。

  • 木遁・樹錨刺
ゼツが使用する木遁忍術。技名は「ナルコレ」から。

  • 外道・輪廻天生の術
  • 神威
黒ゼツがオビトに寄生していた際に使用。

  • 黄泉比良坂
  • 共殺の灰骨
カグヤの袖に収まっていた黒ゼツが使用。
本体から切り離されてもカグヤの術はゼツ単体である程度扱えるようである。


◆主な人間関係

黒ゼツ・白ゼツにとって真の創造主であるチャクラの祖。
彼女が黒ゼツを産み落とした所から全てが始まった。

六道仙人。「カグヤの息子」という点で黒ゼツにとっては兄弟。
一応は兄に相当するのだが本編では終始見下げた態度を見せていた。
忍宗を始めとしてハゴロモが創設したシステムや事物を黒ゼツは徹底して利用した。

  • 大筒木ハムラ
カグヤの次男。ハゴロモと同じく黒ゼツにとっての兄。
ハムラの子孫が監視していた外道魔像をマダラに奪い取らせた。
黒ゼツが改竄したうちはの石碑からは彼の存在についての記述が省かれている。

ハゴロモの長男。黒ゼツにとっては一応甥。
彼を唆してアシュラと争わせる事で輪廻眼発現の下地を作った。

インドラの転生者。
本編の大部分では彼の劣化コピーとして振る舞っていた。
無限月読に向けてのマダラの行動は全て黒ゼツによる誘導。

マダラの子孫。
うちはマダラを偽る彼を白黒揃ってサポートし続けた。
彼の死に際には代名詞となっている毒舌を遺憾なく発揮しており、「どっちつかずのクズ」「裏切り者の虫けら」、ゲーム版では「ごみ虫ヤロー」とまで言っている。

アシュラの転生者。
白ゼツは柱間と全く同じ細胞・チャクラを持っており、感知タイプや研究者の誰もから「柱間のクローン」と認識されていたほど。


◆大筒木カグヤの復活手順

1.インドラを唆して魂の転生と子孫代々の争いの種を蒔く
2.インドラの転生者に精神的ショックを与えて写輪眼を開眼させる
3.インドラの転生者に大切な者の死を経験させて万華鏡写輪眼を開眼させる
4.インドラの転生者に近親者の万華鏡写輪眼を移植させて永遠の万華鏡写輪眼を開眼させる
5.インドラの転生者にアシュラの転生者の一部を取り込んでもらう(経口摂取ではなく身体に直接移植させよう)
6.インドラの転生者に死の恐怖を覚えさせて輪廻眼を開眼させる
7.輪廻眼の保有者に月から外道魔像を口寄せしてもらう
8.誰でもいいので九体の尾獣を集めてもらう
9.輪廻眼の保有者に尾獣全てを外道魔像に吸収させて十尾を復活させる(九尾は最後に入れよう)
10.輪廻眼の保有者に十尾の人柱力になってもらう
11.十尾の人柱力に無限月読を発動させて全人類を大幻術で縛る(神・樹海降誕も忘れずに)
12.十尾の人柱力の不意を突いて動きを縛り全生物のチャクラを吸収させる(破裂対策も忘れずに)
13.大筒木カグヤ復活

みんなもやってみよう!


◆余談

結構出番も活躍もあったにもかかわらず、人気投票の結果は暁最弱と呼べる程かなり悲惨だった。



白ゼツ「じゃあ別の項目でも見に行こうか。」

黒ゼツ「イヤ、俺ハコノ項目ノ追記・修正ヲ行ウ。」

白ゼツ「えー…」

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